ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
7pt
幸福なはずのアメリカの主婦たちに広がる正体不明の不安やいらだち.その「名前のない問題」の原因は,結婚して夫や子どもの面倒をみることが幸せだとする「女らしさの神話」にあるのではないか.神話がいかにして強固になったかを解き明かし,その解体を唱えた二〇世紀フェミニズムの金字塔.一九六三年の著作の全訳.
ブラウザ試し読み
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
試し読み
1~2件目 / 2件
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ
最近出たばっかりなんだ!1963年のアメリカで出版され、フェミニズム運動高揚のきっかけになったと紹介されているけど、50年経った今読んでも悲しいことに(敢えて言うが)色褪せない。 以前付き合っていた人があまり家事をしない人で、大学ではフェミニズムをやっているのに、何で現実の生活では相手に上手く伝えら...続きを読むれないのかと不安になり、これが分裂という感覚かと悟った時期があったのだが、60年代のアメリカの主婦達も似た類というかまったく問題を抱えていたらしい。 カレッジにおける教育、フロイトの述べたペニス羨望、似非科学であった機能主義、さらには家庭製品を売り出す広告会社までもが、「女らしさ」という神話を強化してきた。「賢いのは女の子にとって利口ではない」という言葉で言い表されるように、女の子はほどほどに賢ければよく、カレッジも結婚相手を見つける場所でしかなかった。 こうして自己実現を逃した女性達が、神経症的な傾向を見せるようになり、子どもが愛着障害のような症状を示すようになると、人々はこぞって「ママ」のせいにした。しかしそこにかけていたのは、愛ではなく、尊敬ではないだろうか。 すべてをアイデンティティの確立で解決しようとするスタンスは勿論批判すべきではあるのだが、がこの本と全く同じ問題意識に基づいて書かれた「母親になって後悔してる」が日本でもそこそこ話題になったことに鑑みても、今読まれるべき本ではないだろうか。人生の奪われの感覚という様々な時代や場所に共通した女性の悩みが生じる原因は文化的背景によりまちまちで、これこそが生物学的必然を唱え女性を抑圧する人々へ対抗する論拠となりうるだろう。
1950年代から60年代にかけ、郊外に住み、夫と子ども、そして家庭のことだけを考えていれば良い生活、それは若いアメリカ女性の夢見るイメージであった。しかし、著者はあるころから、アメリカの女性が共通して”名前のない問題”を抱えていることに気づいたという。「何だか空っぽな気がするの」「自分が存在しない...続きを読むような気がする」といった言葉が主婦の女たちから出てくる。 「職業:主婦」、早く結婚して夫を持ち子どもを育てる、妻であり母であることが女の幸せであるとする「女らしさの神話」に、いつの間にアメリカの女たちは捕らわれてしまったのか、著者はそうした意識の起源や変化の過程を追いかけていく。 具体的には、アイデンティティの問題、フロイトの性的唯我論、機能主義的フリーズの役割を果たしたマーガレット・ミード、女子にキャリアを求めない性別指向の教育者たち、主婦へ売り込まれる商品について等々、女性に特定の性別役割分担を求める社会的、心理的、文化的メカニズムが様々な角度から論じられる。 日本でも高度成長時代、専業主婦が当たり前の時代があったが、アメリカでも同じような状況だったことを本書を読んで知ることができた。統計で明確に示されてはいないが、大学時代から結婚相手を見つけることが女子学生の目的となっており、10代で結婚し、そして子どもを大勢産むのが当たり前だったとのこと。今ではとても考え難いが、それが当然とされていた時代だったのであり、社会の”空気”だったのだな。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
女らしさの神話
新刊情報をお知らせします。
ベティ・フリーダン
荻野美穂
フォロー機能について
「岩波文庫」の最新刊一覧へ
「社会・政治」無料一覧へ
「社会・政治」ランキングの一覧へ
女のからだ フェミニズム以後
30周年版 ジェンダーと歴史学
作者のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲女らしさの神話 上 ページトップヘ