中村紘子のレビュー一覧

  • ピアニストという蛮族がいる

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    刊行当時読みそこなっていたのを古本屋で発見。100円で大満足。
    昔は演奏のギャラがコンサートの合間の休み時間に払われるのが普通で(最初に渡すと演奏家が逃げ出すし、最後に渡すと興行主が持ち逃げする)、最近までスペインなどでその風習があったそう。そのため燕尾服のポケットは特別に大きく作ってあった。ヨー・ヨー・マはお辞儀をしたとたんそこから札束がステージに広がり落ちてしまい、大喝采を受けたそうな。
    その他、日本の洋楽黎明期に不幸な生涯をたどった久野久の話などの合間に、面白いエピソードも。見かけたら是非。

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    2025年10月26日
  • ピアニストという蛮族がいる

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    多くのピアニスト達のエピソードを、
    素晴らしい文章で楽しく読ませてくれるエッセー。

    ホロビッツ、ラスマニノフ等の、
    巨匠達のエピソードも、
    興味深く読んだが、
    幸田延(幸田露伴の妹)、久野久の師弟の件は、
    ぐっと胸にくるものがある。
    明治時代に、しかも女性で、
    未知の西洋音楽、ピアノという名の楽器。
    先達に感謝したい。

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    2010年02月02日
  • ピアニストという蛮族がいる

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    すごくすごく面白い! ピアノ好きな方は必読。冒頭のホロヴィッツの話がいきなり面白くて、文章のうまさにも圧倒された。続いて日本最初のピアニスト、幸田延さんの話も強烈で引き込まれる。彼女は幸田露伴の妹。初の純国産ピアニスト久野久の悲劇は胸に迫るものがあった。ピアニストという蛮族がいる。うん、実に納得。ユーモアがあってしっかりとしたちょっと硬質な文章も素晴らしい。超一級の読み物です。

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    2009年10月04日
  • ピアニストだって冒険する(新潮文庫)

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    「カレーのピアノの人」中村紘子さんの本。
    息子のヤマハで忙しくしていたので何となく本屋さんで手に取ったけれど、ピアノや芸術についてだけではなく時代背景が興味深い。
    こういう上の年代の方の本をもっと読みたい。
    そして中村紘子さんの他の著書にも興味を惹かれる。

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    2019年11月26日
  • ピアニストという蛮族がいる

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    ホロヴィッツやミケランジェリといったピアニストの逸話から、日本最初のピアニストといわれる久野久の逸話まで。面白かったです。

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    2010年11月07日
  • ピアニストという蛮族がいる

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    -社会がどう変わろうと、誰がなんと言おうと、私たちピアニストという蛮族はラクダのように悠々と進んでいく。人生という貴重な限られた時間のなかで、ときに時代錯誤と見えるほど莫大な時間を浪費していると思われようとも、私たちピアニストという蛮族はラクダのように悠々と進んでいく-

    日本における西欧音楽創生期、幸田延(幸田露伴とは兄妹)、久野久といった女性の人生を、天才少女と謳われショパンコンクールで日本人初の上位入賞を果たしたピアニスト中村紘子ならではの視点で語っていく。そのほか、ラフマニノフ、ホロヴィッツなどの巨匠たちの「いっちゃっている」様子の短編もあり、面白い。クラッシック関連のスノッブな場での

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    2009年10月07日
  • ピアニストという蛮族がいる

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    コンチェルトを演奏しない理由として、「オーケストラは邪魔だから」(ホロヴィッツ)と言ったという”蛮族”になんとなく親しみを覚えます。1日に何時間も練習に費やし、しかも演奏家としての寿命も長いので社会から断絶してしまい常識外れで頓珍漢な人が多いという話も、本家がそう言うのだからそうなのかな〜と思うし。24歳で本格的にツェルニーから習い始めたというパデレフスキーに特徴的なように、人間大抵のことは努力すれば出来るんですね。1日に17時間も弾けばそりゃ上手くなるよ(笑)そんなに練習できてしまうというのがそもそも”蛮族”の素質なのかもしれないなぁ。

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    2009年10月04日
  • ピアニストという蛮族がいる

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    このころの私の知っている中村紘子さんは、カレーのCMに出ている人、というものだったので、ショパンコンクールの審査員をしているなんて半信半疑でした。

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    2009年10月04日
  • ピアニストだって冒険する(新潮文庫)

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    天才少女として若くして世界にデビューしたからこその経験がたっぷり読める。團伊玖磨夫妻とのエピソードが読めたことがうれしい。

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    2019年10月31日
  • ピアニストという蛮族がいる

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    2016年に亡くなった著者の「変わり者」「数奇な運命」「天は二物を与えた」ピアニストたちの魅力的な群像に迫る好エッセイ。
    まず、ピアノは基本的に男性が弾くことを前提に発展してきた楽器という歴史をもちながら、今なお世界で行われているピアノコンテストは他のスポーツ競技のような男女別ではないという指摘(P285)は目から鱗でした。(もちろん、後段で、女性にしか弾けない繊細さもある点にも言及しています)
    そして、明治初期に日本人ピアニストの歴史をリードしたのが、男性ではなく女性だったことは、楽器演奏なんて女の道楽だという時代背景と無関係ではなさそうです。
    未だ男尊女卑という風潮が強く残っていた当時に、

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    2018年03月29日
  • ピアニストという蛮族がいる

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    中村紘子さんが亡くなられたのがきっかけで、本書を手に取った。中村さん自身の蛮族としての自伝と思ったが、過去の著名なピアニストたちの蛮族としての生涯を紹介したものだった。ホロヴィッツ、ルービンシュタイン、ラフマニノフ等々。文章は簡明簡潔。知らないことばかりで面白いが、途中で少し飽きてきて中断(69ページ)。

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    2016年08月15日
  • ピアニストという蛮族がいる

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    日本初の女性ピアニスト久野久の苛烈な運命。ポーランドの英雄となったピアニスト。ある元ピアニストの物語。とにかくピアニストという呼称を得た人々を、共感しながらもどこか冷静に描いている。

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    2009年10月04日