月岡芳年作品一覧

  • 色から読みとく絵画――画家たちのアートセラピー
    4.0
    ──「なぜ、長谷川等伯の絵からは色が消えたのか」 ──「なぜ、ユトリロは質感のある白を描いたのか」 傷ついた心を回復するプロセスが、作品の色には宿っている。 色彩心理の研究とアートセラピーに長年取り組んできた著者による、絵画との深い対話。 --------- 〈 一枚の絵が生きた人間の物語としてあらわれる 〉 生きることに困難を抱えた画家たちは、内面に渦巻く感情をキャンバスに解き放ち、心を癒やし、生命の歓びを描いた──。 色彩心理の研究をもとに長年アートセラピーに取り組み、絵は人の心の表現だと考える著者が作品を深く味わう見方をつづる。 ---------  ■世間に認められない苦悩を乗り越え、奄美を描き続けた田中一村  ■偉大な父という呪縛を抱えながら、美しい陰影を描いた葛飾応為……etc. 作品に込められた、一人の人間の苦しみ、孤独、病、そして生の歓びに迫る18篇。 --------- 【目次】  ■はじめに 1.色彩に見る心の変遷[ニキ・ド・サンファルと上村松園]  ■怒りから生きる喜びへ、色が物語る心の救済──ニキ・ド・サンファル  ■母から娘へと受け継がれてきた色──上村松園 2.色が消えるとき[長谷川等伯とモーリス・ユトリロ]  ■『松林図屛風』は、なぜモノトーンで描かれたのか──長谷川等伯  ■画家がこだわり続けたタッチの謎──ユトリロ 3.水彩で心安らいだ文豪たち[夏目漱石とヘルマン・ヘッセ]  ■「私は不愉快だから絵をかく」 ──夏目漱石  ■「筆や刷毛を使っての創造は私にとってワインなのです」──ヘルマン・ヘッセ 4.陰影表現に見る、人生の光と影[葛飾応為とエドヴァルド・ムンク]  ■偉大な父をもった幸と不幸が生んだ、美しき陰影──葛飾応為  ■ユング心理学と『ゲド戦記』から探るムンクの〝影〟──エドヴァルト ・ムンク 5.自画像ー画家の深層を映す鏡ー[フリーダ・カーロと石田徹也]  ■自画像に映し出された身体の痛みと生きる情熱──フリーダ・カーロ  ■私であり、あなたでもある自画像──石田徹也 6.怖いけど見たい、ダークサイドの美[月岡芳年とフランシス・ベイコン]  ■闇に生きた、最後の浮世絵師──月岡芳年  ■身体感覚に溢れた叫び、死、セクシュアリティ──フランシス・ベイコン 7.病から生まれた新たな手法[高村智恵子とアンリ・マティス]  ■精神病院の一室で密かに作られた美しき切り紙絵──高村智恵子  ■老いと病がもたらした〝色と形のダンス〟──アンリ・マティス 8.孤独に支えられた独創性[田中一村とジョージア・オキーフ]  ■最果ての島で孤高の人生を送った画家の、 究極の幸せとは──田中一村  ■ニューヨークから砂漠の荒野へ。 自立の精神を生きた九八年の人生──ジョージア・オキーフ 9.囚われを超えて、空を描く[イブ・クラインと仙厓]  ■自我の枠を超え、 無限の精神空間を生きた〝青のアーティスト〟──イブ・クライン  ■放浪と禅修行から生まれた 洒脱でユーモラスな画はまるで現代アート?──禅僧・仙厓 〈 COLUMN 〉  ■心の歴史を色彩で振り返る「カラーヒストリー」  ■絵と長寿の関係、あるいは高齢者のためのアートセラピー  ■ストレスフルな現代にこそ必要な、絵による気分転換  ■内なる〝光と影〟を映し出すぬり絵セラピー  ■子どもの絵から大人のセラピー表現まで、自画像いろいろ  ■トラウマを吐き出すセカンドステップセラピー  ■精神疾患の治療の一環として始まった芸術療法  ■環境の色彩とアートセラピー 子どもたちの自由な創造力はアートの原点 ■おわりに ■参考文献
  • おもちゃ絵芳藤
    5.0
    第七回歴史時代作家クラブ賞作品賞受賞作。 江戸っ子に人気を博した浮世絵。絵が好きで、絵を描くこと以外なにもできない絵師たちが、 幕末から明治へと大きく時代が変わる中、西欧化の波に流され苦闘しながらも絵を描き続ける姿を描く長篇小説。 文久元年(1861)春。大絵師・歌川国芳が死んだ。 国芳の弟子である芳藤は、国芳の娘たちに代わって葬儀を取り仕切ることになり、 弟弟子の月岡芳年、落合芳幾、かつては一門だった河鍋狂斎(暁斎)に手伝わせ無事に葬儀を済ませた。 そこへ馴染みの版元・樋口屋がやってきて、国芳の追善絵を企画するから、絵師を誰にするかは一門で決めてくれ、と言われる。 若頭のような立場の芳藤が引き受けるべきだと樋口屋は口を添えたが、暁斎に「あんたの絵には華がない」と言われ、愕然とする――。 人徳はあるが、才能のなさを誰よりも痛感している芳藤。 才能に恵まれながら神経症気味の自分をもてあましていた芳年。 時代を敏感に察知し新しいものを取り入れるセンスがありながら、己の才に溺れた芳幾。 “画工”ではなく“アーティスト”たらんとした暁斎。 4人の個性的な絵師たちを通して、死ぬまで絵筆をとろうとする絵師の執念と矜持に迫る力作。 解説・岡崎琢磨 ※この電子書籍は2017年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 狂斎百図(奇想天外! 河鍋暁斎 傑作戯画集)
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ディープなファンが今も世界中にいる奇才絵師・河鍋暁斎が描いた、この世とあの世の混沌。世界が驚いたそのイマジネーションと驚異的な画力、ユーモアあふれる奇想天外な表現―― そんな暁斎の傑作戯画96図を大収録しています! 【狂斎百図】とは…… この『狂斎百図』は文久三年(1863)から慶応二年(1866)にかけて刊行されたシリーズ作品です。 当時来日した外国人からも評価が高く、みなこぞって買い求めました。 フランス人実業家のエミール・ギメは、その著書 『東京日光散策』の挿絵に、この「狂斎百図」を使用してます。 伝統的な妖怪画の表現を踏襲しながらも、当時流行した風刺的要素がふんだんに込められたユーモアあふれる作品ばかりです。 本書収録96図の中に個性豊かに描かれた妖怪や町人たちの姿が、鑑賞する者の心を和ませます。 【河鍋暁斎】とは…… 幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師。歌川国芳の弟子。 同門には「最後の浮世絵師」と呼ばれた月岡芳年がいる。 そのすさまじい画力から海外でも高く評価されており、 鹿鳴館などの設計で知られるイギリス人建築家ジョサイア・コンドルが暁斎に弟子入りしている。 数多くの戯画や役人を風刺する作品を残しており、 その反骨精神が災いして明治政府から逮捕投獄されたこともあった。 狩野派の流れを受けていたが、流派にとらわれることなく様々な画法を貪欲に吸収し、自らを「画鬼」と呼んだ。 奇想天外な絵にその才能を存分に発揮した河鍋暁斎。 浮世絵と狩野派という全く違うジャンルを往来し、独自の画法を確立した、まさに奇才と呼ぶにふさわしい人物である。
  • 戯画を楽しむ
    3.0
    1巻3,080円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 のぞいてびっくり笑いの世界 美術作品のなかには「笑い」をテーマにして、姿や表情のおかしさ、まじめな絵巻物や物語絵のストーリー表現の滑稽さを描いたものが多数あります。本書では、江戸時代から明治にかけて人気を集めた葛飾北斎、東洲斎写楽、歌川国芳、河鍋暁斎、月岡芳年、小林清親、歌川広景たち浮世絵師や画家の滑稽画や諷刺画を中心に、ほとばしる笑いやユーモアが楽しめる戯画を紹介しました。また、戯画に登場する人物に台詞を付けることで絵の内容を一段と理解できるような演出も行っています。 ■「戯画の宇宙」 谷川 渥 ■第1章 人気浮世絵師の描いたユーモア 《洒脱な戯画を描く》 英一蝶 《町狩野を代表する絵師で絵手本作家》 大岡春卜 《名所図会で知られる鳥羽絵の名手》 竹原春朝斎 《軽妙洒脱な戯画で人気を博す》 耳鳥斎 《森羅万象を描くといわれた絵師》 葛飾北斎 《役者の姿そのものから性格までを描きだす》 東洲斎写楽 《江戸における戯画の名手》 歌川国芳 《戯画と笑いの反骨の絵師》 河鍋暁斎 《ユーモアが散りばめられた戯画の世界》 月岡芳年 《新聞・雑誌を舞台に諷刺漫画家として活躍》 小林清親 《笑ったり怒ったり、江戸庶民のドタバタ喜劇》 歌川広景 《滑稽な人々の姿と文明開化の新東京》 昇斎一景 ■第2章 滑稽と諷刺の笑いの世界 《民芸絵画の素朴なおもしろさ》 大津絵 《不思議な風貌に見る笑い》 戯絵 《笑う顔には福きたる》 七福神 《奇抜な発想がゆかいな顔》 ユーモラスな顔 《人にかわって演技するゆかいな動物たち》 擬人画と動物の諷刺 《ナマズが起こした大地震》 鯰絵 《こんな戦い見たことない》 コミカルな合戦の世界 《形態模写の必携のテキスト》 身振絵 《江戸の化物たちが大活躍》 幽霊と妖怪 《ヒーローたちの妖怪退治》 酒呑童子と土蜘蛛退治 《滑稽な誇張の笑い絵》 春画 ■第3章 絵巻物に見る戯画のはじまり 《日本のカリカチュアの元祖》 鳥獣人物戯画巻絵 《空を飛ぶ米倉が見どころの劇的絵画》 信貴山縁起 《流暢な描線で優美な色彩絵巻》 伴大納言絵巻 《餓鬼道の業苦を描き、現世への痛烈な諷刺》 餓鬼草紙 《色彩が効果的な地獄の世界》 地獄草紙 《詩情豊かな優れた筆で上人の行状を描く》 一遍聖絵 《貧乏絵師の滑稽な身の上話》 絵師草紙 《源頼光の鬼退治》 酒呑童子絵巻 《夜中に歩く妖怪の滑稽な姿》 百鬼夜行絵巻 《職人たちの楽しい姿を活写する》 近世職人尽絵詞 ...
  • 文庫版 書楼弔堂 破曉
    4.1
    1~2巻1,001円 (税込)
    明治二十年代の半ば。雑木林と荒れ地ばかりの東京の外れで日々無為に過ごしていた高遠は、異様な書舗と巡りあう。本は墓のようなものだという主人が営む店の名は、書楼弔堂。古今東西の書物が集められたその店を、最後の浮世絵師月岡芳年や書生時代の泉鏡花など、迷える者たちが己のための一冊を求め〈探書〉に訪れる。変わりゆく時代の相克の中で本と人の繋がりを編み直す新シリーズ、第一弾!
  • ショートショート美術館 名作絵画の光と闇
    3.9
    一つの絵から生まれる二つの物語。 あなたにもインスピレーションがおりてくる! ショートショートから作家としてのキャリアをスタートした太田忠司と、新世代ショートショート作家として人気を集める田丸雅智の二人が、古今東西の名画をテーマに競作。 二人のインスピレーションのもとになったのは、この10枚の名画たち。 ゴッホ「夜のカフェテラス」 クプカ「静寂の道」 ムンク「吸血鬼」 俵屋宗達「風神雷神図屏風」 モネ「雪の中の蒸気機関車」 シャガール「サーカス」 月岡芳年「猫鼠合戦」 エッシャー「写像球体を持つ手」 マグリット「光の帝国II」 平山郁夫「月明の砂漠」 さらに、クリムト「北オーストリアの農家」を題材に、ネットで募った優秀作も収録。 怖いもの、面白いもの、うまい!と膝を叩いてしまうもの。 原稿用紙10枚前後の作品を読めば、今までとは違った視点で絵画を見ることもできるはず。 不思議と驚きに満ちた美術館を、どうぞお楽しみください。
  • 新形三十六怪撰(解説付き・怪異妖怪画 傑作集) 月岡芳年
    -
    月岡芳年、晩年の傑作『新形三十六怪撰』を解説付きで完全収録! 三十六の連作からなる怪奇画で、月岡芳年の仕事の集大成ともいえる作品集です。 表情豊かな人物や迫力満点な構図を駆使して、妖怪や怪異が描かれています。題材も幅広く、歌舞伎、浄瑠璃、謡曲、伝説、民話などバラエティに富んでおり、見応えがあります。 残念なことに、これが月岡芳年の遺作となりました。 芳年は芥川龍之介、谷崎潤一郎、三島由紀夫、江戸川乱歩など、文人たちにも愛されました。 おのれの生理と、 時代の末梢神経の昂奮との幸福な一致に をののく魂が見られる ――三島由紀夫 明治における 江戸浮世絵最終の俤(おもかげ)なりといふべし ――永井荷風 ほんとうの「恐怖」が、そして「美」がある ――江戸川乱歩 精神を病みながら創作をつづけた月岡芳年…… 鬼気迫る芳年の情念がこもった究極の様式美を存分にご堪能ください。 浮世絵芸術のひとつの到達点を知ることができるでしょう。
  • 血と狂気に彩られた浮世絵(無惨絵傑作選)
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 通好みの隠れた傑作「血みどろ無惨絵」全76図! 知る人ぞ知る、異端の名作集! 近年、密かなブームになっている「血まみれ芳年」こと月岡芳年をはじめ、落合芳幾や河鍋暁斎、歌川国芳、歌川豊国、歌川国貞などの奇才浮世絵師たちが残した傑作無惨絵の数々!! 鮮血と狂気の美学に充ち満ちた異端の浮世絵世界を存分にご堪能ください! 月岡芳年と落合芳幾の伝説的傑作 「英名二十八衆句」も完全収録しています。 血と狂気に彩られた浮世絵の世界―― 江戸時代末期から明治時代にかけて、ある特殊な浮世絵の様式がうまれました。 人間が織りなす血と狂気の饗宴を力強い線と完璧な構図で描いたその様式美―― 衝撃の奇才浮世絵師たちがこぞって鮮血の美学を表現していったのです。 芝居で描かれた殺しの現場からはじまり、実際に起こった殺人事件、凄惨な戦争などをテーマとし、被写体の体からあふれ出す血や血痕などが色鮮やかに描かれました。 「激烈な芸術」と呼ぶにふさわしい作品群なのです。 それら人間のどろどろとした部分を見事に表現した作品は、否が応でも鑑賞者の心の闇を刺激してきます。 「血みどろ絵」「残酷絵」「無惨絵」などと呼ばれるこれらの作品群は、主に月岡芳年によって描かれました。 そして、そのほとんどが浮世絵史上最大の傑作として異質な存在感を放っています。 思わず目を覆ってしまいたくなる惨劇シーンが活写された月岡芳年の浮世絵は、谷崎潤一郎、三島由紀夫、江戸川乱歩、芥川龍之介などの文豪を魅了し、その文学性にも強烈な影響を与えました。 浮世絵のダークサイド、見るも無惨な衝撃的作品の数々を心ゆくまでご堪能ください。
  • 美術世界 第一巻 【復刻版】
    -
    1~25巻2,200~3,300円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 明治23年~27年にかけて春陽堂より出版された美術雑誌「美術世界」の紙面を鑑賞できる復刻版。洒脱な花鳥画を得意とした渡辺省亭を編集主任とし、当時の著名な画家たちが作品を手がけている。印刷は多色摺木版。彫師・五島徳次郎、摺師・吉田市松、田村鎌之助、小松角太郎、これら一流の職人たちによる仕上がりの美しさは、明治の美術雑誌の中でも特に格調高いものとして知られる。 ※当時発行された実物をスキャンして制作していますので経年による劣化や変色などはご了承くださいませ。 『美術世界』(第一巻) 序 岡倉覚三(天心) 序 前田夏繁 序 饗庭篁村 歌仙図縮図 藤原信実筆(川邊御楯) 応神天皇御誕生図 菊池容斎筆(渡辺省亭縮模) 桃花鱖魚図 滝和亭 水墨山水図 村瀬玉田 菊池武時出陣図 松本楓湖 寒菊方目図 三嶋蕉窓 中古遊女図 鮮斎永濯筆  四季草花屏風縮図 緒方光琳筆(中野其明模) 縁日図 久保田米僊 渓上探梅図 菅原白龍 今様美人図 月岡芳年 藤花図 荒木寛畝 三番叟図 河鍋暁斎筆 東天紅図 渡辺省亭 絵馬考 川崎千虎 美術世界発行主意
  • 北斎先生!!
    完結
    4.0
    全1巻759円 (税込)
    講談社×pixivまんがスカウトFes発! 即連載&コミックス化の超話題作! 稀代の浮世絵師、葛飾北斎。齢90にして到達した究極の「美」…それは「萌え」! 時代を先取りしすぎた萌え絵は、果たして江戸の民に認められるのか!? BLを生み出しちゃった絵師・写楽、天才なのに残念すぎる福澤諭吉、ネコ耳の月岡芳年……。江戸の有名人たちが濃すぎるキャラで登場する爆笑4コマ、降臨!
  • 和漢百物語(解説付き・怪異妖怪画 傑作集) 月岡芳年
    -
    月岡芳年、初の怪奇画シリーズを解説付きで全図完全収録! 月岡芳年は幕末から明治時代にかけて活躍した浮世絵師で、「最期の浮世絵師」とも呼ばれている人物です。 そんな芳年が日本や中国に伝わる妖怪伝説を描いたのが、この「和漢百物語」―― のちに『魁題百撰相』などの無惨絵で「血みどろ芳年」として名を馳せることになる芳年ですが、本作は芳年初期の作品です。 『和漢百物語』には血みどろな凄惨さはありませんが、 人物描写の劇的さ、構図の見事さ、色彩の鮮やかさなど 見る者を惹きつける素晴らしい作品ばかりが収められています。 本書では『和漢百物語』の目録と全図を完全収録しています。 さらに詞書原文と解説文も併せて収録しています。 解説文を参考にすることで奥深く芳年の浮世絵を鑑賞できることでしょう。 妖怪絵ながら、どこかユーモアも感じさせる見事な作品の数々を、どうぞ心ゆくまでご堪能ください。

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