富岡幸一郎の作品一覧
「富岡幸一郎」の「保守のコスモロジー」「〈危機〉の正体」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
先づ、この本を読むにあたつて、或る程度聖書を読むでゐなければ、若しくはキリスト教に触れてゐなければ難解でせうし、そもそも非戦を唱へた内村鑑三さんとは誰ぞやを知らずして、スラスラとは読み難いでせう。
其れを前提に、旧約聖書から次の預言(オカルト的「予言」に非ず)の引用を以て、この本の基底と為してゐます。
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イザヤ書/二章 四節
主は国々の争いを裁き、多くの民を戒められる。
彼らは剣を打ち直して鋤とし
槍を打ち直して鎌とする。
国は国に向かって剣を上げず
もはや戦うことを学ばない。
(日本聖書協会「聖書 新共同訳」)
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ゆゑに、一般論としての「平和」であるとか「反戦」であるとかが書かれてはをりませぬ。キリスト者として非戦を探究されてゐます。神の平和を求めてゐます。観念的且凡庸な思想上での「平和」は最初の章で一蹴されてをり、この本の中でいふ平和の範疇にありませぬ。
また、単に内村鑑三さんだけでなく、カール・バルトさんの著述からも其の論考を用ひて、日本に於る所謂(いはゆる)「戦後民主主義」以降、現在へも至る世俗に倣ふことなく、唯真理にあつて非戦を平和を追ひ求めてゐます。
Posted by ブクログ
<目次>
まえがき佐藤優
第1章明治篇-近代国家形成の歪み
祭2章大正篇-モダニズムの光と闇
祭3章戦前篇-挫折した近代の超克
第4章戦後篇-大量消費文化の終焉
第5章現代篇-コロナがもたらす大転換
あとがき危機からの再出発 富岡幸一郎
2021/3/22第1刷
歴史、神学、小説の論評を通じて、150年を考える
対談本。2019/12-2020/12群像で掲載したものの
まとめ本。富岡氏の発信を知りたかったので購入した
もの。「あとがき}を読むと全体が理解できる。
以下、抜粋。
p212戦時中の雑誌文學界昭和17年10月号掲載された
座談会近代の超克」は、明治維新から80年に及ぶ
この国の近代の歪みと脆弱さを明るみに出そうとした~
p213戦後になると、戦争とファシズムに同調した知識人
や文学者に発言として、指弾された~議論の遡上にも
のぼらなくなった。
p215日本人と日本は、この近代の価値の転換点に直面
している。~近代の超克が問われている。~300年に
及ぶ西洋文そのものにはらむ危機が顕在化している。
p217近代の超克論は、したがって未完のままである。