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法廷に立つブタ、破門されるミミズ、モグラの安全通行権、ネズミに退去命令……13世紀から18世紀にかけてヨーロッパに広くみられた動物裁判とは何だったのか?自然への感受性の変化、法の正義の誕生などに言及しつつ革命的転換点となった中世に迫る「新しい歴史学」の旅。
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Posted by ブクログ
中世の時代、人間は自然を自分達のシステムの中に押し込めようとした。その結果の一つとして、動物裁判が行われたのだ。 現代から見れば滑稽無糖な風習も、本質を探っていけば当時の人々の価値観や思想が垣間見得る。 歴史的事象からその時代の本質的部分を探っていくことが、歴史を学ぶ楽しさの一つであると知った。
13~18世紀の西欧で実際に行われていた奇異な「動物裁判」をモチーフに、アナール派的史観によるアプローチによって、アニミズムの駆逐とキリスト教社会成立を背景にして、当時の法が対象にしていたものや社会風俗などが描かれています。ただ、Reviewerの方が指摘されているように、説明の方向性や主張が曖昧な...続きを読む部分も否定できませんので、新書というフォーマットの性質上、あくまでも読み物あるいは西欧中世の社会史の導入書という位置付けですね。
わかりやすい。動物裁判から入って中世の自然観を説き、その後動物裁判を問い直すという、何とも私好みの本でした。それにまた、図版が可愛いの何の。表紙では、ウサギさんが聖書(のような本)を読んでいますよ。これはもしかして獣の聖地巡礼ですか? とりあえず、動物裁判という現代から見たら、とても非合理的で無意味...続きを読むなものも、中世の暗闇から(今ではこの言葉は古いですね)の産物ではなくむしろ、啓蒙主義から来たものだったということがわかったわけですね。
中世、主にフランスで頻繁に行われていた動物裁判。全く知らなかったことなので大変面白かった(ノートルダムの鐘のあれはそうだったのか!という気づき)自然というものをどう捉えるか、その土地に根ざした宗教観はどういったものなのか、それによってこのような事象が成り立つ/成り立たないのが興味深い。
中世ヨーロッパの自然に対する態度の変遷についてが、著者の主に書きたいことに思えるのだけれど、 自然に畏怖していた時代から支配する時代になる過渡期の時に動物裁判はあったと理解しました 個人的に読んでて思ったのは ただ、民衆が権威に対する嫌がらせのような意味合いで裁判してたのではないかと、、 その考え...続きを読むは浅はかか
13世紀から18世紀にかけてヨーロッパに広くみられた動物裁判について書かれた本。 本書は2部構成。第1部は史料に基づいて動物裁判の様子が書かれています。第2部では、なぜ中世ヨーロッパで動物裁判が行われていたのかを検証しています。 動物や昆虫を被告とした動物裁判が行われた背景には、中世ヨーロッパの...続きを読む自然観・人間観が関係しているかもしれません。
大変興味深い内容でした。まずそもそも動物が裁判???なんで???という内容の突飛さに引かれて手に取ったのですが、ブタやウシ、ウマ、イヌ、ネコ、どころか虫や氷河に森まで対象とは驚きました。きちんと記録も残っている通り実際に起こったことなんですね。ここで昔の人のやることはよく分からないなぁと突き放してし...続きを読むまうのは簡単ですが、この本はそこから踏み込んで「動物裁判は何故起こったのか?」「当時の人にとってどういう意義があったのか?」を探り始めます。中世というのがどのような時代であったのか、開墾とキリスト教の背景を元に、中世に変容した人々の自然に対する態度を様々な面から検証し、それが如何にして動物裁判へと結びついたのかを非常にわかりやすく解説してくれています。無知なもので色々と提示される情報全てが新鮮に写り、大変勉強になりました。また、人間の観念の移り変わり、それをどう検証すればいいのかという手法論としても参考になりそうだと感じました。絵画や文学、当時の思想論に見られるイメージや観念から何を読み取るのか、どのように考えるべきか、大変詳細に解説いただいているのでとても分かりやすかったです。西洋以外の思想等に着いて考える時にもこの本の内容が参考になりそうだと感じました。 総じて非常に興味深く勉強になる本でした。最後の日本と西洋の対比は少々論拠というか説得力に欠ける感じはありましたが、動物裁判に関しての本文のボリュームと内容は大満足でしたし、そして後書きに置ける現代への警鐘は、人文学の持つ意義を再確認出来るものだと感じました。面白かったです。
いや豚処刑されすぎ! 前半は動物裁判の事例が書かれていてヨーロッパでは行われていたみたいだ。 なぜ日本では浸透しなかったのか、それは日本では動物、引いては自然は共生するものだという認識があったからだということ(西洋はどちらかというと支配するものという認識)。 しおりに書かれていた言葉が印象的だった...続きを読むのでメモ 実用書は「生活が強制する本」、娯楽書は「生活から連れ出す本」であるとすれば、教養書は「生活を高める本」である。 清水幾太郎(本はどう読むか)
2013 8 24 動物裁判の是非→中世から現代までの自然観の変化→手に負えないもの=原子力を扱うこと など授業で取り扱える内容が多い
人を殺した親豚は死刑、仔豚は嫌疑不十分で無罪、だとか、虫を破門するとか、トンデモネタを笑う本かと一瞬思うけれど、実はヨーロッパの自然観と宗教観の話。日本を対比してみると、自然が悪魔か神か、という発想が見え隠れして面白い。
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動物裁判
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