作品一覧

  • 国民義勇戦闘隊と学徒隊 隠蔽された「一億総特攻」
    5.0
    女性や少年も含めた一般国民を戦闘員として動員する「国民義勇戦闘隊」。敗戦間際の1945年、本土決戦に備えて組織された部隊の新資料が、戦後70年以上経て発見された。「1億総特攻」の戦闘が寸前まで迫っていた実態を第一級の資料が示す。
  • 「誉れの子」と戦争 愛国プロパガンダと子どもたち
    5.0
    1巻1,870円 (税込)
    「誉れの子」「靖国の遺児」と呼ばれた戦没日本兵の子どもたち。戦時下にあって、毎年五千人を超える彼らが、全国各地から靖国神社に参集したという「社頭の対面」。この一大行事を通して、国家は何を意図し、どのような効果を及ぼそうとしたのか。肉親の死を、国家への絶対的忠誠へと転化し、さらに戦意昂揚の一翼を担わされていくという、子どもたちが負った過酷な戦争の一断面を、豊富な一次資料と証言を通して明らかにする。
  • 海後宗臣 教育改革論集
    -
    1巻9,900円 (税込)
    近代教育を築いた海後宗臣の新発掘論文集。戦前・戦中・戦後期の教育改革論が現代のカリキュラムや教育実践につながる貴重な論文集。戦後教育改革、カリキュラム改革運動、東大附属学校創立の意味、極東軍事裁判速記録など、今なお貴重な資料が初めて明かされる。教育学の第一人者である寺崎昌男らによる、充実した解題、解説付き。

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  • 明仁天皇と平和主義
    4.0
    1巻799円 (税込)
    天皇陛下の平和を希求する強い気持ちは、どこに源流を発しているか──膨大な文献と証言から、ご誕生からの歴史的、個人的事蹟を丹念に読み解き、「人間」としての天皇の自己形成の道程をたどる。果てしない慰霊の旅と祈りの原点とは。
  • 試験と競争の学校史
    4.0
    1巻990円 (税込)
    私たちの国の学校は、なぜこれほど過剰に「試験」にとらわれてきたのか。著者は、画一的な「試験の実施」こそが、近代の日本に「学校」を普及させる動因だったという。夜を徹して行われる進級試験、衆人環視・戦慄畏縮の口頭試問、時に三割を超えた落第の恐怖。国民皆学実現の裏で、今に至る教育論争にも長い影を落とす「淘汰と競争」の起源を探る。(講談社学術文庫)

ユーザーレビュー

  • 国民義勇戦闘隊と学徒隊 隠蔽された「一億総特攻」

    Posted by ブクログ

    第1章 「本土決戦」と国民義勇隊の創設
    第2章 「一億総特攻」への準備
    第3章 各地における国民義勇隊の結成と動員
    第4章 老若男女に課せられた兵役
    第5章 国民義勇戦闘隊の戦闘方法と『国民抗戦必携』
    第6章 学徒義勇隊と戦闘訓練
    第7章 国民義勇戦闘隊の戦死者

     1945年夏の「本土決戦」で、実際に「国民」がどのように組織されようとし、どのような戦闘が求められていたかについて、残された資料から検討した一冊。実際に国民義勇戦闘隊が戦闘を強いられた樺太での事例が紹介されることで、軍・政府が考えた計画がいかに机上の空論だったかが理解される構成となっている。「ありえた本土決戦」のイ

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    2021年07月26日
  • 「誉れの子」と戦争 愛国プロパガンダと子どもたち

    Posted by ブクログ

     戦争で父を亡くした子が,国からどのように「大切」に扱われていたのか。そのことのみに焦点をあてた本。わたしは,最近プロパガンダポスターの本を読んだこともあり,とても興味深く読むことができた。
     著者は,わたしのところにも一度来てくださったことがある。友人宅(この方の祖父は戦時中,小学校校長)の土蔵から大量の古書が出てきたのを,「研究用にいただきたい」と取りに来て下さったのだ。なるほど,その研究成果はこういう本になって世に出るのか…と思った次第。本書を書くために,蒐集されていった古書が利用されたのかどうかは知らないが,こうして〈戦時中の一般的な雑誌〉から当時の世相やプロパガンダを切り取って示して

    0
    2020年03月05日
  • 明仁天皇と平和主義

    Posted by ブクログ

    明治天皇と大正天皇の時代は知らない。それでも、書籍から得る
    おふたりの人物像からは生真面目さを感じた。

    それは昭和天皇も同様だ。生真面目に立憲君主であろうとされた。
    その生真面目の系譜は今上陛下、明仁天皇にも受け継がれている
    のだと思う。

    昭和天皇の前半生は現人神であった。敗戦後の人間宣言で象徴天皇
    となられたが、今上陛下は即位と同時に象徴天皇になられた初めての
    天皇である。

    今上陛下の折々のお言葉や、ご高齢になっても皇后陛下と共に慰霊の
    旅を続けられるお姿からは平和への強い思いが伝わって来る。

    本書は今上陛下の平和への思いがどのように形成されたのかを考察
    した作

    0
    2017年08月21日
  • 明仁天皇と平和主義

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    今の天皇陛下のことは、けっこう好きです。
    好みの問題なんでしょうが。

    見た目とか、そういうことではないんですが、
    昭和天皇が亡くなって、今の天皇、明仁天皇さんになってから、
    報道で流れる天皇の姿と、天皇の発言を見ていると。

    無論の事、ある程度、パターンだし、良くある言葉でしかないのですが、
    その向こうに物凄く強固な「リベラル志向」を感じるんですね。
    もっと具体的に言うと、

    ●第2次世界大戦、太平洋戦争。それを、きちんと日中戦争まで含んだ「十五年戦争」と把握するべきだ、という志向。

    ●その過去について「日本は悪くなかったもんね」というニュアンスを一切、許さない雰囲気。

    ●といって、自虐

    0
    2016年07月27日
  • 明仁天皇と平和主義

    Posted by ブクログ

    教育史を専門とする学習院大学教授の斉藤利彦氏が、今上天皇の自己形成の道程とそこから生まれた平和への希求について考察したものである。
    本書では、昭和8年に生まれ、自ら「戦争の無い時を知らない」と言う幼少期・少年期から、天皇陛下の自己形成に大きな影響を与えたと言われるヴァイニング夫人、小泉信三氏との交流を経て、美智子様と出会い、日本国憲法により定められた「象徴天皇」のあるべき姿を思索し行動する中で、たどり着いた「象徴天皇」の理念と意志が、「国民への共感と共苦」、「平和への貢献」(ここでいう「平和」とは、単に戦争のない状態のみならず、国民生活の基底としての平穏と安定が得られた状態を示す)、「非権力性

    0
    2016年01月15日

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