感情タグBEST3
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○人の命に関わること
世界各国が直面する開発問題への解答は、「何をすべき」ではなく
「すべきことをどう捉えるか」に在る
○おねしょのおしえ
こどもがおねしょする部下の相談に、小学生を母親の仕事場に誘ったことで、
いつも家にいない親の仕事に意味を理解し、子供が誇りを持った。
以来、人事のすべてにおいて、職員のみを対象とする思考を捨てた。
家庭を対象に入れ、人間としての幸せを考えるようになった。
○就職した姪への祝い言葉
信用は、銀行家の命。お金に目が眩むと、その命を失う。
失ったら最後、取り戻すのは、不可能に近い。
お金のむこうを見るように。
お金が助ける物づくりや人づくりを、いつも頭に置くように。
○切り絵のビジョン
皆の夢にピッタリ合う切り絵のモザイク画をつくって
発表会では、皆の夢が共有できた。
人間は、感動なしでは、本気で動かない。
本気で動かぬ人間の組織に、ビジョンを追求し続ける改革は、在り得ない。
○本質を見極めるチームの性格
1.指導権に固執せず、状況に応じリーダーシップを分かち合おう
2.個人に責任はなくても、チームの共同体責任を快く負う
3.自発性に優れ、チームの目標を自分たちで設定して行動に移す。
4.正直な会話を好み、幅広く開放的な議論で問題を解決する
5.仲間との仕事を楽しみ、よく笑い、チームの集いを待ち遠しく思う
○国づくりは人づくり
義母危篤の知らせを受けて、旅券切れに気づいてワシントンの日本大使館に
行ったが、冷たくあしらえわれた。
英国大使館に行った際の、会ったこともないない一等書記官の言葉
「エリザベス女王陛下の政府にとって、英国人を夫にもつあなたは
陛下の臣民と違わないのです」
急遽、特別ビザの発行と英国航空の空座席を秘書に指示してくれた。
わが国の政治は、このような国づくりをしているのだろうか。。。
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電気新聞にときどき載っているのを見つけては読むのを楽しみにしていた西水さんの文章がまとまって本になった。こうして本になると半分以上を読み損なっていたことに気づく。
とても平易な語り口で、ズバズバと本質にせまってくる。たくさんの勇気をいただいた。
前著の「国を創る仕事」もそうなんだけど、エッセイを集めたものなので、重複する話しもある。次は、書き下ろしを読んでみたいな。できれば、世銀での組織風土改革を中心にした話しがよみたい!!!!
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「はじめに」を読んで、もう泣きそうでした~
女性としても、日本人としても初めて世界銀行の地域担当副総裁になった西水三恵子さんの著書。
「世界銀行」とは、「貧困のない世界をつくる」という目的に、途上国へお金を融資するために設立されました。彼女の長年の「貧困」と「女性差別」への取り組みを是非読んでほしい…
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途上国の貧困や硬直した世界銀行内部と戦う姿やブータン雷龍王の素晴らしい人格などこれまた自分の未熟さを気付かせてくれた本でした。リーダーとはこういうものという小手先のテクニックではなく、軸をズシリと伝えてもらいました。
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元世界銀行副総裁の西水美恵子さんの本。
電気新聞での連載をまとめたものです。
「国をつくるという仕事」は発展途上国での活動が中心でしたが、
この本では世界銀行の中の改革などが紹介されており、
女性を登用する取り組みや、働き過ぎ、過労に対する取り組みなど
日本の会社でも通用する取り組みが紹介されています。
発展途上国での活動も、世界銀行内の改革も、根っこは同じなのが西水さんなのだな、と感じます。
日本を憂う内容も多く、続きが読みたくなります。
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世界銀行元副総裁の西水さんの2冊目。「頭とハートをつなげ」ながら世界の問題に挑む。世界銀行がどれだけ大切で力強い仕事をしているのかがよくわかる。ソーシャルアントレプレナーシップの本質もここにあるかもね。
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本気のスイッチを入れなければ動けない。
信念は情熱を呼ぶ。
信念は信頼を怖れない。
感想:信念を持つことができないときはどうすればいいのか?よく考えてみた。信念と言う文字を眺めていたら、ふと漢字が分離した。
人・言・今・心
今の心を人に言う
今の思いを人に言い続ければ、そのうちきっと信念になるにちがいない!
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前半部分は前作「国をつくるという仕事」の内容と同じような感じがした。
だが、所々出てくる「頭とハートを直結する」という言葉に惹かれた。頭でいくら合理的に考えても答えが出ないなら、ハート重視で行動すればいい。ハートを納得させるためには頭で考えればいい。頭とハート、お互いがいい意味で作用しあっているのが必要だと感じた。
そして、最後に最近の若者に対する考え方として、彼らは「人の心」にハングリーだという描写があった。今の大人たちが若い頃には物やお金が無かったから物質にハングリーだった。でも、今は物がありふれている。
だから、僕たちは目に見えない「人の心」にハングリーなるのだと深く共感した。
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世銀の副総裁を務めた著者のエッセイ集。一つ一つは短文でとても読みやすく、良い話ばかり。涙腺が熱くなる。犬養道子さんのエッセイのような感じだ。
予想通り、世銀もお役所的というか、本部と現地事務所の差別とか、女性蔑視とかそういったものが当たり前にあるんだなということがわかる。あと、ブータン国王の話がけっこう出てきた。聞いたことはあったけど、大変立派な国王なんだなと感心した。
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最後の方になってやっと文体になれ、言いたいことが伝わってきた。
チームとグループの違いの指摘などはとても素晴らしい。
パワースピーチ
単刀直入に聞く
終わりは感情を込めて
人間感動なしでは動かない
本気かどうかはすぐ見抜かれる。
40歳 日本の平均寿命を途上国の寿命と合わせると、小学生は、日本の大人より短くなる。
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今となっては男女比はほぼ半々、あらゆる国籍かつ様々な出自の人々が活躍する世界銀行も、かつては先進国のエリート(男)社会であった。
その牙城をひとつひとつ崩していった、元世界銀行副総裁西水美恵子氏のリーダー論。
業界紙への連載記事を纏めているので、ところどころ記載内容の重複はあり読みにくさはあるが、一貫した想いとして書かれているのは、自分の心にある『本気のスイッチ』を入れること。
組織にとってそれは理念であり情熱。そしてそれは必ずしも顧客や取引先など外向きに対してだけでなく、社員やその家族など内向きに対しても追求されるべきもの。いや、むしろ社員の幸せを追求することで、結果としていいビジネスサイクルが生まれているともいえる。
p167〜無言のストライキ が特に印象深い。
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声明は、目的と手段を混同してはいけないと説く。経済成長自体が国家目標であってはならない。目標はただひとつ、国民の幸せに尽きる。成長は幸せを求めるためにあるひとつの重要な手段なのだと。
故に政治と行政は「社会経済発展に関するすべての努力の中心に人間を置くべき」と位置づけ、富の増加は幸福に直結しないと諭す。「幸せへの鍵は、人間が必要とするある程度の消費満足と、非物的満足感、特に情緒や、感情、精神的な満足にある」から、経済開発戦略は、物的な次元と非物的な次元のバランスを保つ中道にあるべきだと主張する。幸福を可能にする自然環境、精神的な文明、文化伝統、歴史遺産等を破壊し、そのうえ家族や友人、地域社会の絆までをも犠牲にするような経済成長は「人間の住む国の成長ではない」と断言する。(67頁)
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政権が民主党から自民党へと移り、アベノミクスと言われる
経済戦略がちまたでは騒がれています。
政府や行政やメディアに踊らされることなく、
自分自身のしあわせについて、自分自身が向き合い、
考えていかなければいけないと思いました。
本書は、世界銀行で組織改革に挑戦し続けた方の経験話なので、
こうせよ、ああせよ、といった内容ではありません。
西永氏の経験を読んで、最後の解説を読むと、すっきりします。
私は解説の方が心に響くことが多かったのですが、
まぁそれも、西永氏の経験話を先に読んだから、ということで(笑)
解説を抜粋するわけにもいかないしね。
ひとり一人の意識の改革が、組織改革なのだと思いました。
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元世銀副総裁のリーダーシップ論。官僚的であった世銀を現場よりの思考ができる柔軟な組織へと変革したとのこと。
西水さん自身の自分が率先して行動を起こすという姿勢からは、自分の中にあるリーダーシップを発揮して自分も行動を起こしていこうという勇気がもらえる。
今回、特に解説の藤原さんの言葉もすごく考えさせられる内容になっている。
■参考になった点
・人に伝えたいと心底願う堅い信念さえあれば簡単さ。信念は情熱を呼ぶ。情熱は無条件の信頼を恐れない。
・ルワンダの子供たちから見る我々は未来人かもしれない。その未来はどんな未来なの?と問われたら何と答えればよいのか?
・若者の仕事はその時代に足りないものを見つけ出し、それを指摘し、それを求めること。
・日本の世界への貢献は、今の途上国や新興国が、経済大国になった暁にお手本となるような、誰かを犠牲にすることなく成長する成熟社会を実現することではないだろうか。その小さなモデルが、何十年も黒字を維持し続ける地方の中小企業にある。
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元世界銀行副総裁の著者が電気新聞に投稿したコラムをまとめた本。リーダーシップという視点だが、その視点は実に多角的だ。女性視点、経済視点、貧困世界視点・・・。著者の経歴からすると、ムズカシイ内容ではないかと思ったが、問題や課題を必死に受け止め進んでいく姿勢が分かりやすく書かれている。だからこそ、意思の強さと懸命さが強烈に伝わってくる。「本気で悩んでますか?余命わずかの告知を受けたような気持ちで?」というチャットメールの文言に、著者の「本気」の強さを感じた。
グータン国とも関わりが強く、現王だけでなく前王とのかかわりも強く、それが占める割合も多い。が、その中には漫画のようなコミカルなエピソードも添えられている
メモ)
・人間の耳はより好みをする。だから何度も繰り返さなければならない
・男女混合のチームは同性チームよりも観点が異なるため成長が大きい
・女性を見落とすのは人類の半分を見落としている
・世界銀行は戦後日本にも資金調達をしており返済はバブル崩壊前。
新幹線も世銀の資金だった。また「グリーン車」は世銀が名付け親
・人事では職員だけを考えては足りない、職員の家族も考える
・「権力は腐敗する傾向を持つ」
・演説は「頭ではなくハート」
・パワースピーチ
単刀直入に強く。最初の1分が視聴率最高。無駄な挨拶はしない
清涼を下げる。静かな声に聴きいる
専門用語は禁止。簡素に
沈黙も語彙
言葉で絵をかく。人間の脳は物語、実例、色に正比例
テーマは一つ。複雑なテーマは無いに等しい
終わりは感情を込める
人に伝えたいという強い信念が何よりも大切
・ワークライフバランス問題の核心は部下の声を聴かない経営文化とTOP
・自由とは好きな事をする権力ではなく、なすべきことが出来る権利
・高齢化の何が問題か。年齢と人的資源は反比例か。考え方を変えねば
・グループとチームは違う
・ヴィジョンなければ戦略は生まれない
・男が作った組織文化、女性ではない。女性視点の必要性
・世のため人のためと動く事業は民間で起こり、政治と行政は後から追いかけてくるのが常
・組織の最高責任者が心得るのは「未来を感知する事」
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「自分がどうしてもらいたいか」よりも「自分が何ができるのか」を真剣に考え、行動する。そんなところから何かが変わるのかもしれない。
ギスギスして閉塞感がある世の中。みんな何かがオカシイと感じている。でも変えることが出来ない。そして変わることもない。人は誰でも他人の役に立ちたいと思っている。その素直な気持ちと行動が伴うとき、組織は変わる、会社は変わる、そして国も変わる。大きなものに頼る時代も終わった、我々一人ひとりがリーダーなのである。
本書はコラムをまとめたような本なので記事を読んでいるように気楽に読めます。藤沢久美さんの解説はよかった。じっくり読むなら「国をつくるという仕事」と合わせて読むことがお薦め。
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私達は物質的に豊かな社会に生きながら、得体のしれない不安や閉塞感に覆われている。
「誰か何とかしてくれ」
ずっと無意識にそう思ってきた。
社会の矛盾や理不尽に気付いても、頭とハートをつなげてこなかった。
「我が子にどんな日本社会を引き継ぐべきか」、自分が進むべき道の判断基準に、この本は気付かせてくれた。
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世界銀行の副総裁であった西水女氏にとってパキスタンの貧村訪問で経験した自分の無意識の差別意識は強烈なショック体験であった。その差別意識を自ら「鬼を見た」と表現している。その体験以後、スィッチが入りあらゆる差別と闘う生き方を貫いている。男女平等な職場作りに貢献し、人の幸せのために働いている。彼女が得意とするパワースピーチの要点は、初めは単刀直入にズバリと。声量を下げる。専門用語は使わない。沈黙も語らいのうち。テーマは簡潔明瞭に1つだけ。終わりは感情を込めて。
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元・世界銀行副総裁の著者のメッセージ「本気で動けばなんだって変えられる」
世界銀行ってそれ何?という状態の私ですが、「貧困のない社会を作ること」が目的なのだそう。
官僚的な組織を変えていくにはどうしたらいいか、現場に飛び込んでメッセージを伝えていく過程、ブータンの先代&今の国王から学んだこと、不自由でも豊かな島の生活、など、多岐にわたるエッセイでした。
印象に残った言葉
「私がほしいのは毎朝出勤がまちきれないほどいきいきと楽しく働ける職場と、帰宅や週末が待ちきれないほど幸せな家庭。皆もそうでしょう。この改革は私達ひとりひとりが力を出し合って、みんなでその夢を追うことだと思う」
ワークライフバランスの推進、みたいな言葉よりずっと力がありますよね。。
改革は楽しい学習の日々、と言い切れるところがすごい。日本でも活躍していただきたいな(人任せで悪いけど)