あらすじ
深海4000メートルに存在する、海底実験施設《バブル》。
取材に訪れた鷲見崎遊は、そこで二週間前に、常駐スタッフが不審な死を遂げていたことを知る。
すでに自殺として処理されてしまったひとつの“死”だが、それはひとつだけでは終わらなかった。
連続して発生する怪死事件。
完全に密閉された空間の中で、なにが起きているのか。
携帯情報デバイスに宿る仮想人格とともに、事件の推理に乗りだす遊だったが……。
日本SF新人賞受賞作『M.G.H. 楽園の鏡像』の前日譚を描く本格SFミステリー。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ラノベでも活躍している著者の本格ミステリ。舞台となるのは水深4000mに佇む施設「バブル」 そこで発生する密室殺人にライターの鷲見崎遊と意思を持つ端末「ミドー」が挑む。SFの設定を活かしているのは前作(徳間で出た作品)と同じだがこちらの方が本格寄り。前作は森博嗣度が非常に高かったがこちらはオリジナリティもあり特にバブルの舞台設定は良く出来ていた。トリックは無論しっかりとしていたが動機が中々に優れている。閉鎖空間という心理状態を加味した上でも出来ていると思う。願わくば続編があったらいいのだがどうかしら。
Posted by ブクログ
海洋ミステリー×人工知能AI×密室殺人、と言う感じでしょうか?
雑誌記者の鷲見先 遊(すみさき ゆとり)は、取材のため、深海4,000mに新設された海底実験施設『バブル』へ訪れる。
しかし、そこでは施設の常駐スタッフが2週間前に謎の不審死を遂げていた...
果たして、その死は事故死か、自殺か、はたまた殺人か?
更に、滞在中に新たな事件が連続で起きる。
深海の密室という極限状況に、疑心暗鬼になるスタッフたち。この中に犯人がいるかも知れない。
遊が持つ携帯デバイスに宿る仮想人格(ミドー)とともに、真相解明に乗り出すが...
不可能を可能にする驚きの真相とは?
そういうトリックもあるんですね(なるほど)。
殺人に至る動機の設定が、難しいですね。