教育 - 日経BP - 日経ビジネス人文庫作品一覧

  • 食糧と人類 飢餓を克服した大増産の文明史
    4.0
    2016年1月に刊行された同名書の文庫化。 ○都市の夜景を彩るライト、地平線まで広がる穀物畑……空から眺めれば、人類の活動の痕跡は至るところにみられる。人間は生息数を何倍にも増やし、生息分布を拡大したという意味において、生物界における極端な成功例である。何十億人もの人々のための食料生産と住宅供給は、地球を変える巨大な力になっている。  数万年前までは他の動物と同様に野生動植物の狩猟と採取にだけ頼っていた人類が、なぜ食料生産に成功し、爆発的に生息数を増やすことができたのか? 本書は、コロンビア大学教授でマッカーサー・フェローでもある著者が、人類が自然をコントロールし、食料生産を増やしていった過程を歴史的観点から描くもの。 ○これまで人類は、大河の恵み、焼畑、鶏糞や屎尿など肥料の工夫、そして近代以降は種や品種の改良と化学肥料、農薬の発明によって、食料危機を何度となく乗り越えてきた。一方でこの100年の急激な食料増産は記録的なペースだった。その結果、人口急増、肉食の横行、土壌の疲弊、水不足、食料供給の不平等といった数々の問題が起きている。私たちはこうした難問をどう解決していくのか? 本書はSDGsの半分以上の項目に関係する内容であり、人類史レベルで持続可能な未来を考えていくうえで必須の本といえる。
  • 10の「感染症」からよむ世界史
    4.0
    歴史に大きな影響を及ぼした感染症は、 いったいどのように発生し、どれだけの被害を出し、 文明にどのような影響を与えたか? また、そこから社会は、人々は、いったいどのように立ち直ってきたのか? 本書では、交易からヨーロッパに広がったペストをはじめ、 大流行から2つの帝国の滅亡をもたらしたとされる天然痘、 上下水道の整備や都市の近代化につながったとも言われるコレラや赤痢、 医療崩壊から拡大し、第一世界大戦の終焉につながったといわれるスペインかぜなど、 世界史を変えた10の感染症を取り上げ、 その蔓延の過程と背景、収束までの経緯について解説する。
  • 戦国武将の危機突破学
    3.5
    戦国武将たちは、襲いかかった危機的状況をいかにして乗り越えたのか。信長、秀吉、家康など9人の傑物の人間的魅力を解剖。ビジネス社会で戦うリーダーに求められる指導力、判断力、解決力が楽しく学べる好読み物。

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  • 賊軍の将・家康 関ヶ原の知られざる真実
    3.0
    天下人は歴史を都合よく書き換える!  様々な史料から浮かび上がる“関ヶ原”の知られざる真実とは?  “天下分け目の関ヶ原”。  東軍総帥・家康が、周到な準備のもと勝つべくして勝ったという予定調和のストーリーで描かれるが、それは必ずしも事実ではない。後日、徳川政権によって創作されたものだ。  この戦における“官軍”は西軍であり、それまで豊臣内閣筆頭として官軍を率いていたはずの家康は“賊軍の将”に転落、絶体絶命の窮地に追い込まれる。  必死の巻き返しにより起死回生の逆転勝利を収めることで「勝てば官軍」となったにすぎないのだ。  そもそも西軍の総帥は石田三成ではない。あくまでも家康対毛利輝元という豊臣家五大老同士の戦いであり、家康に戦いを仕掛けた西軍の謀主は、三成ではなく、輝元だった。  いわば五大老という五大(老)派閥による“天下人・秀吉”の後継を争う総裁選であり、家康よりも所属議員数で劣っていた輝元は、他派閥との連合によって五大老筆頭の家康を蹴落とし、次期総裁の座に就こうと目論んだ。  そのため、総裁(秀吉)派閥の事務局長ともいうべき三成を味方に引き入れたが、総裁派閥に属する福島正則たち豊臣家諸将のみならず、毛利家本体も家康側の切り崩しにあう。そして関ヶ原の戦いの前日、輝元は戦わずして家康に屈服する。翌日、何も知らない三成は、敗者となって賊軍の将に転落したのだ。  本書は、定評ある歴史研究家が、合戦当日までの諸将の思惑を丹念に拾いながら、輝元の野心が家康一強の政治体制誕生への道筋を早めた複雑怪奇な過程を追い、関ヶ原の戦いの知られざる実像を描き出す歴史ノンフィクションである。

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