ノンフィクション・ドキュメンタリー - 講談社作品一覧

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  • 天才たちのプロ野球
    3.8
    長年プロ野球を取材してきた筆者が、各回1人の一流プロ野球選手に直接取材を行い、天才たちの内面に迫る「週刊現代」の人気連載企画『二宮清純レポート』の書籍化。「田中将大はなぜ日本一の投手になれたのか」、「中村剛也が統一球を苦にしなかった理由」など、読めば彼らの成功哲学が見えてくる。他にも内川聖一、中田翔、谷繁元信、宮本慎也など、現役最高峰の選手ら選りすぐりの18篇を収録。
  • 天皇 「君主」の父、「民主」の子
    5.0
    昭和二十年八月の敗戦を境に、皇室は根本から変わらざるをえなかった。平和日本を実現し、「新しい天皇像」を示さねば、皇統を維持することなどできない。そんな切迫した思いを胸に、昭和天皇と当時皇太子だった今上天皇はともに戦後を歩み、今日の礎を築いた。新時代の皇室へ至る軌跡を、天皇父子のありようから描いた好著。
  • 天皇交代 平成皇室8つの秘話
    -
    学友、元侍従、著名記者、ジャーナリストら天皇、皇后の真意をもっともよく知る識者が寄稿。「平成の大改革」とそこに込められた思いを明かす。皇位継承をめぐる天皇の悩みの深さは、想像を絶するものだった。天皇は、夜眠れないこともあった。ぐ皇太子、雅子妃はどのように「平成の改革」と「皇位継承の悩み」を受け止めているのか。また、悠仁親王という将来の天皇を育てる立場となった弟・秋篠宮が求めた自由とは――。
  • 天皇語録
    -
    昭和天皇は、昭和という激動の時代の代表選手であり、昭和を生きたわれわれひとりひとりの姿そのものでもある。天皇語録をひもとくことは、われわれ日本人が歩いてきた喜びと悲しみの昭和史の確認であると同時に、将来に向けての教訓を得ることにもなるだろう。人間天皇を知る絶好の書。昭和元年12月28日の践祚の勅語から60年9月10日の日航機墜落事故の遭難者を悼むご発言まで388のご発言を集めた。
  • 天皇陛下の全仕事
    3.8
    天皇はどんな仕事を、どんな内訳で、どのように行っているのか? 天皇・皇后両陛下の平成流スタイルとは? 意外に知られていない宮中の毎日を紹介する、「読む事典」。 国事行為、宮中祭祀、宮中晩餐会、地方訪問、稲作など知られざる毎日を、元宮内記者がやさしく解説。 この一冊で皇室記事が10倍面白くなる!
  • 天皇への道
    4.3
    現在でも精力的にご公務を続けられる天皇陛下。即位までの道のりは日本の激動の歴史でもあった。第二次大戦下、疎開先で過ごした学習院初等科時代。戦後、米国人教師から英語教育を受けた中等科時代。欧米諸国を訪問し民間出身の女性と結婚された青年時代。その成長の軌跡を皇室報道の第一人者が明らかにする一冊。
  • 「でっけえ歌舞伎」入門  マンガの目で見た市川海老蔵
    3.5
    世界初のメディアミックスで見方一変。市川海老蔵はマンガのように面白い!――人気沸騰の新作歌舞伎「石川五右衛門」上演までの同時進行ドキュメント!! ●僕がストーリー原案を手がけた作品『石川五右衛門』は、海老蔵さんにくわえ、市川團十郎さん、中村七之助さんらの出演で、2009年8月、東京・新橋演舞場で上演されています。同時進行で同じストーリーを基にしたマンガ作品『風と雷』も「モーニング」誌で連載開始。『哲也|雀聖と呼ばれた男|』『弑逆契約者ファウスツ』などの作品を手がけた星野泰視さんが、五右衛門の姿をイキイキと描いてくれています。同じストーリーを基に、歌舞伎とマンガが同時展開する。これは、歌舞伎四百年の長い歴史の中でも、初のこころみです。本書のタイトルの中の「でっけえ歌舞伎」は、歌舞伎十八番の内『暫』で、主人公の鎌倉権五郎景政が登場する際にかかる化粧声「ああ~こりゃ~でっけえぇ~」からとりました。でっかく生きようぜ!
  • デッドヒートは終わらない
    -
    右腕切断! F1ドライバー・ナンニーニ 復活への苦闘500日――現代医学の最先端・微小外科(マイクロサージェリー)と不屈のリハビリ。不可能を可能にして、奈落の底からはいあがった男の驚異のF1魂。書き下ろしノンフィクション。 ◎アレッサンドロのとれてしまった右手は、アレッサンドロの体から5メートルほど離れた土の上にポツンと落ちていた。手は肘と手首の中間あたりで切れていて、泥で汚れてはいたが、肌の色は真っ白だった。◎そして、そのちぎれた右手をアレッサンドロの父親が拾ってきた。◎まさに、この瞬間から、アレッサンドロ・ナンニーニの軌跡のカムバック劇が始まったというわけである。……(「右腕切断」より)
  • 東京医大「不正入試」事件 特捜検察に狙われた文科省幹部 父と息子の闘い
    4.3
    贈収賄の見返りは息子の医学部「不正合格」? 東京医大を舞台に、女子受験生への入試差別など社会を巻き込んだ文科省汚職事件の真相に迫る。 事件は最初から異例の展開を辿る。東京地検特捜部による捜査の過程で、図らずも東京医大の入試で女子学生が不当に差別されていたことが判明。その余波は他大学にまで及ぶ。 そのなかで、大人たちの思惑により、本人も知らぬうちに入試の点数に10点を加算されていた文科省キャリアの次男。だが、公判で明らかになったのは、加点がなくても次男は合格できていたという事実だった。 特捜検事による取り調べへの恐怖から、罪を認めるような調書を取られていた東京医大の理事長と学長は、公判で全面否認に転じる。将来の事務次官候補と言われた文科省キャリアも一貫して容疑を否認。事件の中心人物として「霞が関ブローカー」と報じられた男にいたっては、特捜部は一通の調書も取れないまま公判が始まる。 4人の被告が全員否認する一方、特捜部が縋る唯一の証拠は、隠し撮りされたある会食における会話の録音データのみ。 しかも、事件の背後には森友学園事件や、政府の不正を告発した前川喜平文科事務次官に対する官邸の怒りも見え隠れする。 緊迫の法廷劇、特捜検察に狙い撃ちされた親と息子はどう闘ったのか。 第1章 不正入試 第2章 「裏口入学」の真相 第3章 第2次醍醐会食 第4章 4000万円超の補助金 第5章 特捜部のシナリオ捜査 第6章 音声データを提供した男 第7章 霞が関ブローカーと呼ばれて 第8章 判決 【著者略歴】 田中周紀(たなか ちかき) 1961年、島根県生まれ。上智大学文学部史学科卒業。共同通信社社会部で95~97年、テレビ朝日社会部で2006~10年の計5年9ヵ月間、国税当局と証券取引等監視委員会を担当。10年にテレビ朝日を退社し、現在はフリージャーナリスト。 著書に『巨悪を許すな! 国税記者の事件簿』(講談社+α文庫)、『実録 脱税の手口』(文春新書)、『飛ばし 日本企業と外資系金融の共謀』(光文社新書)、『会社はいつ道を踏み外すのか 経済事件10の深層』(新潮新書)など。取材・構成に横尾宣政著『野村證券第2事業法人部』(講談社+α文庫)などがある。
  • 東京見聞録
    3.2
    新しい発見が、街の中に眠っている! あなたの知らない東京を探る爆笑ルポ。渋谷・新宿・池袋・銀座……清潔だけれど、猥雑な東京を愛するすべての人々に! ーー東京というのはよく分からない街である。だから、東京との正しい接し方というのは、きっと「よく分からない」状態自体を楽しむことなのである。ぼくが1年間かけて突撃し、玉砕した結果がこの本である。「そうかそうか。玉砕したか。馬鹿め。うわははは!」と笑っていただければ幸いである。(「あとがき」より)
  • 東京消防庁 芝消防署24時 すべては命を守るために
    4.0
    知っているようで知らない「消防署」。どんな人たちがどんな思いで、なにを目指して働いているのか? 臨場感あふれる圧巻の1冊。
  • 東京チャイニーズ 裏歌舞伎町の流氓たち
    4.0
    不夜城・新宿に蠢(うごめ)く中国人たちの闇の掟。「稼ぐためなら命は不要」裏社会を支配する非情、苛酷な鉄の規律! ――密航、不法就労、パチンコ変造カード、地下銀行……なぜ中国人は法を侵してまで日本に出稼ぎに来るのか。東京の「不夜城」歌舞伎町の裏側で蠢く、蛇頭や流氓(リュウマン)たちの真実の姿が、いま明かされる。鉄の掟とカネに縛られた彼らの実態を、中国人ウラ社会に精通する著者が徹底取材した、渾身の書き下ろしルポ。「中国租界」の闇を暴く!
  • セメントマッチ――東京デンジャラス・ボーイ(1)
    5.0
    「プロレスはショーである」と知らされた柔道金メダリストは!? 業界の内幕満載!! ――オリンピック柔道金メダリストの井上大樹(いのうえひろき)は、日本プロレス界最大のメジャー団体AWAに入門する。「プロレスはショーである」ことを知らされ、疑問と困惑の念を抱えたままアメリカ武者修行に発つが、思いもよらぬ事件に遭遇する。そして井上には、AWA社長にしてトップスターの犬神真道(いぬかみしんどう)と血塗られた壮絶な因縁があった――。レスラー、マッチメイカー、レフェリー、プロモーター……人間模様とともに内幕を知る者だけが書ける初の新感覚プロレス小説!!
  • 「東京電力」研究 排除の系譜
    4.2
    「東京電力」とは何だったのか? 原発事故で露見した「安全神話を守るために安全を度外視する」体質。労働組合を潰し、少数意見を監視し続ける一方で、上から下まで一体となって「人間開発」に邁進してきた歴史。これらはわれら日本人が戦後を通じて選択し、体験してきたことではないだろうか。かつて経済記者としてキャリアをスタートさせたジャーナリストが、自らの原点に立ち返り、集大成として追う巨大企業の歴史と将来。
  • 東京「夜」散歩――奇所、名所、懐所の「暗闇伝説」
    -
    夜の東京を散歩すればどこへでも行ける。夜の東京を散歩すればなんにでも会える。800万の光と800万の陰が不思議な景色をつくる東京を夜、歩こう。――<本書冒頭より> 「闇からの凝視、それは本当の世界と向き合うための数少ない方法の1つだ。本書は未知の東京と出会うためのコンパスである。」――写真家・冒険家 石川直樹(2008年 開高健ノンフィクション賞、講談社出版文化賞受賞) ●都会の夜は、 奇々怪々な闇だらけ モノトーンの世界に迷い込み、 伝説に浸るーー 1 夜は異界を歩く時間 2 夜はタイムスリップの時間 3 夜は宇宙を歩く時間 4 夜はワープする時間 5 昼も夜を歩く時間 6 夜は過去を見る時間
  • TOKYO犯罪公司
    -
    野獣と化した来日中国人。背後に蠢く者を追え! ――不法入国、不法滞在、不法就労……日本にやって来た非合法な来日中国人の犯罪は、日々凶悪化している。2001年に発生した山形県羽黒町の「母娘殺傷事件」。日本の暴力団と実行犯グループを結ぶ謎の中国人を追うと、9年前のある密航事件に突き当たった。事件の背後に蠢くワルを暴く、渾身の書き下ろしルポ。中国人犯罪グループに「闇の人脈」あり。ほんとのワルは誰なのか?
  • 東芝解体 電機メーカーが消える日
    4.1
    巨大な負債を抱え、会社解体の危機に喘ぐ東芝――いや、東芝だけではない。かつて日本企業を代表する存在だった総合電機が軒並み苦境に陥っている。東芝・ソニー・日立ほか大手8社の歴史や経営を詳細に分析することで日本の総合電機がはまった巨大な陥穽を描く。名著『失敗の本質』総合電機版とも言える1冊。
  • 東條英機 天皇を守り通した男
    3.0
    マッカーサーは日本の無実を知っていた! 戦争犯罪人の汚名を着せられながら命と引き替えに守った日本人の誇り! 東京裁判の主席検事キーナンやGHQ最高司令官マッカーサーに論戦で勝利した東條英機の人間像に迫る。 ●戦争は、その国の育んできた歴史を凝縮する。その国のインテリジェンスの総体であり、ヒューマニズムの総体でもある。事実、大東亜戦争を戦った東條、ルーズベルト、チャーチルは、それぞれの国の最高の教育を受けて育った。いいかえれば、東條と向き合うことは、日本の国柄と向き合うことでもある。そして東條と向き合うことは、今の日本の素晴らしさを知ると同時に、日本の抱える課題解決に向けての示唆を得る手段でもあるのだ。  (「あとがき」より)
  • 東條英機 封印された真実
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 未公開の「東條手記」が証明する! 開戦決定前夜、天皇親臨「会議」での争点――東條はこの議事録を他の手記と同様に破棄、焼却することもなく保管していた。なぜ、そうしたのか。いつの日か敗戦後の日本を背負っていく日本人に「真実」を伝えたかったのではないか。 ●東條は東京裁判に口述書を提出した。そのなかで陸海軍合同軍事参議官会議が、天皇親臨のもとに行われ、天皇の発言はなかったことを証言している。……(中略)検事から質問があれば会議内容を公にすることを覚悟し、メモや資料を集め議事録を再現するという周到な用意をしていた。ところが法廷では検事側の追及がなく、会議内容を明らかにすることもなかった。しかし、東條はこの議事録を他の手記と同様に破棄、焼却することもなく保管していた。なぜ、そうしたのか。いつの日か敗戦後の日本を背負っていく日本人に「真実」を伝えたかったのではないか。――(本文より)
  • 「東大経済卒」の十八年
    3.0
    彼らは何を考え行動してきたか? 〈団塊の世代〉のトップランナーたちの苦闘と選択ーー〈団塊の世代〉のトップランナーたちは、どうしてきたのか。昭和45年、東大経済学部卒330余人のうち、多くは大企業や官庁で課長クラスに就き、産業構造の大転換のなか、激烈な経済戦争に立ちむかってきた。なかには有為転変し、新しい人生に踏みだした者もいた。その苦闘と選択の軌跡を克明に追う。
  • 東方の夢 ボナパルト、エジプトへ征く
    -
    ナポレオンの最も華麗な戦いであったエジプト遠征を、雄大な構想で描く歴史ノンフィクション。1798年5月、弱冠29歳の青年将軍・ボナパルトが、3万3千の大兵力を率いて、地中海へと乗り出した。革命騒ぎのあと、異例な速さで昇進を果たした英雄が、唯一抱いた憧憬「東方の夢」=東西世界融合の夢とは、何であったのか。
  • 遠いリング
    -
    【第12回 講談社ノンフィクション賞受賞作】 ボクシングに賭けた少年たちの「光と闇」! 夢を見ることだけが少年たちを支えた。たとえ敗者になろうと、燃焼しつくすまでリングに上がろうとする少年たちを見守り続けた、講談社ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞受賞作家・会心の書下ろしノンフィクション。
  • 遠くて近きは……
    4.0
    男と女の「他愛もない話」に鋭く光る観察眼。夫婦の関係、結婚、浮気、離婚、男と女のホンネ……身辺でとりかわされる男と女の何気ない会話の奥に、キラリと光る人間の本質を探り出し、そっと描く独特の職人芸――男と女の、この不思議な距離! ああ、この熱い憧憬と深い断層! 遠くて近いか、近くて遠いかは、みなさまがたの経験やら自負によって、異なりましょう。理解しあって、誤解しあって、それでもお互いに求めあって、別れるのでしょうか? 愛しているよ、好きよ、1回きりよ、またね……。呟く言葉はさまざまですが、そこが凡俗煩悩の男と女の業というものでしょうか、雨彦さん?
  • 時々の初心 ねむの木学園の40年
    4.0
    <やさしくね やさしくね やさしいことはつよいのよ>――。女優・宮城まり子が命をかけたねむの木学園の40年。人を育てることの喜びと惑いを綴った愛のメッセージ! ◎この子、野原にさくつくしんぼうみたい。いじらしく、かわいくて、まだよごされていない。青い空のような心をそのままもって、そのままの絵をかく。だけど、つくしんぼうではいやだ。私は、美しい花を咲かせたい。<本文より> ◎私ね、思うの。いくら想像しても、想像しても、たりないのね。私たち、ずいぶん子どもの心を忘れてるみたい。<本文より>
  • 『特上カバチ!!』公式副読本 大人のケンカ術 「ホーリツ的に正しい」逆襲の作法
    3.5
    広島・呉で、弱者の苦悩に直面し、サポートを続けている法律家が、そのノウハウを初めて開陳。『カバチタレ!』『特上カバチ!!』の誕生秘話にあなたは涙する!「町の法律屋」が指南!身内、友人、ご近所、会社、悪徳業者、ヤクザ……「弱者がバカをみない」法律テクニック!!法律の世界は、「お人よし」ほど損をする!
  • 溶けていく暴力団
    4.3
    大ベストセラー「暴力団」「続・暴力団」を手掛けた巨匠・溝口敦が齢70を超え、自身、「最後の闇モノ」として望む、「裏社会の今」を暴く決定版。衰退する暴力団の現状と今後、半グレ集団などの因習にとらわれない新たな暴力の実像と展望、そして、われわれ市民社会が、溶けるように私たちの生活に食い込んでくる暴力の兆候、背景をどう見抜き、どう対処すべきかを綿密な取材と、豊富な見識から説く。
  • とことん!部落問題
    3.5
    「差別の真相」、どこまで知ってますか? 同和対策事業の変遷、潜在する「身元調査」、いまだに残る「恋愛・結婚・就職」差別の実態。奇しくもこの10年余は、解放運動の明と暗が浮き彫りになった期間であった――。被差別部落に生まれ育ち、大学卒業後、地方紙の記者などを経てフリーライターになった著者よる「差別」の現場のルポ。雑誌などに発表した原稿を加筆・修正して単行本にまとめました。 ●部落問題とは何なのか 部落差別は大きく変わった。一般的に、若い世代の人は部落問題の知識があまりない。だから、著者は昔のように部落差別の実態を執拗に訴えることに違和感を持っている。しかし、人は時には得体の知れないものに惑わされることがある。たとえば、心霊スポットなどに代表される怪奇現象のように。気になる人はとことん気になるが、気ならない人はまったく無関心。その心理は部落差別と近いのではないか――。本書では、差別の本質的な問題を考察したエッセイを多数収録しました。 ●ルポ 部落の現場から 阪神淡路大震災では被差別部落でも大きな被害とたくさんの犠牲者が出た。当時、被災者となったマイノリティ(在日韓国・朝鮮人や障害者など)には取材陣が殺到したが、部落問題と震災の現場を報じたメディアはほとんど皆無だった。なぜマスコミはこの問題を黙殺したのか。そして震災当時、被差別部落では何が起きていたのか。著者がその現場をルポした。 その他、被差別部落が外国人をどう受け入れた(あるいは排除したか)、その姿を描いたルポなども掲載しました。 ●小西邦彦被告インタビュー 元暴力団組員にして、部落解放同盟支部長、社会福祉法人の理事長も務めていた小西邦彦が逮捕されたのは06年5月のことだった。容疑は業務上横領。マスコミは犯罪と同和行政の関係をこぞって報道したが、この事件はそれほど単純なものではなかった――。小西被告が著者だけに見せた「素顔」は読み応え充分。 〇本書の内容 被差別部落の青春群像 ◎差別されはじかれて辿った「ヤクザ」への道 ◎大学生、屠場を撮る ルポ部落の現場から ◎皮革工場の外国人労働者 ◎報じられなかった「阪神大震災と被差別部落」 危ういマスコミ ◎新聞社が『現代』広告を拒否 飛鳥会事件の深淵 ◎小西邦彦被告インタビュー 『同和利権の真相』の深層
  • 都市の論理 第一部 歴史的条件
    3.0
    全国民必読の書といわれたベストセラー。真に豊かで自由な人間生活のために、国家から都市の自治権を奪回せよと説く情熱の書――人間が豊かで自由に暮していくために、あの戦後民主主義が理想とした自治の精神を、今こそ蘇らせよう。都市の自治権を国家から奪回せよ! 国家独占の腐敗と堕落を許すな。ヨーロッパの都市の歴史を辿りつつ、われわれ市民には自立の喜こび、実践家には行動の指針を示して、勇気と情熱をあたえる真の名著。<全2巻>
  • 特権キャリア警察官 日本を支配する600人の野望
    4.0
    全国47都道府県、30万人の警察官を指揮する「頂点の600人」=警察キャリア官僚。超一流大学を卒業し、国家公務員総合職試験を突破した十数名だけが採用されるエリート中のエリート。その仕事ぶり、年収、待遇、天下り先、出世の階段など赤裸々な実態と、女性問題、株取引、怪文書など、目を覆うような不祥事。首相官邸など政府中枢で権力を握り、「日本を支配する」とまで言われる警察官僚はいま、どこへ向かっているのか。
  • 特攻
    4.0
    最後の証言と機密資料を掘り起こし、特攻の真相を追う。戦闘員の死を予め前提にした戦術は、いかなる経緯で立案されたのか。神風特攻、回天、桜花、震洋という人間兵器の誕生から結末までと、そこにかかわった人間たちの悲痛なドラマを、丹念な取材でたどる。ついに突きとめえた"真実"のドキュメント。
  • 翔べ! はぐれ鳥
    -
    崩壊家庭の子供の多くは、物心がつかないうちから乳児院や養護施設に預けられ、家庭生活を知らずに育てられる。それがどれほど人間的なものを欠落させているか。広岡知彦は学究の道を棄て、こうした問題児たちの自立を助ける「憩いの家」をつくった。子供たちの心の病気の原因を、新しい角度から追跡する。
  • 止まった時計 麻原彰晃の三女・アーチャリーの手記
    -
    オウム真理教が起こした地下鉄サリン事件から20年。あの頃、教祖・麻原彰晃の後継者としてメディアを賑わせた、ひとりの女の子を覚えているだろうか。アーチャリー正大師、当時11歳。社会から隔絶された地に育った彼女は、父の逮捕後も、石もて追われ、苦難の道を歩んだ。本書は、アーチャリーとしてではなく松本麗華として歩むために、父の逮捕の日から止まっていた時計を、自らの手で動かそうとする苦闘の記録である。
  • 共に在りて 陸前高田・正徳寺、避難所となった我が家の140日
    4.5
    東日本大震災の大津波は著者の生家・陸前高田の高台にある正徳寺の真下にまで及んだ。その夜から寺に避難した人は最大で150名を数え、庫裏での共同生活が始まった。住職で市役所職員の実弟と坊守の義妹、地域のリーダー、たじろぎつつも支援に立ち上がった全国の僧侶たちの活動を追った、心揺さぶるノンフィクション。
  • トヨタシステム トヨタ式生産管理システム
    4.0
    規模・業種を問わず、あらゆる企業が高収益を可能にできる生産管理方式の秘密は何か? 企業体質改善ノウハウを体系化する――企業体質改善のノウハウを初めて科学的に体系化した唯一の書。トヨタグループを徹底取材し、世界的に有名となったトヨタの生産管理システム、いわゆる「かんばん方式」の詳細を可能にし、規模・業種問わず、あらゆる企業が応用できる秘密は何か? 日経・経済図書文化賞受賞作品。
  • トヨタと日産 自動車王国の暗闇
    3.0
    繁栄の翳りが見える自動車産業の裏側を探る! ーートヨタと日産で何が起きていたのか? 地域をもまきこみ、現場で進められた生産性向上運動は、さまざまな歪みを生み出し、ついには日米自動車戦争まで引きおこした。問題は山積したまま、人員削減だけは急ピッチで進む絶望工場の暗部に光をあてる。繁栄の翳(かげ)りが見える自動車産業の最先端を克明に追うルポ。
  • とり散らかしておりますが
    4.0
    素子さんの快適、会心エッセイがいっぱい! ーー猫とぬいぐるみ、どっちをとるか? こう聞かれたら、私、どうすればいいんだろうか……。おっと、これは、高校生の頃からSF作家として活躍してきた、新井素子の楽しい日常備忘録です。子供の頃からやたら好きだった本のこと、小説家を夢みてきたこと、結婚したこと、などなど。素子さんちを訪ねたような軽快エッセイ。
  • トレイシー 日本兵捕虜秘密尋問所
    4.0
    得体の知れない敵国、日本を丸裸にするため、アメリカはすさまじい執念とエネルギーを費やし極秘に捕虜尋問センターを準備した。暗号名はトレイシー。日本人の国民性、心理、戦術、思想、都市の詳細などについて捕虜たちが提供した情報が、やがて日本の命運に大きくかかわってくる。講談社ノンフィクション賞受賞作。(講談社文庫)
  • ドイツ 傷ついた風景
    -
    第二次世界大戦の戦後処理、経済復興、東西統一問題に、ドイツ人はどう対処したのか。強い経済力によって、平和な生活を享受しているかのように見えるドイツ人。しかしその実体は、ユダヤ迫害に起因する自己喪失と、民族本来がもっている自信過剰・傲慢さの葛藤に苦しみ、精神分裂症に陥っている。新潮学芸賞受賞の名作。二つの過去にさいなまれる民族の悲劇とは? ドイツの全貌を描いた名作。
  • 慟哭 小説・林郁夫裁判
    4.4
    「私がサリンをまきました」オウム真理教の大幹部「治療省大臣」にして地下鉄サリン事件の実行犯・林郁夫。その告白と慟哭の法廷から、未曾有の無差別殺人事件の全体像が浮かび上がった。文庫化にあたり、書下ろし「その後のオウム裁判」も収録した、オウムの真相を暴く渾身のノンフィクション・ノベル。(講談社文庫)
  • 動物裁判
    3.5
    法廷に立つブタ、破門されるミミズ、モグラの安全通行権、ネズミに退去命令……13世紀から18世紀にかけてヨーロッパに広くみられた動物裁判とは何だったのか?自然への感受性の変化、法の正義の誕生などに言及しつつ革命的転換点となった中世に迫る「新しい歴史学」の旅。
  • 童話と絵本のせかい
    -
    童話を書いてみませんか――。厚生大臣賞・児童文学者協会賞『キューポラのある街』の作者が、数十年にわたる童話や民話の創作活動をもとに、あなたに童話づくりを手ほどきします。おかあさんも、保母さんも、学生さんも童話を書きましょう。子どもたちが情緒ゆたかに、賢く育つよう、愛情こめて楽しみながら、美しい文章を書くための本です。 1 児童文学が生まれるとき 2 子どものことば 3 なにをどう書くか 4 手づくり絵本と民話
  • 同和のドン 上田藤兵衞 「人権」と「暴力」の戦後史
    3.8
    政界でもメディアでも知らぬ者はいない「京都のドン」が初めて語った。没落と反抗、暴力と抗争の修羅場を経て、自民党系同和団体のトップとなった上田藤兵衞は、あらゆる差別と闘ってきた。その人生は、そのまま戦後の暴力団・同和・経済事件史そのものでもある。山口組五代目と親交を結び、野中広務とタッグを組み、部落解放同盟と拮抗した上田が見たもう一つの戦後史とは何か? 発売前から業界を賑わせている本格ノンフィクション。
  • ドキュメント 明仁天皇 新天皇はどう育てられたか
    3.0
    青年期にイギリスを訪問し、英王室のあり方に多くを学んだ昭和天皇は、自らそれを天皇家にも取り入れてきた。皇太子をはじめとする子供たちの育て方も変革されたが、典型的なのは、戦後、アメリカ人家庭教師ヴァイニング夫人を起用したことだろう。激動の昭和史を背景に、新天皇・明仁の育てられ方を描く。
  • ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争
    4.3
    「情報を制する国が勝つ」とはどういうことか――。世界中に衝撃を与え、セルビア非難に向かわせた「民族浄化」報道は、実はアメリカの凄腕PRマンの情報操作によるものだった。国際世論をつくり、誘導する情報戦の実態を圧倒的迫力で描き、講談社ノンフィクション賞・新潮ドキュメント賞をW受賞した傑作! (講談社文庫)
  • ドキュメント脱出 4600キロ・イランからの決死行 本田靖春全作品集
    -
    仕事場がいきなり戦場になった・・イランで桟橋工事に携わっていた東亜建設工業の社員と関係者27人は1980年9月に始まったイラン・イラク戦争に巻き込まれる。本書は彼らのイラン脱出から日本帰国まで、「決死の旅」のドキュメント。彼らは開戦後、工事を中断して帰国すると決めるが、トルコ国境付近で何者かの発砲を受け2人が負傷する。果たして無事に帰国できるのか。海外で働くリスクにどう対応するべきか考えさせる一冊 【解説:後藤正治】
  • ドキュメント パナソニック人事抗争史
    3.7
    なぜあいつが役員に?なぜあの男が社長なんだ?人事がおかしくなるとき、会社もおかしくなる。巨艦パナソニックの凋落の原因も、実は人事抗争にあった。会社の命運を握るトップ人事は、なぜねじ曲げられたのか。誰がどう間違えたのか。元役員たちの実名証言によって、名門・松下電器の裏面史がいま明らかになる!上司の出世争いに辟易するサラリーマン必読です。
  • 独創の狩人 日本的オリジナリティの原点12人
    -
    オリジナル=独創に弱いのが日本人、というのは当たらない。いま科学の最前線では、気鋭の若い研究者たちが、次々に新しい理論や事実を追求し、大きな成果をあげている。これまでの常識や不動の理論があっけなく覆り、ダイナミックに進展する科学の世界の面白さ。混迷の経済・政治の時代から、創造的な科学へと向う時代の潮流を、12人の魅力的リーダーの軌跡にみる。先端技術や科学最前線を密着取材緊急レポート。
  • 毒物の魔力―人間と毒と犯罪
    -
    フグ毒からサリンまで、この世は毒物で一杯だ!―― 人はなぜ、古今東西、毒物に魅入られるのか? さらに、人はなぜ微量の毒で死ぬのか? 迫りくる毒社会の恐怖を、事件、事故、戦争などを通して分かりやすく解説。 ●毒の怖さは、ごく微量でも人を殺せるところにある。毒はごく微量で、生体のメカニズムの微妙で微細なところに作用して、大きな生命体を殺してしまう。猛毒と呼ばれるものは、やはり不思議な存在である。毒による殺人事件を見ていくと、殺人者はそんな毒の不思議な魔力に、とりつかれてしまった者のように見える。この本では、古くからの毒、新しいタイプの毒、さまざまな毒物の毒性を紹介し、その作用のメカニズムをみていく。またそれとともに、科学者、企業人、医者、宗教信者、毒物事件の加害者・被害者など、さまざまな人々が登場する。毒をこの世から一掃することはできないが、私たちはその本質を知ることはできる。知ることは、「毒はもう怖くない」といえるようになるための入り口に立つことである。
  • 独立国家のつくりかた
    4.3
    現政府に文句があるなら、勝手につくっちゃえばいい! 東日本大震災後に熊本に新政府を設立し、初代内閣総理大臣に就任した男が明かす、いまを生きのびるための技術とは? 何も壊す必要などない。ただ、あらゆる常識を根底から疑い、歩きかたを変えてみる。視点を変えてみる。そして、思考しつづける。それだけで世界はまったく別の相貌を見せ始める。ここには希望しかない!
  • ドラゴン桜2 公式ガイドブック アップデートしつづける勉強法で 東大へ行け!
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「ドラゴン桜」の前シリーズから10年。 受験勉強はネットと、すぐれたデジタルツールの出現によって大きく変わった! 目標に向かって合理的に考える思考法と、常にアップデートする勉強法で、東大合格を目指す、新「ドラゴン桜」流受験術! いかに知識を詰め込むかというインプットを重視した勉強から、得た知識をいかにアウトプットする勉強へ。 受験勉強の在り方は、大きく変化した! 英語のリスニング力、そして読解力。 受験に求められる力とは、一度自分の頭のなかで理解し、それを説明することにより鍛えられる。 机にかじりついて勉強するだけでは養われない、そうした力をSNSやスタディサプリといったネットやデジタルツールを使って身につけよう! やみくもに「頑張る!」を連呼し、受験期間中に息切れして成績が上がらない。 「勉強はひとりで取り組むものだ」と、勉強の「効率」を考えない。 そんな古臭い受験のイメージを、自分のなかから追い払う意識改革を実行しよう。 そして、どんどん新しい勉強法を実践し、合格という目的のために最短距離を歩もう! 思考法と勉強法を常にアップデートし、取捨選択しながら時代にあった勉強法を取り込める者だけが、受験で結果を出すことができるのだ!
  • ドルジ 横綱・朝青龍の素顔
    4.5
    少年時代からの軌跡、一人横綱を守る 朝青龍の本当の姿ーー平成の大横綱・朝青龍が歩んできた道。年間6場所完全優勝を始め、数々の大記録を打ち立て、一人横綱としての重責を果たし続けた。モンゴルでの幼少期から、留学生として来日した高校時代、そして横綱への道程と、現在に至るまでのすべてを綴る。
  • 泥まみれの死 沢田教一ベトナム写真集
    4.7
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ベトナム戦争の凄惨な戦場に身を投じ、死と背中合わせで撮影を敢行した、ピュリッツアー賞カメラマン・沢田教一。「日本のロバート・キャパ」とも称されたサワダの、写真とその生涯を集大成した、既刊写真集の新装版。34歳の若さで戦場に散ったサワダの写真が、今も我々に語りかけているものは何か? ――沢田サタ「私が現在知っている彼の撮った写真の多くは、写真集や展覧会ではじめて見たものです。つまり、沢田の死後も、私は彼と会っているのです。」※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • どんがら トヨタエンジニアの反骨
    3.9
    会社のために働くな。 「絶対に売れない、儲からない」と言われた、時代に逆らう最後のスポーツカーを、命がけで造り上げた男がいる。 日本最大の自動車会社・トヨタでもがき、苦しみ、サラリーマンでありながらも夢を追い続けるエンジニアたちの、心ふるわすノンフィクション。 スポーツカー「86」「スープラ」の復活を手掛けた元トヨタチーフエンジニア・多田哲哉を主人公に、技術者やその家族の苦闘と人生の喜びを描いた「週刊現代」の人気連載「ゼットの人びと」を大幅に加筆修正。 これまで秘密のベールに包まれてきた、トヨタエンジニアの牙城「技術本館」内部で繰り広げられる人間模様、スポーツカー開発の詳細なプロセス、そしてトヨタを世界企業に押し上げた歴代チーフエンジニアたちの「仕事術」にも、綿密な取材で肉薄する。スポーツカーファンのみならず、人生と仕事に悩むすべての人へ贈る物語。
  • 仲が良かったのは、難病のおかげ
    -
    20代で進行性筋ジストロフィーに発症し、30代後半で首から下の機能を全廃しながらも、介護・医療業界における商品開発、医療法人、自治体のコンサルティングなど、風雲児として活躍し、「大阪の車椅子社長」として知られた春山満さん。彼が病のため2014年2月に60歳で亡くなってから1年、公私ともに彼をサポートし続けてきた妻・由子さんが、満さんとの出会いから亡くなるまでの四十数年間を初めて綴る。
  • 長浜高校水族館部!
    3.7
    愛媛県立長浜高校にある水族館部。校内にある水族館の一般公開日には、生徒自らが魚の解説をして大人気! 研究では世界で4位になるなど素晴らしい成果をあげています。しかし相手は生き物。繁殖がうまくいかなかったり、魚が死んでしまったり、次々困難に直面。テレビにも取り上げられた部員たちのアツい日々を「若おかみは小学生!」の令丈ヒロ子氏が取材、事実をもとに小説に!<小学上級から・すべての漢字にふりがなつき>
  • 殴られて野球はうまくなる!?
    3.0
    時代は変わった。現在、野球の指導の現場で、暴力を正面から肯定する人はまずいない。しかし、「暴力は反対。だが・・・」と思っている人はいまでも多い。そしていまでも、暴力事件はあとを絶たない。暴力はいまでも野球の身近にある。暴力なしでも、野球がうまく、チームを強くする方法はないのか? 元プロ野球選手、指導者、元高校球児など、関係者の証言から、「野球と暴力」、日本野球界最大のタブーに迫る。
  • 名古屋円頓寺商店街の奇跡
    4.1
    名古屋駅から徒歩15分。かつて隆盛を極めた商店街は、日本各地の商店街同様、消費スタイルの変化と後継者不足から、「緩慢な死」に向かいつつあった。そこに一人の建築家が縁を持ったことから、街は静かに、そして確実に息を吹き返し、全国そして海外からも注目される活気に満ちた商店街へと生まれ変わる。コンサルティング会社や自治体主導のプランとは真逆の、人間味に溢れた、シャッター街再生の全く新しいビジネスモデル!
  • なぜ院長は「逃亡犯」にされたのか――見捨てられた原発直下「双葉病院」恐怖の7日間
    -
    行政と自衛隊は老人50人の命を奪った!――現れない救援車両、真っ暗闇の院内、病院の車で逃げた自衛隊員。その中で孤軍奮闘する医師たちが着せられた汚名……。放射能がとびかう中での「報道の暴力」。福島第一原発から4.5キロの双葉病院で起こった168時間を、証言と取材を軸に丹念に追うスリリングなノンフィクション。「患者見殺し」報道は虚報だった! 《本書の内容》 プロローグ 第一章 発生――3月11日 修羅場と化した医療現場 第二章 迷走――3月12日 バス「災害避難」の現実 第三章 孤立――3月12日 医師たちの証言 第四章 空白――3月13日 病院の中と外で 第五章 裏切り――3月14日 自衛隊救出の実態 第六章 苦悩――3月15日 「置き去り」誤報の真実 第七章 落命――3月16日 救出後の悲劇 第八章 誤報――3月17日 なぜ事実はねじ曲げられたか エピローグ ●「患者見殺し報道」は虚報だった! 「早く逃げろっ」 玄関先に待機していた双葉署の警察官たちが、いっせいに病院の建物になだれ込んできた。まさに泡を食って動転している。ワゴン車に駆けこむものもいた。 「早く、ドアを閉めろ」 喚きちらした。そこへ、白い防護服姿の男が東病棟に飛び込んできた。(本文より)
  • なぜ、日本の精神医療は暴走するのか
    3.7
    「育て直し」と称し子供を縛り付ける病院。軽い気持ちの通院が薬漬けで廃人同然。前近代的な「治療」が横行する精神医療の現場に迫る
  • なぜ僕はドキュメンタリーを撮るのか
    4.3
    なぜ/どうやって、ナレーションや音楽なしでドキュメンタリーを作るのか? なぜリサーチや打ち合わせなどをしないのか? 〈タブーとされるもの〉を撮って考えることは? 客観的真実とドキュメンタリーの関係とは? このような問いへの答えを率直に語る、いまもっとも注目される映画作家によるライブな表現論!
  • 謎の森に棲む古賀政男
    -
    いまも多くのファンに愛される作曲家が逝って20年。知っていたつもりの古賀像にいま新しい光があてられた。――幻の名曲「二世行進曲」はなぜ日本で演奏されなかったのか。一度は日本を捨てた古賀を取り巻く謎と怪人たちを講談社ノンフィクション賞受賞者が日米で徹底取材。 ◎芽立つ時 ◎謎深い渡米 ◎古賀をとりまく怪人たち ◎カリフォルニアに響く二世行進曲 ◎大和魂の時代 ◎初公開の文書が語る兄の実像 ◎架け橋の行く末 ◎再びアメリカ移住を決意するまで ◎ぼくは寂しいのよ         ――「目次」より
  • ナチスの財宝
    3.3
    美術館建設の野望を抱いていたヒトラーが、各地で略奪した美術品60万点のうち、現在も未発見のナチス財宝は10万点を数える。今なおトレジャー・ハンターたちを惹きつけてやまない有名な「琥珀の間」など「消えた宝」のゆくえを追う、ベルリン特派員(執筆当時)の毎日新聞記者によるルポルタージュ。ナチスと東ドイツの「亡霊」が浮かび上がってくる、教科書や歴史書には載っていないドイツ史がここに――。(講談社現代新書)
  • 夏目漱石論
    -
    「則天去私」「低回趣味」などの符牒から離れ、神話的肖像を脱し、「きわめて物質的な言葉の実践家」へと捉えなおしてまったく新しい漱石像を提示した、画期的文芸評論。
  • 七十二時間、集中しなさい。 -父・丹下健三から教わったこと
    3.0
    昭和の大建築家は、どんな父親だったのか?――広島平和記念公園、国立代々木競技場、東京都新庁舎、赤坂プリンスホテル新館、草月会館、東京カテドラル聖マリア大聖堂、フジテレビ本社ビル……。時を超越する壮大な建築のアイデアは、いったいどこから生まれてきたのか。父親として、師として、時間を共有してきた著者だけが知る「巨人」の素顔。 ●父はあまり口数の多い人ではなかった。しかし、私の心に刻まれている言葉は、いくつもある。なかでも、一番印象深いのは、「七十二時間、集中しなさい」 七十二時間とは、三日間である。寝ている間も集中するのかと、ききたくなる。実際にたずねたことはないが、父は、「もちろん」と、こたえるだろう。 父は、いつも飄々とし、浮き世離れした空気を漂わせていた。その一方で、何か口にすると、周囲にピリッとした緊張が走ることもあった。父が、そうした様子だったのも、頭の中で四六時中アイデアを煮詰めていたからだろう。(中略) 正直なところ、七十二時間も集中し続ける自信は、不肖な息子の私にはない。しかし、父の大きな業績は、集中力の積み重ねからなっていることを、私はよく知っている。私もまた、一時間でも長く集中し、アイデアを練り上げようと思う。そうすることが、少しでも父に近づくことなのだから。――<「はじめに」より>
  • ナビラとマララ 「対テロ戦争」に巻き込まれた二人の少女
    4.1
    「イスラム女性に教育を受ける権利を」と主張し、イスラム過激派の銃撃を受けたマララ・ユースフザイさん。彼女は屈することなく訴えを続け、史上最年少でノーベル平和賞を受賞しました。しかし、マララさんと同じパキスタンの少女、ナビラ・レフマンさんの名前を知っていますか? 「対テロ戦争」の犠牲となった二人の少女。現代イスラム研究の第一人者が、彼女たちの背景とともに、「対テロ戦争」が起きた理由を解説します。
  • 生身の暴力論
    4.5
    人はなぜ暴力を振るうのか。人を殺すと眠くなるというのはどういうことなのか。暴力団、関東連合、ヤクザ、暴走族……アウトローたちの取材を重ねてきた著者ならではの暴力論。新時代の暴力としてネット上での言葉の暴力や動画公開が増えている現状、「1980年代型殺人事件」としての「川崎市中学生殺人事件」など、さまざまな角度から、今そこにあるリアルな「暴力」について論ずる。(講談社現代新書)
  • 悩ましくて愛しいソウル大家族
    3.0
    韓流のかけらもない20年前、韓国人写真家との結婚を決めた著者。両方の家族を巻き込んでの大騒動の末、無事に式を終えたのはよかったが・・・。家族間の距離のとり方、出産を見守る家族の毎日、ちょっとの違いが大きな違いで、困難を乗り越え、愛情に感謝する日々。いまや日中韓にまたがる出版社を経営し、柳家の立派な一構成員となった著者の原点『ソウルは今日も快晴 日韓結婚物語』待望の復刻版!
  • 西成海道ホテル
    -
    釜ヶ崎に接する西成海道町。かつては人間的な体臭に満ち、庶民の哀歓が溢れていた街は、今やその面影を失い、陰湿な街に変貌していた。一時、この街に落魄の身を寄せていた著者が、現地取材し、古ぼけたアパートの住人を中心に、愛憎にうごめく底辺社会の人間像を活写。失われたものへの愛惜をこめて描いた力作。
  • 二重らせん 欲望と喧噪のメディア
    4.8
    ノンフィクションの傑作『メディアの支配者』から14年、驚異的な取材力と丹精な筆致で知られる著者の、待望の新作。 フジテレビとテレビ朝日は1959年、日本テレビ、TBSに続く民放テレビ第三局、第四局として産声をあげた。 テレビ局が「カネのなる木」だということが明らかになるにつれ、多くの政商、旧軍人、メディア企業、政治家たちが群がった。 なかでもフジ、テレ朝の2社に深く食い込んだのが、出版社「旺文社」を経営する赤尾好夫である。自らが支配するラジオ局文化放送を通じて両社の株を握り、テレビ朝日では東映社長の大川博を追い出し、経営権を握った。 その息子・赤尾一夫もテレビ朝日の大株主として独特の存在感を発揮、さらにマネーゲームへと狂奔していく。テレビの系列化に乗り遅れた朝日新聞はその間隙をつき、テレビ朝日を支配しようともくろむ。 一方のフジテレビのオーナーとなった鹿内家だが、突然のクーデターによって鹿内宏明が放逐され、日枝久による支配体制が確立される。 しかし、その後も、フジの親会社・ニッポン放送株の10%を握る鹿内宏明の存在が、日枝に重くのしかかった。それを振り払うためのニッポン放送、フジテレビの上場が、思わぬ「簒奪者」を呼び込むことになる――。 絡み合うようにうごめく二つの「欲望のメディア」。 膨大な内部資料を入手し、その相貌を赤裸々にする。
  • IBM 20世紀最後の戦略
    -
    IBMの本当の強さは、個別技術よりも体系化の思想、つまりアーキテクチャの強さである。マイクロソフト社とのパートナーシップを深めるのも、大型コンピュータ中心から、大衆化商品となりつつある小型機までの、全階級制覇を目論んでいるからにほかならない。いまIBMが企業生命をかける情報化社会の新戦略とは?
  • ニッポン第1号ものがたり
    -
    日本で最初にかき氷を楽しんだのは清少納言? ラーメンを最初に食べたのは水戸黄門という定説は本当? だったら、カレーライスを最初に食べたのはだれ? 日本で初めて「○○した」人たちを調べて、集めた歴史エッセイ。令和のいま、みんながあたりまえに親しんでいる食べ物、イベント、グッズに、日本で最初に触れた日本人を、筆者・クスノキと一緒に探っていきましょう。身近なモノやコトがどこから始まったのかを知ることで、自然とモノやコトが生まれた当時の歴史、背景が頭に入ります。1編ずつが10ページ前後ですので、朝読の時間にもピッタリの歴史読み物です。 【対象:小学中級以上】 (以下、書籍概要) かき氷を食べた日本人第1号、清少納言:清少納言が書いた随筆集「枕草子」のなかに、「上品なもの」として、「かき氷にあまづらを入れて新しい銀の容器に入れたもの」が紹介されています。これが日本の「かき氷」第1号! 甘味や、氷じたいが貴重品だった当時、清少納言はかき氷を食べて、仕事のうさをはらしていたのかもしれません。とすると、「枕草子」はさしずめインスタにアップするような感覚で書かれたものなのかも…。ほかにも「マンガ」「エレベーター」「ロボット」「ファミレス」「UFO」等々の、「日本で最初」を探索します。
  • ニッポンの奇祭
    3.8
    カメラマン・小林紀晴が撮る、日本全国の奇祭。長野御柱祭の地で生まれ育った著者は、土着的な要素を感じる「奇祭」に惹かれ、全国を旅する。祭りの時にだけ顔を見せるかつての人の想い。カメラのファインダー越しに感じる古の神々。本来、撮れるはずのないものたち。遠い過去の日本人を目撃する異色の写真紀行。
  • ニッポンの現場
    -
    【事件現場発】新聞では報道されない事実に、克明なルポ・凄烈な筆致で迫る!!●天皇発煙筒事件●5人の少女飛び降り自殺●金丸信逮捕●不法滞在イラン人一斉摘発●北海道南西沖地震●カンボジアPKO…… 10の事件 10の現場。「1992年10月の天皇・皇后に対する発煙筒事件が起きた山形から、93年10月の自衛隊PKOが立ち去ったあとのカンボジアまで、この1年に起きた大きな事件の現場を、私は取材し報告してきた。……この1年は、まちがいなく日本にとって大きな節目となった年である。……つまり、これまで長いあいだ、うやむやにされてきた事柄やくすぶりつづけてきた問題が、劇的な形で表面化したとも言える。私は、そのような突出した部分を手掛かりにして、それらが地下で共有しているはずの根を探ろうと試みた。」――【あとがきより抜粋】
  • 日本のゴミ〈豊かさの中でモノたちは〉
    -
    すべての商品はゴミになる。豊かさとゆがみを映し出すさまざまな廃棄物から見えてきた現代ニッポンの正体。――消費の最末端から見た異色経済ルポ。自動車、衣料品、OA機器、紙、乾電池、建築廃材、水医療廃棄物、核廃棄物、生ゴミ、各種容器、ペット……ハイテク日本が生み出す代表的ゴミの最期を克明に辿る! ●ゴミという名で総称される、生産、流通、消費活動の残滓には、この国の豊かさと同時に、そのゆがみもまた付着している。使ったそばから捨てられる片道切符にも似た宿命は、程度の差こそあれ、現代流通するどんな商品にも付与されている。(「プロローグ」より)
  • ニッポンの裁判
    4.0
    冤罪連発の刑事訴訟、人権無視の国策捜査、政治家や権力におもねる名誉毀損訴訟、すべては予定調和の原発訴訟、住民や国民の権利など一顧だにしない住民訴訟、嗚呼(ああ)! 日本の裁判はかくも凄まじく劣化していた・・・。ベストセラー『絶望の裁判所』の瀬木比呂志教授が、中世なみの「ニッポンの裁判」の真相と深層を徹底的に暴く衝撃作! 裁判の「表裏」を知り抜いた元エリート裁判官による前代未聞の判例解説に法曹界騒然! (講談社現代新書)
  • ニッポンの単身赴任
    3.3
    転勤族の息子だったシゲマツが、北海道から上海、南極まで、単身赴任の仲間20人をルポルタージュ。「単身赴任について考えることは、そのひとにとっての幸せのかたちを探ること」と言う著者が、彼らを訪ね歩いた結果、見えてきた「仕事」と「家族」と「自分」の新しい関係とは?
  • 日本の復興者たち
    5.0
    明朗闊達、気宇壮大。 先人の挑戦に学ぶ! 三菱の創業者・岩崎弥太郎、早稲田の建学者・大隈重信、不世出の蔵相・高橋是清。3人は自らの信念、理想を掲げて難局に立ち向かい、資本主義と財政の確立、国際的地位の向上に生命を賭けた。彼らの独立不羈の姿を描き、近代日本にあって現代に欠けている「勃興の精神」と「男の力量」について考察する。
  • 二つの東京物語:鴎外の伯林、漱石の倫敦、荷風の巴里
    5.0
    漱石、鴎外、荷風が描いた東京の都市計画。ちょうど一世紀前の世紀末、欧州に留学した体験から生じた都市観は、彼らの文学にも大きな影響を及ぼしている。文豪の視点による、今なお新鮮な東京づくり物語。 今から約1世紀前、ベルリン、ロンドン、パリといったヨーロッパの近代都市に留学した彼らは、それらの都市と東京とを比較する鋭い目を持っていた。都市計画で、真の公衆衛生を図ろうとするならば、貧人を先にして富人を後にすべし、と説いた鴎外。近代都市のもつ経済的豊かさ、利便性という光の影にある貧富の差や環境汚染を憂えた漱石。道路事業偏重の明治の都市計画を、「破壊だ」と切り捨てた荷風。彼らの視点は、現在の都市計画にあっても、なお新鮮である。
  • 日本企業 転落の日
    3.0
    世界に冠たる日本企業の足元を揺がす、新事態が進行している。自動車、家電、コンピュータ、ハイテク製品など、日本のメーカーが誇ってきた分野で、いま急激に国際競争力が低下している。アメリカの製造業が復権し、東南アジアが追い上げる。日本企業がおかれた厳しい環境と転落への真因を探る書き下ろし。
  • 日本競馬 闇の抗争事件簿
    3.5
    強さを競い合うサラブレッドは美しい。しかし、その裏側の人間同士の争いは醜悪きわまりない。ファンにカネを使わせて懐を肥やしたいJRA、カネのためにヤクザと組む馬主、JRAをも凌駕する権力を武器に暴走する社台グループ、裏取引で上前を撥ねる調教師、JRAから法外な制作料をせしめるフジテレビ……。競馬が発足して以来絶えることのない多種多様な争いの全貌を、業界の裏側を知り尽くした著者が徹底追及!
  • 日本語の焦点 日本語「標準形」の歴史 話し言葉・書き言葉・表記
    -
    「スタンダード」とは本来は標準語のことである。しかし、「標準語」というと、たいていは、明治以降の「標準語」を思い浮かべるだろう。現在、アナウンサーがしゃべっている言葉、東京山の手の言葉などと言われるあの言葉だ。ところが、本書では、江戸期以来、一貫して「話し言葉の標準形態」つまり「標準語」があったと考えている。これを、一般にイメージされる「標準語」と区別して「標準形(スタンダード)」と呼ぼう。書き言葉にも、標準形があった。これも、歴史をたどれば、室町時代までさかのぼる。書き言葉を書く際の表記にも、標準形はあった。これも、明治維新と供に成立したものではない。いわゆる、仮名遣いの問題である。時折言われるように、歴史的仮名遣いは正しいのだろうか。いや、江戸期には、もっと多様で柔軟な表記を許すスタンダードがあった。このようにして、「スタンダード」と言うことを軸として、本書は話し言葉、書き言葉、仮名遣いの歴史に分け入っていく。豊饒な言葉の世界を堪能してください。
  • 日本史をつくった101人
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本史の新しい見方! 人物ニッポン史! ――聖徳太子、道鏡、杜甫、小野小町からスターリン、昭和天皇、マッカーサー、阿部定、田中角栄まで。この国を代表する男たち女たちを選び、批評し、評価し、ゴシップを添える知性と笑いの大座談会。
  • 日本人材論 指導者の条件
    -
    いま求められる真のリーダー像とは何か? 国際化時代、いま求められる真の人材、リーダーとは? その条件を日本的風土の中に探る! ーー「近代」は既に権威を失墜し、リーダーは総じて矮小化した。もはや日本の近代化を支えた、いわゆる「秀才タイプ」では務まらなくなっている。厳しい国際的環境の中で、日本が生き抜くための真の人材、求められる指導者とは? その条件を日本的体質、風土の中に探って、新しいビジネスマンたるべき人々に贈る。
  • 日本人と神
    3.5
    なぜ日本人は、草木や山川までもが成仏できると考えるのか? なぜわれわれは「ご先祖様」をお祀りするのか?――ふだんは当たり前のこととして、何気なく見過ごされている何気ない日常の習慣、思考パターンにも、それぞれに隠された精神の歴史がある。縄文から現代まで。土偶から「ゆるキャラ」まで、日本思想史の第一人者とともに、さまざまな事象の中に「日本人の心の歴史」をたどる。
  • 日本人とグローバリゼーション
    4.2
    英語ができるからといって国際的なコミュニケーションができるとは限らない。本書は、どうすれば真の対話能力が身につくかを、日本人の特質に照らしあわせて示す指南書!「グローバル化時代」をたくましく生きる切り札!! ●毎日が異文化コミュニケーション ●「はい」と「イエス」の大差 ●相手との心理的な距離の取り方 ●言語表現を伸ばす法 ●「話がつきました」の日米の差 ●感謝の気持ちの出し方 ●言語以前の関係をつくれる日本人 ●めちゃくちゃな英語をしゃべろう ●日本的センス・オブ・ユーモア ●世界とつきあうための必要知識 【河合】――日本人は“I am sorry.”と“I don’t know.”の2つで世間を渡れると思っている。……私がフィリピンにいたとき、友だちが向こうの大臣に会うという約束で、4時間待ったんです。ところが相手はとうとう来なかった。カンカンになって怒っていたら、大臣から手紙が来た。それに“I am sorry.”と書いてあると思ったら、謝罪どころか“It’s pity.”(お気の毒さま)と書いてある。 【石井】――私はイギリスにいるとき、非常に腹が立ったことがありました。隣の家に5歳になる子どもがいたんですが、彼は“I don’t understand.”とは絶対に言わないで、“I am not convinced.”(私は説得されていない)と言うんです。「おまえがアホだから、私をコンビンスできないんだ」という論法。私は非常に劣等感を感じてロンドンを去ったことを覚えています。
  • 日本人なら知っておくべき「日本人」の名前
    3.0
    第二次世界大戦中のリトアニアで、外務省の命令に背いて大量の日本通過ビザを発給し、6000人ものユダヤ人をホロコーストから救った外交官・杉原千畝(すぎはら・ちうね)。「日本のシンドラー」として世界から称賛される杉原の業績は、このたび世界記憶遺産への登録申請がなされたばかり。差別を排し、良心に生きた杉原の姿に象徴される、日本人の美徳、誇りとは何か? 欧州生活の長かった著者による、新たなる「日本人論」!
  • 日本人のための漢字入門
    3.5
    漢字は知恵の玉手箱! 「企鵝鳥」とは? 「育」「正」は何の形? 人名漢字、異体字、国字など、やっぱり漢字は面白い!
  • 日本人の度量 3・11で「生まれ直す」ための覚悟
    3.5
    この3月で、東日本大震災から3年が経つ。震災を見つめ直し、被災者の苦しみと悲しみをどう分かち合えばいいのか。そして困難の中から希望を見いだすにはどうしたらいいのか。政治思想家の姜尚中氏、作家の髙村薫氏、大谷大学教授の鷲田清一氏、親鸞仏教センター所長の本多弘之氏の4人が語る、3・11の見つめ方、悲しみの乗り越え方。「我々に必要なのは未曾有の大震災を忘れないこと、そして語り直しをすること」(姜尚中氏)。「国民力世界一」の日本人は、3・11を乗り越えられる! はじめに 木越康 第1章 姜尚中「私たちは『成長教』を捨て、生まれ直さないといけない」 第2章 髙村薫「欲望の愚かさを見つめ直し、思慮深く生きるために」 第3章 鷲田清一「震災を忘れてはいけない。被災者の『語り直し』に耳を傾けよう」 第4章 本多弘之「『五濁悪世』の時代をどう生きていったらいいのか」
  • 日本人のひたむきな生き方
    4.0
    北海道とジンバブエ、福島、千葉と静岡、東京、滋賀、兵庫、佐賀。いずれも私たちのすぐ隣にいてもおかしくない「ふつう」の人たちだが、平坦な人生など一つもない。……この7人の人々に共通するものを敢えて挙げるならば、「自分にはこの道しかない」と信じた者の強さ、この本の題名に冠したひたむきさであろう。囲に流されず、自分の務めを果たしてきた普通の日本人7人の物語。
  • 性と日本人 日本人の歴史第1巻
    3.0
    日本人にとって性は人間の根源の力であり神聖なものであった。性の歴史には裸の日本人を理解する最上のヒントがある。面白さ抜群の画期的な日本史――古代日本人は、「性」を人間と自然の繁栄の根源の力としてとらえ、その神秘的で不思議な力に霊性を感じ、それを生活の根本とする意識をもっていた。そして、世界に冠たる恋愛小説『源氏物語』を生みだすほどの、性の先進国となった……。秀れた日本人の知的蓄積を該博な知識で綴った、画期的な部門別日本史。渾身のライフワ-ク。<全5巻>
  • 日本人は美しいか
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    地球上のあらゆる人びとがみんな幸せになるべき現代なのに、国家間の、また個人どおしの差別や偏見がますます激しくなるのは、どうしたことか。人種や民族、経済力や生活格差、身体的なハンディキャップなど、種々な差別とその関連のテーマにむけての、著者の発言を集めた『麦とロッキード』につづく評論集。醜い日本人という意識はどこから生まれるのか? 人種差別や教育問題、偏見と差別の問題を根源的に問う!
  • 日本大使館の犯罪
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    ペルー大使公邸事件を解く鍵が、ここにある! ――館員の著作を検閲し、国会議員の接待に明け暮れ、他国の日本語教育番組に干渉し、「憲法改正のためのクーデター」に言及する大使もいる。国民の大切な税金をムダ使いする、知られざる大使館の行状とは? 危機管理や外交を忘れて迷走する、大使館の呆れた実態を告発する! 迷走する大使館の実態。こんな外交官に日本を任せられるか!
  • 日本鉄道物語
    3.7
    鉄道に賭けた父子二代の熱き技術者魂を描く。草創期の蒸気機関車・磨墨(するすみ)からC53、D51を経て新幹線まで、島安次郎・秀雄の情熱は、燃えに燃えた。彼らが取り組んだ鉄道の仕事は、日本の近代技術史上の一大エポックとなった。外国の技術を日本の条件のなかへ移植し、さらに発展させた父子のドラマを追う。
  • 日本とは何か
    4.0
    日本には、「特殊戦後的基準」によって、経済的成功をはじめ、日本式経営や日本型官民協調体制を自賛する声が高い。だが、経済は、国家や国民が目指す理想を達成する手段の一つにすぎない。その上、経済そのものも、全体として見れば、世界に威張れるほどの効率と豊かさには達していない。日本及び日本人論の決定版。
  • 日本ネオ官僚論〈続〉 本田靖春全作品集
    -
    官僚たちは、戦後の日本で何をしてきたのか・・本書は『日本ネオ官僚論』の続編で、農林省、経済企画庁、文部省、防衛庁、宮内庁、厚生省の官僚たちにスポットあてている。巻末の「総論」では、前作で採り上げた省庁の官僚も含め、「『富国』の価値観にしばられる優等生の論理では、適応不能の範囲が広まるばかりである」と、時代の変わり目における官僚の限界を指摘している。(1974年4月~月刊『現代』連載を加筆・訂正) 【解説:後藤正治】
  • 日本ネオ官僚論 本田靖春全作品集
    -
    戦後の日本の政治を牛耳ってきたのは、自民党に連なる保守政党だった。そして、これを支え続けたのは東大卒の官僚たちだ。歴代首相の地位も、一部の例外を除けば官僚出身者が占めてきた。本書では、通商産業省、自治省、大蔵省、外務省、建設省、警察庁を採り上げ、特権を得た官僚が、どんな人間で、何を考え、どう行動するかを解き明かしている。(月刊『現代』連載の「日本ネオ官僚論」(1973年10月号~)を加筆・修正) 【解説:後藤正治】
  • 日本の逆転した日(上)
    -
    激烈な国際競争の中で、日本企業が躍進した秘密は何か? ――1970年代、石油危機以後の厳しい国際環境下にあって、日本の企業は、先進欧米企業に追いつき・追い越すため、全力を尽していた。本書は、新技術を開発して、その「経済逆転のドラマ」を支えた企業人たち150人を取材し、彼らの努力、苦しみ、成功の喜びを生きいきと伝える、感動の大型同時進行ドキュメントである。<上下巻>
  • 日本の古代豪族 100
    4.0
    本書に登場する主な豪族 1 中央の最有力豪族 物部連、和邇臣、大伴連、阿倍臣、葛城臣、巨勢臣、蘇我臣、中臣連など18氏 2 地方の伝統的豪族 吉備臣、筑紫君、上毛野君、下毛野君、尾張連、出雲臣、肥君など11氏 3 中央の有力豪族 鴨君、土師連、多臣、阿曇連、凡河内直、多治比君、佐伯連、坂本臣など30氏 4 地方の有力豪族 息長君、三尾君、三国君、近江君、犬上君など13氏 5 渡来系豪族 倭漢直、秦造、西文首、坂上忌寸など12氏 6 新しい渡来系豪族 穴太村主、大友村主、志賀忌寸、高麗朝臣など9氏 7 新しい有力豪族 石川朝臣、石上朝臣、藤原朝臣、藤原恵美朝臣、橘朝臣 8 奈良時代の王統に連なる豪族 高円朝臣、御方宿禰
  • 日本の職人
    -
    青銅鏡、墨、刺繍、タタラ製鉄、漆、べっ甲細工、扇、鯉のぼり、蒔絵(まきえ)、焼き物、竹細工……。二十世紀後半、科学技術史家である著者は、職人の仕事場を訪ね歩き、伝統の技とその現状を報告する。現代へとつながる、中世~近代の日本における職人の変遷を概観し、苦しくも誇り高き手仕事を再評価する。職人の盛衰から日本文化を読み解く試みでもある。
  • 日本のパラリンピックを創った男 中村裕
    -
    知ってほしい! 日本に、こんなスゴイ男がいたことを! 日本の「パラリンピックの父」中村裕博士の生涯と、その遺志を受け継ぎ、障がい者自立の道を歩み続ける「太陽の家」(大分県別府市)を、中高生に向けてわかりやすく描いた感動ノンフィクション。 日本にまだ「リハビリ」という言葉さえなかった昭和30年代。大分県に住む1人の医師が、障がい者の社会復帰と自立のために立ち上がった。彼は1964年に開催された「東京パラリンピック」を成功に導き、次いで日本初の障がい者施設「太陽の家」を設立する。井深大、立石一真、本田宗一郎といった日本を代表する企業人でさえ驚いた、その強固な信念とほとばしる情熱。人生を全速力で駆け抜けた “日本のパラリンピックの父”中村裕、感動の物語! 本書の主人公の中村裕博士は、「障がい者雇用」という概念がなかった日本に、「保護より機会を」という理念を掲げ、障がい者自立の企業体を生み出しました。それに先立ち、「パラリンピック」という単語を初めて使用した世界規模の「スポーツ大会」を日本で開催したのも中村博士の業績です。

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