荻野美穂の作品一覧
「荻野美穂」の「女らしさの神話」「女のからだ フェミニズム以後」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「荻野美穂」の「女らしさの神話」「女のからだ フェミニズム以後」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
最近出たばっかりなんだ!1963年のアメリカで出版され、フェミニズム運動高揚のきっかけになったと紹介されているけど、50年経った今読んでも悲しいことに(敢えて言うが)色褪せない。
以前付き合っていた人があまり家事をしない人で、大学ではフェミニズムをやっているのに、何で現実の生活では相手に上手く伝えられないのかと不安になり、これが分裂という感覚かと悟った時期があったのだが、60年代のアメリカの主婦達も似た類というかまったく問題を抱えていたらしい。
カレッジにおける教育、フロイトの述べたペニス羨望、似非科学であった機能主義、さらには家庭製品を売り出す広告会社までもが、「女らしさ」という神話を強化し
Posted by ブクログ
60年代からの第二波フェミニズムの嚆矢となった著作と言われているが、丁寧に歴史を追うと4,50年代からのゆるやかなつながりがあったというのはひとつ学びであった。
下巻は特に、但し書き付きとはいえ、オーガズムの話に終始しすぎているし、同性愛者(女同士の絆も否定していたらしい)や特殊性癖、受動性に関してあまりに二項対立的すぎる偏見が見られ、反論の余地ありと感じた。
確固たるアイデンティティ/受動性・無気力という二項対立ではなく、『愛について』でも指摘されているような自己反省的(自己の中の他者)で可変的なアイデンティティのあり方を追求していくべきだろう。
それでも、男性も男らしさの神話に苦し
Posted by ブクログ
「女たちの神話」に苦しめられている女性たちの実相を描いてきた著者は、そこから抜け出すためには、妻や母としての生き方だけでない、一人の人間として生き自己実現を図ることが必要であること、そしてそのための新しい人生設計について、具体的な方策をいくつか主張、提言をしている。
ただそれを実現していくことがかなり苦難の道であったことは、本書を著した後、女性解放のための実践運動に入っていった著者の文章、本書収録の「エピローグ」や「メタモルフォーゼ 二世代の後に」に示されている。
自分だけが空虚感に苛まれ、おかしな考え方を持っているのだろうかと不安な心情を抱いていた女性に安堵感を与え、また新しい生き方
Posted by ブクログ
1950年代から60年代にかけ、郊外に住み、夫と子ども、そして家庭のことだけを考えていれば良い生活、それは若いアメリカ女性の夢見るイメージであった。しかし、著者はあるころから、アメリカの女性が共通して”名前のない問題”を抱えていることに気づいたという。「何だか空っぽな気がするの」「自分が存在しないような気がする」といった言葉が主婦の女たちから出てくる。
「職業:主婦」、早く結婚して夫を持ち子どもを育てる、妻であり母であることが女の幸せであるとする「女らしさの神話」に、いつの間にアメリカの女たちは捕らわれてしまったのか、著者はそうした意識の起源や変化の過程を追いかけていく。
具体的には、