名称未設定さんのレビュー一覧
-
ネタバレ
琉球王国を舞台にした漫画は珍しいと思い、読み始めました。絵が綺麗な作品です。
基本的にはファンタジーですが、実在の人物が出てきたり、歴史書から着想を得ていたりと、史実の要素もあります。
巻末に参考文献が載せられていて驚きました。
不思議な力と赤髪のためにいじめや誘拐の対象となり、生きづらさを感じながらも、凜とした強さと優しさを持っているユウナ。
血筋と即位にまつわる業、重責、孤独、そして多くの敵。
幼くして過酷な運命に身を置きながら、覚悟を決め、国と民を想い、強く正しい君主であろうとする若き国王・真加戸。
この二人が出会い、少しずつ距離を縮めていく様子がかわいらしいです -
購入済み
夕鈴のライバル・紅珠が初登場する巻です。
名家出身ではない夕鈴に対して、完璧な令嬢である紅珠。
この作品に限らず、身分差があれば家柄の問題は必ず出てきます。
陛下に警戒するよう言われても、紅珠自身がいい子なので、突き放せない夕鈴の気持ちはわかります。
一番の見どころは、やっぱり夕鈴が紅珠に言葉をかけるシーンです。
「本気で陛下のことが好きなら、自分が幸せにするつもりで奪いにきてほしい。そうでなければあげられない。」
多くの人から多くのことを望まれてばかりの陛下のことを、心から思っての言葉です。
見栄もあるかもしれませんが、陛下のことを幸せにしてくれるならば自分以外の人 -
購入済み
タイトルが素敵だなと思って読み始めました。
主人公の方が年上なので、物語に入り込めるか少し心配でしたが、雨を降らせるシーンで引き込まれました。
綺麗な歌声とともに雨が降り、世界が美しくなる様子を実際に見てみたいと思いました。
雨が降ると憂鬱な気分になりますが、日本でも昔から雨乞いがあったように、なければ生きていけません。
雨の大切さに改めて気づかされます。
「潤すのは、大地ばかりではない、真に届けるのは人の心の奥」という言葉も印象に残りました。
その言葉の通りに、孤独で暗い過去を持つリビにも少しずつ変化が表れます。
物語が進む内にどんな世界が見られるのか、楽しみな作品