作品一覧

  • 伊勢神宮の謎を解く ──アマテラスと天皇の「発明」
    4.1
    日本全国の神社の筆頭に君臨する伊勢神宮。しかし、その成立の背景には、さまざまの「謎」がつきまとう。伊勢神宮の誕生は、はたしていつだったのか。大和の王権がなぜ伊勢に最高神をまつるのか。当初そこにまつられた国家神とは何か。皇祖アマテラスはなぜ「発明」される必要があったのか。そして、心の御柱と神鏡という二つの御神体が共存するわけとは……本書では、こうした難問を、列島における神話と神社誕生の根源にまでさかのぼり、あざやかに解き明かす。
  • 神社霊場 ルーツをめぐる
    3.8
    1巻1,100円 (税込)
    古代日本人の信仰の対象は、豪華絢爛な社殿や伽藍ではなく、山、川、巨樹、奇岩など自然界の森羅万象だった。本書は、日本人の信仰心の原点をもとめ、神社霊場をめぐる旅に誘う。
  • 建築から見た日本古代史
    3.5
    1巻1,210円 (税込)
    建築とは、権力者たちが駆使した政治的言語である──。日本誕生の舞台となる古代において建築は、権力者が自らの権威を明らかにし、体現する文明の壮大さ、美意識の優越を高らかに宣言する最大最強のメディアであった。飛鳥寺、法隆寺、四天王寺から本薬師寺、伊勢神宮式年遷宮にいたるまで、建築様式や構造、配置パターンのなかに、母系と父系、天皇と律令、ナショナリズムと文明開化、それぞれの葛藤と融合を見いだし、まったく新しい日本古代史を組み上げ、提示する。
  • 天皇たちの寺社戦略 ――法隆寺・薬師寺・伊勢神宮にみる三極構造
    -
    1巻2,090円 (税込)
    古代の天皇たちが建立した社寺建築は天皇の血筋を可視化し、即位の正統性を強くアピールしていた。社寺建築の配置タイプは天皇たちの血筋に明確に対応していたのだ。聖徳太子創建の法隆寺若草伽藍は塔と金堂がタテ一列だったが、天智天皇はこれを真っ向から否定し、塔と金堂がヨコに並ぶ法隆寺西院伽藍を建立。一方、天武天皇は三極構造の薬師寺を建立し、その妻持統天皇は三極構造を伊勢神宮の社殿配置に導入した。〈タテ→ヨコ→三極〉の変遷に秘められた天皇たちの戦略を探る。
  • 持統天皇と男系継承の起源 ――古代王朝の謎を解く
    -
    1巻935円 (税込)
    古代の大王・天皇には男性と女性、男系と女系が入りまじっていた。それが男系ばかりになったのは、なぜか? そして、いつ、誰が、どのように? 本書がまず注目するのは、天孫降臨神話とともに成立した持統「双系」王朝である。始祖となった女性天皇は代替りをタテの血脈でおこなう天皇制システムを創出し、皇祖神を祭る伊勢神宮に永遠の更新システムを埋め込んだ。しかし持統没後、双系継承は覆る。男系継承は藤原不比等が主導した平城京遷都に仕組まれていたのだ。神話、大嘗祭、王宮や王都、終末期天皇陵から古代王朝の謎を解き明かす。

ユーザーレビュー

  • 伊勢神宮の謎を解く ──アマテラスと天皇の「発明」

    Posted by ブクログ

    最初は少々だるいのだけど、後半はぐいぐい惹き付けられる。なぜ伊勢なのか、何故外来神のタカミムスヒを祭っていた伊勢がアマテラスを祭るようになったのか、なぜイザナギ・イザナミという親がありながら、アマテラスが皇祖になったのか(親があるならその親が皇祖のはず)、そして皇祖神としてのアマテラスがなぜ伊勢にまつられているのか、なぜ一度途絶えた斎宮が天武・持統で再開されるのか、古事記・日本書紀の記載になぜ齟齬があるのか、平易な文で丁寧に検証しながら仮説を展開していく。すっ飛んでてもう少し説明がほしいところもあるが読み物としても面白い。天智、壬申の乱、天武・持統の時代に興味があるひとにもオススメ。天智・天武

    0
    2013年05月10日
  • 伊勢神宮の謎を解く ──アマテラスと天皇の「発明」

    Posted by ブクログ

    神道系の知識の参考にしたうちの一冊.
    伊勢神宮の創立から目的まで,色々な角度から紐解いていく過程を含め楽しめた.

    0
    2012年09月09日
  • 伊勢神宮の謎を解く ──アマテラスと天皇の「発明」

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     伊勢神宮の祭神、「天照大神」。しかし、その成立は微妙なものがありました。当初男神だったものが女神へ変わっていること、それも巫女の立場の人間が神に昇格する形のものではなかったか、と指摘します。古事記、日本書紀の記述やその後の宮中の記録を冷静に並べ分析すると…

    0
    2011年09月25日
  • 神社霊場 ルーツをめぐる

    Posted by ブクログ

    世界遺産からローカル遺産まで、列島各地の神社霊場を探訪するなかで、いろいろなことが見えてくる。

    たとえば、伊勢神宮の創建よりより出雲大社のほうが早かったとか、日本の神様はヨコ並び がお好きとか、神社は神様に至るための中継センターであるとか、いまは神社とお墓は相いれない形になっていることが一般的だったがかつては隔てはなかったとか、目から鱗が落ちる発見があって、とても面白い。

    臨場感にあふれており、神社を訪れた時、どういうポイントを押さえたらいいかがよくわかったのが収穫でした。

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    2010年03月12日
  • 建築から見た日本古代史

    Posted by ブクログ

    天智天皇と天武天皇がいる兄弟という説、おもしろい。
    天智天皇と天武天皇の確執、その後の壬申の乱へのドラマ、天武天皇を引き継いだ天智天皇の娘である持統天皇…この流れの考察は納得感があり勉強になった。
    天智天皇の娘で、天武天皇の妻で、万世一系神話を生み出した。持統天皇がこんなに興味深い人物だったとは。
    事実の羅列でしか知らなかった歴史に厚みが生まれ、物語を感じた。

    0
    2023年07月28日

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