作品一覧

  • 教育は社会をどう変えたのか――個人化をもたらすリベラリズムの暴力
    3.0
    1巻2,200円 (税込)
    ずっと前からすでに、私たちの社会では生き延びることが難しくなっていた。 ――本書は、政治・経済の在り方を教育の歴史とともにたどり直し、「個人化」された社会を鮮やかに分析する。 市民社会に埋め込まれた経済原理から離れ、世界の別のあり方を構想する、今こそ必要な一冊。
  • 「民意」と政治的態度のつくられ方
    -
    1巻1,870円 (税込)
    「民意」に支えられてこそ、「支配」は揺るぎないものとなる。 多くの人々が自分たちを苦しめているはずの諸政策をそのまま引き受けてしまうのはなぜなのか。 学校に限らず社会の隅々にまで張り巡らされた競争的環境によって明らかに苦しめられているにもかかわらず、その競争的価値の枠組み自体を問い直すことよりも、その価値を前提としてその中で成功しようとするのはなぜなのか。 いわば「自発的に」苦しい状況に従っていく動きを、わたしたちはどのようなものとして捉えればよいのか――。 思想史、教育学、フランス文学、社会学、社会福祉学と拠って立つ学問領域が多様な6人が、 「矛盾」に見える状況を支える原理を解き明かし、新たな方向性を模索する。
  • 子どもの声を社会へ 子どもオンブズの挑戦
    4.0
    1巻880円 (税込)
    兵庫県川西市の「子どもの人権オンブズパーソン」は、子どもたちの小さな声に耳を傾け、関係者・機関の間をつなぎ、問題の解決を図って、時には制度改善にまでつなげていく。この希有な公的制度の中から、子どもたちの息詰まる状況をつぶさに目にしてきた著者が、その問題解決のための「職人的技」と背景にある思想を紹介する。

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ユーザーレビュー

  • 子どもの声を社会へ 子どもオンブズの挑戦

    Posted by ブクログ

    教員を始め教育や子どもに関わる仕事をしている全員にとっての必読書。

    能力をわかちもつ
    社会の問題構築を知る
    エンパワメントとはゆるめること

    子どもに真の意味で向き合うために大切なことが、この1冊に散りばめられている。

    0
    2019年09月21日
  • 子どもの声を社会へ 子どもオンブズの挑戦

    Posted by ブクログ

    前半は「子どもの人権オンブズパーソン」の役割と事例紹介。後半は背景にある能力主義・競争主義社会に対する批判と、社会への提案。

    誰かを責めるのではなく、人間関係へのはたらきかけを通して、子どもの悩みを解いていくきっかけをつくる「調整」と、枠組みにはたらきかける「調査」の2要素を強調して説明している。
    子どもの最善の利益を考えていく姿勢には感銘を受けたし、マクロ経済からの論理分析も交えており読み応えがあった。

    教職寄りの執筆かと思いきや、そうでもない。教養本としてもオススメ。

    0
    2012年05月31日
  • 子どもの声を社会へ 子どもオンブズの挑戦

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     兵庫の川西市のオンブズパーソンで教育担当となった著者の話である。社会の「減速」と能力の共同性という意見には同感されるものがある。教育現場としてオンブズパーソンが必要であるということが強く感じられる本である。

    0
    2012年05月31日
  • 子どもの声を社会へ 子どもオンブズの挑戦

    Posted by ブクログ

    自分とは相いれない思想の本をこれほどしっかり読めたことはない。私は教育はもっと個の能力の開発に焦点を絞るべきだと思っているし、成長を希求することが社会全体の活力につながると信じている。

    でもこの数十年日本にはびこるおかしな「自己責任論」と「個人主義」には強い違和感を覚えている。

    この本はまったく違うアプローチではあるが、同じ問題点をとらえ、個々の事例で具体的に説得してくる。

    この本の主張に簡単には同意できないが、対立項として読むべき価値のある本だ。

    ********
    現在の社会的な価値観でもって「排除」され、力を奪われたまま、社会保障で「包摂」される。その包摂に「自立支援」という発想が

    0
    2019年04月22日
  • 子どもの声を社会へ 子どもオンブズの挑戦

    Posted by ブクログ

    川西市の子どもオンブズパーソンにいる著者による、受けた相談とその解決に至る道筋を元にした、社会に対する変革のススメ。
    子どもの気持ちが大人に受け止められていないことが、相談に来る子どもたちの実感にある。子どもと大人の間にコミュニケーションを成立させることをオンブズパーソンが陰から日向から支える。
    なぜ、子どもの気持ちに向き合う時間や心の余裕が持てないのか。相談から直接示された実態や社会理論から示す。
    関係性の中で自らの力を発揮できるようになることで、「能力」を示すことができる。その関係性がなければ、その人の力を測ることはできないそうだ。

    0
    2016年04月21日

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