(2016/8/18)
レフリーは反則をポケットにしまう
今の自分の趣味は、ラグビーを観戦すること、マラソンを走ること、美味しい日本酒を飲むこと。
今シーズン、いや、間もなくトップリーグが開幕することを考えれば昨シーズンか。
去年の8月から今年の2月まで、毎月、というか毎週のように秩父宮をはじめフクアリ、ニッパツなど各地のラグビー場に
足を運び、トップリーグを見まくった。テレビで放送してくれる大学ラグビー、日本選手権も当然見た。
更にスーパーラグビーはサンウルブズの開幕戦だけは秩父宮で見て、
その後はJSPORTSオンデマンドでほぼ全試合、サンウルブズ以外も含め全試合を観戦した。
日本代表戦も、ニッパツで、テレビで観戦した。
ついでにリオ五輪の男子4位の試合も見た。
この1年で200試合以上は楽に見ていることになる。凄いな我ながら、、。
そしてマラソン。フルマラソンを3時間20分台で走る力は間もなく55歳になるが維持している。
なんとか自己ベスト3時間15分を破りたいが。
お酒はマラソンを走る動機付け。ちょっとだけ、地域貢献見たいな意識がある。頑張っている酒蔵を応援したい。
日本の米農家も応援したい。
この歳になってくると、なんらか社会の役に立ちたいという意識が強くなってくる。
何をうだうだ書いているかというと、日本酒を飲むこと以外に、社会に役に立つ方法がこの中にないか、、、
ということで、この新書がクローズアップされる。
そう。
レフリー。
年200試合も見てるので、ラグビーの流れは相当理解してきたつもり。
自分ですることはできないけど、こういう場面ではボールがどう流れるか、スクラムハーフがボックスキックを蹴るのかどうか、
レフリーがどこで笛を吹くか、、、ある程度見えるようになってきた。
大好きなラグビー、競技人口がいないことにはどうにもならない。
子どもたちにどんどんラグビーをしてほしい。
そういう環境を作りたい。
そこに来て幸いフルマラソンを走りきる脚力、体力がある。
もしかしたらレフリーができるのではないか?と思いいたる次第。
とはいえ、この本を読んで、あらためてラグビーのルールの深さを思い知る。
そもそもエリス少年のルール違反は、サッカーからのルール違反ではなく、ラグビー、サッカーの原型であるフットボールからの
ルール違反が本だったということをこの本を通じて初めて知った。
そう、イングランドの、まだ祭の延長線上にあった原始的フットボールから、だんだん洗練されて今のラグビーになったのだ。
そして今もラグビーは進化している。
その基本精神は、安全、かつ、ボールを動かすこと。
オフサイド、スクラム、モール、ラックなど、分かったようでわかってなかったものが少しずつ見えてきた気がする。
スーパーラグビーを見ると、off feet と反則のところに書いてあり、意味がわからなかったのだけど、
これはタックルの後、足で立ってないのにプレーした反則、という意味だったのだ。
タックル後しっかり立ってプレーしろ。エディジャパンで、セブンズで最も重視されていたのはそういう意味だった。
ラグビーはペナルティを取られた方が結局不利になるスポーツ。
オーバーザトップとノットロールアウエイとノットリリーズザボール。ラック、というか、ブレイクダウンで起こりがちな
この反則。タックルが起点になるのは当然だが、その際の選手の動きでどちらに転ぶかが決まる。
いやー深い。
読んである程度理解できるのは、たくさん試合を見てきたからだと自負する自分。
実際にプレーしてなくてもわかるのがうれしい。
スローフォワードについて触れている部分については、感情移入してしまった。
1985年の大学選手権決勝、同志社慶應戦だ。生では見ることが出来なかったのだけど、
あの場面のあのスローをフォワードパスとしたレフェリーは、この新書でいえば、レフェリーではない。
前に投げたのではなく、慣性の法則で前に流れただけ。
同志社に三連覇させたかったのか?試合の流れからいっても、完全な慶應の試合。
あれは白けた。慶應ファン側だけの意見ではないと思う。それくらい見事なプレーだった。
いいレフリーは反則をポケットにしまう、のだ。
そう、レフェリーはアンパイアではない。判定するのが仕事ではなく、試合を作るのが仕事なのだ。
流すところは流すのだ。
逆に、選手に、「バックス、前に出ないで!」など、反則させないよう声をかけることもある、ただの審判ではないのだ。
プリベントというらしい。初めて知った。
結構な大役だな。できるかな。。。