哲学・宗教・心理 - 教育評論社作品一覧
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3.7後期ウィトゲンシュタインの代表作『哲学探究』をわかりやすく読み解く 『哲学探究』を、ひとりでよんでいくのはとても骨がおれる。最初は、とにかく何をいっているのか、さっぱりわからない。何が問題になっているのかが、そもそもわからないのだ。(中略)この哲学者の思考の癖のようなもの、かれ特有の考え方は、わかっているつもりだ。それを読者のみなさんに経験してもらうのが、本書のねらいだといっていい。 『哲学探究』という本は、そこにかかれている体系や情報を手にするといったやり方からは、もっとも遠い本だ。ウィトゲンシュタインの思考の運動を体験するためだけの本なのである。(「はじめに」より) (目次) 第1章 語の意味とは何か (語の種類/第1節, 建築家と助手第2節 ほか) 第2章 言語ゲーム (Sprachspiel/第7節、言語ゲームの拡張/第8節 ほか) 第3章 語の意味とは、その使用である (語の意味/第38節/第40節/第43節、家族的類似/第65節/第66節/第67節/第69節/第70節/第71節) 第4章 私的言語 (ひとりごとしかいわない人たち/第243節、痛み/第244節 ほか)
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4.2★朝日新聞書評掲載!!(2024年8月3日、評者:野矢茂樹さん(立正大学教授・哲学)) 【内容】 時間と空間の身近な謎に分析哲学のアプローチから迫る! 鏡像反転、タイムトラベル映画に潜む哲学的な問いかけ数学や物理学、回転座標や宿命論、デカルト、カント、ガードナー、ブロック、ダメット、テイラー……など あらゆる手段を駆使して論理的な答えを追求する。 〈当たり前〉を見つめ直し、世界が包有するさまざまな可能性を見出す試み! 2003年に哲学書房から刊行された『なぜ私たちは過去へ行けないのか――ほんとうの哲学入門』の改訂版。カント生誕300年を記念し、カントの空間論についてより踏み込んだ内容を加筆しました。 【目次】 まえがき 第一章 なぜ鏡は左右だけ反転させるのか 1 鏡像反転の謎 2 鏡は上下も左右も反転させない 3 ノボル君の悩み 4 鏡は上下も左右も反転させる 5 ふたたびノボル君の悩み 6 鏡の中の世界は二次元? 三次元? 7 デカルト座標と回転座標 8 鏡はやっぱり左右だけ反転させる 9 回転軸の謎 エピローグ1 カントの空間論 エピローグ2 カントの空間論をもう少し 第二章 なぜ私たちは過去へ行けないのか 1 ターミネーター2 2 限りなくおいしいワイン 3 「ターミネーター2」の謎 4 過去は引き起こせる……ロンドンの宿命論と踊る酋長 5 未来は決定している…オズモの物語 6 過去と未来の相違 7 可能性としての未来と必然性としての過去 8 私たちが過去へ行けない理由……その1 9 私たちが過去へ行けない理由…その2 エピローグ1 運命は自分で創る エピローグ2 ダメットの逆向き因果論をもう少し あとがき 【著者】 加地大介 (カチダイスケ) 1960年、愛知県に生まれる。1983年、東京大学教養学部(科学史科学哲学分科)卒業。1989年、東京大学人文科学研究科博士課程(哲学専攻)単位取得退学。2007-08年、ニューヨーク大学、ダラム大学(いずれも哲学科)客員研究員。専門は形而上学および論理哲学。 主な著書に『もの ―現代的実体主義の存在論―』(春秋社、2018年)、『論理学の驚き ―哲学的論理学入門―』(教育評論社、2020年)、『穴と境界:存在論的探究 [増補版]』(春秋社、2023年)などがある。