作品一覧

  • ウクライナ危機以後―国際社会の選択と日本
    -
    1巻2,640円 (税込)
    混乱、分断、動揺―― 世界は新しい秩序を築けるか。 ロシア、中国、EU、グローバルサウス、そして、トランプのアメリカ… 大国、新興勢力、独裁国家入り乱れ、欲望と思惑が交差する「混迷の世紀」。 日本に生き残る道はあるのか。 第一線の研究者が国際政治の興亡を鮮やかに読み解く。 国際秩序の流動化、ウクライナ危機がもたらした世界の変化、米中露等の大国の戦略、AI・デジタル技術が変える戦場の様相、日本の外交・安全保障戦略の転換点を多角的に分析。 激動の時代における日本の針路を考える。 現在の国際社会において、国際協調をとなえれば平和を達成できるというシナリオはもはや現実味を失っている。 日本は国際社会において何を守り、どのように緊張と対立を軽減して、どのような世界を実現するのかを主体的に考える必要性に迫られている。 本書は、「欧州で進行中の危機のいかんにかかわらず、インド太平洋がグローバルな平和、安全及び繁栄にとって極めて重要な地域であり、ルールに基づく国際秩序に対する高まる戦略的挑戦に直面している」という認識をふまえて、国際社会はウクライナ危機をいかなる文脈のなかで理解し、それに応答するために何を選択(決定)したのか、日本は何を選択する必要があるのかを論じる。 本書のキーワードは「選択(決定)」。 大きく流動する国際秩序において、国家はいかに生き残るのか、「国家の生存のための選択」という視点で論じる。 【目次】 第Ⅰ部 流動する国際秩序 第1章 ウクライナ侵攻――ロシアと旧ソ連諸国の選択(廣瀬陽子) 第2章 アメリカの「抑制」のグランドストラテジーの超党派性――抑止力と同盟国へのインプリケーション(森聡) 第3章 アメリカ政治の文脈――2つの分断と「外交の内政化」(渡辺将人) 第4章 ウクライナはNATOとEUに加盟できるのか ――決定」と「不決定」の力学(鶴岡路人) 第5章 中国の選択――「ウクライナ危機」に何を見ているのか(加茂具樹) 第Ⅱ部 新しい戦争のかたち 第6章 ウクライナを狙ったサイバー攻撃――ハイブリッド戦と反ハイブリッド戦(土屋大洋) 第7章 革新と持続の戦場――ロシア・ウクライナ戦争が描く技術マネジメントの未来(藤田元信) 第8章 DX(デジタル・トランスフォーメーション)時代の安全保障――加速化するAIの軍事利用とそれがもたらす新しい国際秩序(古谷知之) 第Ⅲ部 日本の選択 第9章 転換期を迎えた日本の安全保障戦略――日米同盟を軸に安全協力を拡大する(神保謙)
  • 海底の覇権争奪 知られざる海底ケーブルの地政学
    3.8
    【通信支配を左右する最重要インフラ】 19世紀半ば以降の電信と大英帝国、20世紀半ば以降のインターネットと米国――。それぞれの時代の国際政治の覇権国は、電気通信ネットワークの発達に深く関与してきた。その重要インフラストラクチャとして200年近くにわたって君臨しているのが、海底ケーブル。その切断はたびたびニュースとなっている。本書は、地政学の観点から海底ケーブルの現代における意義を解明。さまざまな情報の断片を掛け合わせることで知られざる実態に迫る。
  • 現代戦の洗練と野蛮
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ●〔対談〕サイバーや宇宙利用は手段 戦いを決する量・質・外交 土屋大洋 鈴木一人 ●衛星をめぐる攻防の舞台 戦場としての宇宙 青木節子 ●改めて問われる「資源小国」日本の覚悟 白鳥潤一郎 ●ウクライナでも暗躍する民間軍事会社の実態 黒井文太郎 ●「女性兵士」は何を求められているのか 佐藤文香 ●〔対談〕国内外の潮流を考える 歴史修正主義と現代社会 武井彩佳 倉橋耕平
  • 戦争をしないための 新・軍事学
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 平成の日本は戦争の主体にならなかったが、令和のいま、米中が軍事技術の開発を争い、東アジアの地政学的リスクが高まっている。イラン情勢などの新たな難問を抱えた日本は、国際協力や平和構築をどのように進めるべきか? (『中央公論』2019年9月号特集の電子化) (目次より) ●鼎談 「日米安保破棄」・「有志連合」発言で揺れる日本  徴兵制を議論せずに、これからの平和は語れない  苅部 直×三浦瑠麗×渡辺 靖 ●ロシア、中国、イランが仕掛ける「探り」行為とは?  新たな地政学的競争を米同盟国は直視せよ  ヤクブ・グリギエル [聞き手・翻訳]奥山真司 ●二人の経済評論家の異なる「合理性」  高橋亀吉と石橋湛山からから戦争回避の方法を探る  牧野邦昭 ●技術革新、リーダーシップ、社会の変化……  軍事史から見た戦争の決定要因  石津朋之 《テクノロジー最前線》 【宇宙】新たな戦略空間に不可欠な、新たな三つの能力  鈴木一人 【サイバー】リアルと融合した「ハイブリッド戦争」への対応を  土屋大洋 【AI兵器】自律型兵器開発をリードする米国、逆転狙う中国  小林雅一 ●対談  元国連事務次長と国際政治学者が語る  国際連合と日本国憲法──  日本はいかにして国際協調の担い手となるか  明石 康×細谷雄一
  • サイバー空間を支配する者 21世紀の国家・組織・個人の戦略
    4.0
    ○サイバー攻撃、スパイ活動、情報操作、国家による機密・個人情報奪取、フェイクニュース、そしてグーグルを筆頭とするGAFAに象徴される巨大IT企業の台頭――。われわれの日常生活や世界の出来事はほとんどがサイバー空間がらみになっています。サイバー空間はいまや国家戦略、国家運営から産業・企業活動、個人の生活にまで、従来では考えられなかったレベルで大きな影響を及ぼしつつあります。 ○サイバー空間では、国家も企業も、集団も、個人もプレイヤーとなる。その影響力はそれぞれの地理的位置、物理的な規模とは一致しない。そして、経済やビジネスでもデータがパワーをもつ領域が広がっていますが、その規模はGDPでは測れません。 〇本書は、これほど重要になっているのに、実態が不透明なサイバー空間を定量・定性的に初めて包括的にとらえ、サイバー空間の行方を決める支配的な要素を突き止めるものです。果たして、そこから見えてくるものは何か? 日本はサイバー空間で存在感を発揮できるのか? ○執筆には、三菱総合研究所で進めているサイバー空間分析プロジェクト・メンバーと、サイバー研究で知られる慶応義塾大学の土屋大洋教授が入り、骨太の分析と展望を展開します。
  • 暴露の世紀 国家を揺るがすサイバーテロリズム
    3.5
    1巻880円 (税込)
    IT革命以後、完全なる機密情報など存在しえない「暴露の世紀」が幕を開けた。狙われているのは原発、東京五輪、そしてあなたのスマホ――。サイバーセキュリティの第一人者が日本人に突きつける、新世紀の現実。
  • 角川インターネット講座13 仮想戦争の終わり サイバー戦争とセキュリティ
    -
    インターネットを通じ昼夜分かたず国籍不明のサイバー攻撃が仕掛けられている現在、もはやサイバー戦争は現実の戦争となった。個人情報から国際社会の安全保障まで、インターネットに潜むリスクを徹底解説。 ■執筆者情報 《第一部 変容するサイバーセキュリティ》 序章 仮想戦争の終わり  土屋大洋(慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授)監修者 第1章 サイバー攻撃と防御の基礎  西本逸郎(株式会社ラック取締役CTO) 第2章 制御システムのセキュリティ  新誠一(電気通信大学大学院情報理工学研究科教授) 第3章 サイバー攻撃の主体とサイバー防衛のための人材育成のあり方  名和利男(サイバーディフェンス研究所理事) 第4章 サイバー犯罪とは何か  坂明(日本サイバー犯罪対策センター理事)  四方光(慶應義塾大学総合政策学部教授) 第5章 サイバーセキュリティと通信の秘密  林紘一郎(情報セキュリティ大学院大学教授) 《第二部 サイバーセキュリティの国際安全保障》 第6章 歴史的観点から見た戦前の日米情報戦  簑原俊洋(神戸大学大学院法学研究科教授) 第7章 サイバー戦争と国際法 共著  橋本靖明(防衛省防衛研究所政治・法制研究室長)  河野桂子(防衛省防衛研究所主任研究官) 第8章 サイバー戦争とその抑止  川口貴久(東京海上日動リスクコンサルティング株式会社主任研究員) 第9章 サイバーセキュリティの国際連携と信頼醸成措置  小宮山功一朗(一般社団法人JPCERT CCエンタープライズグループマネージャ)  早貸淳子(一般社団法人JPCERT CC専務理事)

ユーザーレビュー

  • 海底の覇権争奪 知られざる海底ケーブルの地政学

    Posted by ブクログ

    あまり話題に登ることは少ないものの、現在最も重要なインフラストラクチャーの一つ、海底ケーブルとそれをめぐる国際競争についての本。
    銅線ケーブル→人工衛星→光ファイバーという通信手段の変遷があり、その中でアメリカがイギリスからシェアを奪った歴史については全く知らず、素直に驚いた。またケーブルと戦争の関係性も非常に興味深い。
    現代ではケーブルの切断をめぐるいざこざが絶えず、当たり前に使えているものがいきなり無くなってしまう日も来るのかもしれない。

    0
    2025年11月11日
  • 海底の覇権争奪 知られざる海底ケーブルの地政学

    Posted by ブクログ

    インターネットを支えるインフラとして海底ケーブルの重要性を認識している人は意外と少ない気がします。島国である日本と国外とのネットのやり取りは現在は海洋底に敷設されている光ファイバーケーブルによって支えられています(実は、私もその事実を知ったのは大学生の時で、それまでは国際間通信の主役は人工衛星だと思っていました)。

    本書は電信・電話時代の同軸ケーブルが主役だった時代から、現代に至るまで世界の覇権が海底ケーブルの覇権といかにリンクしてきたかを解説しています。
    第一次世界大戦、第二次世界大戦期まで、海底ケーブルの覇権を握っていたのはイギリスでした。インドなど世界中に存在した植民地との通信を確立す

    0
    2025年07月10日
  • 海底の覇権争奪 知られざる海底ケーブルの地政学

    Posted by ブクログ

    海底ケーブルについては、その重要性を感じながらも具体的な部分をあまり知ることがなかったので手に取ってみた。

    予想外で驚いたのは海底ケーブルが想像以上に古くから存在したことである。

    とはいえ現在の光ファイバーケーブルではもちろんなく、電報などの電信用。

    その時代から既に敷設、活用、さらには傍受から切断まで、有事を中心に世を賑わせてきたようだ。

    第三次世界大戦については、いつ始まってもおかしくないくらい世の中はピリピリしている。中には既に第三次世界大戦は既に始まっているとの言説もある。

    そんな世相の中でも、確かに海底ケーブルはちょくちょく切断される。やはり容疑者はアウトローの代表国達であ

    0
    2025年06月25日
  • サイバー空間を支配する者 21世紀の国家・組織・個人の戦略

    Posted by ブクログ

    本書は、サイバー空間を通じて国際政治における優位性を確立する国家間の争いに関する現状を包括的にまとめようと試みたものである。現在のサイバー空間の性質を①米国の自由競争型、②中国の管理強化型、③EUのようなプライバシーを中心とした管理強化と経済圏の自由競争型に類型化した上で、サイバー空間における国際秩序を整理するには既存の国際秩序の延長線上では不十分であるという主張が繰り返しなされる。具体的には、組織(企業等)・個人が国家に帰属し国家がそれらを主導する垂直統合の関係から同じレイヤーで互いに影響しあう立場となった点、サイバー空間は物理的な制約を受ける性質によって地政学的な考え方に拘束されないとは言

    0
    2019年01月11日
  • 暴露の世紀 国家を揺るがすサイバーテロリズム

    Posted by ブクログ

    文字通り今世紀に入って、国家を揺るがすサイバーテロが個人レベルで起こしえることと、その影響力について書いた一冊。

    良い面と悪い面両方あるが、そういう自体を生きているということを時間させられた。

    0
    2018年07月21日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!