作品一覧

  • 検屍 M・モンローのヘア
    4.0
    1巻495円 (税込)
    マリリン・モンローの死は自殺か他殺か。世紀の美女の急死にマスコミは騒然、好奇心が突出した取材攻勢に検視官は沈黙の反抗を起こす。奇遇なことにアメリカで冤罪事件を調査していた著者は、くだんの検視官へと到達することになる。大宅賞受賞作家がシャロン・テート、ロバート・ケネディの担当官でもあったトーマス野口に取材し、その謎を探る「M・モンローのヘア」他、人種差別のからむアメリカの実情をひもとくとともに日本の冤罪事件を取り上げ、刑事司法のあり方を問う注目作。
  • 法廷 弁護士たちの孤独な闘い
    3.0
    昭和三年、広島で起こった養母殺しの容疑者山本老は、実に五十数年間に渡って無実を訴え続けて再審を請求、「第二の加藤老事件」といわれている。昭和四十九年、千葉で起きた両親殺しの容疑者は「史上稀に見る残忍な凶悪事件」として死刑を言い渡された……。陪審制度支持の立場から、長年に渡って日本の司法・裁判制度の問題点を追及してきた著者が、周到綿密な取材をもとに、冤罪事件に取り組む弁護士たちの、地道で真摯な闘いを描いた異色の裁判ドキュメンタリー。
  • 裁判員必携――批判と対応の視点から
    -
    1巻770円 (税込)
    市民が司法に参加する目的は、強要された自白調書を証拠とせず、市民が自主的に評価、事実を公正に判断して無辜を罰しないことです。裁判官が経験則をもちだし裁判員に影響を与えては市民は冤罪に加担させられてしまいます。本書はこのような視点から裁判員制度の真の狙いを暴き、司法への市民参加の展望を考えます。
  • 島田事件
    -
    昭和29(1954)年、静岡県島田市で起きた幼女殺害事件。難航した捜査の末、警察は自白の強要により犯人を仕立てあげました。死刑判決が確定した赤堀政夫さんが再審無罪を勝ちとるまでの34年8ヵ月間を追い、裁判の行方と司法制度の問題点を検証する珠玉のドキュメント。解説は元大阪高裁判事で弁護士の生田暉雄。死刑確定判決が再審無罪となった四大事件の免田、財田川、松山、島田などは冤罪の氷山の一角なのです。

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  • オキナワと少年
    4.3
    命(ぬち)どぅ宝、生きていてこそ――沖縄の戦前、戦中、戦後を駆け抜けた少年・仁(まさし)の切なくも希望に満ちた清新な物語。第9回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した著者が、自身の体験をもとに戦争時代の沖縄を描き出した渾身の書き下ろし。 <1941年> 仁はおない年の信とガジュマルやデイゴの花に囲まれた野山へ昆虫採集に出かけた。サファイヤ・ブルーの海を眺めているだけで毎日が楽しかった。 <1945年> 米軍はガソリンを壕の入り口から流し込み、火炎放射器を使って火の海にした。だが外へ出れば迫撃砲の集中攻撃が待っている。 <1946年> 父との再会に望みを抱き沖縄に帰ってきた仁。そんな彼を待ち受けていたのは、疾走するジープとまずいマッシュ・ポテートだった。

ユーザーレビュー

  • オキナワと少年

    Posted by ブクログ

     これを読まずに沖縄へ遊びに行って、さんざん楽しませてもらったことを申しわけないとは思わないのです。だけども7日間1000kmあまりのドライブで一周できてしまった大きさの島でのできごと。地名を見ると、あ、あの辺だ、と思い出せてしまうのです。

    0
    2013年04月07日
  • オキナワと少年

    Posted by ブクログ

    作者自身が物語の主人公となり、自らの体験に基づいた小説。沖縄決戦の様子や、戦後まもなくの沖縄の様子が描かれている。文字で読んでいても悲惨な絵が思い浮かび、とても胸が痛い。「斬り込み隊」や「たこ壺作戦」という特攻攻撃があったのは知らなかった。しかも当時多くの中学生が、身1つで爆弾を抱えて戦車に突っ込む「たこ壺作戦」を行ったっていうのがとてもひどい。作者の戦争に対する思いや、軍司令部に対する思い、東京裁判に対する思いなど、自分が思ったことと同じ疑問が書かれていた。

    0
    2020年08月25日
  • 検屍 M・モンローのヘア

    Posted by ブクログ

     マリリン・モンローやロバート・ケネディの遺体を司法解剖した検死官トーマス・野口へのインタビューを中心に、日本とアメリカの冤罪事件・未解決事件や司法制度について考察をめぐらしている。

     「モンローのヘア」という通俗的な副題の通り、モンローの死やケネディ兄弟暗殺の謎にも言及してはいるが、むしろ過去の判例史上重要な刑事事件の考察を通して、アメリカにおける人種差別の根深さ、日本の司法制度の前近代性をあぶりだしていることが重要である。

     30年以上前の古い本だが、日本の司法の構造的欠陥はなんら変わっていないので(権力と一体化したがる大衆の司法への介入、被疑者や少数者への攻撃はむしろ悪化している)、

    0
    2015年02月18日
  • オキナワと少年

    Posted by ブクログ

    戦争の話しはどれも悲惨ですが、沖縄の地上戦や日本軍がオキナワンに銃を向けたり集団自決をさせる話しは悲惨極まりない。私の祖父の弟は沖縄戦で亡くなったらしい。どんな軍人だったのだろう?偶然にも彼の命日となった日の記述もあり、会ったことのない祖父の弟の最期を想像して泣きました。

    0
    2011年11月09日
  • 法廷 弁護士たちの孤独な闘い

    Posted by ブクログ

    冤罪事件のお話でした
    4つの話がありました
    冤罪が決まったわけではないが
    その内容から冤罪としか思えないようなもので
    警察の杜撰さを感じました

    0
    2025年06月04日

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