作品一覧

  • ピアニストだって冒険する(新潮文庫)
    3.5
    1巻649円 (税込)
    華やかで力強いピアノの魂とともに――。何も知らず母に連れられて行った三歳のレッスン。十五歳でソリストを務めたN響世界一周演奏旅行。十八歳でジュリアード音楽院に留学して味わった挫折感。自らの人生をユーモラスに描き、国際コンクールの舞台裏、かけがえのない友人や恩師、そして日本の未来への想いを綴った文章の数々……。亡くなるひと月前まで書き継がれた最後のエッセイ集。
  • ピアニストという蛮族がいる
    4.0
    1巻559円 (税込)
    「大体みんな、三、四歳の時から一日平均六、七時間はピアノを弾いているのだ。たった一曲を弾くのに、例えばラフマニノフの「ピアノ協奏曲第三番」では、私自ら半日かかって数えたところでは、二万八千七百三十六個のオタマジャクシを、頭と体で覚えて弾くのである。(中略)すべてが大袈裟で、極端で、間が抜けていて、どこかおかしくて、しかもやたらと真面目なのは、当り前のことではないだろうか。そしてここでも類は友を呼び、蛮族の周りには蛮族が集まる……」(本文より)

ユーザーレビュー

  • ピアニストという蛮族がいる

    Posted by ブクログ

    刊行当時読みそこなっていたのを古本屋で発見。100円で大満足。
    昔は演奏のギャラがコンサートの合間の休み時間に払われるのが普通で(最初に渡すと演奏家が逃げ出すし、最後に渡すと興行主が持ち逃げする)、最近までスペインなどでその風習があったそう。そのため燕尾服のポケットは特別に大きく作ってあった。ヨー・ヨー・マはお辞儀をしたとたんそこから札束がステージに広がり落ちてしまい、大喝采を受けたそうな。
    その他、日本の洋楽黎明期に不幸な生涯をたどった久野久の話などの合間に、面白いエピソードも。見かけたら是非。

    0
    2025年10月26日
  • ピアニストという蛮族がいる

    Posted by ブクログ

    多くのピアニスト達のエピソードを、
    素晴らしい文章で楽しく読ませてくれるエッセー。

    ホロビッツ、ラスマニノフ等の、
    巨匠達のエピソードも、
    興味深く読んだが、
    幸田延(幸田露伴の妹)、久野久の師弟の件は、
    ぐっと胸にくるものがある。
    明治時代に、しかも女性で、
    未知の西洋音楽、ピアノという名の楽器。
    先達に感謝したい。

    0
    2010年02月02日
  • ピアニストという蛮族がいる

    Posted by ブクログ

    すごくすごく面白い! ピアノ好きな方は必読。冒頭のホロヴィッツの話がいきなり面白くて、文章のうまさにも圧倒された。続いて日本最初のピアニスト、幸田延さんの話も強烈で引き込まれる。彼女は幸田露伴の妹。初の純国産ピアニスト久野久の悲劇は胸に迫るものがあった。ピアニストという蛮族がいる。うん、実に納得。ユーモアがあってしっかりとしたちょっと硬質な文章も素晴らしい。超一級の読み物です。

    0
    2009年10月04日
  • ピアニストだって冒険する(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    「カレーのピアノの人」中村紘子さんの本。
    息子のヤマハで忙しくしていたので何となく本屋さんで手に取ったけれど、ピアノや芸術についてだけではなく時代背景が興味深い。
    こういう上の年代の方の本をもっと読みたい。
    そして中村紘子さんの他の著書にも興味を惹かれる。

    0
    2019年11月26日
  • ピアニストという蛮族がいる

    Posted by ブクログ

    ホロヴィッツやミケランジェリといったピアニストの逸話から、日本最初のピアニストといわれる久野久の逸話まで。面白かったです。

    0
    2010年11月07日

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