砂原庸介の作品一覧
「砂原庸介」の「大阪―大都市は国家を超えるか」「自公の正念場 野党の修羅場」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「砂原庸介」の「大阪―大都市は国家を超えるか」「自公の正念場 野党の修羅場」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
地域政府内の競争(首長と議会で利害が一致しにくい政治・選挙制度)や地域間競争(大阪府vs大阪市に象徴される)が各地域の長期的・超党的な課題解決を困難なものにしている、という指摘。
切り札的に論じられる合併や住民投票も、結局はそのときどきの政治ゲームの道具にとどまり本質的な解決策足り得ない現状が示される。地方政治において民主主義は「領域を超えない」ものであり続けてきたのである。
それらを打破する寸前まで近づいたのが、大阪維新の会による大阪都構想であった。曰く『政治手法についてさまざまな批判はあるが、政治制度によって生み出される困難を乗り越えて、関係する地方政府での意思を統一したことは、日本の地
Posted by ブクログ
多数派をいかに形成するかという視点から、政治の基礎について論じた入門書。
構成は、現在の選挙制度について概観し、その問題点を洗い出し、ついで政党組織が組織化が徹底されていないことを指摘、続いて他の機関との権力分立について一瞥したあと、選挙管理について触れ、最後に選挙制度改革について必要だと論じている。
現在の選挙制度の問題点は、多数派の形成が行われないことであり、多数派の形成のためには、政党組織を強化し、そのためには、選挙制度改革が必要だとの主張がされている。多数派の形成は民主主義において必須なので、この観点から制度について明確に論じられている点が良かった。
加えて、触れづらいとされてきた選挙
Posted by ブクログ
社会経済的なまとまりである都市圏と政治的なまとまりである地方政府の領域の不一致により分裂した意思決定が行われることによる問題を考察。都市の中心をめぐる競争、分裂した意思決定の中での住民投票という2つの大きなテーマでの複数の論考を収録。
分裂した意思決定の克服に向けて、都市圏レベルの問題意識で結合する政党を育むような選挙制度を創設すべきという著者の処方箋については完全には納得できなかった(政党化していないからこその地方政治の良さがあるのではないか)が、政治制度が分裂した意思決定を生み出すことによる都市の発展が阻害されるという本書の問題意識はよく理解できた。
住民投票について類型化して、人々の住民