TATSUYAさんのレビュー一覧
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待望の独ソ戦電子書籍版の続刊
小林源文先生の独ソシリーズの第4段です。今回はスターリングラード戦後のドイツ軍の危機〜マンシュタインの反撃〜ハリコフ(ハルキウ)奪回〜ツィタデル作戦の生起、といった所がカバーされています。
文書だと分かり難かった所も先生の漫画で読むとわかり易かったりもします。独ソ戦の流れを把握するには最適の一冊です。しかも大変リーズナブルな価格(クーポンを使えばさらにお得)で読む事が出来るのは大変喜ばしい事です。
このシリーズはパウル・カレル氏の著作(氏の著作物は最近では資料的価値に乏しいとの評価になっていますが)を下敷きにして書かれている事がみてとれますが、冷戦崩壊後に発表された新資料に基づいて描かれている -
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源文先生の大作!
主にパウル・カレル氏の戦史を参考にして独ソ戦を漫画で書かれた大戦シリーズの第一作です。漫画だと文章では伝わりづらかった部分も解りやすくなっていました。
残念ながらカレル氏の著作物は現在では資料的価値無しとされていますが、先生は後発の資料も参考にされて、独ソ戦の流れを臨場感溢れるタッチで描かれています。また、大戦史の読み物としてだけでなく、模型のダイオラマのシーンの参考にもなります。現在、バルバロッサ、タイフーン、ブラウの三作品が電子書籍化されていますが、是非続編(ツィタデル以後)の電子書籍化もお願いします。 -
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まずはお勧めしたい一冊
先頃亡くなられた半藤氏の渾身の一作です。当時の陸軍(関東軍)の首脳部がいかに堕落した組織だったかよくわかります。
関東軍が統帥権という彼らにとっての絶対的なコンプライアンスを無視して、自分達の利益(見栄や権威も)を追求する事に夢中になっているという事が詳細に書かれています(その一方で敵対する者達には「統帥権干犯!」とヒステリックに騒ぐ)。
そして際立つのは辻政信という怪人の存在。彼だけに全責任を負わせる事は出来ませんが、間違いなく渦の中心にいた人物です。
そういった事変の表と裏について解り易く書かれています。ノモンハン事変について知りたいならば是非お勧めしたい一冊です。