作品一覧

  • レイチェル・カーソン いまに生きる言葉
    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    『沈黙の春』から半世紀――カーソンが生きていたら、いまの日本を見てなんと言うだろう?  レイチェル・カーソンとはどんな人だったのか?  もの静かで、家族思いの、控え目な人だったが、茶目っ気もあり、ユーモアの人でもあった。  幼い頃から文章を書くのが得意で、自然観察も大好き。コピー機もファックスも、もちろんコンピュータもない時代に、膨大な情報を集め、やがてその細い指先から自然破壊を告発する言葉がつむぎ出された――そして完成した『沈黙の春』で環境問題に警鐘を鳴らしたレイチェル・カーソン。  その思想が、いま新たに見直されている。本書は、いまだに根強い人気を誇るレイチェル・カーソンの思想から生涯までをあまり知られていない側面に光を当て、当時の写真や彼女がつむいだ言葉とともに紐解いていく。  とくに、亡くなる半年前、1963年10月におこなった「環境の汚染」という講演は、彼女の遺言とも言うべき思いがあふれている。 「わたしたちが住む世界に汚染を持ちこむという、こうした問題の根底には道義的責任――自分の世代ばかりでなく、未来の世代に対しても責任を持つこと――についての問いがあります。当然ながら、わたしたちは今現在生きている人々の肉体的被害について考えます。ですが、まだ生まれていない世代にとっての脅威は、さらにはかりしれないほど大きいのです。彼らは現代のわたしたちが下す決断にまったく意見をさしはさめないのですから、わたしたちに課せられた責任はきわめて重大です」  東日本大震災、福島第一原発事故の後、読者が増えてきているのは、何を物語っているのだろう。 著者紹介 上遠恵子(かみとお・けいこ) 東京都出身、東京薬科大学卒業、研究室勤務、学会誌編集者を経て、現在はエッセイスト。レイチェル・カーソンの著書の『潮風の下で』(岩波書店)『海辺』( 平凡社)『センス・オブ・ワンダー』(新潮社)のほか、伝記の翻訳など多数。著書に『レイチェル・カーソンの世界へ』(かもがわブックス)など。1988年に「レイチェル・カーソン日本協会」設立に加わる。現在会長。執筆、講演などで活躍中。 ※本電子書籍は同名出版物を底本として作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。 ※印刷出版再現のため電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。 ※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。予めご了承ください。 ※プレビューにてお手持ちの電子端末での表示状態をご確認の上、商品をお買い求めください。
  • ヤマケイ文庫 潮風の下で
    3.0
    1巻1,210円 (税込)
    北極圏まで渡るアジサシ、捕食者たちから逃れるサバのドラマ、産卵場所である深海に帰るウナギの長い旅路。 古典的ベストセラー『沈黙の春』、『センス・オブ・ワンダー』の著者レイチェル・カーソンが、海のエコロジーの魅力を伝えた処女作、待望の復刊。 アメリカ漁業局に勤めながら綴った科学と詩情を織り交ぜた名文により、誰もが海辺に生きる生き物の視点で世界を見ることの豊かさと、見事な命のつながりのドラマに引き込まれていくであろう。 ■内容 はじめに 一部 海辺――海のドラマ 第一章 上げ潮 第二章 春の飛翔 第三章 北極圏の出会い 第四章 夏は終わった 第五章 海へ吹く風 二部 カモメの道――カモメが俯瞰する海のなか 第六章 春の回遊 第七章 サバの誕生 第八章 プランクトンの狩人 第九章 港 第十章 海路 第十一章 小春日和の海 第十二章 網あげ 三部 川から海へ――生命の回遊 第十三章 海への旅 第十四章 海の越冬地 第十五章 回帰 本書に登場するおもな生き物 訳者あとがき 解説・阿部治 ■著者について 原著 レイチェル・カーソン(Rachel Carson) 1907年5月27日 - 1964年4月14日 アメリカ合衆国のペンシルベニア州に生まれ、1960年代に環境問題を告発した生物学者。 アメリカ内務省魚類野生生物局の水産生物学者として自然科学を研究した。 農薬で利用されている化学物質の危険性を取り上げた著書『沈黙の春』(Silent Spring)は、アメリカにおいて半年間で50万部も売り上げ、後のアースディや1972年の国連人間環境会議のきっかけとなり、人類史上において、環境問題そのものに人々の目を向けさせ、環境保護運動の始まりとなった。 没後1980年に、当時のアメリカ合衆国大統領であったジミー・カーターから大統領自由勲章の授与を受けた。 翻訳 上遠 恵子(かみとお・けいこ) 1929年東京都生まれ。東京薬科大学卒。 大学研究室勤務、学会誌編集者を経て、現在エッセイスト、レイチェル・カーソン日本協会理事長。 1974年、ポール・ブルックス『生命の棲家』(後に『レイチェル・カーソン』と改題)を訳出。以来カーソン研究をライフワークにする。訳書にカーソン『センス・オブ・ワンダー』『海辺』『潮風の下で』などがある。
  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)
    4.4
    1巻649円 (税込)
    雨のそぼ降る森、嵐の去ったあとの海辺、晴れた夜の岬。そこは鳥や虫や植物が歓喜の声をあげ、生命なきものさえ生を祝福し、子どもたちへの大切な贈り物を用意して待っている場所……。未知なる神秘に目をみはる感性を取り戻し、発見の喜びに浸ろう。環境保護に先鞭をつけた女性生物学者が遺した世界的ベストセラー。川内倫子の美しい写真と新たに寄稿された豪華な解説エッセイとともに贈る。(解説・福岡伸一、若松英輔、大隅典子、角野栄子)
  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)

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    1962年に上梓し、世界的な環境保護活動の源流となった「沈黙の春」。その対極的位置にある作品。対比すれば「雄弁な春」と呼べよう。生物学者であるレイチェル・カーソン氏の描写はまるで光輝く詩のような趣。本文はもちろんのこと、作中に挿し込まれた風景写真と、4つの寄稿文も素晴らしい出来具合。

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    2024年10月21日
  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)

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    『地球の美しさについて深く思いをめぐらせる人は、生命の終わりの瞬間まで、生き生きとした精神力をたもちつづけることができるでしょう。』

    私は今この言葉とは真逆の世界を生きている。
    科学に頼らなければ生きていけない人間、日々を惰性だと思っている人間、生活は続くものだから波を作りたくない人間。
    自然に目を向けて、深呼吸をしたのは一体いつが最後だろう。

    カーソンの本は、魂が宿っている。そう、本気で思うことができた。
    文字通り、命がけて遺された手紙はロジャーへの愛と、自然への慈しみと、未来の子どもたちであったわたしへの希望でもあると感じる。
    わたしは、この希望のバトンを受け取るには大人になり過ぎたし

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    2024年10月20日
  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)

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    人生の動力となる感覚。自分また、自分のセンスオブワンダーに導かれて、言葉を生業に生きていこうと思ったのだということを思い出した。子どもがもしできたらまた読みたい。

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    2024年10月08日
  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)

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    何気ないけど、日本という国は特に色彩が豊かだと思う。
    都会の色と、ちょっと足を伸ばせば広がる豊かな緑と豊富な海や川。
    そして、まだ視野が狭いけど好奇心旺盛だった小さい頃に見ていた自然の記憶や体験を思い出させてくれた。

    大人になってからは、、、普段見えている景色とスマホの情報量が多くて、何気なく側にある魅力を見落としがちになっている気がする。

    そういった、子供の頃と同じような無邪気さと小さい楽しみや慈しむ気持ちを大人も日々見つけ出す事が出来れば、環境に対する考え方や社会での生き方をより良いものになる。
    一人一人の意識が広がっていけば、豊かな自然と愛にあふれた素敵な世界になるのではないかと。

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    2024年09月18日
  • センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    故郷に帰ってきたときだけ、いろんなものから解放されてめいっぱい自然を楽しむことができる。この感覚をいつまでも大切にしたい。この感覚は自分がつらいときに自分を救う。定期的に読み返したい本です。

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    2024年09月16日

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