【感想・ネタバレ】検屍 M・モンローのヘアのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

 マリリン・モンローやロバート・ケネディの遺体を司法解剖した検死官トーマス・野口へのインタビューを中心に、日本とアメリカの冤罪事件・未解決事件や司法制度について考察をめぐらしている。

 「モンローのヘア」という通俗的な副題の通り、モンローの死やケネディ兄弟暗殺の謎にも言及してはいるが、むしろ過去の判例史上重要な刑事事件の考察を通して、アメリカにおける人種差別の根深さ、日本の司法制度の前近代性をあぶりだしていることが重要である。

 30年以上前の古い本だが、日本の司法の構造的欠陥はなんら変わっていないので(権力と一体化したがる大衆の司法への介入、被疑者や少数者への攻撃はむしろ悪化している)、今日でも十分に読む価値がある。

0
2015年02月18日

「ノンフィクション」ランキング