宮島喬の作品一覧
「宮島喬」の「「移民国家」としての日本 共生への展望」「外国人の子ども白書【第2版】――権利・貧困・教育・文化・国籍と共生の視点から」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「宮島喬」の「「移民国家」としての日本 共生への展望」「外国人の子ども白書【第2版】――権利・貧困・教育・文化・国籍と共生の視点から」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
何事も自明とせず、あらゆる観点から分析命題を立てて、統計を駆使して解明していく緻密さ、社会の集合的傾向を安易に個人の価値観や精神論に帰さず実在するモノと同等に捉えて科学的に追究する姿勢など、近代社会学の古典としての偉大さを感じる内容。
それに加えて、解説で言われている、
「近代社会における個人の存在条件とこれをめぐる道徳意識の変化にかんする透徹した認識」「統合的個人の存立の危機の諸相についての指摘」「危機にある近代社会の再組織化にむけての情熱をこめた訴え」、さらに加えて細かくは、宗教の個人にとっての意義・影響とその変遷、女性の社会進出や男女平等に関する先見性のある将来展望など、幅広い観点で著者
Posted by ブクログ
初版から40年も経過した書物に、これほど現代に通ずる普遍的な事実の気づきや共感が得られると思っていなかった。データという事実をベースに、起こりうる事象を満遍なく回収し思考することで、読者の疑問を払拭しながら、自殺を①自己本位的自殺②集団本位的自殺③アノミー的自殺の3種類に見事に分類していた。(背表紙では④宿命的自殺も含めていたが、本書からは読み取れず。)
正直、回りくどい言い回しや難しい表現も多く、読み解けていない部分も存在していると思う。しかし、個人と社会(家族、戦争、宗教、政治、同業組合などに絡めて)の関係性がもたらす自殺への結末を、宗教、哲学、道徳的な要素と一緒に考えることができたの
Posted by ブクログ
自殺って何なんだろうと、この度、読むことにした。
19世紀末のヨーロッパに増加した自殺について、社会現象として各国各都市のデータをもとに、考察している。
なんで昼間に自殺が多い?なんで都市に多い?なんでプロテスタント教徒に多い?なんで離婚した男性に多い?殺人との関係から言えることは?
120年以上前のヨーロッパなんて、全然違う社会だと思っていたけれど、今の状況についての説明ともなる部分が多く、興味深かった。自殺、という行為が、人間の生と死という時代や文化を超えた普遍的なものであるからでもあると思った。これまでの人間社会の中で「自殺」の持つ社会における意味や価値がどのように変化してきたか、
Posted by ブクログ
19世紀末に書かれた社会学の教科書的存在。今ならこのレベルの統計分析を用いての論文は大学生でも書き上げられるような気もするが、その時代に手法として確立させ、実証に基づく今日の社会学の基礎を築いた功績は大きい。
本書は社会構造的に〝必ず一定の自殺者が存在する“という点に着目し、自殺の定義から、死に方、性別、年齢、時期、宗教、エリアや職業による違い、犯罪との相関や文化的背景など多様な分析を試みて、社会現象としての自殺を明らかにすると同時に、自殺を通して社会を明らかにした。
自殺をすれば、当然ながらその人は社会から消える。しかし、また違う個人が同じように自殺する事で、同じ社会の同じ属性であれば、