作品一覧

  • 国をつくるという仕事
    4.2
    1巻1,650円 (税込)
    【前・世界銀行副総裁が語る リーダーシップの真実】 貧困のない世界を夢見て・・・23年間の闘いから見えてきたもの ◆初めて訪れたエジプトの貧民街。少女ナディアが自分の腕のなかで息をひきとったとき、自分の人生が決定的に変わった――。基本的な医療があれば救える病気で命を落とす子どもたち。想像を絶する貧困の一方で、富があふれる都会があり、貧しい人々の苦しみを気にもかけない政治がある・・・。衝撃と怒りで一睡もできなかった帰路、著者は貧困と闘う仕事に取り組むことを決意する。 世界銀行に入った著者は、南アジア各国、アフガニスタン、パキスタン、バングラデシュなど数多くの途上国を担当。貧困地域に自らホームステイして現場の問題を探り出し、安易に援助を行うのではなく、地元のリーダーを支援することで自律的な貧困脱却を促す。民衆を顧みない権力者には、「それでもあなたは政治家か」と怒り、一歩も引かずに闘い抜く。現場を軽視した施策は改め、ほんとうに必要な支援を追求する。 貧困や悪政と闘いつづけた23年間。それは、この世界を変えたいと願う、あらゆる職場のリーダーたちと共に歩んだ道のりだった。農民や村長、貧民街の女性たちや売春婦、学生、社会起業家、銀行家、ジャーナリスト、政治家、中央銀行総裁、将軍や国王に至るまで――。本書は、「国づくり」の現場で出会った本物のリーダーたちの姿を情感込めて綴った回想記であり、今なお貧困や悪政の渦巻く世界を変えていくための、未来に向けたメッセージである。 ◆著者・西水美恵子氏は、女性としても日本人としても初めて世界銀行地域担当副総裁となった人物です。貧困との闘いにおいて、現地の人々自身のリーダーシップを支援することで成果をあげた他、自ら貧村にホームステイを行うなど、つねに「現場」に根ざした「国づくり」を推進しました。また、各国の為政者と信頼関係を築き、時には喧嘩も挑むなど積極的に政治改革を支援。ブータン国王・雷龍王4世やパキスタンのムシャラフ元大統領はじめ、多くのリーダーのエピソードが本書に綴られています。貧困との闘いの一方で、世銀内部の組織改革にも取り組み、その手法はピーター・センゲ教授はじめ経営学界でも高く評価されています。 ◆著者の意向により本書の印税はすべて「雷龍の国」ブータンのタラヤナ財団に寄付され、貧しい家庭の児童の教育費等に役立てられます。
  • あなたの中のリーダーへ
    4.3
    1巻1,760円 (税込)
    「本気」で動けば、何だって変えられる。 働き方、組織文化、リーダーシップ、危機管理・・・元・世界銀行副総裁が未来を担う一人ひとりに向けて綴った、情熱あふれる48のメッセージ。 『電気新聞』のコラム欄「時評ウエーブ」での好評連載(2008年4月~2012年3月)、待望の書籍化 誰かが動かなければ、変わらない。本気で動けば、組織も社会も変えられる。―― 世界銀行副総裁として、途上国の貧困と闘い、巨大組織の改革に取り組んできた著者。「国民総幸福」で知られるブータン政府や多くの企業のアドバイザーとして活動しながら、その目に今、日本と日本人はどう映るのか。働き方と組織文化、リーダーの姿勢と行動、危機や課題との向き合い方、求められる変革の本質……深い洞察と揺るがぬ信念で綴られた、心に火をつける一冊。(解説・藤沢久美) 「西水さんは、本書の中で、読者に対して、何かを強いることはなく、ご自身の体験に思いを重ね、語っていらっしゃるだけだ。それなのに、自然に、読んでいる私の心が裸になっていく。そして、勇気がわいてくる。本当に不思議。こんなに優しく、そして慈愛を持って勇気というものを教えてくださるなんて」――藤沢久美(解説より)
  • 私たちの国づくりへ
    4.5
    1巻1,870円 (税込)
    元世界銀行副総裁が問う、いま必要なリーダーシップ ビジネスマンから政治家、学生まで、 世界各地のリーダーたちを支える著者が贈る 日本人への「愛に満ちた檄文」 【解説:駒崎弘樹(NPO法人フローレンス代表理事)】 「君みずからが世に望む変化になれ」―― 被災地で、過疎のまちで、企業や学校で… 現場で見出した日本の課題と希望 本物のリーダーシップ精神に目覚めると、それまで抱えてきた 問題に対する観点がガラリと変わるのだろう。「今までいったい 何を悩んでいたのだろう!」と自分を笑い、気仙沼大島に通い 続けるわが友同様、まるで人が変わったように動き始める相手 を見ては、リーダーシップの威力に感動する。(「はじめに」より) 地域に住む普通の人たち。彼らが震災や過疎化の中、危機感を持ち、 立ち上がり連帯し、新しい地域がつくられていく。 政治家や行政が私たちを救ってくれるのではなく、私たちが私たちを救う。 そういう営みが、そこかしこに実はあるんだぞ、気づけ、と彼女は語るのだ。 ――駒崎弘樹(「解説」より)

ユーザーレビュー

  • あなたの中のリーダーへ

    Posted by ブクログ

    西水さん2冊目。2冊ともに共通するのが、西水さんご自身の本気度。そして覚悟。そんな西水さんが見た世界や出会った人びとから学んだことは、本書を通して確実にその想いとととに胸の中にスッと浸透してくる。

    パワー・スピーチの技法
    ・始めは単刀直入に力強く。冒頭の一分はプライム・タイムで視聴率最高。挨拶などの無駄使いで落とすと、絶対元に戻らない。
    ・声量を下げる。耳はうるさい声を避け、静かな声に聞き入る。
    ・専門用語は絶対禁止。わかる人も、わからない人も、感心などしてくれない。伝えたいのは内容だから、使う言葉は簡素に限る。
    ・沈黙も語彙の内。スピーチの段落や、協調したい言葉、訴えたい主旨は、聴衆に見え

    0
    2025年09月10日
  • 国をつくるという仕事

    Posted by ブクログ

    リーダーシップを考えさせられる
    世銀の元副総裁である西水さんの貧困のない世界を目指して奮闘してきた23年間から得られたリーダーシップ論なるものがまとまっています。
    ”リーダーシップの原点とは人々への深い共感である”
    その深い共感を得ることが、原体験の本当の意味であり、それを得るには草の根で行動しなければならない。
    西水さんの取り組みは僕自身のやりたいことと、近いわけではないですが、今後活動を進めて行く上での思考の軸というか、示唆を得られた気がします。

    0
    2023年12月23日
  • 国をつくるという仕事

    Posted by ブクログ

    元世界銀行副総裁の著者による、リーダーシップの本。リーダーシップを全面に出しているわけではないが、著者が担当エリア(南アジアが多い)に関して記述する中で、多くのリーダーが登場し、また著者自身もリーダーシップを発揮している。他者に対する共感、がキモと説く。
    同じアジア人として、南アジア各国について、名前以外のこと、例えば歴史、政治、経済、文化を知らないことに改めて気付かされた。世界は広く、そして狭い。学ぶべきことは多い。

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    2019年05月30日
  • あなたの中のリーダーへ

    Posted by ブクログ

    ○人の命に関わること
    世界各国が直面する開発問題への解答は、「何をすべき」ではなく
    「すべきことをどう捉えるか」に在る

    ○おねしょのおしえ
    こどもがおねしょする部下の相談に、小学生を母親の仕事場に誘ったことで、
    いつも家にいない親の仕事に意味を理解し、子供が誇りを持った。
    以来、人事のすべてにおいて、職員のみを対象とする思考を捨てた。
    家庭を対象に入れ、人間としての幸せを考えるようになった。

    ○就職した姪への祝い言葉
    信用は、銀行家の命。お金に目が眩むと、その命を失う。
    失ったら最後、取り戻すのは、不可能に近い。
    お金のむこうを見るように。
    お金が助け

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    2019年05月06日
  • 国をつくるという仕事

    Posted by ブクログ

    "心を揺さぶられる名著。西水美恵子さんが世界銀行副総裁時代に取り組んだ貧困との闘いを綴ったエッセイ。アジア各国のリーダーとの対話の中から、真の指導者・リーダーとは何なのかを突き付けてくる。
    著者と同じように、ともに成長させてもらった気持にもなる。
    何度も涙で活字がかすみながら、読み進めた。地図を眺めながら読んでほしい。

    本書は本当に多くの人に読んでもらいたい本。今度インドへ赴任する技術者にも必読本として勧めてみようと考えている。

    最後の「あとがきにかえて」で田坂広志さんが、この本の本質を独特のリズムで見事に伝えてくれている。ここでもまた涙が自然とあふれてきた。"

    0
    2018年10月28日

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