伊藤延司の作品一覧
「伊藤延司」の「アメリカの鏡・日本 完全版」「抄訳版 アメリカの鏡・日本」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
GHQ占領下で出版が許可されなかったと知り、何が書かれているのか興味を持って読んだ。
子供の頃から、太平洋戦争は「日本だけが悪かった」という認識を漠然と持っていた。しかし本書は、日米双方の歴史や文化、国際情勢を比較しながら、戦争を単純な善悪では説明できないことを教えてくれる。
著者のヘレン・ミアーズは日本を無条件に擁護しているわけではない。軍国主義や中国での行動には批判的である一方、当時のアメリカにも植民地主義や人種差別などの問題があったことを指摘し、勝者だけの歴史観に疑問を投げかけている。
特に印象に残ったのは、日本人を戦時中の宣伝で描かれたような野蛮な民族ではなく、勤勉で誠実な国民として評価している点である。
この本を読んで、歴史を一つの価値観だけで判断するのではなく、多面的に見ることの大切さを改めて感じた。戦後教育で身についた自分の歴史観を見直すきっかけとなり、多くの人に読んで頂きたい一冊である。
Posted by ブクログ
「宿命の子」で知る。
戦後、マッカーサーにより日本では発禁となったもの。
これまでに教科書や各種のメディアから学んだ現代史の実態を最も理解させてくれる。
この本を読むと、戦後70年談話の想いも伝わる気がする。
歴史上、日本が侵略を犯したのは、豊臣秀吉と日中戦争のエスカレートの2回。日本人は決して好戦的ではなく、質素で無欲な国民性であること。それを一時期の一部の為政者により、いつまでも日本=侵略者とレッテルを貼られ、頭を下げ続けるようなことを将来世代に引き継がせてならない。真の独立国家として、自立して歩んでいこうと意思を示したかったのではないかと。
いま、関税戦争が起こっている。80年前ならリアル戦争、いま、実力行使に出る国があるだろうか?一方、ウクライナでは大国のリアル侵略を受けている。軍隊を持つことは戦争ができる国になることだと主張する輩がいる。歴史を振り返ると、軍隊があっても戦争をしてきた国ではないし、戦争を呼び込んだのは、軍隊の存在ではなく、為政者の誤認である。特に、国民を代表する人たちには、自国を卑下し、貶めるような主張は止めてもらいたいと思うし、教育を見直してほしい。
Posted by ブクログ
日本のペリー来航による1854年の開国から1945年の敗戦までを描く。
日本は西洋のやり方を学んで西洋の仲間入りをした。そして先生に教えられたように「法的に正しく」朝鮮、満州を手に入れた。
ただ一つ間違っていたのは先生に歯向かったこと。そこに正義も不正義もない。
本書は1948年にアメリカ人女性によって書かれたものだが、「アメリカの鏡、日本」のタイトル通り、日本がやった事はアメリカや西洋がやってきたそのものなのに、アメリカが日本を懲罰して教育しようとしている矛盾を指摘している。
マッカーサーによって日本では発刊禁止になった本だが、国際政治での正義や理想は強国の利益の為の欺瞞に過ぎないという、現在でも変わらない現実を見事に描いている。
ウクライナ戦争で民主主義を守るという名目で金と武器を渡して専制主義国家ロシアと戦わせるアメリカの態度は、日中戦争で蒋介石中国を支援して軍国主義国家日本と戦わせたやり方と同じ。
当時の日本は今のロシア以上に危険視されており、好戦的民族である日本が世界征服を企んでパールハーバーを攻撃したというのがアメリカでの報道のされ方であった。
大国が正義を語る時は疑ってかかる方が良い。
Posted by ブクログ
第一次大戦後、五大国の一つとして西洋諸国と同等の地位が与えられた日本。そして西洋諸国と同様に振る舞いアジア諸国に進出した日本。西洋諸国には認められ、日本には許せないれないのはなぜか。
アメリカ人によって書かれたことに意味があるが、同時に日本人だけが読んでいても意味がない本。アメリカ人にこそ読んでほしいが、アメリカでは恐らくキワモノ扱いだろう。
徹底的に破壊することが目的化した事実は、現在のイスラエルとパレスチナにも通じる。
・近代日本は西洋列強が作り出した鏡。近代日本の犯罪は、それを裁こうとしている連合国の犯罪である。
・日本にはすでに反撃能力も抗戦意思もほぼない状態であることは分かっていたが、世界で最も軍国主義的な国民、狂信的軍国主義者のレッテルのもと、二度と戦えない状態に破壊し尽くすために原発も含め徹底的に破壊。
・アメリカは、アメリカ圏において、いかなるときに権益の防衛を必要とするか、その場合いかなる防衛手段を発動させるか、を決定する権利を留保している。つまり、アメリカは国際的制約を受けない立場にいて、他国を国際的に制約したいと思っている。アメリカは判定するが、判定されたくないのだ。