軽やかさ作品一覧

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  • Pen 2024年7月号
    NEW

    Pen

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    509~990円 (税込)
    どんなものに心を奪われ、なにをかっこいいと思うかは人それぞれだ。 と同時にそれは、時代の空気感や価値観を反映し移り変わるものでもある。 ここ数年、あらゆるジャンルで多様化が進み、社会的・文化的にジェンダーフリーの概念 も定着してきた。こんな時代にふさわしい男性像とは、どんなものだろうか。 まず言えるのは、当然ながら容姿の良し悪しだけではないということだ。 「知性のある人がかっこいい」と話してくれたのは、いま目が離せない俳優、板垣李光人。 さらに、自分のためだけでなく他人のために動ける行動力と優しさも必須だろう。 人気インフルエンサーのkemioは「人のふるまいにかっこよさを感じる。コミュニティや 下の世代のためになにかできるような、志高い人に惹かれる」と語った。 そして私たちは、小説家の平野啓一郎が指摘するように、「新しい価値観を提示する人」 「限界を超えていく人」に共感し熱狂するのかもしれない。 キーワードは、知性、柔軟性、挑戦心、軽やかさ、そして他者への優しさと行動力─。 こんな時代だからこそ改めて考えてみたい、新時代の「かっこよさ」について。 目次 HEADLINER Choose Choose Trends WORLD UPDATE はみだす大人の処世術 小川 哲 新時代の男たち しなやかな表情を裏切る、飽くなき向上心 <板垣李光人> Column1:「カッコよさ」とは価値を創造し、社会を更新する力 平野啓一郎 SNSからブレイク、ありのままの自分で柔軟に挑み続ける <imase> Column2:かっこいいの対象は、自分から遠いところに 談・藤原ヒロシ “俳優”の領域を超え、閉塞感を打ち破る表現者の挑戦 <賀来賢人> “いま”という時代に輝きを放つ男たち 時代を彩る男たちの変遷 人気洋画の登場人物に学ぶ、いい男の条件 kemioがいま考える、「かっこいい」の最新形 韓国エンタメ界で愛される男たち、その人気の理由 ヒット作品から見る、いま旬の韓国俳優 Column3:本当の利他は、美しさすら宿す 文・若松英輔 Column4:主役は遅れてやってくる 文・玉置周啓 私がシビれた、この男たちの生きざま 斎藤 工/岩井俊二/ハービー・山口 永遠に輝くクリエイターたち 並木教授の腕時計デザイン講義 エースをねらえ!!! BREAKING クリエイションの新たな開拓者たち 定期購読のご案内 ■第2特集 ポール・マッカートニーが撮った、絶頂のザ・ビートルズ 賀来賢人が描く、ディオールの過去と未来 文字盤を彩る、ルイ・ヴィトンの芸術的な手仕事 60年以上にわたり衣服を探求した、三宅一生の全仕事 伝統と技術が融合する、美しく上質なアイウエア クリエイターの想像力を拡張させる、生成AIの力 創造の挑戦者たち #90 山崎育三郎(ミュージカル俳優) ART BOOK CINEMA MUSIC DESIGN ARCHITECTURE FILE 白モノ&黒モノ 家電コンシェルジュ グルーミング研究所 プロの自腹酒 New & in the News +FUTURE 未来はここからはじまっている 東京車日記 小山薫堂の湯道百選 CCCメディアハウス書籍のご案内 Pen BOOKSフェアのご案内 次号予告

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  • 何を言われても「平気な人」になれる禅思考
    -
    もう心ない悪口に、振り回されない!「嫌われたくない」は、もう捨てましょう SNSに振り回されず、穏やかに生きる方法 繊細な人ほど、心ない悪口に翻弄されストレスの原因になります。禅の教えの究極は、“動じない心”を持つこと。本書を読めば、もう、他人の悪口に振り回されることはありません! 「はじめに」より〈抜粋〉 「平気な人」になるための“土台”は何でしょう。もちろん、いくつかあると思いますが、わたしは、「嫌われたくない」という思いを手放すことが、その中心になると思っています。 人には誰にだって、「嫌われたくない」という思いがあるでしょう。とりわけ、周囲の目が気になる、人にいわれたことをいつまでも引きずる、小さなことなのに気に病む、思っていることがなかなかいえない……といった、“繊細な人”は、その傾向が強いのだと思います。 その結果、嫌われないために、自分を押し殺したり、自分の意見を曲げて、他人に合わせたり、一人で重荷を背負い込んだり、がまんしたり、ということになっているのではありませんか? それでは、いつだって、どこにいても、平気な自分ではいられませんね。 まず、思いきって、「嫌われたくない」という思いを捨ててしまいましょう。大丈夫、“想像している”ようなこと(たとえば、仲間外れにされる、仕事の人間関係がうまくいかなくなるetc.)は起こりません。心がスーッと軽くなって、気持ちが晴れやかになる。そんなうれしい変化が実感されるだけです。 いうまでもないと思いますが、心の軽やかさも、晴れやかで前向きな気持ちも、「平気な人」には不可欠な要件です。
  • 飽きる勇気 好きな2割にフォーカスする生き方
    4.1
    「飽きる勇気」があれば、人生はもっと豊かになる!「変化」することは「進化」することだ! 超人気スタイリングディレクター、ブランドコンサルタントとして活躍する著者がその半生を振り返り、しがらみ、こだわり、未練、キャリア、人脈など「積み重ねてきた」ものをあえて手放して「自分が今本当に楽しい、大切だと思う頃に集中して生きる」ことの大切さについて語ります。時代の転換点の今だからこそ読みたい、新しい生き方本です。 【目次より抜粋】 <第1章> 飽きたっていい、逃げたっていい 不登校の経験が教えてくれた「逃げたっていい」 仕事が私に自信をくれるはず。だから、就職浪人してでも編集者になりたかった 「ヴァンテーヌ」が教えてくれたこと。サルサとの出会い 飽きることはマイナスじゃない。飽きたことを続けるのが一番怖い <第2章> 仕事は「3つのステージ」で考える 目の前にあることに「虫」の視点で取り組んだ第1ステージ 第2ステージは「鳥」の視点で視野を広げ経験や知識をシェア キャリアを手放す勇気が時に必要に。空いたスペースに運が転がり込む 70代からは「本質的なこと」心血を注ぐと決めている <第3章>枠やしがらみから自分を解放する練習 おしゃれは自分を好きでいるためのツールになる 離婚と再婚が教えてくれたこと。フレームに押し込めて苦しめていたのは私自身だった 人と比べなくていい。枠にとらわれなければ、ラクに生きられる 自分を好きになること、自分軸で考えることを「練習」すればいい 「変わったね」という評価は絶対気にしない <第4章>新しい家族のかたち 家族の一員である前にまずは自分。家族はあくまで「個」の集まりだから 「子供のために」とは考えない。いつか「子供のせい」になってしまうから 子供は社会からのお預かりもの。一対一でオーダーメイドな子育てを 子供自身が「楽しい」か。子育てで大事なのは「選択」を選択させること <第5章>新時代のタイムマネジメントとビジネスマインド 8割はやらない。好きな2割にフォーカスする 心の可動域を広げ「詰まり」は自分で開通させる ビジョンを持ち、逆算して行動する未来への段取り力 コロナが教えてくれた、おしゃれの尊さと時間は貯金できること <第6章>シェアと軽やかさを鍵に、次の時代へ 時代は「所有」から「シェア」へ。私ができること 軽やかに生きるとは、より本質的なものに移っていくこと 情熱の種はみんなにある。それを芽吹かせる術がわかれば誰もが情熱的な人生に
  • 最軽量のマネジメント(サイボウズ式ブックス)
    3.9
    2014年「ダイバーシティ経営企業100選」 2017年「HRアワード」最優秀賞 2019年「Asia's Best Workplacesベストカンパニー」選出 単なるグループウェア企業にとどまらず、「チームワークあふれる社会を創る」の理念のもと、世の中にさまざまな問いを投げかけ、自社では100人100通りの働き方を実現する「サイボウズ」 働き方改革のリーディングカンパニーと呼ばれる「サイボウズ」の人事制度を築き上げた副社長、山田理の初の著書。 「残業を削減します」 「社員の満足度を上げます」 なのに、会社の業績目標は変わらない。いったい、どうやって? 形だけの働き方改革でいちばん損しているのは、 「上」と「下」の間で板挟みの中間管理職だった 部下からは「そもそも何のための改革なんですか」 上司からは「それをうまくやるのが君の仕事だろ」 「上」の意図を汲み取り、「下」に対しては納得させる。 しかも個人の成果も出しながら? リーダーに、すべてを背負わせるのは、もうやめよう。 「こういったマネジメントをすべきだ」 「こんなリーダーが理想だ」 「マネジャーはチームでいちばん有能でなければならない」? 本書は、寄せられた過度な期待と責任から、マネジャーを解放するための本です。 〈なぜこの本を書くのか〉 国によって、働き方改革が叫ばれだしたのは2016年。 しかし、サイボウズが自ら働き方を変えようと取り組みはじめたのはそのずっとずっと前、2005年のことです。 今から20年ほど前、わたしは、まだ社員が十数名だったベンチャー時代のサイボウズへ転職しました。 そこから1年足らずで会社は上場しましたが、成果至上主義に走った会社のマネジメントは崩壊し、2005年に社員の離職率は28%にまで膨れ上がりました。 わたしは社長の青野に言いました。「もう一度、良い会社にしましょう」。 それから、副社長として、管理部門の責任者として、一人のマネジャーとして、「100人100通りの働き方」を実現するまでやってきました。 そして現在、サイボウズは単なるグループウェア会社にとどまらず、働き方改革のリーダー企業と呼ばれるまでになりました。 が、結果として、今わたしが自信をもって言えるのはこれだけです。 「マネジメントって、ホンマに難しい」 つまり、世の中でいう「理想のマネジャー」になるのは無理だった、ということです。 そういうわけで、本書は「サイボウズ流のマネジメント術をふんだんにお伝えします」といった教科書的内容ではありません。 それよりも、わたしが会社を経営し、チーム(本書ではあらゆる組織をチームと表現します)をつくっていく中で見つけた ・「こうやったらうまくいかなかった」という事実 ・そして「潔くあきらめることができた」理想のマネジャー像 ・結果的に「残された」マネジャーの本当の仕事 つまり、「最軽量のマネジメント」を伝えたいと思います。 この本を書く本当の理由。 それは、極論サイボウズは「マネジメントなんていらない組織が理想だ」と考えているからです。 「これからのマネジャーはどうすべきか」 という重荷ではなく 「どうすればマネジャーの仕事を減らせるのか」という軽やかさを示したい。
  • 詩集 ソナタ/ソナチネ Sonata/Sonatine
    -
    詩人石村利勝は、「詩」を中原中也に奪はれたところから出発してゐる。これは比喩でもなければ、臆断でもない。 (文藝評論家・小川榮太郎) 孤高の詩魂――四半世紀に及ぶ雌伏の時を経て放つ、渾身の第一詩集。 石村利勝の詩に解説や解釈はいらない。繰り返し眺め、聲にして読み親しみ、じつくり一字一句を辿りながら心中に湧くイメージを追ふ、それだけでいいのである。『ほんとうの詩とはなにか、そして何故そんなものがこの世に在るのか』と問ひ続けた、このモラリストは、感情の氾濫を求めもせず、詩に観念や思弁を持込みもせず、時代から遠く離れて、手仕事を重ねたのだつた。石村の詩の軽やかさ、煌びやかさに近づかうと注意深く読み味はふ時、私をいつも驚かせるのは、その平凡な事実である。音韻を探り当て、色彩と色彩を重ね、五感が互ひに共鳴し合ふ為に、この人が重ねた手仕事の、かすかに作品の底流に残る跡である。(解説より抜粋)
  • 小説 多動力
    -
    1巻1,650円 (税込)
    株式会社秋田書店と株式会社誠文堂新光社による新たな文芸エンタテインメントを生み出す新レーベル【APeS Novels】の第二弾にして、早くも書き下ろし小説登場!! 実業家でありながらタレント、著作家とさまざまな活躍を見せる堀江貴文氏が、近年流行の「異世界ファンタジー小説」に着目し、ホリエモン流異世界小説を上梓!! もちろん「転生したらすべてがリセット、努力する必要もなくチートを与えられ、世界を救って一躍英雄に!」なんて甘い考えは通用しない! 転生した先も現実社会と同様の社会構造が待っていたら、あなたはどうする!? そんな辛口異世界ファンタジーに、堀江氏が用意した答えこそ「多動力」! 異世界に行っても「タテの壁」がはびこるなら、自力でブレイクスルーする知恵と越えていく軽やかさこそが大切―― そんな堀江氏のメッセージが籠められたエンタテインメント作品に仕上がっています! ロケット開発、AI、IoT、FAANGなど、いま堀江氏が興味を持つあらゆる要素を詰め込んだ、ホリエモン流の異世界をお楽しみください!! ----------------------------------------------------------- かつてロケットに乗って宇宙へ飛び出す夢を持った主人公・鈴木は、いまやブラック気味のIT企業でSEとして働く社畜となっていた。 ある日の帰り道、趣味の「異世界ファンタジー小説」を購入しようと立ち寄った書店で突然めまいに襲われた鈴木。そのまま意識が遠のき、次に気づいたときは石造りの建物が立ち並ぶ見慣れぬ景色の中だった。 「やった! これはもしや異世界転生!?」と喜んだのもつかの間、チートはおろか満足な装備もなく、一介の冒険者として放り出されたこの世界でも、どうやら就職して、出世しなければ生き抜けないようなのだ。 途方に暮れる鈴木に歩み寄る人影。お約束の猫耳美少女の登場に救われた気分の鈴木だったが、どうも様子がおかしい。その猫耳美少女は、いきなり鈴木の胸ぐらをつかんでこう言い放ったのだ。 「アンタはこれから多動力を身につけなければならない」――!!! -----------------------------------------------------------
  • 時代の変わり目を、やわらかく生きる
    4.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ※PDF版をご希望の方は Gihyo Digital Publishing (https://gihyo.jp/dp/ebook/2022/978-4-297-12837-1)も合わせてご覧ください。 「これからの世の中により必要な考え方ってなんだろう?」 経済発展が右肩あがりの時代は過ぎ,戦後からの「大企業に定年まで勤める」という安定は終わりを迎えています。大量生産・消費社会からの見直しが求められているなか,コロナ禍で数年が経過,リモートワーク,パラレルキャリアなどさまざまな働き方が注目を集めました。働く=自分や家族はどういうビジョンで生きるか,住むところをどうするか,現実を見つめ直す機会も多くなっています。 本書では<やわらかく生きる人々>に着目しました。 ある人は「シェアすることで場を作り」,ある人は「事務職で独立」を,ある人は「稼げない仕事を続ける」ことで資本主義経済と距離を置くことを考えています。子育てがひと段落し,「50代から海外で日本語教師になる」など新しい世界に一歩を踏み出した方も。また,あたらしい家族の形を作った方もいます。 いま求められるあたらしい軽やかさとはなにか,を考えます。
  • 旅する名前 : 私のハンメは海を渡ってやってきた
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 雨宮処凛さん(作家)評 名前が変わるとは、いったいどういうことだろう。人から様々な名前で呼ばれるというのは、どんな気持ちだろう。逆にそのことは、自分自身の「核」を強く意識させることになるのではないだろうか。 彼女の名前は何度も変わる。本名、本名だけど読みが「日本式」、通名。しかしだからこそ、彼女は揺るぎない「自分」と対峙しているように見えるのだ。けっして肩ひじを張らない軽やかさで。「在日」として生きる一人の女性の幼い頃の記憶、家族、仕事、恋、結婚、子育て、そして自分との、歴史との真摯な対話。日常から綴られる、私たちのすぐ傍にある物語。

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  • 寝たままできる! パリジェンヌたちの体幹トレーニング KANAMI式バーオソル
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 パリ発!バレエダンサーのために生まれた 「一度魅力を知ってしまったら、 人生観も変わるかもしれません!」 KANAMI式バーオソル歴7年 女優・比嘉愛未さん推薦! バレエダンサーのために生まれたプログラムに、日本人の特性や抱える体の悩みに合わせて アレンジを加えたのが「KANAMI式バーオソル」。 しっかりとした「体幹」と、しなやかな「柔軟性」を同時に叶えられる“身体矯正メソッド”です。 たった1回やるだけで、 ゆがんだ骨格が整って、 力みが抜け、めぐりがアップ。 1週間、1ヶ月……、 続けるうちに、美姿勢、美脚、ヒップアップ! 体と心の「自分軸」が整うことで、 どんどん自分に自信がつきます。 まるで、背中に翼が生えたかのような 特別な軽やかさを手に入れよう。 ぜひ、体感してみてください! Introduit ありのままが美しいフランス人女性の在り方 lecon 1 KANAMI式バーオソルメソッド概論 lecon 2 KANAMI式バーオソルメソッド準備編 lecon 3 KANAMI式バーオソルメソッド実践編 lecon 4 KANAMI式バーオソルメソッド応用編 <著者について> KANAMI(かなみ) バーオソルクニアセフメソッド®の創始者ボリス・クニアセフ氏の愛弟子であるジャクリーン氏より直接指導を受ける。現在、バーオソル指導、ティップネスプログラム・美姿勢ワークアウト開発など幅広く活動中。
  • マリエ
    4.0
    1巻1,800円 (税込)
    私の幸も不幸も、私が決める。そう、決めた 40歳目前に離婚した桐原まりえは、寂しさよりも清々しさを感じていた。新直木賞作家が描く、おとなの女性の幸福と結婚を巡る物語。 『マリエ』は、『しろがねの葉』で第168回直木賞を受賞されたのが記憶に新しい千早茜さんの最新長篇です。 物語は、主人公の「桐原まりえ」が40歳を目前に離婚したところから始まります。離婚理由には納得がいかないものの、もう誰にも属していない、という軽やかさを感じているまりえ。すべて自分の自由にできる生活が一番大事でそれを危うくする欲望、たとえば恋愛などに呑み込まれたくはない。でも、なにか不安で、なにか取りこぼしている気も……。 ひょんなことで懐いてきた由井君のことは好ましいのだが、折に触れ、7つの歳の差を感じるばかり。そんな折、些細なきっかけと少しの興味から、まりえは結婚相談所に登録します。そこで彼女は、切実な「現実」や結婚に対する思いもよらない価値観を次々と突きつけられるのです。 千早さんは本作を、「生き方」の小説、と話されます。その言葉通り、これまでの千早作品のなかでもっとも著者に近いと言える主人公が、等身大で挑む日常の「冒険」には抜群のリアリティがあります。無防備に新しいことに飛び込んでいける年齢を過ぎて、仕事も落ち着き、結婚生活もリセットされ、コロナ禍に価値観を揺さぶられ……そんな「今」の生き方を問う意欲作です。 考え続けるまりえの軌跡を共に歩めば、きっと、「自分が今後の人生に求める幸せ」の輪郭が見えてくることでしょう。

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