文化財 修復作品一覧

  • 黒い絵
    3.3
    1巻1,771円 (税込)
    ついに封印を解かれたのは、著者初の「ノワール小説集」。嗜虐と背徳によって黒く塗りこめられた、全6作品を収録する衝撃作! 深海魚 Secret Sanctuary 高校生の真央は友だちも彼氏もいないうえ、クラスメイトからいじめられていた。そんな真央が安息を得られるのは押入れの中だけだった。真っ暗にすると「海の底」のようで……。 楽園の破片 A Piece of Paradise ニューヨーク発の急行列車は遅れていた。ボストン美術館での講演会でスピーチをする予定の響子は焦る。もうひとりの話者のレイとは7年間の不倫関係を清算したばかりだった。 指 Touch 私は私大の日本美術史博士課程の2年生。家庭を持つ彼の研究室で助手をしている。ある週末に奈良の室生寺を訪れ、ずっと手をつないでいる私たちは、どう見ても不倫カップルだ。 キアーラ Chiara アッシジには10年ぶりの再訪だった。亜季は文化財の修復科のある芸術大学を休学して20歳で渡伊し、長年フレスコ画修復の修業をしていたところ、中部の大地震に見舞われ……。 オフィーリア Ophelia わたくしは絵の中の囚われ人。水に浸ってあとひと息で命が絶えるその瞬間を、生き続けています。ロンドンから日本へ連れて来られたわたくしが目撃した、残虐な復讐とは…。 向日葵(ひまわり)奇譚 Strange Sunflower 超売れっ子の役者・山埜祥哉の舞台の脚本を書きたくて、脚本家の私は、ゴッホが主人公の脚本を完成させる。が、脚本が仕上がった直後に、ゴッホらしき人物の奇妙な写真を入手して……。
  • 男の隠れ家 特別編集 必ず観たい注目の美術展2019-2020
    値引き
    -
    全国から厳選!2019年下半期〜2020年上半期の美術展80 目次 必ず観たい注目の美術展2019~2020 美術展カレンダー 2019-2020 【美術展への誘い】 西洋近代絵画か、日本古美術か 【巻頭グラビア】 原寸大で楽しむ 名画鑑賞 第一特集 この秋冬お勧めの西洋美術  1 「印象派からその先へ─世界に誇る 吉野石膏コレクション展」より 世界に誇る吉野石膏のフランス近代絵画コレクション  2 「コートールド美術館展」より 英国が世界に誇る 印象派の殿堂 「オランジュリ─美術館コレクション ルノワールとパリに恋した12人の画家たち」より ヨーロッパ屈指のコレクション 21年ぶりに来日  4「ゴッホ展」より 2つの出会いに導かれた ゴッホの濃密な10年間  5 「ハマスホイとデンマーク絵画」より ヴィルヘルム・ハマスホイが描くどこまでも静謐で透明な世界  6 「カラヴァッジョ展」より バロック絵画の創始者、カラヴァッジョの光と闇  7 「ハプスブルク展」より 欧州随一の名門ハプスブルク家の名宝と美女たち  8 「ヨーロッパの宝石箱リヒテンシュタイン 侯爵家の至宝展」より 侯爵家に受け継がれてきた 華麗なる至宝 Column 1 「カルティエ、時の結晶」より 最高級の技と時が紡いだ究極の美 第二特集 この秋冬お勧めの日本美術  1 「正倉院の世界」より 皇室がまもり伝えた東洋美術工芸の傑作  2 「特別展 出雲と大和」より 正史・日本書紀編纂1300年古代日本を物語る名品  3 「流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」より 佐竹本三十六歌仙絵がたどった100年にわたる数奇な運命  4 「円山応挙から近代京都画壇へ」より 写生の祖・応挙に始まる 円山・四条派の系譜  5 「文化財よ、永遠に」より いにしえの文化・思想を伝えるために修復を経て蘇った文化財  6 「大浮世絵展」より 歌麿から国芳まで凝縮された人気絵師のエッセンス  7 「明治・大正・昭和の日本画」より 明治・大正・昭和の名画の 伝統と革新者をたどる  8 「大観・春草・玉堂・龍子 ─日本画のパイオニア─」より 大観・春草・玉堂・龍子 日本画の先駆者たち 第三特集 この秋冬お勧めの近・現代美術  1 「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」より 現代美術作家×西洋美術の巨匠名画に共鳴するアート  2 「塩田千春展:魂がふるえる」より 塩田千春の全貌を明らかにする不在のなかの存在とは⁉  3 「奇蹟の芸術都市バルセロナ展」より 都市計画の誕生からスペイン内戦までカタルーニャ芸術の精華 Column 2 「『ショパン ─200年の肖像』展」より ピアノの詩人 フリデリク・ショパンの生涯 Column 3 「マンモス展─その『生命』は蘇るのか─」より 第四特集 2019-2020年注目の展覧会 ロンドン・ナショナル・ギャラリー展/ボストン美術館展 芸術×力/メアリー・エインズワース 浮世絵コレクション ─初期浮世絵から北斎・広重まで/恐竜博2019/入門 墨の美術 ─古写経・古筆・水墨画─/いろトリどり ─描かれた鳥たち レスコヴィッチコレクション 広重・北斎とめぐるNIPPON/没後90年記念岸田劉生展/ミュシャと日本 日本とオルリク/ポーラ美術館×ひろしま美術館共同企画 印象派、記憶への旅/歌川国芳 ─父の画業と娘たち/新創開館10周年記念 企画展 美しきいのち ─日本・東洋の花鳥表現─/北斎没後170年記念 茂木本家美術館の北斎名品展/特別展 士 サムライ─天下太平を支えた人びと─ 黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部 ─美濃の茶陶/チェコ・デザイン 100年の旅/名勝八景 ─憧れの山水/バスキア展 メイド・イン・ジャパン/不思議の国のアリス展/エドワード・ゴーリーの優雅な秘密/茶の湯の名碗「高麗茶碗」/府中市制施行65周年記念 おかえり「美しき明治」 ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道/花と鳥の四季 ─住友コレクションの花鳥画/ラウル・デュフィ展 絵画とテキスタイル・デザイン/ラファエル前派の軌跡展/カミーユ・アンロ 蛇を踏む/鏑木清方 幻の《築地明石町》特別公開/金文 ─中国古代の文字─/琳派展21没後200年 中村芳中 ラスト・ウキヨエ 浮世絵を継ぐ者たち ─悳俊彦コレクション/山種美術館 広尾開館10周年記念特別展 東山魁夷の青・奥田元宋の赤 ─色で読み解く日本画─/特別展 江戸の茶の湯 川上不白 生誕三百年/目【mé】 非常にはっきりと わからない/特別展 三国志/開館記念 福美コレクション展/ルネ・ユイグのまなざし フランス絵画の精華/北斎没後170年記念 北斎視覚のマジック 小布施・北斎館の名品展 坂田一男展 捲土重来/国宝 雪松図と明治天皇への献茶/石内都展 都とちひろ ふたりの女の物語/窓展 窓をめぐるアートと建築の旅/やきもの入門 ─色彩・文様・造形をたのしむ/企画展 〈対〉で見る絵画/冬季特別展 日本画のテーマ 巨匠が愛した美/青木野枝 霧と鉄と山と 最古の日本刀の世界安綱・古伯耆展/山種美術館広尾開館10周年記念特別展 上村松園と美人画の世界/白髪一雄/狩野派 ─画壇を制した眼と手/DOKI土器! 土偶に青銅器展 ─はにわもいっしょに古代のパレード─/未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命─人は明日どう生きるのか/シュルレアリスムと絵画 ─ダリ、エルンストと日本の「シュール」/北斎師弟対決(仮) 江戸ものづくり列伝 ─ニッポンの美は職人の技と心に宿る─/国宝東塔大修理落慶記念 薬師寺展/開館10周年記念 夢の子ども時代─ボナール、ヴュイヤール、ヴァロットン展(仮)/ピータ・ドイグ展 美術展無料観覧券 読者プレゼント 奥付 裏表紙

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  • 火神録 考古探偵一法師全の記憶
    3.4
    大学で考古学を専攻する佳織は、殺人の現場に偶然いあわせたことをきっかけに、先輩の一法師、同級生の荻原、鋭い洞察力をもつ文化財修復師・後田あいりと行動を共にすることになる。佳織は一法師があいりに惹かれていることに気づき、動揺する。あいつぐ不審火、ビル爆破事件、そして大がかりな脅迫が古都を震撼させる。考古探偵の過去がついに明かされる、人気シリーズ第4弾!
  • 壊れた仏像の声を聴く 文化財の保存と修復
    4.0
    形あるものはかならず消滅する。しかし日本に数多くの美しい仏像が残されているのは、修復の専門家が連綿と活躍し続けてきたからだ。仏像修復の第一人者が、修復現場でこそ出会えた仏の美と日本人の信仰を明かす。
  • 壊れても仏像 : 文化財修復のはなし
    4.5
    修復という仕事は、実は仏像を見るには一番いいポジションである。実際の修復現場から修理過程の写真を使って、知られざる仏像の姿をリポート。修復者の視点から描く仏像の入門書。

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  • 時空旅人別冊 改訂版 ボストン美術館 ー権力者が愛した芸術ー
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    -
    国宝級のあの絵巻も再び里帰り! 目次 【巻頭インタビュー】ボストン美術館展への誘いとボストンと日本のこれから アン・ニシムラ・モース(ボストン美術館日本美術課長) 【巻頭グラビア】画技に秀でた大名文人が描く リアルな孔雀に魅せられて 増山雪斎(正賢) ボストン美術館 ─権力者が愛した芸術─ 【第一特集】国宝級の名品を紐解く 絵巻物・屏風を大解説!  日本の国宝に匹敵! 迫力に富む合戦絵巻の傑作 平治物語絵巻  遣唐使の活躍をユーモラスに描いた冒険譚 吉備大臣入唐絵巻  再建された御所へ移る光格天皇の荘厳な大行列 寛政内裏遷幸図屏風 【column】ボストン美術館の名修復士が語る 美術館の舞台裏 【第二特集】芸術に秘められたストーリーを知る 芸術品を生み出した権力者(パトロン)たち  メアリー・ヘンリエッタ・ステュアート  ラメセス2世  サングラーム・シング  チャールズ・スチュワート  ナポレオン・ボナパルト 【第三特集】日本との交流の歴史がわかる! ボストン美術館物語  日本美術の美の殿堂 ボストン美術館  ボストン美術館をつくった男たち   エドワード・シルベスター・モース   ウィリアム・スタージス・ビゲロー   アーネスト・フランシスコ・フェノロサ   岡倉天心 ボストン社交界の華 天心を支えた富豪の未亡人 イザベラ 明治時代に吹き荒れた破壊の嵐 廃仏毀釈と“文化財”の誕生 およそ5万点にのぼる浮世絵コレクション 屈指の浮世絵コレクションは何故生まれたのか!? 【第四特集】ボストン美術館展 芸術×力 名品案内  ジュエリー美術館 1 マージョリー・メリーウェザー・ポストのブローチ  American woman lived with Jewelry 1 アメリカで最も成功したキャリアウーマンのひとり マージョリー・メリーウェザー・ポスト  ジュエリー美術館 2 メアリー・トッド・リンカーンのブローチ、イヤリング  American woman lived with Jewelry 2 リンカーンを射止めた悪名高きファーストレディ メアリー・トッド・リンカーン  ジュエリー美術館 3 日本風のブローチ  まだある! 絶対に見逃せないボストン美術館展の至宝たち 時空旅人SELECT SHOP バックナンバーのご案内 奥付 裏表紙

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  • 時空旅人別冊 ボストン美術館 ー権力者が愛した芸術 ー
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    幻のボストン美術館展を誌上で! 目次 【巻頭インタビュー】ボストン美術館展への誘いとボストンと日本のこれからアン・ニシムラ・モース(ボストン美術館日本美術課長) 【巻頭グラビア】画技に秀でた大名文人が描くリアルな孔雀に魅せられて増山雪斎(正賢) ボストン美術館─権力者が愛した芸術─ 【第1特集】国宝級の名品を紐解く絵巻物・屏風を大解説! 日本の国宝に匹敵! 迫力に富む合戦絵巻の傑作 平治物語絵巻 遣唐使の活躍をユーモラスに描いた冒険譚吉備大臣入唐絵巻 再建された御所へ移る光格天皇の荘厳な大行列寛政内裏遷幸図屏風 【column】ボストン美術館の名修復士が語る美術館の舞台裏 【第2特集】芸術に秘められたストーリーを知る芸術品を生み出した権力者(パトロン)たち メアリー・ヘンリエッタ・ステュアート ラメセス2世 サングラーム・シング チャールズ・スチュワート ナポレオン・ボナパルト 【第3特集】日本との交流の歴史がわかる! ボストン美術館物語 日本美術の美の殿堂ボストン美術館 ボストン美術館をつくった男たち エドワード・シルベスター・モース ウィリアム・スタージス・ビゲロー アーネスト・フランシスコ・フェノロサ 岡倉天心 ボストン社交界の華天心を支えた富豪の未亡人 イザベラ 明治時代に吹き荒れた破壊の嵐廃仏毀釈と“文化財”の誕生 およそ5万点にのぼる浮世絵コレクション屈指の浮世絵コレクションは何故生まれたのか!? 【第4特集】ボストン美術館展芸術×力名品案内 ジュエリー美術館1 マージョリー・メリーウェザー・ポストのブローチ American woman lived with Jewelry1 アメリカで最も成功したキャリアウーマンのひとりマージョリー・メリーウェザー・ポスト ジュエリー美術館2 メアリー・トッド・リンカーンのブローチ、イヤリング American woman lived with Jewelry2 リンカーンを射止めた悪名高きファーストレディメアリー・トッド・リンカーン ジュエリー美術館3 日本風のブローチ まだある! 絶対に見逃せない ボストン美術館展の至宝たち 時空旅人SELECT SHOP 男の隠れ家デジタル/時空旅人バックナンバー サンエイ新書告知 奥付 裏表紙

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  • 台湾 百年ストーリー
    4.0
    命を吹き込まれた老建築を訪ね、新旧が交錯する国・台湾を旅する面白さを紹介。現代の台湾はちょっとしたリノベーションで、各地で古い建物、家屋を修復し、再利用する試みが官民を挙げて行われている。台湾には、日本からは急速に姿を消してしまった、大正・昭和時代の建物、家屋が各地にたくさん残っていて、昭和を知る世代の懐旧の念を掻き立て、昭和を知らない若い世代の興味をひいている。建物を文化財として残すだけでなく、積極的な民間委託により事業化し、ショップ、カフェ、民宿などとして実際に活用しているところが、日本とは大きく違っている。歴史的建物を文化財として眺めるのではなく、その中で時間を過ごし時の流れに身を委ねる感覚や、古い建物に新風を吹き込む台湾の人々の大胆な発想や力強さ、新旧が交錯する国・台湾のおもしろさを伝える。
  • 匠の技 伝統の左官技術―失敗を乗り越えて50年―
    -
    1巻1,760円 (税込)
    【内容紹介】  本書で紹介する中嶋氏は、文化財の土壁の修理に携わって五十年の永い経験を持ち、今なお左官の伝統技術を究明し続けている方です。社寺建築、民家、洋風建築と種々に亘る、数多い仕事の中で、若い時は特に城郭の土壁塗に力量を発揮しました。彼の方言混じりの独特の語り口調には、聞き手を引き込む情熱が秘められ、技術論を超えた左官の奥義が笑いの中に隠されています。彼の語りを綴った本書を今改めて読み直しますと、左官に一生を賭けた一人の男が描き出され、滅びつつある職人魂が浮き彫りになっている事に気付きました。  この書は、左官技術者は勿論、建築関係者、更に一般の方が読んでも理解出来る部分を多く取り入れることに努め、興味を持って読める内容を目標としました。多くの読者を得て、永年の歴史のなかで培われてきた伝統的な左官技術の本質が理解され、さらに忘れ去られようとしている土壁が、この日本の国土に蘇ることを願うものです。日本の気候と日本人の気質に合った壁、それは土壁だからです。(「あとがき」より抜粋) 【著者紹介】 中嶋 正雄(なかしま まさお) 昭和22年 岐阜県生れ 昭和37年 左官となる 昭和49年 中島左官株式会社 設立 中島左官株式会社 会長 全国文化財壁技術保存会(文化庁選定保存技術団体) 幹事 主な修復建造物 国 宝 昭和40年 犬山城天守(愛知県) 重要文化財 昭和38年 名古屋城西北隅櫓(愛知県) 昭和41年 曼陀羅寺書院(愛知県) 昭和42年 筥崎宮本殿(福岡県) 昭和44年 薬王寺観音堂(和歌山県) 昭和48年 南宮大社社殿(岐阜県) 昭和50年 旧太田脇本陣林家住宅質倉・借物倉(岐阜県) 昭和54年 旧下ヨイチ運上家(北海道) 平成7年 旧小林家住宅      (旧シャープ住宅、通称「萌黄の館」、兵庫県) 【目次】 推薦のことば 自序 序章 失敗の始り  漆喰を食う 第一章 失敗だらけ  お城の壁が浮く  麻縄が粉になる  だまされたセメント袋  昼から五時まで、うたた寝  敷き瓦が割れる  壁全面にヒビ  傾いた蔵の癖は、すぐには直らない  先入観の落し穴  白壁が緑色に  防腐剤の油が染み出す  天井が綺麗に落ちる  夜中まで仕事する  ニキビの肌  失敗は、やり直しさせて  失敗は心に仕舞う 第二章 左官の技  草を入れて壁土を作る  材料作りが八割  餅米が一番  団子の手打ち  荒壁のチリは斜めに押さえる  裏返し  中塗土はすさで調合する  石垣上の微妙な工夫  土は地震に強い  漆喰の追っ掛けも良し悪し  漆喰は防水  お城の壁は、強くなけりゃいかん  蛍の飛ぶ壁  土佐漆喰に感動  石灰と貝灰  黒漆喰の磨きは最高級  大津壁の磨きもある  白い大津壁もある  左官は水商売  色壁は薄い色が難しい  鏝絵は芸術品  誰も出来ない洗出し  特許の蛇腹の引き型  葉っぱも道具にする  木舞の横竹から荒壁をつける  貫伏せ  左官屋の仕事は多種多様  油塀  割れない三和土  蔵は左官が棟梁になる 第三章 左官の世界へ  小学生で芽生えた、経営の才  お爺さんを魅了した、粘土細工  就職したかった、高山一刀彫  左官の親方、亀に驚く  早起きの競争  初めての現場で鏝を持つ  独立へ  稼いだお金を返しに行く 第四章 左官の未来  左官は雑工事  何とかならんか、年度末工期と労働時間  再び巡る文化財の修理  ゆとりが良い仕事をする  会社の未来  左官の未来 あとがき 左官用語の解説
  • プロジェクトX 挑戦者たち 壁を崩せ 不屈の闘志 金閣再建 黄金天井に挑む
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    世界各国の要人が来日の度、絶賛する建物がある。「金閣」。「究極の頂き」と呼ばれる三階の天井には、3千枚の金箔が歪みなく敷き詰められている。二階には、極楽浄土の世界を描いた天井画。その真下に広がる総漆塗りの床に反射し、極限の美を見せる。しかし、この金閣は、52年前に一度、放火で全焼している。そこから再建を成し遂げたのは、全国の職人たちの30年に及ぶ意地と執念だった。昭和30年、京都では、消失した金閣の再建が進んでいた。全国から選りすぐられた、漆職人、金箔職人などが腕を振るった。しかし、資金不足や手がかりの少なさから、二階天井画は、再現できなかった。戦前から金閣を守り続けた住職、村上は、いつの日か完全な再建を目指したが、十年、二十年と経つうちに、風雨にさらされた金閣から金箔は剥がれ落ち、漆も破壊されていった。建物自体が腐る可能性もでてきた。そして、三十年が経った昭和60年、村上も癌に侵され、床に伏せた。「金閣を甦らせたい」病と闘う村上の願いに応えたのは、当時、文化財修復の世界で名をあげていた矢口一夫(やぐち・かずお)を中心とする職人たちだった。矢口は調査と研究を重ね、京都の厳しい自然から金閣を守る材料をそろえた。通常の5倍の厚さの金箔「5倍箔」。金箔の下で建物を守る、粘り強い純国産の漆、1.4トン。昭和61年2月、準備も整い、1年8ヶ月に及ぶ工事がスタートした。しかし、再建は、困難を極めた。謎の歪みが出る金箔。さらに天井画の修復を手がける画家を襲う死の病。そして、完成間近を迎えたその時、最大の壁が立ちはだかった。果たして、黄金の寺は輝きを取り戻すのか。金閣再建に挑んだ職人たち、執念の30年戦争を描く。

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  • プロフェッショナル 仕事の流儀 鈴木 裕  文化財修理技術者 仕事は体で覚えるな
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    時代の最前線にいる「プロフェッショナル」はどのように発想し、斬新な仕事を切り開いているのか。どんな試行錯誤を経て、成功をつかんだのか。時代をどのように見つめ、次に進んでいこうとしているのか。NHKの人気番組 『プロフェッショナル 仕事の流儀』より、本気で「仕事」を考え、取り組もうとするすべての人にお届けする、待望の電子書籍シリーズ! ■患者の名は「日本文化」 鈴木裕の仕事(文化財修理技術者) 仕事は体で覚えるな 国宝の古文書から、屏風、襖絵、掛け軸に至るまで、数々の日本の宝をよみがえらせてきた文化財修復のスペシャリスト・鈴木裕。「破れ」「虫食い」など傷ついた和紙も、鈴木が手を下せば息を吹き返すため「紙の鈴木」の異名を持つ。一見すると「熟練がなせる技」のように見えるが、鈴木自身は自らをこう律している――「習熟するな」。文化財は一つひとつがすべて異なるため、毎回「考え尽くす」と言う。鈴木のその信念はどこから生まれたのか。 鈴木裕(すずき・ゆたか) 1952年、新潟県生まれ。長野県立松本県ヶ丘高校卒業後、1972年、京都の表具師「宇佐美松鶴堂」に就職。国宝上杉家文書(米沢市蔵)、重要文化財騎馬武者像(文化庁所蔵)をはじめ、多くの文化財修理を手がける。2003年、選定保存技術認定団体「国宝修理((そうこう)師連盟」技師長試験に合格。現在、同連盟九州支部技術長。2005年「(株)松鶴堂」を設立、取締役に就任。同年より、九州国立博物館保存修復施設にて、修復作業のリーダーを務める。

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  • 別冊旅の手帖 京の冬の旅2019 古きもあれば新しきもあり 京都で出合う至高の芸術
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    自治体とJRが共同で展開する大型観光キャンペーン「デスティネーションキャンペーン」の公式ガイドブックが「別冊旅の手帖」です。 京都デスティネーションキャンペーン「第53回 京の冬の旅」のテーマは、「京都にみる日本の絵画~近世から現代~」。 本誌では今回も全15カ所の寺院で行われる非公開文化財の特別公開をメインに、効率よく非公開文化財をめぐる「定期観光バス特別コース」を紹介しています。 巻頭企画では、京都を拠点に活動する日本画家・定家亜由子さんにご登場いただき、制作のインスピレーションを受けるアートスポットを教えていただきました。また、知られざる文化財保存・修復の現場ルポ、「京都×アート」と題して美術館・博物館にカフェやホテル・旅館、大学のギャラリーなど、京都市内各地で出合えるアートの情報をたっぷり掲載しています。 京の冬の旅ならではの観光プラン「京都『千年の心得』」など、キャンペーン情報を余すところなく紹介しています。

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