ビジネス・実用 - 批評社作品一覧

  • 教師稼業心得帖
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    1巻1,980円 (税込)
    教室で今日から使える小ワザ・裏ワザ40本!誰にも言えない教師のホンネ20本!小ワザ・裏ワザの達人が恥をしのび禁を破ってそのノウハウを開陳し、さらに誰にも言えないホンネを語ったノウハウ&トーク集。 増訂版まえがき パロディ・官製教師の一日 ■1学期 第1話 授業中立ち歩く子がいる学級をどうするか コラム1 嘘を愉しむ 第2話 クラス開き・自己紹介編 第3話 子どもの苦情をどう聞くか 第4話 いじめや意地悪が頻発する学級をどうするか コラム2 外部からの苦情・クレームへの対応 第5話 席替えは生徒の手で コラム3 隣の困ったさん? その1 ビーズさん 第6話 アドリブ先生 コラム4 不得手に帆をあげる 第7話 授業でコミックを読む コラム5 よい授業とは 第8話 給食のマナーと禁忌(タブー) コラム6 ウォームアップ・ビンゴ 授業開始をスムーズに 第9話 係や当番を固定する愚かさ 第10話 教室の掃除を10分足らずですませる コラム7 総合学習はどこへ行く? そして二期制は? 第11話 掃除をサボらせない工夫 第12話 アルバイトの指導 コラム8 対管理職処世術 第13話 「LD」「ADHD」とのつきあい方 第14話 無気力な生徒にどうアプローチするか ■2学期 第15話 生徒に手を挙げさせる授業 コラム9 学校で性教育は可能か 第16話 生徒のやる気と意見を全国へ 四百字新聞投稿の取り組み 第17話 生徒からの情報収集術 第18話 情報源としての用務員室 第19話 毎時間の「テスト」・授業評価 コラム10 テスト問題作成術 第20話 遠足でウォーリーを探せ! 第21話 文化祭の材料をタダで集める方法 コラム11 下手にも流儀の運動会 第22話 「ビデオ劇」に取り組む 第23話 自己中心的な生徒の指導 コラム12 用務員さんがいなくなる日 第24話 一筋縄ではいかない生徒とつきあう 第25話 三者面談の憂鬱 コラム13 服装頭髪指導をストレスなくこなすには 第26話 投票をしよう 第27話 「生徒指導」の技術 コラム14 「ウラ校則」を知っていますか 第28話 受験校における視聴覚教材の利用 パワーポイントを利用したプレゼンテーション式授業の試み コラム15 勝手に赤い畑のトマト 第29話 ホメ方の技術 第30話 部活動顧問の喜びと苦悩 コラム16 ただいま、盗難事件発生 第31話 校内暴力対処法 コラム17 隣の困ったさん・その2 日傘の人 第32話 生徒にいかにあやまるか 第33話 生徒の授業批判にどう応えるか ■3学期 第34話 ちょっと気取った文集の装丁 第35話 テスト前の学習をやる気にさせる「これだけはプリント」 コラム18 生をこまかく刻む 第36話 自習課題の工夫「ミニマムプリント」 コラム19 社会に目を開くニュース・レポート 職業人インタビュー 第37話 留学生たちとの対話プログラムを企画する 第38話 二十歳の自分に手紙を送ろう コラム20 飴玉ころころ 第39話 家庭訪問 第40話 保護者のクレーム 学校の指導と家庭の指導 パロディ・副校長の長い一日 コラム21 「指導死」とその根深い背景 パロディ・教師の成り手がなくなる あとがき 執筆者略歴

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  • 楠木正成 知られざる実像に迫る
    4.0
    日本史上屈指の名将、「大楠公」楠木正成。記録上の活動期間はわずか五年に満たず、その実態はベールに包まれている。日本中世史研究者で楠木正成の再評価の第一人者である生駒孝臣による、『太平記』『梅松論』の検討に加え、実証研究をもとに楠木正成の実像に迫る論考。さらに、明治以降の千早赤阪村周辺の顕彰活動を尾谷雅比古がまとめた論考も収録。楠木正成の過去の実像と現在の受容をまとめた一冊。 南北朝時代から明治維新にいたるまで日本史上最大の名将とうたわれた楠木正成は、明治以降は「大楠公」と称され皇国史観のもとで忠臣としての側面が過剰に評価され、戦後になるとそれが反転して「悪党」のイメージが押し出されるようになってきた。このように時代の背景によって評価が変転してきたことが、楠木正成の実像の把握を難しくしている。しかし近年の実証主義的な研究が進むにつれ、『太平記』に描かれている英雄的描写だけではなく、武将・官僚・商人など、多面的な顔と才能を持つ人物であったことが明らかになってきている。また、楠木正成が活動し、楠公誕生地や国史跡の千早城跡などがある千早赤阪村では「千早赤阪楠公史跡保存会」が結成され、正成ゆかりの地を整備し、普及活動に努めている。 日本中世史研究者で楠木正成の再評価の第一人者である生駒孝臣による、『太平記』『梅松論』の検討に加え、実証研究をもとに楠木正成の実像に迫る論考。さらに、明治以降の千早赤阪村周辺の顕彰活動を尾谷雅比古がまとめた論考も収録。楠木正成の過去の実像と現在の受容をまとめた一冊。

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  • 史疑 徳川家康事蹟 覆刻版+現代語訳
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    近代国家日本の暗部を抉る、四百年に一冊の危険な書。幻の家康論『史疑 徳川家康事蹟』の完全覆刻版+現代語訳。明治三十五年四月、村岡素一郎著『史疑徳川家康事蹟』は民友社(徳富蘇峰・主宰)から出版されたが、忽ちの内に絶版となった。『史疑』は、三百年にわたって日本を支配した徳川幕府の神祖家康の出自に隠された秘密を克明に跡付け、貴賤交替史観によって明治藩閥政府要人のいかがわしさを容赦なき筆致で暴き出し、幻想の近代国家日本の暗部を抉る。 民友社から出版された本を初版のまま覆刻し、礫川全次による現代語訳を付す。 第一章 序論  第二章 家康公の幼時駿府の寓居地及び祖母尼公の身柄第三章 家康公の誕生及び其の父母の身柄 第四章 家康公幼少期の境遇及び其の業務 第五章 家康公活動の初期及び親族故旧の厄難 第六章 家康公の飛躍奮搏 第七章 家康公震天撼地の大活動 第八章 家康公と岡崎三郎信康及び関口氏との関係 第九章 家康公の性格論 (現代語訳版目次より)

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  • 史疑 幻の家康論 新装増補改訂版
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    明治三十五年四月、民友社(徳富蘇峰主宰)から出版された村岡素一郎著『史疑 徳川家康事蹟』は徳川家康の出自に秘められた謎を初めて明らかにしたが、刊行後忽ちのうちに絶版となった。南條範夫の『三百年のベール』、隆慶一郎『影武者徳川家康』などのもとになった奇書『史疑』に秘められた謎を、新たな視点で解読する。新装増補改訂版。 【目次】 まえがき 増補改訂版へのまえがき 第1章 奇書『史疑』と現代 忘れられた家康論/『史疑』の再発見/『史疑』の復活/『影武者家康』の登場/余波は続く 第2章 『史疑』はなぜ葬られたか 徳川家妨害説/歴史は繰り返す/危険な「史論」/隠された時局批判/過激な言説/明治三十年代の政局/薩長藩閥への不快感/二人の要人 第3章 伊藤博文と山県有朋 伊藤と山県について/「中間」とは何か/長州藩の卒席班/伊藤博文の生い立ち/少年時代の博文/出世のいとぐち/山県有朋の生い立ち/屈辱的な体験/人生の転機来る/松下村塾と維新回天/伊藤と「華族令」/爵位制度の由来/伊藤の執念/伊藤公爵家系譜/山県と明治天皇/不遜なり山県/宮中某重大事件/最後の革命家 第4章 村岡素一郎と貴賤交代論 若き日の素一郎/立身出世の道/突然職を辞す/『日本神学新説』/家康研究の時代/『史疑』と時局論/内村鑑三の政府批判/内村の維新観/『血史』に於ける維新観/『痩我慢の説』/貴賤交代の着想/「抹殺博士」重野安繹/「変節漢」徳富蘇峰 第5章 「下級武士」論/伊藤博文の「旧宅」/「下級武士」という言葉/軽輩とは/士分への昇格/軽輩から卒へ/卒から士族へ/「新士族」と「下級士族」/歴史学の怠慢/「真相」への遠慮/三浦梧楼の回想/下級武士研究の課題 第6章 『史疑徳川家康事蹟』を読む/『史疑』読解のために/桑田氏の要約/『史疑』の構成/史疑序と自序/五か条の緒言/八つの着眼/結論九項目の提示/家康の生地は?/家康の父母/家康の幼少期/初期の活動/飛躍期/大活動期/悲劇の解明 第7章 銭五貫と銭五百貫―家康はいくらで売られたのか―/桑田忠親氏の『史疑』批判/『駿府政事録』と『駿府記』/銭五貫と銭五百貫/明治二十四年の論考から/林羅山の改竄/切れ者後藤光次/残された諸課題 第8章 禁書『史疑』の謎/信康助命説/柿を称える/氏なくして玉の輿へ/究極の貴賤交替論 補章・幻の家康論・その後/『駿府政治録』の写本を見る/谷万平氏を知る/『歴史読本』インタヴュー記事/榛葉英治さんからの手紙/『史疑』のマンガ化/その他の出来事補章 幻の家康論・その後/近代日本における<ネジレ>の構造 『攘夷と憂国』を構想しながら *増補改訂版のための補考 あとがき

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  • 精神医療改革事典
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    精神医療改革運動に関わってきた精神科医・看護師・PSW、当事者や福祉関係者による精神医療改革に特化した事典。 精神医療改革の実際を担ってきた多くの精神医療従事者が、日常の実践をとおして、果てしない空白の病棟列島に挑戦する。 ◆精神医学・医療の領域では、すでに多数の辞典や事典が刊行されています。精神医学全般を網羅した大小・新旧の辞典から用語集のような書籍もあれば、精神分析・発達・精神薬理といった専門分野に特化したもの、あるいは歴史・精神看護学・メンタルヘルス・心理学などに焦点をあてたものなどもあり、それらの中には良書も少なくありません。しかし、最も重要であるはずの精神医療改革に特化した事典は、なぜかこれまで刊行されていませんでした。 ◆『精神医療改革事典』は、精神医療にかかわるさまざまな用語や概念の解説を収録したものにとどまりません。一つひとつの項目を読み進めるうちに、日本、あるいは世界的な広がりにまで及ぶ歴史的な事件や犯罪と、精神医療の過去から現在にいたる歴史が、不可分にむすびついていることに気づかされます。精神医療改革の歴史をたどることで、人間の存在、精神の有り様が、言語や文化の違いを超えて普遍性をもっていることに改めて気づかされます。(「刊行にあたって」より)

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  • 先代旧事本紀 訓註
    -
    1巻8,800円 (税込)
    『古事記』『日本書紀』と並んで日本の三大古文献といわれた『先代旧事本記』は江戸時代に一部の国学研究者が偽書と断定したことから、古文献からはずされ今日に至るまで葬られていた。 在野の研究者・菊池山哉は『天の朝の研究』で『先代旧事本記』が偽書でないことを明らかにし、自身の研究の大きな糧としたが、学会からは蔑視の対象として無視されつづけてきた。大野七三氏の研究は現地踏査を踏まえた膨大な資料を駆使して神代の神々が「神話」ではなく実在の神々(人間)によって担われていたことを跡付ける。 まえがき/凡例◎『先代旧事本紀』本文、訓註 序、目録/巻第一、神代本紀・神代系紀・陰陽本紀/巻第二、神祇本紀/巻第三、天神本紀/巻第四、地祇本紀/巻第五、天孫本紀/巻第六、皇孫本紀/巻第七、天皇本紀/巻第八、神皇本紀/巻第九、帝皇本紀/巻第十、国造本紀 ◎『先代旧事本紀』概説 1 その成立と諸本について/2 『先代旧事本紀』十巻の構成/3 大和朝廷の成立と饒速日尊/4 饒速日尊の御兒について/5 饒速日尊の伝承は『古事記』『日本書紀』によって消された/まとめ・神々は実在なされた/饒速日尊の伝承は史実である/『先代旧事本紀』こそ真実の歴史書 ◎参考文献および資料/付録1、出雲・日向・大和一族関係系図/付録2、初期大和朝廷物部氏政治祭祀者表/『先代旧事本紀 訓註』復刊にあたって

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  • 先代旧事本紀 現代語訳
    5.0
    1巻7,480円 (税込)
    『先代旧事本紀』(十巻)は、『古事記』・『日本書紀』と並ぶ三大通史書のひとつである。自然や祭祀と密接な古代人の精神文化を背景に、物部氏の立場から日本古代を通史的に記す。最も古いとされる卜部兼永の写本(天理図書館蔵・国重要無形文化財)の現代語訳に詳細な註記を付して、謎多き古代史の実相を解き明かす研究者必読文献。 ●目次 先代旧事本紀の序 先代旧事本紀 巻第一 先代旧事本紀 巻第二―神祇本紀(天つ神と国つ神) 先代旧事本紀 巻第三―天神本紀 先代旧事本紀 巻第四―地祇本紀 先代旧事本紀 巻第五―天孫本紀 先代旧事本紀 巻第六―皇孫本紀または天孫と申し上げる 先代旧事本紀 巻第七―天皇本紀上 先代旧事本紀 巻第八―神皇本紀 先代旧事本紀 巻第九―帝皇本紀 先代旧事本紀 巻第十―国造本紀 安本/美典 1934年、中国東北(旧満州)に生まれる。京都大学文学部を卒業。文学博士。産業能率大学教授を経て、雑誌『季刊邪馬台国』(梓書院発行)編集責任者 志村/裕子 1959年、千葉県に生まれる。青山学院大学文学部日本文学科を卒業。日本鋼管(現JFEスチール)(株)を経て、邪馬台国の会・カルチャーセンターを通じ古代史を探究する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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  • 「満蒙開拓民」の悲劇を超えて
    -
    1巻2,420円 (税込)
    「開拓」という名によって〈新天地・満洲〉へ渡った人々は敗戦によって酷寒の地に取り越され、飢えと寒さ、疫病によって死屍累々となり、その遺骨は山野に散乱し長い間風雪にさらされることとなった。 苦難を越えて生き延びた人々が中国の人々と手を取り合って遺骨を収集し、「日本人公墓」を建立するまでの貴重な現代史の証言集。

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  • 歴史民俗学 No.1
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    ――掲載ページより「創刊に際して」―― ここに「歴史民俗学」を創刊する。本誌は、歴史、民俗学、歴史民俗学に関する諸篇文を収録する研究誌である。本誌は、関東歴史民俗学研究会の機関誌であり、同会会 員がその研究成果を発去する場である。同時に本誌の誌面は、これを会員外にも開いてゆきたいと思う。本誌は、アマチュア精神、在野精神を大切にする研究誌でありた いと思う。本誌は、既成のアカデミズムやジャーナリズムが正当な評価を与えないであろう研究も、これを拒まない。むしろそうした研究をこそ、歓迎したいと思う。本誌は、不定期刊である。ある枠度の研究が蓄積された段階で、順次発刊されることになろう。創刊号に収録した論文は、関東歴史民俗学研究会九四年夏期例会で発表された研究を文章化したものを中心としている。本誌の編集主体は、関東歴史民俗学研究会の常連メンバーである。今の所、具体的な投稿規定などを持っていないが、これらについては、徐々に整えてゆくことになろう (だいたい会そのものが規約などを持っていないのである)。編集姿勢については右に述べた通りで、これは今後も変えるつもりはない。なお当会は、かねてから同好の士の参加を呼びかけている。関心をお持ちの方は、巻末の案内を参照され、ご連絡をいただければと思う。 一九九五年一月二〇日 関東歴史民俗学研究会 礫川 全次 斬首論◎田村勇/人肉再論◎礫川全次/古代の入墨と民俗(1)◎畠山篤/賤種流離譚(1)◎谷万平/山窩資料[幕末から明治初期の一犯罪者による証言]◎半田直/犯罪の記号論◎礫川全次/犯罪と民俗学の方法をめぐって◎長島次郎/野口英世の母の「家」観念[勉強立身の背景]◎尾崎光弘/吉本隆明『共同幻想論』批判(1)◎青木茂雄

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  • 歴史民俗学 No.2
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    ――掲載ページより「巻頭の言葉」―― アマチュア精神、在野精神を標榜する本誌が、どのように受けとめられるのか、評価されるのか、創刊にあたっては、若干の不安があった。もとより、アカデミズム、ジャーナリズムからの評価は期待していない。問題は、この本を手にし、購入し、閲覧していただいた方々の御感想である。売れゆきはソコソコだが、読者カードの返送が異例に多い、それも、好意的な評価が多いという書肆からの連絡であった。やはり、こういった性格の雑誌に、一定の支持層があったのである。創刊第二号であるが、創刊号以上に内容を充実させえたと一同自負している。引き続き、御支援をお願いいたします。なお、創刊号でも強調させていただいたが、本誌の誌面は、会員外にも開かれている。本誌の趣旨に賛同される読者諸氏の投稿((入会)を、重ねて呼びかけたいと思う。 ー九九五年八月二◯日 関東歴史民俗学研究会 礫川全次 汚職論[贈収賄の民俗心意]◎田村勇/古代の入墨と民俗(2)[付:南島とアイヌの入墨]◎畠山篤/賤種流離譚(2)◎谷万平/島社会に潜む幻影(1)[神津島に残る「二十五日様」]◎鈴木光志/母、飯尾ヒロのサンカ回想[自筆記録と聞き書き]◎飯尾恭之/井口乗海論◎礫川全次/マーシャル諸島殺人事件の謎◎長島次郎/吉本隆明『共同幻想論』批判(2)◎青木茂雄/近代事件・犯罪総合年表(1)◎編者・半田直/資料編

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  • 歴史民俗学 No.3
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    ――掲載ページより「巻頭の言葉」―― マイナーな研究会が作るマイナーな雑誌である。しかし、こうした雑誌だからこそ発表できる研究もあるに違いない、と信じていたのである。今回の飯尾恭之さんの研究など、まさにそうした研究の一つであろう。東京オリンピック以降に「サンカ」と接触したという記録を、これまで誰が残していただろうか。「サンカ」と呼ばれる人々は、三角寛一人に「情報」提供し、そのあと忽然として姿を消していた。しかし、飯尾さんは、何と、ー九八◯年代になって「サンカ」の一人 (ご本人は「サンカ」を自称していない)と接触し、聞き取りをおこなった。「ウメアイ」も実測された。まことに貴重な記録であり、研究である。本会がこうした研究とめぐりあうことができたのも、こうした雑誌を発行していたからこそ、というものである。うれしい限りである。ようやく創刊三号である。まだまだ不十分な点が気になる。引き続き読者諸氏のご支援、ご入会をお願いしたいと思う。 ー九九六年一月五日 関束歴史民俗学研究会 礫川全次 島の文献を漁る[私の古書遍歴1]◎鈴木光志 /尾張サンカの研究[廻遊竹細工師「オタカラシュウ」の面談・聞き書き・検証調査]◎飯尾恭之/喜田貞吉と“賤民の歴史民俗学”[ニッポン民俗学外史]◎礫川全次/菊池山哉小伝◎田中紀子/白山神巡脚考◎谷村俊介/島社会に潜む幻影(2)[病魔に怯えた島民たち]◎鈴木光志/水戸黄門偽善者説[歴史民俗学COMIC MYSTERY]◎清水おさむ+清水ひろ子/「人柱」の民俗伝承◎田村勇/吉本隆明『共同幻想論』批判(3)◎青木茂雄/「須賀川市内の祈祷師宅における多数殺人事件」傍聴記録◎半田直/近代事件・犯罪総合年表(2)◎編者・半田直/資料編

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  • 歴史民俗学 No.4
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    ――掲載ページより「巻頭の言葉」―― ー九九◯年に四名で発足した関東歴史民俗学研究会ですが、機関誌『歴史民俗学』発刊を機に会員が増え始め、最近は全国各地から論文やお便りが届くようになりました。うれしい限りです。特に本年にはいってからは、愛知、大阪方面の会員が元気です。そうしたこともありまして、本年四月十三日、春季研究報告会の席上で、「関東歴史民俗学研究会」を「歴史民俗学研究会」と改称したらどうか、という話が出ました。一同、これといった異議なく、会の改称が承認されました。今後、「歴史民俗学研究会」を名乗ることになりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。また、これを機会に、改めて全国の皆様に御入会をお誘い申し上げたく存じます。第四号は、これまで以上に力作を集めることができたと自負します。閲読いただいた上、御意見、御感想など、いただければさいわいです。 一九九六年四月一五日 歴史民俗学研究会 礫川 全次 鳥瞰図の魅力[私の古書遍歴2]◎鈴木光志/尾張サンカの研究(2)[廻遊竹細工師「オタカラシュウ」の面談・聞き書き・検証調査]◎飯尾恭之/喜田貞吉と特殊部落研究号[ニッポン民俗学外史2]◎礫川全次/島社会に潜む幻影(3)[『七島日記・図絵』を見取る]◎鈴木光志/菊池山哉小伝(2)◎田中紀子/古本屋通い三〇年[私の古書遍歴3]◎礫川全次/天竜川流域のシシウチ神事[シシウチ神事にみる死と再生]◎吉村睦志/良弁伝説と水の信仰◎田村勇/西国巡礼行者「尼サンド」について(1)◎玉城幸男+小林義孝/君知るや満洲国の民俗博物館を(特)[満洲国国立中央博物館民俗展示場のドキュメント抄]◎犬塚康博/吉本隆明『共同幻想論』批判(4)◎青木茂雄/資料篇 解説◎礫川全次

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  • 歴史民俗学 No.5
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    ――掲載ページより「巻頭の言葉」―― 必要があって、大正期から昭和初年あたりの雑誌を調べている。『人類学雑誌』、『民族と歴史』、『郷土研究』、『民族』、『民俗学」、『旅と伝説』、『土俗と伝説』、『犯罪科学』等々。どの雑誌も、非常におもしろく、これらの雑誌がその個性を競うように共存していた時代に、羨望の念を覚えるのである。これらの雑誌には、だいたい次のような共通性がある。 (1) 学問的な水準が高いにもかかわらず、一般の読者の興味関心にも対応できる通俗性も兼ね備えている。 (2) 多分野にわたる、様々なタイプの研究者が執筆している。 (3) 誌面が、読者にも開かれており、雑報、紙上問答等の欄からも、興味深い情報が得られる。 さて、今日の学術界、出版界を見てみよう。こうした特色を備えた雑誌が、果してどれだけあるだろうか。どうしてこのように日本の知的世界は貧弱になってしまったのか。『歴史民俗学』という雑誌が、(1)~(3)の特色を備えているという自信は、まだない。しかし、その方向性を目指しているという意思は表明しておきたいと思う。冒頭にあげたような雑誌を範としつつ、編集に励みたいと思う。 礫川 全次 高値安定の学術書[私の古書遍歴4]◎鈴木光志/オセタ=三十三度行者についての書簡◎赤松啓介/尾張サンカの研究(3)[廻遊竹細工師「オタカラシュウ」の面談・聞き書き・検証調査]◎飯尾恭之/福沢諭吉と下級武士のエートス[ニッポン民俗学外史3]◎礫川全次/島社会に潜む幻影(4)[『七島日記・図絵』を見取る(二)]◎鈴木光志/菊池山哉小伝(3)◎田中紀子/一石五輪塔は何を語るのか[―書を持ち、墓地を巡ろう―(上)]◎横田明+西山昌孝+小林義孝/古書店通いの魅力[私の古書遍歴5]◎青木茂雄/団左衛門支配の伝承をもつゾウリオモテ作り◎田村 勇/西国巡礼行者「尼サンド」について(2)◎玉城幸男+小林義孝/シシウチ神事と柴祭り[シシウチ神事にみる死と再生]◎吉村睦志/君知るや満洲国の民俗博物館を(監)[藤山一雄の民俗博物館論]◎犬塚康博/魏志倭人伝の示す身分階層について◎西江雄児/「表彰録」のなかの女性像◎尾崎光弘/熊野とダイヤモンド[八十歳の反骨ジャーナリスト]◎礫川全次/吉本隆明『共同幻想論』批判(5完)◎青木茂雄/資料篇 解説◎礫川全次

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  • 歴史民俗学 No.6
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    ――掲載ページより「巻頭言」―― 前号の巻頭言で、大正から昭和初期にかけて出ていた雑誌とからめて、本誌のめざすところを述べてみた。これを読んでいただいての反応かどうかはわからないが、ある読者(高名な精神科医、執筆家)から次のようなお便りをいただいた。 「『旅と伝説』のよみがえりかな、となつかしく思いました。私の少年時代には、こういう雑誌がちらほら残っていました。昔は民俗学も人類学も大学の教科でなく、試験もなかったため、みんなが勝手なことをいっていました。それでおもしろかったのだと思います。昭和の初期は悪い時代だというのが定説らしいですが、独創的、野人的で、おもしろいことをいう人がいました。昔を思うこと切です。」 うれしいお便りであった。今日の「知的情況」の中で本誌の果し得る役割について、若干の自信が得られたような気がしたことであった。なお、鈴木光志氏の「私の古井遍歴 8」も、御ー読いただければと思う。 礫川 全次 男装の怪盗[フォークロア:点描]◎鈴木光志 /銀座・夜店の古本屋[私の古書遍歴]◎越智信義/尾張サンカの研究(4)[回遊竹細工師「オタカラシュウ」の面談・聞き書き・検証調査]◎飯尾恭之/福沢諭吉の異色作『かたわ娘』[ニッポン民俗学外史4]◎礫川全次/鯨は神だった◎下村巳六/菊池山哉小伝(4)◎田中紀子/西国巡礼行者「尼サンド」について(3)◎玉城幸男+小林義孝/幕末期におけるある非人部落の生活と風俗[玄海部落の場合]◎松浦国弘/江戸の人々と「六地蔵石灯篭」[浅草寺「六地蔵石灯篭」考余録]◎武井利通/私の古書遍歴◎鈴木光志/しゃぐじ神信仰覚え書き(1)◎吉村睦志/一石五輪塔は何を語るのか(下)◎横田明+西山昌孝+小林義孝/弥生時代の鉄製工具を用いた石器製作[技術革新か、あるいは消滅していく技術の輝きか]◎栗田 薫/全戸に配布された「岬町の歴史」◎小林義孝/山上の道◎伊藤貞樹/私の古書遍歴◎塩崎幸雄/一人の機知、万人の智恵。ことわざの性質について◎ウォルフガングー・ミーダー著・武田勝昭訳/資料篇 解説◎礫川全次

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  • 歴史民俗学 No.7
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    ――掲載ページより「巻頭言」―― 会員に限らず、在野の研究者に研究発表の場を提供しようというのが、創刊当初からの本誌の方針である。最近は、会員の紹介による入稿のみならず、未知の研究者からも多くの投稿をいただくようになった。まことに喜ばしい限りである。今後、季刊体制に移行するにあたって、この場で改めて、論文の御投稿を呼びかけたいと思う。次に、論文集としての本誌の方針を列挙しておきたい。 (1) 本誌は、歴史学、民俗学、考古学、歴史民俗学に関わる、清新にして有益な論文を募りたい。 (2) いわゆるアカデミズム的な発想で投稿論文を審査したり、掲載の可否を決定したりすることを本誌はしない。 (3)  投稿者の業績、人脈、思想信条等は、採用の可否とは関わりがない。 (4) 原則として、枚数に制限を設けない (ただし、必要に応じて分載、連載扱いとすることがある)。 (5) 掲載料の徴収、掲載誌の割当て等はしない。 なかなか評価してもらえないので、内輪の者が言ってしまうのだが、今どきこういう雑誌というのも珍しいのではないかと思う。よろしく御支援をお顧いする次第である。 礫川 全次 尾張サンカの研究(5)[廻遊竹細工師「オタカラシュウ」の面談・聞き書き・検証調査]◎飯尾恭之/沖縄の古代結縄文字考◎田中紀子/異色の在野史家・八切止夫[ニッポン民俗学外史木]◎礫川全次/僧侶原天隨の部落改善事業◎松浦国弘/島社会に潜む幻影(6)[志神津島の葬儀]◎鈴木光/行基と観音伝説(1◎田村 勇/しゃぐじ神信仰覚え書き(2)[しゃぐじ神信仰の伝播と展開]◎吉村睦志/屑拾いは物を生かす立派な仕事[名古屋報徳少年団時代の思い出を聞く]◎中島久恵/葬送儀礼における銭貨(1)[分析の方法ならびに古代墳墓と皇朝銭]◎小林義孝/奇なる呪物〈千人針〉(雑記)◎加藤良治/西国巡礼行者「尼サンド」について(4)◎玉城幸男・小林義孝/竃と火と女性◎狩野敏次/抵抗こそが人生だ[木村亨自伝]◎木村 亨〈聞き手 礫川全次〉/女と櫛[フォークロア:点描]◎鈴木光志/巻頭言◎礫川全次/六十六部廻國行者[文献ガイド2]◎松田與平 納経請取帳 小林義孝/和本の楽しみ[私の古書遍歴9]◎鈴木光志/未顕の真実・日本回教史[私の古書遍歴10]◎塩崎幸雄/探偵小説とカストリ雑誌[私の古書遍歴11]◎末永昭二

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  • 歴史民俗学 No.8
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    ――掲載ページより「巻頭言」―― やはり、雑誌というのは難しい。前回の巻頭言で、あれだけ真剣に投稿を呼びかけたのだから、少しは未知の読者からの投稿が増えるかと期侍したが、今回に限っては全くのゼロであった。あいかわらず、少数の常連メンバーとその紹介者によって、本誌は維持されているのである。どうしたら本誌への論文投稿が増えるのか。深刻な課題である。そこで、今回の研究合宿(一九九七年八月)では、現状の分析や今後の対策のための議論に相当の時間を割いた。 ◯収録論文がカタすぎて、投稿しようという読者も二の足を踏んでいるのではないか。 ◯雑誌が余りに怪し気で、投稿の対象と思われていないのではないか。 ◯雑誌や会の性格がはっきりしないので、読者が講読以上の関わりを避けているのではないか。 その他、様々な分折が出されたが、一同指摘に肯くばかりで(?)、具体的な対策という所までは話が発展しなかった。しかし、引き続き読者に投稿を呼びかけつつ、会員の創意工夫で、開かれた雑誌、親しみやすい雑誌、雑誌らしい雑誌を目指してゆこうということでは意見が一致した。今後も一層の御支援をお願いしたい。最後に、しつこいようだが、読者の皆様には、ぜひぜひ投稿を試みていただきたいと思う。 ー九九七、八、一五 礫川全次 尾張サンカの研究(6)[廻遊竹細工師「オタカラシュウ」の面談・聞き書き・検証調査]◎飯尾恭之/「幻の艪」とその断章◎田村 勇/前科者・加藤清之助の生涯[救世軍から社会事業家へ]◎松浦国弘/沖縄の古代結縄文字考(2)◎田中紀子/福士幸次郎と『原日本考』[ニッポン民俗学外史金]◎礫川全次/シベリアにおける煙草の消費[伝統とその発生]◎S・A・ヴァレーリェヴィチ 枡本 哲訳/しゃぐじ神信仰覚え書き(3)[しゃぐじ神信仰と道祖神信仰]◎吉村睦志/光明真言と葬送儀礼◎横田 明・小林義孝/モノになる動物のからだ(1)◎中島久恵/空襲下の流言(迷信)[爆弾よけ]◎加藤良治/抵抗こそが人生だ(3)[木村亨自伝]◎木村 亨〈聞き手 礫川全次〉/竃と境界[クド・ホド・ホトを中心に]◎狩野敏次/二宮金次郎伝説の誕生(1)[物語の原像1]◎青木茂雄/追悼 下村巳六さん「カラスからオウムまで」◎下村巳六〈聞き手 礫川全次〉/上野不忍池の競馬場[フォークロア:点描]鈴木光志/金華山で鹿を食べる[私の採訪遍歴1]◎田村 勇/儒教社会のホームドラマ[韓国映画批評1]◎青木茂雄/橋本犀之助『近江高天原の研究』[珍書発掘1]◎礫川全次/菓子商業

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  • 歴史民俗学 No.9
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    ――掲載ページより「巻頭言」―― 先日、某大学主催の考古学講座に参加してみた。定員三◯◯名ほどの教室がほぼ満員、参加者はいずれも講師の話に耳を傾け、熱心にメモを採っていた。参加者の年齢層はほとんど六◯代。こうした中年層が、今日の考古学ブームを支えているという事実を確認した。こういった人々の知識欲、研究意欲を、何とか本研究会、あるいは本誌に結集することができないものか。そのことが頭から離れず、せっかくの講師のお話は、あまり印象に残らなかった。さて、本会は本年四月、名古屋で第一回研究大会を開催する。在野の小さな研究会の主催であるが、既に愛知を中心とする 有力な地域研究団体の御支援を数多く得ている。もちろん「公開」の研究会である。内容については、「案内」ページを御覧いただきたいが、「歴史、民族、考古学」に関わる、清新にして、有益な情報、視点を提供しようという気持ちで、着々と準備を進めている。これまで、雑誌を通してのみ、本会あるいは本誌執筆者に接してこられた読者の方々も、この際ぜひ大会に参加され、交流を深めていただきたいと思う。とりあえず一日だけの会であるが、報告、シンポジウム、懇親会等、色々な形で研究・交流の機会を作ってゆきたいと思う。関係書籍の割引販売もおこなう予定である。年令、関心分野・研究分野の如何にかかわらず、御参会いただければと思う。 ー九九八年一月一◯日 礫川 全次 尾張サンカの研究(7)[総論][回遊竹細工師「オタカラシュウ」面談・聞き書き・検証調査]◎飯尾恭之/古代釉研究二〇年[日本の古代釉の起源を求めて]◎吉村睦志/沖縄の古代結縄文字考(3)◎田中紀子/宍戸儀一と古代鉄文化の研究[ニッポン民俗外史(7)]◎礫川全次/宍戸儀一遺稿「福士幸次郎」◎宍戸儀一〈解説=礫川全次〉/行基と観音伝説(2)◎田村 勇/車 善七◎宇田川文海〈解説=松浦国弘〉/三十三度行者がもたらしたもの◎小林義孝/モノになる動物のからだ(2)◎中島久恵/土器における聖性の顕現[聖なる土器の史的意義]◎京嶋 覚/もう一つの空襲があった◎加藤良治/抵抗こそが人生だ(4)◎木村亨〈聞き手:礫川全次〉/二宮金次郎伝説の誕生(2)◎青木茂雄/昭和30年代の武蔵野の民家[フォークロア:点描]◎礫川全次/追悼 鈴木志さんのこと◎礫川全次/鈴木光志の想い出◎鈴木載子/寺を替えること[古文書を読む1]◎鈴木光志/農聖 石川理紀之助の生涯(上)[歴史人物評伝1]◎田中紀子/伊豆と奄美と下北と[私の採訪遍歴2]◎田村 勇/不条理と受難[韓国映画批評2]◎青木茂雄/特集ジャーナル社編『デマの功罪』[珍書発掘3]◎礫川全次

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  • 歴史民俗学 No.10:雑学の冒険
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    ――掲載ページより「まえがき」―― 『歴史民俗学』創刊10号を記念し、ここに特集号「雑学の冒険」をお送りします。歴史民俗学研究会の会員が、ここ一年ほど間に、ヒマをみて書きためたものを編集したものです。研究の余録あり、趣味的な情報あり、たまたま仕人れた知識あり、これからの研究のアイディアありと、内容はまさに種々雑多です。これらをほぼ年代順に配列してみましたが、項目によっては、年代区分を超えるものもあり、区分と順序はあくまで目安であることをお断りしておきます。従来の雑学本より、記述はやや専門的、またはややマニアックかもしれませんが、むしろそこを、本書の特色として位置づけたいと思います。雑学の可能性を探るための試みとして、ご理解いただければ幸いです。本会(歴史民俗学研究会)は、限りなく開かれた研究会です。また、機関誌『歴史民俗学』も限りなく読者の万々に開かれています。論文、報告、資料、コラムなど、形式を問わず、投稿をお待ちしています。本誌は、年四回発行(季刊)をめざしており、そのうち年一回は、この号のような「特集号」をする予定です。とりあえず次回特集号の(一九九八年一二月発行予定・原稿締切日は一◯月末)のテーマは、「埋もれた偉人・知られざる研究」(仮)です。読者の皆様にも、ぜひこのテーマでご執筆をお誘い申し上げる次第です。推しくは、本会事務局までお問い合わせ下さい。なお、巻末の「歴史民俗学研究会へのお誘い」も、併せてご覧いただければ幸いです。 ー九九八年二月一五日 歴史民俗学研究会を代表して 礫川全次 歴史民俗学研究会が総力を挙げて取り組んだ「雑学」100テーマの集大成! 古代の雑学 / 江戸時代の雑学 / 明治時代の雑学 / 大正時代の雑学 / 昭和前期の雑学 / 戦中の雑学 / 戦後の雑学 / 付録「MEET THE JAPANESE」に見る日本の光景

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  • 歴史民俗学 No.11
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    「歴史民俗学に見る日常性の向こう側」をテーマに名古屋で開催された、第1回歴史民俗学研究会・全国大会の報告特集号。 大会を振り返って◎礫川全次/開会の挨拶◎田村 勇/基調講演・歴史の死角と民俗学の盲点[人柱をめぐって]◎礫川全次/研究発表・幻のサンカを考える◎飯尾恭之/研究発表・最新資料から見た邪馬台国時代の村と集団◎丸山竜平/研究発表・「歴史民俗学」からみた“あの世への思い”◎小林義孝/シンポジウム・「歴史民俗学」にみる日常性の向こう側◎丸山竜平+田村 勇+礫川全次+飯尾恭之+小林義孝〈司会:桜井隆司〉沖縄の古代結縄文字考(4)◎田中紀子/行基と観音伝説(3)◎田村 勇/日本人女性と外国人男性の関係の歴史◎竹下修子[らしゃめんとオンリーの比較から]/竃と地形◎狩野敏次/[フォークロア:点描]ガーナのベンツ型棺桶◎礫川全次/[歴史人物評伝2]農聖 石川理紀之助の生涯(下)◎田中紀子/[古文書を読む2]接待に奔走したある名主◎鈴木光志/[雑学の冒険1]香具師の知恵◎飯尾恭之/[雑学の冒険2]猪垣(西三河山村における野獣とのたたかい)◎鳥山将平/[雑学の冒険3]歴史の空白(軍隊の実状は)◎及川郁郎/[珍書発掘5]後藤興善『民俗学入門』◎礫川全次/[私の採訪遍歴3]天の岩屋のある沖縄の島(伊平屋島)◎田村 勇

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  • 歴史民俗学 No.12
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    【対談】サンカ学の現在 対談・サンカ学の現在[サンカ学の現状と課題をめぐって]◎佐伯 修×飯尾恭之〈司会:礫川全次〉/丙の年の人の故に焼き失わず[『日本霊異記』の考古学・墳墓篇]◎小林義孝/内鮮婚姻[社会的・法的背景を中心に]竹下修子/戦争の史実をほりおこす[敗戦前後の名古屋聯隊区司令部]◎加藤良治/沖縄の古代結縄文字考(5)◎田中紀子/モノになる動物のからだ(3)◎中島久恵/穂積陳重の食人俗研究[ニッポン民俗学外史8]◎礫川全次/報徳結社の国家構想(1)◎青木茂雄/しゃぐじ神信仰覚え書き(4)[田楽・神楽歌に見るしゃぐじ神]吉村睦志/抵抗こそが人生だ(5)[木村亨自伝]◎木村 亨〈聞き手:礫川全次〉/双体道祖神像の西限[中馬の道と奥三河の信仰民俗]◎鳥山将平[歴史民俗学の眼]日本のジプシー“サンカ”◎礫川全次/[珍書発掘6]寺石正路『食人風俗志』◎吉岡郁夫/[珍書発掘7]林信二郎『生きているコヨミ』◎礫川全次/[雑学の冒険4]これが人間か(かいま見た収容所群島)◎及川郁郎/[韓国映画評3]土俗と近代◎青木茂雄/[私の採訪遍歴4]猿の頭の蒸焼き(下北半島)◎田村 勇/[古文書を読む3]弟子入り志願◎鈴木光志/[歴史人物評伝3]農聖 石川理紀之助の生涯(余録)◎田中紀子

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  • 歴史民俗学 No.13
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    特集・ゾルゲ事件の真相 特集・ゾルゲ事件の真相[伊藤律はスパイだったのか?]◎渡部富哉〈聞き手:谷 俐欧・司会:礫川全次〉/日本銃社会の先駆者[小田東小伝]◎高宮 檀/一燈園からの使者[海野鏡円と医師大橋鼎三の部落改善事業]◎松浦国弘/戦争花嫁に関する一考察◎竹下修子/盗人の神様◎田村 勇/二十世紀における伊豆と韓国・朝鮮◎桜井祥行 /沖縄の古代結縄文字考(6)◎田中紀子/モノになる動物のからだ(4)中島久恵/犯罪民俗学の先駆者・尾佐竹猛[ニッポン民俗学外史(9)]礫川全次/中世における光明真言の流布(1)[破地獄の蔵骨器]◎一石五輪塔研究会/抵抗こそが人生だ(6)[木村亨自伝]〈聞き手:礫川全次〉[歴史民俗学の眼]バチェラーが接した19世紀のアイヌ◎礫川全次/[私の採訪遍歴5]「十和田湖」無銭の旅(秋田)◎田村 勇/[珍書発掘8]沢村幸夫『支那草木虫魚記』◎礫川全次/[雑学の冒険5]戦時下の世相(癒しを求めた人々)◎加藤良治/[雑学の冒険6]大正初期、部落の私立夜学校で使用された国語教本◎松浦国弘/[雑学の冒険7]名古屋市下奥尋常小学校連区進善施設及状況一覧◎松浦国弘/[回想の日本映画1]黒澤明作品に対する違和◎青木茂雄/[古本屋のひとりごと1]古本屋と陶豆屋◎保利當志屋主人

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  • 歴史民俗学 No.14
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    特集・考古学の冒険 性風俗学雑稿・纏足とその技法 ゾルゲ事件の真相 その2 古代日本における銭貨のイミテーション◎秋山浩三/奥津城考[当時、古墳は何と呼ばれていたのか]◎西村 歩/贈与交換と弥生時代社会[大阪湾岸部における弥生時代中~後期の社会変化について]◎若林邦彦/紅皿・紅猪口考◎河内一浩/銃と銅鐸[×の考古学]◎青島祥造/ゾルゲ事件と野坂参三[ゾルゲ事件の真相 その2]◎渡部富哉〈聞き手:谷 俐欧・司会:礫川全次〉/纏足とその技法[性風俗学雑稿]◎船地 慧/ピス健・凶状派◎高宮 檀/柳田国男と尾佐竹猛の接点[ニッポン民俗学外史(10)]礫川全次/竈と地形(2)◎狩野敏次/尾佐竹猛と福本和夫[研究余録]◎安岡昭男/[私の採訪遍歴6]◎田村 勇/[古書巡礼]◎松浦国弘/菅江真澄の歌◎一条なお/墓―過去・現在 そして未来[研究ノート]◎小林義孝/鎖国時代の日本人女性と外国人男性の関係[雑学の冒険]◎竹下修子/千人針にまつわる話[雑学の冒険]◎加藤良治/[歴史民俗学の眼]横浜のラシャメン◎礫川全次/昭和十年代の入社試験にみる珍答案[雑学の冒険]◎礫川全次/[交換誌紹介]『豆州歴史通信』

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  • 歴史民俗学 No.15
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    特集・偽書の日本史:偽文書、偽書、偽作…。我々の知る日本史には多くの「盗作」「剽窃」が潜んでいる。そんな知られざる疑史運動の全貌を解読した総力特集。戦国史を語る一級資料『武功夜話』は昭和30年代に作られた偽書であった…。気鋭の研究者による検証で、今、日本史が変わる! 巻頭論文・偽書『武功夜話』と贋系図『前野氏系図の検証』・勝村公/「土俗的なるもの」のパラドックス・原田実/尾張地方における贋文書を斬る・楸本新/にせものの価値・水野和彦/偽系図は学歴詐称・降矢考雄/贋作・「永仁の壷」顛末記・山崎真臣/偽書の効用・吉田修二/偽物・本物の判定学序論・飯尾恭之/実感的性具考/昭和初期のアールデコ風の門扉・礫川全次/坪井正五郎『婦人と小児』・吉岡郁夫/鳥取でカバンを盗られる・田村勇/『いろはかるたABCにみる世相』・礫川全次

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  • 歴史民俗学 No.16
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    刺青、入れ墨、イレズミ、タトゥー…。究極の身体装飾「イレズミ」を多様な側面から分析・紹介!日本人の刺青に対する想いを探る。研究者必見の「刺青関係文献目録」掲載。巻頭カラーグラビアでは、横浜の文身歴史資料館と三代目彫よし氏のコメントを紹介。 巻頭グラビア・分身歴史資料館/三代目彫よし氏/他[巻頭言]刺青の記憶・吉岡郁夫/桃と入墨[犯罪者はなぜ桃の絵柄を好むのか]・礫川全次/【コラム】文身研究余録・吉岡郁夫/漁師と入れ墨・田村勇/入墨関係文献目録『歴史民俗学』編集部編/[回想の日本映画2]黒澤映画の原点『姿三四郎』『一番美しく』・青木茂雄/馬頭観音・桜井祥行/永仁の壺・吉村睦志/検証 鳴海小作争議は部落農民闘争の典型であったか・松浦国弘/沖縄の古代結縄文字考(7)・田中紀子

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  • 歴史民俗学 No.17
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    「非定住民」は社会の中で異視化された、マージナルな人々であった。しかし、日常生活の中で不可欠な民でもあった。人はなぜ定住よりも浮浪・漂泊を好むのか?ホームレス事情の根本を、乞食、サンカ、浮浪者といった多様な歴史民俗学的切り口から特集する。 [巻頭グラビア]乞食祭り紹介/泥棒の道具/美濃下麻生の乞食祭り(田村勇)/イカサマ行商に生きた人々《天井の無い蚊帳売》の話(勝村公)/尾張サンカの研究 8 廻遊竹細工師「オタカラシュウ」の面談・聞き書き・検証調査(飯尾恭之)/エブネ〔家船〕生活者(田村勇)/最後のサンカ面談記録(利田敏)/サンカの足跡を訪ねて(利田敏)/フロウする都市・福岡(飯嶋秀治)/幼子連れて路頭に迷う リストラホームレス/林芙美子の少女時代 両親と過ごした漂泊の日々(青木茂雄)/竹箕の招福習俗とサンカ 産子祝い習俗流布と移動生産者の相関関係を試考する(鶴田実)/太平洋戦争とコジキ(片山美洋)/浮浪者とホームレス 戦後浮浪者の生業を見る(礫川全次)/フダウリ〔廻遊宗教者の小道具〕(飯尾恭之)/中山道・大湫宿たより 自然と人との出会いの日々(深谷勇次郎)/ニセモノ師の世界 骨董商の内緒ばなし(山崎真臣)/敵機の妖術“紙の爆弾” 戦時下の世相(加藤良治)

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  • 歴史民俗学 No.18
    -
    〈グリコ・森永事件〉の「キツネ目の男」は実在しなかった? 「キツネ目の男」=宮崎学氏の周辺に集中した状況証拠の真相を鋭くえぐる。宮崎氏への巻頭インタビューでは表現者・行動者としての氏の立場がくっきりと打ち出され、新たな犯罪論の確立へと話題が及ぶ。他、『明治犯罪史正談』などの著者として知られる小泉輝三朗の未発表原稿「数平ころがし」、尾佐竹猛の貴重なサンカ論「山窩の群」を掲載。 グリコ・森永事件―その深層と〈病理〉を語る(宮崎学+礫川全次[聞き手])/盗み魚の慣習について もの盗みの民俗(田村勇)/数平ころがし 明治末期の西多摩恩方村における謀殺事件(小泉輝三朗)/盗心に大小なし(勝村公)/山窩の群(尾佐竹猛)/泥棒を防ぐ神と守る神の考察(勝村公)/性神信仰(桜井祥行)/不思議な止血法(片山美洋)/最後のサンカ面談記録 2(利田敏)/お獅子のお頭を預かる 東京(田村勇)/不吉な赤い星―火星(片山美洋)/尾張サンカの研究 9 廻遊竹細工師「オタカラシュウ」の面談・聞き書き・検証調査(飯尾恭之)/父、山哉を語る『東国の歴史と史跡』の覆刊に際して(菊池比古一+礫川全次[聞き手])

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  • 歴史民俗学 No.19
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    かつて「生」と「死」は決して対立するものではなく、ひとつづきの人生であった。今日、葬儀の形式や遺骨の行き先についても関心が高まってきており、誰もが自分の“死”を見つめ直さなければならない時代が到来してきているといえよう。町営火葬場の従業員へのインタビュー、なぜ日本人は自殺をするときに履き物を脱ぐのか、南房総の葬送儀礼のフィールドワークなどを通して、人々の死の意味を多角的に考える“死”と“極楽”の未来学特集。 [巻頭グラビア]河内往生院/信州善光寺/岩手県前沢町営火葬場/ホトケを送って35年(及川一男〈聞き手〉小林義孝+田村勇+礫川全次/木村まき〈構成〉礫川全次)/極楽浄土の入口 巻頭グラビア解説/河内往生院の創建 往生の場の設定(小林義孝)/自殺の作法〈履物を脱ぐ〉をめぐって(川部裕幸)/『近代往生随聞録』現代中国の往生伝(小林義孝)/墓はなくても極楽往生できる(勝村公)/人魂は死人の魂(片山美洋)/あの世の訪問記 八才の記憶(山崎真臣)/南房総の葬送儀礼(田村勇)/来世に導く円空仏(池田勇次)/明治憲法発布の日(新井勉)/明治一八年夏の平松治平 明治時代の日記にみる一般庶民の生活、泥棒・盗難の話(颯田昌光)/怪書『=映画物語=女性三重奏』(楸本新)/岐阜県可児郡御嵩町 切支丹の里(山崎真臣)/戦時下の世相 銃後とおまじない(加藤良治)

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  • 歴史民俗学 No.20
    5.0
    サブタイトルに「三角寛ワールドを学問する」と銘打つ別冊総特集。再評価の気運が高まる三角寛の仕事を検証しつつ、タブーの領域とも言えるサンカの謎に迫る。最新の取材記事に加え、初公開の関係図版・写真も多数掲載。 サンカフォークロアの新たな視点をめぐって 三角寛ワールドを学問する<インタビュー・「尾張サンカの研究」著者 飯尾恭之> 聞き手 礫川全次/尾張サンカの研究(10)廻遊竹細工師「オタカラシュウ」の面談・聞き書き・検証調査<飯尾恭之>/長良川上流域のノアイについて<池田勇次>/コラム・ある在地型竹細工師の行商時持ち歩き小道具<飯尾恭之>/八切止夫のサンカ五部作を読む<礫川全次>/「最後のサンカ」加藤今朝松一代記<利田敏>/【新聞覆刻】山窩にみる原始の姿 神秘に覆れた生活<河北新報>/異見 三角寛サンカ説とサンカの別称<立田浩之>/セブリサンカ”辰っあん”の作った箕とその周辺<堀場博>/コラム・サンカ文字の考察<飯尾恭之>/熊野から見るサンカの世界 ホームページ kumanolife を開設して<中元宏>/三角寛と人世坐<青木茂雄>/サンカに関する文献110(リスト&解題)/「三角寛」に関する新資料報告<飯尾恭之>/【覆刻】犯罪捜査参考資料より「山窩の研究」/インターネット・”サンカ”案内 ホームページに見るサンカ論<礫川全次>

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  • 歴史民俗学 No.21
    -
    かつてのベストセラー作家で、「八切史観」と呼ばれた独自の歴史観を展開した八切止夫。官製の歴史を廃した数々の戦国史、自ら設立した「日本シェル出版」での経営者としての側面、晩年の実証サンカ研究など、その活動は多岐に及ぶ。著作集が刊行されて、再評価の気運が高まる八切の謎に包まれた生涯と仕事を再検証する。 入門・八切史観(礫川全次)/八切止夫年譜(若狭邦男)/八切止夫サンカ論の検証 尾張サンカの研究資料としての吟味(飯尾恭之)/八切原住民史観と太田竜の「日本原住民」(青木茂雄)/父を語る 矢留楯夫(聞き手・若狭邦男)/八切止夫雑感 古書店主から見た八切止夫(中川道弘、聞き手・礫川全次+本誌編集部)/八切の徳川家康替玉説を読む(礫川全次)/八切止夫著作目録(関内孝雄)/八切止夫装幀コレクション/八切止夫の「遊女論考」に因んで(田村勇)/【覆刻掲載】「探偵小説 だるま貞女」『小説倶楽部』より/インターネットに見る八切止夫(中元宏)/【会員通信】鯨塚に何故か魅せられて(親海楽竿)/【コラム】神武天皇は石器時代人か(片山美洋)/【コラム】「マグイノリ」は実在した!(利田敏)

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  • 歴史民俗学 No.22
    5.0
    漂泊の民・サンカと三角寛をめぐる謎多き疑問に迫る最新報告。三角寛の取材当時から生存していた武蔵サンカ・松島兄弟へのインタビューを通して、サンカ社会の生活を実証するほか、三角寛の「現存者の言」を覆刻掲載、三角の未公開資料解説等、サンカ社会の「共有文化」を多角的に検証する総力特集。 荒川族サンカ 辰さん一家の記録(利田敏)/【コラム】平成サンカ発見の日(青木秀樹)/サンカの人々の共有文化の検証 武蔵サンカ・松島兄弟による尾張サンカ資料の解説(飯尾恭之)/松島ヒロはサンカか山窩か(利田敏)/下田市箕作の竹細工と回遊竹細工師・加藤一太郎氏の覚書(堀場博)/【コラム】愛媛県松山で確認されたサンカ文字(田中勝也)/沖浦サンカ論を読む(礫川全次)/サンカ文化を「創造」した三角寛 サンカ言葉やサンカ文字は、本当にあったのか?(皆神龍太郎)/三角寛の[サンカ]をめぐる『中学2年生』トラブル 「第二の福田蘭童」類似事件か?(堀場博)/【コラム】国勢調査と移動・漂泊民(加藤良治)/【コラム】犬娘 中山道を疾走する サンカを追う(宮崎良子)/三角寛に渡した「乞食学者・お圭ちゃん」の筆記ノート(飯尾恭之)/【コラム】"山の民"考(渡邉靖)/千葉県の竹細工事情(田村勇)/セブリ生活のすすめ ユサバリを再現してみて(中元宏)/静岡県サンカ関係の文献目録・解題(堀場博)/【覆刻掲載】現存者の言(三角寛)/三角寛の愛国精神の一文(極堂由紀子)/【コラム】記紀神話の高千穂峯(片山美洋)

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  • 歴史民俗学 No.23
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    「河童」の魅力と謎に迫る内容充実の特集号。特集 かっぱ・カッパ・河童 愛される川の妖怪 修験とカッパ伝承・カッパ民俗考 田村勇/大内かっぱハウス[銚子市] 木村まき/銚子地方の河童伝承 永澤謹吾/[座談会]銚子かっぱ村村民に聞く/河伯欣然 小川夏葉/千葉かっぱ村の現在と展望 清野文男/カッパ商品誕生秘話・商品名に見るカッパ 木村まき/サンカ異称に見られるカッパ類名・河尻英明氏からのフィールド採例の復元と調査 飯尾恭之/河童伝承の地域性 愛知県の事例を中心に 吉岡郁夫/みちのく岩手かっぱ村 谷村和郎/河童の歴史民俗学・没落した河伯 礫川全次/伊豆半島の河童 桜井祥行/[詩]カッパ考 木村まき/かっぱ橋商店街 田村勇/かっぱ橋商店街[街歩き]構成・『歴史民俗学』編集部/かっぱとカワウソの実像について 岡見晨明/[俳句]河童探訪 魚泪/芥川龍之介の河童と”怪異” 青木茂雄/会津ゲスモグリ紀行・河童伝承の周辺 尾崎光弘/河童に関する文献・『歴史民俗学』編集部=編/河童考 宍戸儀一/「川の民」考・筏、川魚、世間、職師の祖父・一柳正義の覚書 渡邉靖/三角寛の隠れ里・母念寺別院探訪記 利田敏/ヤサブロウという名の妖怪 田村勇/金属回収 片山美洋/隠語のしおり 第1回 礫川全次/「サンカの手仕事展」出動記録 利田敏/[追悼]中川道弘さんのこと 礫川全次

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  • 歴史民俗学 No.24
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    「路地」とは表通りから入った家と家の間に挟まれた小さい道のこと。「路地裏」とは「路地の中」という意味だ。かつて路地には住居が面し、家族は路地裏で隣近所という小さな世間と接し、その先は表通りという大きな世間に繋がっていた。老いも若きも路地裏を通じて社会と交流していたのである。そんな「境界としての路地裏」を発想の拠り所として昭和三○年代を思い起こしてみると、そこには時代を知るための豊かな手がかりがあった。芹沢俊介氏が幼少の想い出を通して昭和三◯年代を解読する巻頭インタビューほか、高度成長期、ダム、エネルギー、移民、鍛冶屋、駄菓子、赤線、スバル360、産業デザイン、たけしのぬりえ、死語、身の上相談、橋上市場、漁村民俗など、昭和三◯年代の「場所」と「人」を縦横無尽に行き来しつつ、今日の礎となったあの時代の意味を探る「あなたも知らない昭和三◯年代」! 「昭和三◯年代」を解読する・芹沢俊介氏インタビュー(インタビュアー 尾崎光弘+向井吉人+礫川全次)/風景観を改める 高度成長期を考える1 尾崎光弘/釜石橋上市場興亡秘話 田村勇/ダムの村は、先に「都会」になった 森山睦雄/道は遊び場だった・昭和三◯年代をふりかえって 加藤良治/成瀬映画と「昭和三◯年代」 映画に見る”昭和三◯年代”1 青木茂雄/戦後移民・農を志す 徳永忠雄/身の上相談で読む高度成長期1 尾崎光弘/高度成長期・光と影 渡邉靖/駄菓子屋の行方・東京都西多摩郡瑞穂町箱根ヶ崎の報告 道岡義経/他 ・・・目次より

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  • 歴史民俗学 No.25
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    特集 陰陽師の末裔たち。21世紀のこの時代になぜ、陰陽師安倍晴明がもてはやされるようになったのか?安倍晴明が生存した時代は、魑魅魍魎が跋扈し、流行り病いにかかれば命を失うか、病魔を抱えて生涯苦悶する以外になく、いわば死と病いは日常と隣り合わせであった。縋れるモノは藁でも縋る貪欲な生への渇望は、人間の運不運を支配する天界への加持祈祷や様々な呪術と差別の構造を生み出した。土御門家に支配された被差別民衆史のなかの陰陽師の末裔を辿りつつ、未だに生き続ける陰陽五行の占いや暦、風水思想を多面的に解読する。 陰陽師の末裔たち・特集にあたって 小林義孝/安倍晴明生誕伝承の背景・「しのだづま」と泉州信太陰陽師 信太伝承研究会 歴史民俗学研究会/暦と陰陽師・舞暦と信太陰陽師藤村家 藤村義彰/民俗学者のみた信太陰陽師・小谷方明の世界[その一]小谷方明 小谷方明研究会/「舞大夫」としての信太陰陽師 林耕二/[コラム]「信太妻」と舞大夫の接点・曲舞から説経節・浄瑠璃への可能性 林耕二/被差別民衆史の中の陰陽師[語り手]吉田栄治郎/中近世都市・堺と陰陽道 森村健一/東アジアの狐の伝承 二宮一郎/近世民間陰陽師のイメージとルーツ雑考・近年発見した古文書より 森秀樹/[コラム]菊池山哉が捉えた陰陽師 礫川全次/[コラム]サブカルチャーの中で語られる現代陰陽師 道岡義経/他 ・・・目次より

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  • 歴史民俗学資料叢書II 人喰いの民俗学
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    縄文人は人喰い人種か? モースは1877年大森貝塚を発掘し、そこに食尽の痕跡を発見した。この「衝撃」はその後の日本の人類学・考古学・歴史学の方向を決定した。ある者はモースの発見を否定し、ある者は「例外的」事例として黙殺した。そして大多数の者は縄文人を「日本人」に非ざる「先住民族」と位置づけたのである。 [解説] 『蘭学事始』と腑分/千住骨ヶ原にて/腑分の目的/山田浅右衛門の丸薬/食人の分類/モースと大森貝塚/食人の跡を示す人骨/人々の受けた衝撃/人類学に及ぼした影響/先住民族説/食人を例外的とする説/食人説の許容/寺石正路説と西南戦争/八重山列島の伝説/野口男三郎事件の真相/人体臓器取引き根絶のキャンペーン/人肉食タブーとその解除/近現代人と人肉食タブー/文明国における食人または文化としての食人 1.「支那人人肉ヲ食フノ説」神田孝平 『東京学士院会雑誌』(一八八一)より 2.「人肉ヲ食スルノ説」入沢達吉 『東京人類学会報告』(一八八七)より 3.「食人風習ニ就テ述ブ」寺石正路 『東京人類学会雑誌』(一八八八)より 4.「沖縄県八重山列嶋見聞余録」田代安定 『東京人類学会雑誌』(一八九〇)より 5.「食人風習論補遺」寺石正路 『東京人類学会雑誌』(一八九三)より 6.「常陸吹上貝塚調査報告」大野延太郎 『東京人類学会雑誌』(一八九九)より 7.「常陸吹上貝塚より発見の人類大腿骨に就て」鳥居龍蔵 『東京人類学会雑誌』(一八九九)より 8.「野口男三郎事件『予審終結決定書』」 『男三郎自筆獄中之告白』(一九〇六)より 9.「日本古る人肉食」田中香涯 『医事雑考 妖。異。変』(一九四〇)より 23.「臓器に関する薬効的迷信と犯罪」田中香涯 『医事雑考 妖。異。変』(一九四〇)より 24.「死刑囚の血染饅頭」ほか 米田祐太郎 『生活習慣北支那篇』(一九四一)より 25.「人肉食事件」関 之 『徳川・明治・大正・昭和 著名裁判録』(一九四八)より

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  • 歴史民俗学資料叢書III 浮浪と乞食の民俗学
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    “乞食も三日すればやめられぬ”この諺は、一般には「人に頼るような怠け心をなかなか捨て切れない」という意味に解されている。しかし、見方を変えれば、そこには、他人の善意に身を委ねる安逸、あるいは社会的規範から脱した自由な漂泊に対する、人々の抜き難い憧景が含意されている。浮浪と漂泊の心意とは? 物貰いの民俗とは? 近代日本の浮浪者の実態とは? [解説]宮崎来城の『無銭旅行』/「無銭旅行」の心意/下村湖人の『次郎物語』/無銭旅行と「無計画の計画」/宮本常一の旅/柳田国男の切り口/モノモラヒの心意/「乞食は三日するとやめられぬ」/歓待される乞食/宗教にみる富の否定 1.『乞児悪化の状況』抄 安達憲忠 (一八九五) 2.「浮浪者」勝水淳行 『生活と犯罪』(一九二一)より 3.「乞食論」清水精一 『社会事業研究所講義録』(一九二二)より 4.「乞食の状態」施 乾 『乞食社会の生活』(一九二五)より 5.「乞食」阿部弘蔵 『日本奴隷史』(一九二六)より 6.「帝都に於ける乞食の研究」抄 吉田英雄 『社会政策時報』(一九二七)より 7.『警察犯処罰令研究』抄 村上又一 (一九二七)より 8.「最近に於ける浅草公園の浮浪者と其の内面観」草間八十雄『浮浪者と売笑婦の研究』(一九二七)より 9.「残飯貰ひと立ん坊の研究」工藤英一 『社会政策時報』(一九二八)より 10.「浮浪者の稼ぎに就いて」工藤英一 『社会政策時報』(一九二九)より 11.「ヨナゲ屋と掘り屋」工藤英一 『社会政策時報』(一九二九)より 12.「成田東山寮長の乞食研究」『名古屋新聞』(一九二九)より 13.「乞食記」占部哲次郎 下道にうめく人々―」阿部眞之助 角 達也 『世界画報』(一九三九)より

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  • 歴史民俗学資料叢書IV 刺青の民俗学
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    入墨の図柄に、「桃の実」が好まれるのは何故だろうか? 桃太郎説話が「桃の実」入墨を誘発したのだろうか? むしろ「桃の実」の図柄は、東アジアの人々が共有する「桃の呪力」に対する信仰に由来するのではないか。瓜子姫説話を桃太郎説話に変容させたのは、この「桃の呪力」だったのではないか。 [解説]白川静氏の文身論/加入儀礼と身体装飾/入れ墨とかかわりをもつ諸学/「いれずみ学」は成立しえないか/ベルツの入墨論/入墨=着物代用説/ベルツと安田徳太郎/和歌森太郎の批判/マサキ=南方語説 1.「石器時代の遺物遺跡は何者の手に成たか」抄 坪井正五郎 『東京人類学会雑誌』(一八八八)より 2.「アイヌの婦人」坪井正五郎 『東京人類学会雑誌』(一八八九)より 3.「アイヌの入れ墨」坪井正五郎 『東京人類学会雑誌』(一八九三)より 4.「琉球ノ入墨ト『アイヌ』ノ入墨」宮島幹之助 『東京人類学会雑誌』(一八九三)より 5.「琉球大島群島婦人の黥」吉原重康 『東京人類学会雑誌』(一九〇〇)より 6.「北千島アイヌの入墨に就て」鳥居龍蔵 『東京人類学会雑誌』(一九〇三)より 7.「黥面土偶に就て」大野延太郎 『東京人類学会雑誌』(一九〇四)より 8.「台湾のツァリセン族に見らるゝ尊長表示の標榜」伊能嘉矩 『東京人類学会雑誌』(一九一〇)より 9.「犯罪者ノ文身ニ就キテ」抄 古瀬安俊 『国家医学会雑誌』(一九一〇)より 10.「アイヌの黥について」吉田 巖 『人類学雑誌』(一九一七)より 11.「倭人の文身と哀牢夷」鳥居龍蔵 『人類学雑誌』ケル犯罪者ノ文身ニ就テ」有住左武郎 『行刑衛生会雑誌』(一九三六)より 28.「文身」田中香涯 『医事雑考 妖。異。変』(一九四〇)より  29.「日本のイレズミ風俗」ほか 安田徳太郎 『人間の歴史2』(一九五二)より

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  • 歴史民俗学資料叢書V 生贄と人柱の民俗学
    4.0
    大正14年(1925)皇居(江戸城)二重櫓の下から多数の白骨死体が発掘され、にわかに「人柱」論争が巻き起こった。南方熊楠・柳田国男・中山太郎の人柱論といった強烈な個性で知られる民俗学者の「人柱論」をとおして日本文化の基層を探る。 目次 1.「人柱に関する研究」布施千造(一九〇二) 2.「宗教学と仏教史」加藤玄智(一九一一) 3.「掛神の信仰に就て」柳田国男(一九一一) 4.「本邦供犠思想の発達に及ぼせる仏教の影響を論じて柳田君に質す」加藤玄智(一九一一) 5.「人柱伝説〈『日本伝説集』より〉高木敏雄(一九一三) 6.「人身御供論」(序論)高木敏雄(一九一三) 7.「一つ目小僧」久米長目(一九一七) 8.「松童神」桂鷺北(一九一七) 9.「松浦小夜姫」榎本御杖(一九一七) 10.「人身御供」ジェームス・ビー・スミレー/三上義夫訳(一九一八) 11.「農に関する土俗」柳田国男(一九一八) 12.「人柱の話」南方熊楠(一九二五) 13.「二重櫓下人骨に絡はる経緯」中央史壇編輯部(一九二五) 14.「人身御供と人柱」喜田貞吉(一九二五) 15.「人身御供の資料としての『おなり女』伝説」中山太郎(一九二五) 16.「上代に於ける殉葬の風について」後藤守一(一九二五) 17.「動物を犠牲にする土俗」駒込林二(一九二五) 18.「尾張国府宮の直会祭を中心として見たる及び人身御供と人柱」加藤玄智(一九二五) 19.「松王健児の物語」柳田国男(一九二七) 20.「人柱と松浦佐用媛」柳田国男(一九二七) 21.「人身御供考」〈『変態風俗の研究』より〉田中香涯(一九二七) 22.イケニエ」〈『大百科事典』より〉守田有秋(一九三一) 23.「埴輪の原始型態と民俗」中山太郎(一九三二) 24.「裸祭りと人身御供の話」木曽惠吉(一九三四) 25.「人身御供とシトミゴク」田村吉永(一九三七)26.「天香山神社に残れる『ゴータク』歌」松田定一(一九三七) 27.「講談本に登場する『人身御供』は存在」歴史公論編輯部(一九三七)

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  • 歴史民俗学資料叢書I 糞尿の民俗学
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    「時鳥、厠なかば出かねたり」これは時の総理大臣西園寺公望から自邸に招待された時、漱石が葉書に書いた断りの句である。この句の解釈には一応の定説があるが、厠や糞尿についての俗信をとおして解釈すると、全く違った趣になる。 [解説]厠なかばに出かねたり/ホトトギスについての伝説/漱石の句の新解釈/糞尿の民俗学とは/窃盗犯の脱糞/古代インドの呪法/日本における事例/糞にまみれた老王/ミッキー安川の賭け/ヘーシオドスが記録する俗信/古代インドに見られる俗信/厠神は虚像か?/ハイヌウェレ神話と食物起源/ハイヌウェレ型神話と縄文文化/糞尿の利用法と糞尿観とのかかわり/「糞食」は存在したか 1.「小児と魔除」出口米吉 『東京人類学会雑誌』(一九〇九)より 2.「厠神」出口米吉 『人類学雑誌』(一九一四)より 3.「厠神」南方熊楠 『人類学雑誌』(一九一四)より 4.「老女化石譚」抄 川村杳樹 『郷土研究』(一九一四)より 5.「南紀特有の人名」南方熊楠 『民族と歴史』(一九二〇)より 6.「糞尿奇聞」宮武省三 『習俗雑記』(一九二七)より 7.「パリコキ石」ほか 出口米吉 『原始母神論』(一九二八)より 8.「紙上問答」南方熊楠ほか 『民俗学』(一九二九)より 9.「琉球の厠」金城朝永 『民俗学』(一九三〇)より 10.「拭ふ習俗」金城朝永 『犯罪科学』(一九三〇)より 11.「屎尿雑記」金城朝永 『犯罪科学』(一九三一)より 12.「厠に関する習俗」金城朝永

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  • 歴史民俗学資料叢書 解説編 I 土俗とイデオロギー
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    糞尿・人喰い・乞食・刺青・生贄からみる“裏の日本民俗学”! 歴史民俗学資料叢書第1期(全5巻)の刊行が始まったのは1996年であり、第2期(全5巻)が完結したのは2004年である。足掛け8年にわたる作業を支えたのは、「アカデミズムからは好まれないし、加えてアカデミズムの体系の中にはうまく位置付けられない」人間存在の実相、本質にかかわる重要なテーマを、埋もれた論文や資料に光をあて発掘するという使命感である。第1期で取り上げた田中香涯、中山太郎、金城朝永、安田徳太郎、南方熊楠、坪井正五郎らの学者は「土俗を土俗としてその存在を認定し、観察・記録しようとする姿勢」を貫いてきた。この姿勢こそ柳田國男によって「一国民俗学」に貶められた日本民俗学の復権を担う「土俗学」の基調が、彼らに貫かれていたからである。 歴史民俗学資料叢書第1期(全5巻)の「解説」・「あとがき」を収録し、さらにその後の考察を〈補論〉として加え、巻末に叢書収録文献の総目次を収録した。叢書収録文献への足がかりとしての入門書、刊行! 【目次】 まえがき 歴史民俗学資料叢書の発刊にあたって ■ 糞尿の民俗学 解説 厠なかばに出かねたり/ホトトギスについての伝説/漱石の句の新解釈/糞尿の民俗学とは/窃盗犯の脱糞/古代インドの呪法/日本における事例/糞にまみれた老王/ミッキー安川の賭け/ヘーシオドスが記録する俗信/古代インドに見られる俗信/厠神は虚像か?/ハイヌウェレ神話と食物起源/ハイヌウェレ型神話と縄文文化/糞尿の利用法と糞尿観とのかかわり/「糞食」は存在したか あとがき 補論 ■ 人喰いの民俗学 解説 『蘭学事始』と腑分/千住骨ヶ原にて/腑分の目的/山田浅右衛門の丸薬/食人の分類/モースと大森貝塚/食人の跡を示す人骨/人々の受けた衝撃/人類学に及ぼした影響/先住民族説/食人を例外的とする説/食人説の許容/寺石正路説と西南戦争/八重山列島の伝説/野口男三郎事件の真相/人体臓器取引き根絶のキャンペーン/人肉食タブーとその解除/近現代人と人肉食タブー/文明国における食人または文化としての食人 あとがき 補論 ■ 浮浪と乞食の民俗学 解説 宮崎来城の『無銭旅行』/「無銭旅行」の心意/下村湖人の『次郎物語』/無銭旅行と「無計画の計画」/宮本常一の旅/柳田国男の切り口/モノモラヒの心意/「乞食は三日するとやめられぬ」/歓待される乞食/宗教にみる富の否定 あとがき 補論 ■ 刺青の民俗学 解説 白川静氏の文身論/加入儀礼と身体装飾/入れ墨とかかわりをもつ諸学/「いれずみ学」は成立しえないか/ベルツの入墨論/入墨=着物代用説/ベルツと安田徳太郎/和歌森太郎の批判/マサキ=南方語説 あとがき 補論 ■ 生贄と人柱の民俗学 解説【柳田、中山の確執と人柱論】 中山太郎という民俗学者/柳田国男と中山太郎の確執/柳田と中山とを比較する/中山太郎のユニークさ/師弟としての柳田・中山/『南方随筆』跋文事件/南方熊楠の度量/オナリ伝説をめぐって/なぜ中山は文献名を明示しなかったのか/なぜ柳田は着想を発展させなかったのか/日本民俗学にとっての損失 あとがき 補論 歴史民俗学資料叢書第一期全五巻 収録文献一覧 あとがき

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  • 歴史民俗学資料叢書 解説編 II 民俗とナショナリティ
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    排泄・犯罪と猟奇・男色・無法・左右からみる“人間存在の本質”! 柳田國男の創始した民俗学は「一国民俗学」を標榜してきたが、日本文化あるいは日本人の姿を正しくリアルに伝えてきたのだろうか。日本人のナショナリティ(国民性)を把握し理解するために柳田民俗学が積み重ねてきた努力は評価しなければならないが、「一国民俗学」が描く自己像にはどこか不徹底、不十分なところ、あるいは作為的な部分があり、人間存在の実相・本質には迫り得ていない面がある。叢書第2期は、糞尿と厠の民俗、日本独自の犯罪と民俗、長い歴史を持つ男色文化、悪党・極道の伝統、左尊の民俗が生む貴・賎、淨・穢の差別構造の問題を扱うことで日本人のナショナリティと深く関わる民俗文化に迫り、近隣諸国の文化と比較対照・相対化を行い民俗文化の可能性を示唆する。歴史民俗学資料叢書第2期(全5巻)の「解説」・「あとがき」を収録し、さらにその後の考察を〈補論〉として加え、巻末に叢書収録文献の総目次を収録した。 歴史民俗学資料叢書第2期(全5巻)の「解説」・「あとがき」を収録し、さらにその後の考察を〈補論〉として加え、巻末に叢書収録文献の総目次を収録した。叢書収録文献への足がかりとしての入門書、刊行! 【目次】 まえがき ■ 厠と排泄の民俗学 解説【糞尿はいつから〈汚物〉になったのか?近代ニッポン糞尿史序説】 三島由紀夫の〈汚穢屋〉願望/三島由紀夫の「出自」について/〈汚穢屋〉は賤民にあらず/昭和初年の東京における〈汚穢屋〉の実像/竹内武雄氏の「汲み取り」体験/徳富蘆花の見た「不浄取り」/都市住民の〈汚穢屋〉に対する意識/本資料集の編集方針について あとがき 補論 ■ 犯罪と猟奇の民俗学 解説【柳田國男と流血の民俗学】 柳田國男における「殺生の快楽」/『遠野物語』と三面記事/『遠野物語』における〈犯罪〉/柳田國男と〈猟奇の民俗学〉/中山太郎と犯罪民俗学/千葉徳爾と流血の民俗学 あとがき 補論 ■ 男色の民俗学 解説 【男色の沿革を略述し日本人の国民性に及ぶ】 オウムと自衛隊/明治の学校と男色の悪弊/『ヰタ・セクスアリス』と金井湛の受難/金井湛、二度目の受難/薩摩武士と男色/硬派と軟派/薩摩の郷中教育について/きだみのると「尻つき」/「レイプ容認」の風土/「ケツの穴が小さい」/その昔陰間だった老人の回想/通和散と安入散/陰間の養成法 あとがき 補論 ■ 無法と悪党の民俗学 解説篇【無法と悪党が創った国・日本】 「明治天皇は南朝の天子を殺し神器を奪った北朝の子孫」/水戸学と南朝再興の大義/喜田貞吉と「大賊・小賊」/元勲・田中光顕とコンクリート製の寝室/志士・田中光顕と血盟団事件/ダレル・ベリガンのヤクザ研究/ベリガンの批判的視点と分析的視点/長谷川昇の画期的博徒論/網野善彦の壮大な「無縁」論  あとがき 補論 ■ 左右の民俗学 解説【「左右」から見える日本文化のルーツ】 左前とは何か/なぜ左前はいけないのか/左前と「逆さごと」/「逆さごと」と左右/常識としての右尊左卑/神事における左尊右卑/右尊・左尊どちらが基礎的か/左=聖・右=俗という視点/左の両義性/左右と日本の固有文化 あとがき 補論 歴史民俗学資料叢書第二期全五巻 収録文献一覧 あとがき

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  • 歴史民俗学資料叢書 解説編 III 身体とアイデンティティ
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    カルチャーとしての身体は、伝承文化や民俗といかにかかわり、いかなる変容を遂げたのか? 「歴史民俗学資料叢書」第1期~第3期全15巻、並びに「土俗とイデオロギー」(第1期解説編)、「民俗とナショナリティ」(第2期解説編)を踏まえ、既刊の資料編に未収録の資料を新たに付加し、全編を鳥瞰した補論「捕縛術・部落学・サンショ言葉」を付した総集編である。 【目次】 まえがき ■ゲイの民俗学[解説]◎引き裂かれた同性愛 三島由紀夫における藍と錯誤 ■病いと癒しの民俗学[解説]◎風土病の悲劇と徴兵制の重圧 ■性愛の民俗学[解説]◎柳田國男における性愛の民俗学 ■穢れと差別の民俗学[解説]◎穢れとナショナリズム ■ワザと身体の民俗学[解説]◎福沢諭吉におけるワザと身体 [資料編] 尾張國府宮の直會祭を中心として見たる(一九二五年)◎加藤玄智 徳川幕府と穢多の解放(一九二七年)◎尾佐竹猛 生殖器崇拝と迷信――性的神と土俗玩具(一九二九年)◎左海壽美 松の落葉(一九三五年)◎橘 正一 日本法に於ける印度的要素(一九四一年)◎瀧川政次郎 歴史民俗学資料叢書第三期全五巻 収録文献一覧 [補論]捕縛術・部落学・サンショ言葉/あとがき

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  • 歴史民俗学資料叢書 第二期 III 男色の民俗学
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    「尻の穴を開け!!」 男色を容認してきた日本の風土、文化と日本人の深層に迫る! 高野六十那智八十(高野山や那智山の坊主は男色をやっているので高齢になって も色気がある)。古来日本は男色が盛んな国であった。近代以前の僧侶・武士・芸能者という男色の「三大勢力」に、明治以降は学生が加わった。その系譜は今日のオウム真理教や自衛隊にまで脈々と連なっている。 未開拓な部分が多いわが国の男色研究史の中から、明治20年代~昭和30年代の知られざる男色論・ユニークな男色論21編を紹介する、「男色」を通して見る日本精神史。 目次 ■解説篇 ◎男色の沿革を略述し日本人の国民性に及ぶ(礫川全次) オウムと自衛隊/明治の学校と男色の悪弊/『ヰタ・セクスアリス』と金井湛の受難/金井湛、二度目の受難/薩摩武士と男色/硬派と軟派/薩摩の郷中教育について/きだみのると「尻つき」/「レイプ容認」の風土/「ケツの穴が小さい」/その昔陰間だった老人の回想/通和散と安入散/陰間の養生法 ■資料篇 凡例 1 男娼(一八九〇年) 独笑居士 2 男色に就て(一八九九年) 舟岡英之助 3 学生の暗面に蟠れる男色の一大悪風を痛罵す(一九〇九年) 河岡潮風 4 婦女を童に代用せし事(一九一二年) 南方熊楠 5 男子間相愛の風俗の沿革(一九一八年) 森徳太郎 6 同性愛の歴史観と其意義(抄)(一九二一年) 鷲尾 浩 7 男色に関する史的及び文学的考証(一九二四年) 田中香涯 8 男倡を出現させた当代の好(一九二七年) 中山太郎 9 男娼(一九二九年) 田中香涯 10 本朝男色雑考(一九三〇年) 鈴樹大允 11 男色考(一九三〇年) 旭 寿雄 12  日本の文学に現はれたる同性愛(一九三〇年) 守田有秋 13  売笑婦男装考(一九三四年) 田中香涯 14  湯島の男娼(一九三五年) 田中香涯 15  上海の男色業(一九三五年) 井出季和太 16  綱吉の男色好き(一九三六年) 田中香涯 17  日本男娼史考(一九三六年) 田中香涯 18  昔の女形俳優(一九四〇年) 田中香涯 19 男姦/姦事例(一九四三年) 瀧川政次郎 20 同性愛者の犯罪(一九四七年) 黒澤長登 21 同性愛の秘技を探る(一九五七年) 伊藤晴雨/比企雄二

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  • 歴史民俗学資料叢書 第二期 IV 無法と悪党の民俗学
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    山賊・海賊は国を奪ふの大盗よりも軽し。(『異制庭訓往来』) 〈無法〉と〈悪党〉をキーワードに、「犯罪」と「国家」を同時に相対化する! テロ、謀反、非合法集団の〈無法〉。博徒、陜客、ヤクザ、アウトローの〈悪党〉。そして、国家に内在する権力という〈無法〉。日本の歴史を形成し、日本の社会を特徴づけてきた〈無法〉と〈悪党〉の秘密を解き明かす。 伊藤博文、中山太郎、田村栄太郎、田中光顕ほか明治19年から昭和27年までの、異色の論文・資料23編を収録。 【目次】 ■解説篇 ●無法と悪党が創った国・日本[礫川全次] 「明治天皇は南朝の天子を殺し神器を奪った北朝の子孫」/水戸学と南朝再興の大義/喜田貞吉と「大賊・小賊」/元勲・田中光顕とコンクリート製の寝室/志士・田中光顕と血盟団事件/ダレル・ベリガンのヤクザ研究/ベリガンの批判的視点と分析的視点/長谷川昇の画期的博徒論/網野善彦の壮大な「無縁」論 ■資料篇 1 蹈血(抄)(一八八六年) 木村邦舟 2 馬関挙兵の状(一九〇〇年) 伊藤博文 3 無政府共産(一九〇八年) 内山愚童 4 下獄に際して感ぜしこと(一九一〇年) 田岡嶺雲 5 涜職罪検挙に関する上奏案(一九一六年) 大場茂馬 6 明治元年の東京(一九二〇年) 関根正直 7 大浦卿の一外伝(抄)(一九二一年) 野村本之助 8 喜剣思想(一九二五年) 尾佐竹 猛 9 見込捜査時代(一九二九年) 江口 治 10 盗人神(一九二九年) 中山太郎 11 乱波と風呂寺(一九三〇年) 田村栄太郎 12 愛国二人々気男(一九三二年) 岡見 齊 13 『盗』の徳史(一九三三年) 坂ノ上言夫 14 歴史上の合法非合法ギヤング(一九三五年) 田村栄太郎 15 懐中物御用心(一九三五年) 平山喜久松 16 生麦事件で夷人を斬殺した私(一九三六年) 久木村治休 17 賀川肇の暗殺(一九三六年) 田中光顕 18 上州遊び人風俗問答(一九三九年) 武田愛之助・田村栄太郎 19 攘夷盗木弥太郎懺悔談(一九三九年) 青木彌太郎・田村栄太郎 20 インフレ風景ほか(一九四〇年) 猪俣浩三 21 経済警察の生命線ほか(一九四〇年) 窪 孝治郎 22 育関係職事件懇談会記録(一九四三年) 司法省刑事局 23 各地の情勢の中の特徴的なものについて(一九五二年) 大杉演劇研究会 あとがき

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  • 歴史民俗学資料叢書 第二期 V 左右の民俗学
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    「左右」から見える日本文化のルーツとは?  死んだ人の着物を左前にするのはなぜか? 左前の鎧を着た埴輪が出土するのはなぜか? 神前に向かう神主がつねに左足から踏み出すのはなぜか? 昭和初期に雛祭の雄雛・雌雛の左右が入れ替わったのはなぜか?「左右」をめぐる問題は、容易に説明ができない《難問》ばかりである。  左右の民俗事象が「聖・俗」二項を媒介に、なぜ「浄・穢」の両義性や「貴・賤」の差別構造を生み出すのか? 古来日本では、神社の注連縄と棺桶を縛る縄はともに「左縄」であった。「左」は、吉と凶、浄と穢、正と邪の《両義性》を持っていた。左の両義性を括るのは「聖」であり、右に象徴される「俗」と対置される。  「左右」こそは、日本民俗学の蓄積と文化人類学の理論水準が結び付きうるスリリングで興味深い課題といえる。  たかが左右、されど左右。左右の民俗学を通して、日本文化の独自性やそのルーツ、汎アジア的な「左尊」文化、そして、あらゆる文明に共通する《対》と《両義性》の構造が見えてくる。必読の基礎的文献を網羅した本邦初の「左右学」の資料集。シリーズ完結の第5巻。 【目次】 ■解説篇 「左右」から見える日本文化のルーツ 左前とは何か/なぜ左前はいけないのか/左前と「逆さごと」/「逆さごと」と左右/常識としての右尊左卑/神事における左尊右卑/右尊・左尊どちらが基礎的か/左=聖・右=俗という視点/左右と日本の固有文化 ■資料篇 1◎ 右得手と左得手(一九〇三年) 寺石正路  2◎ 左得手と右得手(一九〇三年) 寺石正路 3◎ 左右の尊卑に関する穂積陳重君の疑問(一九〇五年) 坪井正五郎 4◎ 左側右側尊卑の習慣(一九〇五年) 坪井正五郎 5◎ 左右の尊卑について(一九〇五年) 金子 徴 6◎ 左右尊卑に関する質問に就て(一九〇五年) 菅野真澄 7◎ 左右尊卑の鄙見(一九〇五年) 阿波加修造 8◎ 左(pidari) 右(migi, migiri)(一九〇五年) 白鳥庫吉 9◎ 源氏左折の話(一九一三年) 宮本揩衣 10◎ 盤領衣著用女子ほか(一九二三年) 高橋健自 11◎ 衣褌(一九二四年) 高橋健自 12◎ 左右尊卑攷(一九二八年) 那波利貞 13◎ 原始衣及胡服時代(上古)ほか(一九二九年) 高橋健自 14◎ 左の目(一九三一年) 中山太郎 15◎ 一と左(一九三六年) 白鳥庫吉 16◎ 朝鮮の禁忌縄に関する研究(抄)(一九三七年) 今村 鞆 17◎ 右利の原因に関する疑問(一九四〇年) 田中香涯 18◎「ひだり」考(一九四二年) 桂井和雄 19◎ 左尊右卑の思想と民俗(一九四二年) 中山太郎 20◎ 禁縄と注連縄(一九五四年) 秋葉 隆 あとがき

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  • 歴史民俗学資料叢書 第三期 I ゲイの民俗学
    3.0
    三島由紀夫がゲイに異常な執着をもっていたことはよく知られている。1955年に石原慎太郎が「太陽の季節」で時代の流れに便乗し一躍文壇に登場したとき、文壇内の評価が大きく分かれていたにもかかわらず三島は石原を評価する。三島は作品への評価と石原への執着とが背離していくことに苛立ちを覚えるが、それは石原が「ゲイ」とは全く無縁な存在だったからである。かつて男色が認められていた日本社会の性風俗の民俗史を近代の「男色」から戦後の「同性愛」を通して明らかにする。女性同性愛の文献も収録! 【目次】 ■解説篇 引き裂かれた同性愛―三島由紀夫における愛と錯誤 石原都知事と男の友情/夢の中の三島由紀夫/戦後文学の双璧/三島・石原の確執/「和室」での事件/「見巧者」石原慎太郎/三島由紀夫と同性愛の諸相/「太陽の季節」とボディービル/三島由紀夫の三つの錯誤/異性愛と支配 ■資料篇 といちはいちほか(一九一一~一二年) 尾佐竹猛 同性愛と心中観ほか(一九二一年) 鷲尾浩 各種の先駆髷の起源に就いて抄(一九二八年) 伊藤赳 安南人の変態性慾ほか(一九三三年) 山中源二郎(訳) 女性同性愛ほか(一九三六年) 高田義一郎 相公きゝがき(一九四一年) 瀧川政次郎 カマ(一九四六年) 浅田一 刑務所生活二十年(一九四八年) 妻木松吉 座談会 男娼の世界(一九四九年) 杵屋正二ほか 同性愛(一九五一年) 井上泰宏 女子同性愛と性具(一九五二年) 小池創之介 男色は流行する(一九五三年) 柏倉幸蔵 男色者とその性的特質(一九五三年) 扇屋亞夫 衆秘傳考(一九五三年) 千明克巳 そどみあの断層(一九五三年) 鹿火屋一彦 そどみあ通信(一九五三年) 藤井晃 女性の同性愛(一九五四年) 仁科順三 ソドミアの実態調査報告(一九五四年) 高畑益朗 レスビアニズム雑話(一九五四年) 宮川好子 同性愛と男根羨望(一九五四年) 比企雄三・扇屋亞夫 少年同性愛(一九五四年) 鹿火屋一彦 そどみあの世界(一九五四年) 別役淳一ほか  実態調査のレポート(一九五八年) かびやかずひこ  あとがき

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  • 歴史民俗学資料叢書 第三期 II 病いと癒しの民俗学
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    疾病・狂気が排除され、死が隠蔽された日常とは、〈癒し〉が忘れられた世界にほかならない。近代日本における〈医の歴史〉を歴史民俗学によって解読する。かつての日本では、肺結核・梅毒・風土病などの〈死に至る病い〉は、まさしく日常生活の一部であった。日本住血吸虫から回虫・蟯虫まで、ほとんどの日本人は寄生虫をその体内で養っていた。今日、疾病や狂気が世俗から排除され、死もまた日常生活から隠蔽されている。しかしそうした悩みなき日常とは、すなわち〈癒し〉が忘れられ、〈癒し〉への回路が絶たれた世界とも言える。〈病い〉こそが〈癒し〉なのは、徴兵忌避者に限らない。癒しが日常の世界から消失した今日、近代日本における〈医の世界〉の歴史を歴史民俗学の手法で解読しながら、病いという苦悩を癒しと安穏の世界へと導き転換しようとする民衆の心意を照射する。人面瘡と人面犬(田中香涯)、糞談議抄(小泉丹)他20文献を収録した資料集! 好評「歴史民俗学資料叢書第3期」の第2巻刊行! 【目次】 ■解説篇 風土病の悲劇と徴兵制の重圧/桂田富士郎と「姫」というネコ/三神三郎と日本住血吸虫発見の碑/ミヤイリガイかカタヤマガイか/「糞便を水の中に入れるな」/日本住血吸虫病の「根絶」/ミヤイリガイの根絶と環境破壊/徴兵よけとしての風土病/弾丸よけ信仰と国防婦人会 ■資料篇 凡例 1 虎列刺豫防諭解(一八八〇年) 内務省社寺局・衛生局 2 徳川家康の身体に就いて(一九〇七年) 富士川游 3 疾病(一九一三年) 楢木末實 4 朝鮮に於ける特種の犯罪(一九一五年) 中野有光 5 一狂者の追想録(一九三六年) 某氏 6 社会的に必要なる病者(一九二〇年) 田中香涯 7 寄生虫病及地方病予防抄(一九二一年) 宮入慶之助 8 痘瘡と赤色(一九二三年) 田中香涯 9 眼病と呪療法(一九二七年) 鹿児島茂 10 奉納物(一九二八年) 富士川游 11 アイヌ雑談(一九三〇年) 原田雄吉 12 目をとがめる神さま(一九三四年) 小井川潤次郎 13 吉良上野介義央の切創と之を治療せる栗崎道有(一九三四年) 田中香涯 14 療病呪符其他に就いて(一九三八年) 富士川游 15 日本の癩(一九三九年) 林芳信 16 戸塚の陰嚢象皮病(一九四〇年) 田中香涯 17 人面瘡と人面犬(一九四〇年) 田中香涯 18 長崎市のデング熱流行に就て(一九四二年) 石井信太郎ほか 19 蛔虫談議抄(一九四八年) 小泉丹 20 糞談議抄(一九五〇年) 小泉丹 あとがき

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  • 歴史民俗学資料叢書 第三期 III 性愛の民俗学
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    日本を代表する民俗学者・柳田國男は、ヤマビト(先住民)やサンカを対象に差別の淵源に迫る志向を持ちながら踏み込んだ研究を残すことはなかった。人類史の初原にかかわる性愛の分野においても、その炯眼によって基層文化の深淵から注目すべき視点を抽出していたが、ついにそうした研究を極めることはなかった。近代日本国家のイデオローグ・柳田國男が考究を忌避した《性愛の民俗学》の空隙を埋めるべく、尾佐竹猛、中山太郎、伊波普猷、安田徳太郎らの優れた業績を網羅的に収録した研究者必読の文献である。 【目次】 ■解説編 柳田國男における性愛の民俗学 ■資料編 1 本邦男女婚姻年齢取調復命書(1889年)本邦男女婚姻年齢取調委員 2 るーでさつく 他(1912年)尾佐竹猛 3 ボサと野合摘発のボサウチ(1923年)宮武省三 4 元服の土俗と割礼(1923年)中山太郎 5 長崎地方に遺存せしJus primae noctisの痕跡(1927年)八重津輝勝 6 日本性愛奥義篇(一)(一九二七年)酒井潔 7 編輯者の言葉(1929年)安田徳太郎 8 土佐柴折藥師祭禮(1929年)寺石正路 9 はらみ女の迷信考(1929年)X・Y・Z 10 シタクチバナシ(1930年)橋正一 11 八重山島のマクタ遊び(1930年)伊波普猷 12 賣女の波と其汎用濫の状態(1930年)草間八十雄 13 琉球の遊女(1931年)金城朝永 14 検黴の初め(1931年)永見徳太郎 15 堕胎の方言と民俗(1931年)中山太郎 16 地方の性生活(1934年)中山太郎 17 碓の誥び(1934年)中山太郎 18 新枕(1948年)佐藤紅霞 19 パンパン語源考(1949年)神崎清 20 童謡閑話(1950年)山崎基次郎 あとがき

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  • 歴史民俗学資料叢書 第三期 IV 穢れと差別の民俗学
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    〈穢多〉に対する差別は、江戸後期以降、歴史的・社会的要因によって激化したが、その際、民衆の差別意識を支えたのが、〈穢れ=ケガレ〉の観念であった。 かつて神主は自ら獣を屠り、神前に供えていた。すなわち、古代の日本には、〈死穢〉〈血穢〉といった観念は存在しなかった。ところが神道思想家は、日本語である〈ケガレ〉に、仏教に由来する〈穢〉の観念を潜りこませ、あたかもそうした観念が、太古の昔に存在したかのように仮象した。倒錯した伝統主義であり、〈ナショナリズム〉である。 穢(え)=穢れ=ケガレの形成過程を検証しながら、差別の実相とナショナリズムの本質に迫る資料集。 【目次】 ◎解説編 穢れとナショナリズム ◎資料篇 1.足利近傍の賤民(一八八六年)坪井正五郎/2.穢多は他國人なる可し(一八八六年)藤井乾助/3.ヱッタハ越人ニシテ元兵ノ奴隷とナリタルモノナル事及ビ其他ノ事ドモ(一八八七年)金子徴/4.穢多に就ての人類學的調査(一八九七年)鳥居龍蔵/5.西宮の傀儡師(一九一九年)吉井太郎/6.特殊部落と寺院(一九一九年)喜田貞吉/7.土佐の賤民制度並沿革(一九一九年)寺石正路/8.播磨印南地方のモチと番太(一九一九年)独尊生/9.備後御調郡地方の特殊民(一九一九年)川邊政一/10.丹波西北部に於ける平民の特殊な肩書(一九二〇年)板根生/11.空也上人とハチヤ傳説との交渉(一九二一年)倉光清六/12.東豫に於ける特殊民の藝業(一九二一年)森本樵作/13.東豫の或る部落の十年前の話(一九二一年)松風村雨楼/14.特殊民と琉球(一九二二年)佐喜真興英/15.非人同情美談(一九二二年)予水老魚/16.常陸真壁地方特殊民雑話(一九二二年)鶴岡春三郎/17.美作誕生寺の會式と「オモテギ」部落(一八二三年)伊藤祐晃/18.朝鮮白丁に就て(一九三〇年)金サン根/19.座談會 徳川時代の部落の産業経済に就て(一九三二年)喜田貞吉・三好伊平次ほか/20.他屋生活について(一九三三年)千代延尚寿/21.特殊部落民異名考(一九三五年)橘庄一/22.月経方言考(一九三五年)橘庄一/23.血穢考(一九三四年)田中香涯 ◎あとがき

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  • 歴史民俗学資料叢書 第三期 V ワザと身体の民俗学
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    心身・身体への関心の高まりの背後には、人間存在への抜き差しならない不安と焦燥に怯える民衆の姿がある。かつての時代においても転換期には、生命・精神・身体へ差し迫る危機を感知し、新たな民俗伝承文化を見出すことによって生き延びてきた民衆の姿がある。この不分明な時代の転換期に、ワザと身体、身体感覚、身体意識、心身相関の諸相を、芸能・技術関係の研究や文献を網羅し検証することによって、この現代の危機の実相を解読し、自然と人間との新たな相互関係を構想するための資料集である。 【目次】 [解説編] 福沢諭吉におけるワザと身体(礫川全次) [資料篇] 『かたわ娘』(一八七二年) 福沢諭吉 違式違条例(一八七三年以降) 発令府県不詳 赤子の躰に在る痣の如きものゝ事(一八八七年) 池田作次郎 拍手手指を以て売買するの遺風(一八九〇年) 井上喜久治 本邦人陰茎の包皮に就て(一八九九年) 足立文太郎 誤れる体育(一九二〇年) 田中香涯 日本人の坐り方に就て(一九二〇年) 入沢達吉 陳元贇と柔の始祖(一九二一年) 下川 潮 石棒に現れたる割禮の痕跡に就て(一九二四年) 武藤一郎 生命の救 ほか(一九二四年) 栗須七郎 支那及朝鮮に於ける巫の腹話術に就いて ほか(一九三一年) 孫 晋泰 馬体ノ名称、手入飼養法(一九三一年) 輜重兵第一連隊編纂 禿は人生を真暗にする(一九三四年) 本村儀作 躯体の童戯(一九三六年) 武藤鉄城 動物に扮する舞踊(一九四二年) 中山太郎 輸送船の対遭難訓練に就て(一九四三年) 大本営陸軍部 人形の遣ひ方とその組立(一九四三年) 石割松太郎 浮世繪農工畫と扱管・千刄稻扱 ほか(一九四三年) 多賀義憲 女形の姿勢 ほか(一九四四年) 尾上梅幸 健忘症と疣との治療(一九四六年) 浅田 一 犯罪と血液型(一九四七年) 浅田 一 京見て来い(一九四八年) 桂井和雄 あとがき

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  • 歴史民俗学資料叢書 第二期 I 厠と排泄の民俗学
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    読書趣味と学問道楽と猟奇癖! 糞尿の〈呪力〉と〈汚穢性〉にみる近代日本人の糞尿観とは? 三島由紀夫の『仮面の告白』によれば、主人公の「私」は、五歳の時に道で〈汚穢屋・おわいや〉(糞尿汲取人)に出遭い、「汚穢屋になりたい」という憧れを抱いたという。三島由紀夫の出自の秘密にかかわる汚穢屋に対する過剰な思い入れは、汚穢屋に〈賤民性〉を見出す大正期以降の近代都市住民の誤解や偏見の反映であるとはいえ、糞尿の〈呪力〉に対する日本人固有の情念と憧憬に根差していたといえるのである。 近代日本における糞尿利用の変遷と近代日本人の糞尿観の変化に焦点を当てつつ、糞尿をめぐる日本人の心意を解読し、基層文化の深層に迫る資料集。 宮武外骨「小便考」、田中香涯「糞と尿」、井上一之「日本便所考」他、埋もれた資料や閲覧しにくい26の文献を収録、注釈も付した読みやすい全文新組み版。 『週刊朝日』で高橋源一郎氏、好評!!! 目次 ●解説篇 糞尿はいつから〈汚物〉になったのか?近代ニッポン糞尿史序説(礫川全次) ・三島由紀夫の〈汚穢屋〉願望/三島由紀夫の「出自」について/〈汚穢屋〉は賤民にあらず/昭和初年の東京における〈汚穢屋〉の実像/竹内武雄氏の「汲み取り」体験/徳富蘆花の見た「不浄取り」/都市住民の〈汚穢屋〉に対する意識/本資料集の編集方針について ●資料篇 凡例 ●「古糞鑑弁之記」大原栗(一八一二) 『下肥』(一九一四)より ●「阿房陀羅経(下肥の注意)」堀之内片田舎生 『新潟県農事報』(一九〇六)より ●「小便考」宮武外骨 『滑稽新聞』(一九〇八)より ●「下肥」中尾節蔵 『修正実用肥料学』(一九〇八)より ●「糞と米とは何れが尊き乎」矢崎亥八 『日本農業雑誌』(一九〇九)より ●「人糞尿又下肥」佐々田源十 『最新実用肥料学』(一九一〇)より ●「日本の糞と西洋の糞」岩村透 『ニコニコ』(一九一一)より ●「支那の厠神」吉田巌 『人類学雑誌』(一九一四)より ●「名古屋市に於ける屎尿市営方法」燕佐久太 『下肥』(一九一四)より ●「人糞尿の話」古市末雄 『軍隊農事講習講演集 ?第二輯』(一九一五)より ●「迷信としての犯罪者の脱糞」寺田精一 『変態心理』(一九一八)より ●「糞便ノ成分」(他)及能謙一 『糞便学』(一八一八)より ●『内務省実験所考案改良便所』内務省衛生局 (一九二七) ●「内務省式改良便所」相澤時正 『便所の設計及改良法』(一九二九)より ●「便所はどうすればよいか」高野六郎 『都市問題』(一九三〇)より ●「岡山地方農家の便所」今村勝彦 『旅と伝説』(一九三三)より ●「アカゴノセツチンマヘリ」(他)中山太郎 『日本民俗学辞典』(一九三三)より ●「糞と尿」(他)田中香涯 『史実の種々相』(一九三六)より ●「日本便所考」井上一之 『近世便所考』(一九三七)より ●「東洋便所風景」田辺泰 『近世便所考』(一九三七)より ●「本邦衛生工業の発達」(抄)須賀藤五郎 『近世便所考』(一九三七)より ●「城口式大正便所」高橋彦次郎 『近世便所考』(一九三七)より ●「汲取便所」(抄)高野六郎 『便所の進化』(一九四一)より ●「犯人の肉体的痕跡」矢崎憲正・中村治郎 『犯罪証拠』(一九四七)より ●「しようべん考」(他)滝川政次郎 『別嬪と美人』(一九五六)より ●「旧十五区市営前の屎尿処分の実態」黒川義雄 ?『東京都における屎尿処理の変遷』(一九六一)より

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  • 歴史民俗学資料叢書 第二期 II 犯罪と猟奇の民俗学
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    殺生と流血、犯罪と猟奇にみる日本の基層文化を解読する! 「殺生の快楽は酒色の快楽の比ではなかった」。柳田國男は日本民俗学研究の嚆矢『後狩詞記』(1909)の中で、そう語っている。この大胆な言葉は、柳田のモチーフが「犯罪と猟奇」―狩猟、殺生、神隠し、妖怪、犯罪など人間存在の実相にかかわる非日常性―にあったことを暗示している。 尾佐竹猛、中山太郎、田中香涯らによる〈犯罪と猟奇の民俗学〉を通して、日本文化の深層に迫る資料集。 目次 ●解説篇 柳田國男と流血の民俗学(礫川全次) ●資料篇 「如何にして泥棒を防除すべき乎」矢崎亥八 『日本農業雑誌』(一九〇九)より 「伊豆諸島の流囚」尾佐竹猛 『刑事法評論』(一九一〇)より 「犯罪隠語」山田一隆 『犯罪科学ノ研究』(一九一五)より 「社会暗翳としての私娼」鷲尾浩 『風俗問題』(一九二一)より 「凶行者は何故凶器を逆手に持つか」高田義一郎 『犯罪鑑定夜話』(一九二一)より 「池袋の女」松居松翁 『彗星』(一九二七)より 「「池袋の女」に就て」飯島花月 『彗星』(一九二七)より 「江戸時代の性的犯罪」田中香涯 『変態風俗の研究』(一九二七)より 「不良少年にしてもらはざる権利」(抄)西山哲治 『子供の為めに』(一九二八)より 「迷信と猥褻罪」田中香涯 『耽奇猥談』(一九二九)より 「江戸時代に於ける性的犯罪の刑」田中香涯 『耽奇猥談』(一九二九)より 「犯人検挙と鬼定めの法(上・下)」島袋源七 『旅と伝説』(一九三一)より 「雑手口の詐欺」大西輝一 『犯罪手口の研究』(一九三三)より 「迷信からグロ犯罪」(他)後藤道雄 『迷信の犯罪打診』(一九三四)より 「其の他の習俗」井出季和太 『支那の奇習と異聞』(一九三五)より 「強盗に襲はれた時の家人の心得」平山喜久松 『盗難防止の研究』(一九三五)より 「屍体愛重の古俗」田中香涯 『史実の種々相』(一九三六)より 「屍好」高田義一郎 『変態医話』(一九三六)より 「窃視症」高田義一郎 『変態医話』(一九三六)より 「秘密記号」(他)宝来正芳 『犯罪捜査と第六感の研究』(一九三八)より 「破壊器具の痕跡」宝来正芳 『犯罪捜査と第六感の研究』(一九三八)より 「池袋の女怪」田中香涯 『奇。珍。怪』(一九四〇)より 「遺留品と地方色」宝来正芳 『犯罪捜査技術論』(一九四〇)より 「神や仏を盗む話」中山太郎 『伝統と民俗』(一九四一)より 「殺人 渡辺乙松 お艶殺し」小泉輝三朗 『著名刑事事件記録解説』(一九四一)より 「火と法律」瀧川政次郎 『法史零篇』(一九四三)より 「梟首」瀧川政次郎 『法史零篇』(一九四三)より 「姦」瀧川政次郎 『法史零篇』(一九四三)より 「性的愛着者又は性的崇物症者の犯罪」黒澤長登 『風俗犯捜査要領』(一九四七)より 「帝銀毒殺魔を追う三週間」中曽根宇一郎 『裏の裏』(一九四八)より 「局部とその所有権の帰属」細谷啓次郎 『どてら裁判』(一九五六)より 「おいどまくり」瀧川政次郎 『池塘春草』(一九五八)より

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