瞽女作品一覧
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-かつて、盲目の女芸人たちを瞽女(ごぜ)と呼んだ。彼女たちの鉄の掟は「純潔」を守ることだった。妹サトとともに旅をする瞽女おせんは、初恋の相手を妹に奪われ、瞽女仲間からも追放されて波瀾の人生を送ることに――!?(はなれ瞽女おせん) 捨て子のお美代は、母の面影を求め続けていた。そんな中、意地悪女おタカ率いる旅芸人の一座に売り飛ばされ、軽業師「越後獅子」を目指すことに!(越後獅子) 男になりたい女お竹は、国定忠治と出会い処女を奪われる。忠治から逃げ男として生きるが、妊娠が発覚し……!?(男装女子 竹次郎) 女として育てられた乙吉。しかし、突然男に戻るように命令される。逃げた先で待ち受ける運命とは!?(女装男子 お乙) ドラマチックな女たちの人生を描く名作4作品を収録!
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-近江の琴糸、月瀬の奈良さらし、越後の筆匠、佐渡の人形遣い、雪の中の瞽女たち、信濃の山蚕、忘れられた巨桜たち……。昔ながらに手間と日数をかける職人の精緻な手仕事と、日本の山野の美は、まさに滅びようとしている。各地を訪ね、痛恨の思いと復興への願いをこめて書きしるす、記念碑的ルポルタージュ16章。
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4.0
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3.4紺絣に丸笠、手ぬぐい頬かむりの盲目の女性が、門々を巡り歩き三味線伴奏で唄う――関八州・甲信越を中心に活躍した旅芸人、瞽女は、縁起物の門付け唄から人情話や時事ネタの語りものまで、芸能の最新流行を絶えずレパートリーにして渡世を凌いだ。その芸と生業、とりまく社会の姿を掘りおこし、「歌を聴く」文化を考える。
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-著者が50年前に訪れた新潟県高田の瞽女らが旅した村々の様子や、高田瞽女の親方杉本キクエの言葉を通して、その生き様を描き直す。
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-瞽女という盲目の旅芸人や視覚障害をテーマに描いた作品をまとめました。 私の父が瞽女研究家をしておりまして。 父の死後残された瞽女の資料を読み、瞽女の生き方に感銘を受け漫画にしたいという思いから描いています。 収められております短編のゴゼばあちゃんは、昔父に実際に瞽女さんのお宅に連れて行ってもらったときの経験から描いております。 瞽女は村人の関係は切っても切れないものだと思っています。 三味線演奏というエンターテイメントを村々に届け、時には村で虐げられている嫁さんの悩みを聞いたり、子供たちと遊んだり、 村では瞽女さが来たと慣れ親しまれていました。 現代は個人主義の時代ともいわれますが、一方で人々はSNSなどでつながりを求めたりしています。 こんな時代にあってかつての絆をもう一度伝えていきたいと思っております。
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5.0母との別れ、孤独の旅、娘の死、光なき世界を凛として生き抜く女の美しさ。そして修行と戒律。雪国に唄う最後の瞽女(ごぜ)・小林ハルの凄絶なまでの生き様を描き、生命本来の力強さと輝きを訴える感動のノンフィクション。 ●私の知ったハルさんは、瞽女という職業を通して、見事な生活者であった。そこには哀愁や感傷の入りこむ余地のない、ぎりぎりの厳しさがあった。いつも崖っぷちに立っているからこそ、潔く、外からは、突きぬけた明るささえ感じてしまう。(中略) 打たれれば打たれるほど、はね返す力を身につけ、逆境をも明るさに転嫁させてしまうエネルギー……。かつての女たちは、みなそれを持っていた。そうしなければ生きられないほど、とりまく環境が厳しかった証拠でもあるが、その中で磨きぬかれた美しさがあった。彼女たちを支えたものは何なのだろう。それは私の大きなテーマでもある。そうした女たちの典型を、私は小林ハルさんにみた。瞽女という苛酷な条件の下で、ハルさんは見事に花を開かせた。(あとがきより抜粋)
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