作品一覧

  • セント・アガサが揺れた夜

    〈イモージェン・クワイ〉シリーズ

    小説・文芸

    3.8
    1巻1,400円 (税込)
    ケンブリッジ大学セント・アガサ・カレッジに伝わる〈ハーディングの悪ふざけ〉。ある夏の夜、新進気鋭のフェローが転落死したのは、学寮の塔から図書館の屋根へ飛び移るこの悪弊に失敗したからだと思われた。しかし事故死という判断は一年近くのちに、大いに揺らぐことになった。ごたごたを抱えた演劇クラブが、通常は使われない〈粗悪な四つ折本(バッド・クオート)〉版の『ハムレット』を公演している最中、主演の学生がとった驚きの行動で。英国ミステリならではの楽しみに満ちた、〈イモージェン・クワイ〉シリーズ最終巻!/解説=柿沼瑛子
  • 貧乏カレッジの困った遺産

    〈イモージェン・クワイ〉シリーズ

    小説・文芸

    3.5
    1巻1,200円 (税込)
    セント・アガサ・カレッジは、ケンブリッジ大学屈指の貧乏学寮。その学寮付き保健師(カレッジ・ナース)イモージェン・クワイのもとに、卒業生で国際的大企業の経営者の訃報が届いた。アルコール依存症の治療施設に入っていたところ、誤って崖から転落したという。だがその数か月前に、イモージェンは彼から、さまざまな相手に命を狙われていると打ち明けられていた。イモージェンはその死に疑念を抱いて調べはじめるが、事件はカレッジにとんでもない危険をもたらす……。『ウィンダム図書館の奇妙な事件』にはじまる、〈イモージェン・クワイ〉シリーズ第3弾!/解説=若林踏
  • ケンブリッジ大学の途切れた原稿の謎

    〈イモージェン・クワイ〉シリーズ

    小説・文芸

    3.8
    1巻1,200円 (税込)
    ケンブリッジ大学の貧乏学寮セント・アガサ・カレッジ。カレッジの学寮付き保健師(カレッジ・ナース)イモージェン・クワイの家に下宿する学生フランが、ある数学者の伝記を執筆することになった。今は亡きその数学者は立派な人物ではあったものの、生涯であげた目覚ましい業績はただひとつだけ。しかも、フランは伝記を手掛ける初めての人物ではなかった。伝記の執筆がこれまで途切れてきた原因は、数学者の経歴でどうしても詳細が不明な1978年の夏の数日間にありそうで……。好評『ウィンダム図書館の奇妙な事件』に続く、実力派作家によるシリーズ第2弾登場!/解説=古山裕樹
  • ウィンダム図書館の奇妙な事件

    〈イモージェン・クワイ〉シリーズ

    小説・文芸

    3.6
    1巻1,100円 (税込)
    1992年の静かな2月なかばの朝。ケンブリッジ大学の古色蒼然たる貧乏学寮セント・アガサ・カレッジの学寮付き保健師(カレッジ・ナース)イモージェン・クワイのもとに、学寮長が駆け込んできた。キャンパス内のおかしな規約で知られる〈ウィンダム図書館〉で、学生の死体が発見されたのだ。学生は何らかの理由で倒れた拍子にテーブルの角に頭をぶつけたと見られ、その遺体のそばには古書が一冊。たんなる事故なのか、それとも……? 巨匠セイヤーズのピーター・ウィムジイ卿シリーズを書き継ぐことを託されたほどの実力派作家による、英国ミステリの逸品登場!/解説=三橋曉
  • 大忙しの蜜月旅行

    大忙しの蜜月旅行

    小説・文芸

    3.5
    1巻1,500円 (税込)
    とうとう結婚へと至ったピーター・ウィムジイ卿と探偵小説作家のハリエット。披露宴会場から首尾よく新聞記者たちを撒いて、従僕のバンターと三人で向かった蜜月旅行(ハネムーン)先は、〈トールボーイズ〉という古い農家。ハリエットが近くで子供時代を送ったこの家を買い取っており、ハネムーンをすごせるようにしたのだ。しかし着いてみると、家は真っ暗で鍵がかかっており、待っているはずの前の所有者は見当たらず。訝りながらも滞在していると、地下室で死体が発見されて……。シリーズ最後の長編が創元推理文庫についに登場! 後日譚の短編も収録。/解説=三橋曉
  • 薔薇の輪

    薔薇の輪

    小説・文芸

    3.4
    1巻968円 (税込)
    ロンドンの女優エステラ。彼女の絶大な人気は、娘ドロレスとの交流を綴った新聞の連載エッセイに支えられていた。体が不自由でウェールズに住んでいるという“愛しいあの子”。夫のアルはシカゴの大物ギャングで、妊娠中のエステラに暴力をふるった危険人物だが、服役中。エステラの未来は順風満帆に思われた。アルが病気のため特赦で出所し、死ぬまえにどうしても娘に会いたいと言い出すまでは……。そしてついに勃発した怪事件に挑む、チャッキー警部。巨匠の技が冴えわたる、本邦初訳の傑作ミステリ!
  • 領主館の花嫁たち

    領主館の花嫁たち

    小説・文芸

    3.5
    1巻1,222円 (税込)
    1840年、当主の妻を若くして失ったその領主館は、悲しみに沈んでいた。そして、愛らしい双子の姉妹の家庭教師として館を訪れたテティことテターマンもまた、癒しがたい傷を負う身であった。屈託なく懐いてくる、瓜二つの双子の姉妹に、徐々に生きる希望を取り戻していくテティ。しかし、館に頻発する怪異が、テティと双子の姉妹の運命を容赦なく翻弄していく……。一族の恐ろしくも美しい秘密とは? 巨匠ブランドが持てる技巧のすべてをつぎ込んで紡ぎあげた、予測不能、美麗にして凄絶なるゴシック小説!/解説=戸川安宣

ユーザーレビュー

  • セント・アガサが揺れた夜

    Posted by ブクログ

    大好きなイモージェン・クワイシリーズも、ついに最終巻。読み終わるのが惜しくてゆっくり読んでいたけれど、とうとう読み終えてしまった。

    ケンブリッジを舞台にした、正統派のカレッジ・ミステリーと呼べる作品。けれど、このシリーズを特別なものにしているのは、やはり主人公イモージェン・クワイの魅力だと思う。

    医学部に入学したものの、恋人を追って中退し、その恋も終わってしまったため、学位を持たないままセント・アガサ・カレッジの保健師として働いている。知性的でありながら気取ったところがなく、いつも周囲の人々を気にかける優しさに満ちた人だ。

    そんなイモージェンと、歴史と伝統に彩られたケンブリッジのカレッジライフ。そして、その穏やかな日常のなかで起こる殺人事件。

    「カレッジ・ミステリー」というジャンル自体は珍しくないのに、この組み合わせはありそうでなかったように思う。謎解きだけではなく、イモージェンが暮らし、働き、人々と言葉を交わす日常そのものが好きだった。

    だから最終巻を読み終えたいま寂しいのは、シリーズが完結したからというより、もうセント・アガサに戻って、イモージェンの日常を覗くことができないからなのかもしれない。

    0
    2026年09月29日
  • セント・アガサが揺れた夜

    Posted by ブクログ

    シリーズの最終巻!とっても良かった!

    個人的には今までの中で一番大学味があった気がする。
    まだ 社会に出てない大学生とその大学生と本気で付き合う教師たちと大学職員。

    今回 キーとなる、いたずらをまとめた本がイギリスの 実際にあった本 と聞くだけでもちょっとワクワクする。

    大学の文化っていうのは やっぱりそれぞれの国であるし何か 共通するものがあるんだなとも思う。

    もう少し シェイクスピアの造形が深かったら楽しめる様子はもっとあったんだろうなと思う。
    4つ折り 本の存在を初めて知った。

    そうした 学生主体のサークルの演劇が講演 されるという時にワクワクしたような様子でチケットを購入する大学の先生たちの様子もなんだか 良かった。

    色々な 過酷さもしょった学生たちの背景が事件に影響もするんだけど。
    だからこそクワイが、真実の近くにいつもいるような構図もとても良かった


    本当はもっともっと 続きが読みたい

    読み終えるのが残念だなとやっぱり 思って 寂しかった

    0
    2026年01月24日
  • ケンブリッジ大学の途切れた原稿の謎

    Posted by ブクログ

    『ケンブリッジ大学の途切れた原稿の謎』
    著者 ジル・ペイトン・ウォルシュ
    訳者 猪俣美江子

    学寮付き保健師〈イモージェン・クワイ〉シリーズ二作目になります。前作よりもストーリーの組み立て方が好みで、テンポも良かったです。とても面白く読ませて頂きました。

    今回のお話は、イモージェンが友人のパンジーとシャーリーと共に、キルト作りをするシーンから始まります。三人はキルト作り愛好家のメンバーで、年末に開かれる予定の赤十字の福引大会に寄付する作品のパターンを考えています。この最初の場面だけでも、複雑なパターンから成るキルトの魅力が伝わってくるようです。

    そして本筋では、イモージェンの住まいに下宿する学生のフランが、マヴェラック教授に頼まれてゴーストライターとして故人の数学者ギデオン・サマーフィールドの伝記を執筆することになります。
    ギデオンは目立って優秀だった訳ではなかったようで、数学者にしては珍しく晩年になって一つだけ目覚ましい業績を上げており、ウェイマーク賞を受賞する運びになっていました。そんな彼の伝記を熱望しているのは妻のジャネットです。

    伝記執筆には前任者があり、原稿は途中で途切れていました。フランは途切れた原稿の続きを調べようとしますがー。
    亡くなった夫の伝記に強い執着をみせるジャネットですが、深入りされることを避けるようなところが見られます。彼女の言動は、常軌を逸しているところがあり、必死に何かを隠そうとしているようー。
    そして、ギデオンの過去には不明な夏の数日間があり、ジャネットから調査を強く拒まれます。
    その理由とは何なのかー。

    前任で伝記執筆に当たったメイ・スワンは突然姿を消して失踪中、後を引き継いだマーク・ゼファーは突然亡くなっていてー死因は髄膜炎ー
    そしてもう一人、最初の執筆者がいたこともわかり、何とフランで四人目、、。

    イモージェンはフランの身に不安を感じ、ウェールズに向かいます。そこで彼女は大怪我を負ってしまいます。(治療を施してくれたのは獣医さん。その後の医者とのやり取りなど(怪我は酷いんですが汗)ちょっと笑えるところもあり、和みました。)
    徐々に真実へと近づいていくイモージェン、、
    お楽しみください。

    読みやすく、事件の真相を追う過程も秩序立っていて、ユーモラスなところもあり楽しめますよ〜。

    また、ストーリーの中では、物語の舞台のなっているケンブリッジ大学でも、一昔前までは当時の女性蔑視の考えが強くあったことが、キルトを交えながら描き出されています。
    最後に、長い年月を経て名誉学位を授けられた94歳のヴィお婆ちゃんがとても印象に残りました。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    【解説より】
    「最後にー。」翻訳者の猪俣美江子氏によると、『グリーン・ノウ』の著者でもある児童文学者のルーシー・ボストンは、本書の著者のウォルシュと親交があったそうで、本書の登場人物とパッチワークにまつわる共通点などが見られます。
    ルーシー・ボストンが亡くなったのが1990年、97歳。本書の発表は1995年とあります。そんなところも感慨深いですね。

    0
    2024年11月17日
  • ウィンダム図書館の奇妙な事件

    Posted by ブクログ

    懐かしく温かみがあるミステリ。最後の2行でなんとも満ち足りた気分にさせてもらったが、ああそういえば殺人事件だった…と、良い読後感を持ったことがちょっと後ろめたかった^^;
    主人公がとても好ましく、やたらに背伸びしたり出しゃばったりしない。常識がありきちんと世間に向き合っている。皆に信頼されている様が良い。
    なんといっても、イモージェンという名前が素敵。ジェーンでもケイトでもメアリーでもなく、イモージェン!個性的で覚えやすく、こんなに主人公の名前に注目したのは初めてかも。

    0
    2023年03月04日
  • 薔薇の輪

    Posted by ブクログ

    アガサ・クリスティと並び称されたクリスチアナ・ブランドの、未訳だった長編が、発行されました。
    1977年の作品。
    探偵役は男性のチャッキー警部ですが、話の本筋は乙女ミステリとても呼びたいような内容。

    ロンドンの女優エステラ。
    美人で気立てもいいけど、演技はそれほどでもない。
    エステラの人気は、体が不自由なためウェールズの田舎で療養している可愛らしい娘とのやりとりを書いた新聞連載のエッセイに支えられていました。
    エステラが若く恵まれなかった頃に結婚した相手はなんとギャングで、長く服役中。
    この夫が、病気のため特赦で出所することになり、死ぬまえに娘に会いたいと言い出します。
    エステラを支えるマネージャーの女性や娘の世話係夫婦、新聞記者まで、大慌て。
    危険人物だが娘のこととなると感傷的な夫が期待するようなわけにはいかない‥
    そして、事件が起こり?
    閑静な田舎町に、マスコミも駆けつける大騒ぎに。

    芸能界の内幕のちょっとビターな面白さと、思いがけない出来事の連鎖で、はらはら読ませます。
    クリスチアナ・ブランドの作品って、ちゃんと出来ているんだけど~読み終わるとなぜか内容を思い出せないのがほとんど。
    何年か後に読み返すのに邪魔にならなくて良いけど。
    この作品はそんなに長くはないけど、わかりやすくて印象が強いですね。
    どこか切なくて、バッチリ覚えられて、忘れられない~珍しい作品になりそうです☆

    0
    2016年05月28日

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