作品一覧

  • コロナ対策禍の国と自治体 ――災害行政の迷走と閉塞
    3.5
    1巻935円 (税込)
    日本の行政は、突発事態への臨機応変な対応を得意としていない。そこへ想定外の新型コロナウイルスの世界的流行がやってきた。行政は不具合に陥り、国対自治体の構図に象徴される非難応酬が起きている。内閣に権力を集中させて危機管理に当たるかに見せて、それは空想の「災害行政組織」と迷走の「災害行政対応」として閉塞に陥る。民衆にとって行政のコロナ対策自体が禍いとなっている苛政の現状を分析し、現状の権力集中の願望に代わる、地道な災害行政のあるべき姿を考える。
  • 地方創生の正体 ――なぜ地域政策は失敗するのか
    3.8
    1巻935円 (税込)
    「地方創生」で国はいったい何をたくらみ、地方をどう変えようとしているのか。国はこれまで自治体を様々な手段で手なずけてきた。ここへ来てさらに「選択と集中」の効率至上主義の論理で、地方を侵略しようとしている。住民は、そして自治体はこの動きにどう立ち向かっていけばよいのか。気鋭の社会学者と行政学者が、地域政策は失敗の歴史であったことを検証。地方創生から震災復興まで、地域社会救済という名目でなされる国策の罠を暴き出し、統治構造の病巣にメスを入れる。
  • 行政学講義 ──日本官僚制を解剖する
    4.0
    1巻1,100円 (税込)
    1990年代に政治主導に向けたさまざまな政治・行政改革がなされたのに、かえって今や為政者の恣意と統治者への忖度が蔓延してしまっている。我々は悪しき支配から抜け出せないのか。支配・外界・身内・権力の4つの切り口で行政の作動様式を活写。その実相を解明したうえで、現在の官僚制とのつきあい方の心得を提示する。行政に携わる為政者にとっての「行政学の教科書」ではなく、支配と権力にさらされる被治者を読者として想定した、公務員対策たる「行政学の基本書」。
  • 実践自治体行政学-自治基本条例・総合計画・行政改革・行政評価
    4.5
    1巻1,694円 (税込)
    「自治体行政学」とは、国の行政と自治体の行政を区別して捉え、自治体固有の行政課題について解決手法を探る学問である。現在の自治体行政が抱える様々な課題を取り上げ、とりわけ住民との関係にスポットをあてて分析した本書は、次代を担う自治体職員にとって必読の一冊!

    試し読み

    フォロー
  • オランダ・ベルギーの自治体改革
    -
    1巻1,771円 (税込)
    本書は、両国に知見を有する学識者達が2008年・2009年度にオランダ・ベルギーにて実施した現地調査や分権調査の成果をまとめたものである。研究業績の少ないオランダ・ベルギーの自治体改革の分野を分析し、さらにその結果から日本の分権化を導く書籍である。

    試し読み

    フォロー
  • 自治体議会の取扱説明書―住民の代表として議会に向き合うために―
    3.0
    1巻1,848円 (税込)
    議会・議員は住民の「代表」として何をなすべきかという立ち位置を、自治体議会の取扱を通じて客観的に捉え、自治体議会をとりまく首長、議会運営、政策、財政、住民自治等について、現実と理想のギャップ、本音と建前の乖離を具体的に分析し、二元代表制の枠を超えて自治体議会の本来の意義を解説する。

    試し読み

    フォロー
  • 縮減社会の合意形成―人口減少時代の空間制御と自治―
    -
    1巻2,156円 (税込)
    人口減少と経済縮小の時代を迎え、放置される空間が濫発する中で、社会的に適切な空間制御を果たすべく地域社会による合意形成が不可欠である。そのような縮減社会において、いかなる合意形成を模索すべきか。「合意形成研究会」における共同研究の成果をまとめた。

    試し読み

    フォロー

ユーザーレビュー

  • 行政学講義 ──日本官僚制を解剖する

    Posted by ブクログ

    直截的というか、身も蓋もない表現で「行政」という複雑怪奇な存在の本質に迫ろうとする好著。以下は特になるほどと思った箇所(引用ではなく要約)

    ・与党政治家も野党政治家も、党派的選好を持った「一部の奉仕者」にすぎない。政権党に忖度する日本の官僚は著しく政治的中立性を欠いているが、万年与党の価値判断以外が政権・与党政治家によって示されることはないため、そのことが自覚されることはない。 pp.41-42

    ・国会と内閣が立法した内容を自治体が執行することで、国政では形骸化している立法権と行政権の分立が国・自治体をまたいで成立する。 p.59

    ・日本国憲法の世界観は、平和的生存権・自由権>民主主義>

    0
    2022年11月19日
  • 地方創生の正体 ――なぜ地域政策は失敗するのか

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    地方創生の流れと原発事故の問題を中心に行政のあり方について述べている。
    国の言いなりに地方がなっている構造。
    何もしないことが許されない構造になっている。
    一定の科学技術が成り立つには政治権力が必要。
    弱者保護の観点で行政が運営されてきた、あるべき意義だと思ってきたが、弱者が増えすぎたのかと思った。

    0
    2016年02月10日
  • 実践自治体行政学-自治基本条例・総合計画・行政改革・行政評価

    Posted by ブクログ

    本書は、先日北大公共のシンポジウムにも来て頂いた金井利之先生の『自治フォーラム』での連載を単行本化したものです。
    内容としては、「民主主義体制のなかの非民主主義的主体」である自治体行政と住民との実践的な関わりに焦点を当てたものとなっており、取り上げられるトピックも近年住民が関わることの多い自治基本条例・総合計画・行政改革・行政評価に絞って論じられています。今回は後者の2つに興味を持って読み進めました。

    第3章では、「行政改革」がテーマとして取り上げられています。
    まず、著者は行革のスタイルを①人件費の削減等を内容とした減量型行政改革、②旧来型の行政システムにメスを入れる行政経営システム改革、

    0
    2012年12月24日
  • 行政学講義 ──日本官僚制を解剖する

    Posted by ブクログ

     まず、本書のページ数は378ページと、一般の新書の2倍近いボリュームである。
     情報量もそれに負けておらず、専門書と同様のレベルと考えて差し支えない。入門書と思い購入して面食らった衝撃は忘れられない。
     とかく外から見えにくい「行政」を、行政を受ける側の目線から丁寧に詳述しているため、分量の多さの割には頭の中で具体的にイメージしながら読み進めることができる。
     内容は申し分ないのだが、やはり新書の手軽さは捨てがたく、もう少しスリムなものがほしいという願望はどうしてもまとわりつく。
     行政の内部事情について、深く腰を据えて学びたいという方におすすめする重厚な一冊だ。

    0
    2025年06月04日
  • コロナ対策禍の国と自治体 ――災害行政の迷走と閉塞

    Posted by ブクログ

    コロナ禍だけでなくコロナ対策禍の影響がはっきりそしてより深刻になっている今だからこそ読むべき本である。
    感染症対策を災害対策として扱い、集権型で対策を行うことの弊害が示されており、日々進行する現実と照らし合わせた時、かなりの説得力を持つ。
    現実には前のめりに集権的に対策することが民衆やメディアから求められている状況であり、コロナ対策禍からの脱却は政治・行政ではできないことが歯痒い。

    0
    2021年05月29日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!