【感想・ネタバレ】夏物語のレビュー

あらすじ

大阪の下町で生まれ小説家を目指し上京した夏子。38歳の頃、自分の子どもに会いたいと思い始める。子どもを産むこと、持つことへの周囲の様々な声。そんな中、精子提供で生まれ、本当の父を探す逢沢と出会い心を寄せていく。生命の意味をめぐる真摯な問いを切ない詩情と泣き笑いの筆致で描く、全世界が認める至高の物語。

※この電子書籍は2019年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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Posted by ブクログ

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たしかに全ての生き物は生まれることを選べないのかもしれない、と思う。
「生まれたことを肯定したら、わたしはもう一日も、生きていけない」という善の言葉に、引き裂かれたような気持ちになった。

生きていくことととはなんなのか、間違うことはどこまで許されるのか、生まれてくることはなんなのか、全部分からないけれど、自分自身の人生をなぞらえながら考えを巡らさずにはいられない小説。

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2025年11月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

乳と卵を読んだので、夏物語も読んでみたくなり、読んだ。

電車に乗って、知らない街を見た時にここに立つことはないんだろうなと自分も結構思うことあるなーとか、夏子の感情に共感できることがたくさんあったから、確かにと思いながら読んだ。

大人のエゴでなんとなく子供を作り、家庭を作り、幸せですみたいなのって結構あるなぁ〜と思った。子供は親を選べないし、子供ができたからにはそれ相応の覚悟が必要だよなと思った。僕の周りにも親のエゴで子供を作って親が子供を振り回しているみたいな構図の家は一定数いて、誰も産んでくれなんて頼んでないし、産まれなかったらよかったと思う人ってこの世の中にたくさんいるんだろうなと思った。だけど、巻子とか夏子•巻子の母親のように貧乏だけど、子供のことを考える親もたくさんいる。
ページ数が多いので、少し疲れたけど、とても勉強になった。

好きだったのは逢沢さんの父の言葉で、ボイジャーの話だ。
ボイジャーにはゴールデンレコードで地球にあるあらゆる音から何まで、入っている。地球も人間もいつかは消えてなくなる。今ももこうして生きているのに誰かの思い出の中で生きている奇妙な感覚になるというところ。
人類が生きたことは便箋みたいにどこかの宇宙人に届けることができるのかなと思って、少し元気出た。

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2025年09月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

半年ほど前に購入して読み始め、主人公の姪緑子ちゃんの日記がはさまれたり姉の描写があったりと視点が定まらないような感覚がして物語に入っていけず、序盤で飽きてしまい、数か月間放置していた。
久しぶりに電車で通う場所への連勤があったので、そのお供に手に取った。相変わらず序盤部分は入っていけなかったけれど、物語後半、逢沢が登場したあたりからぐぐっと引き込まれ、最後は夜中に目覚めてしまった日に読み、最後まで集中して読み終えた。
自分が産んだ子に「会いたい」と願った主人公。私は妊娠前には「会う」ということまで考えていただろうか。妊娠がわかってから「会いたい」という気持ちになったことは覚えている。
妊娠方法の選択、育児方法の選択、選択肢があるからこそ迷うし、迷うことができるし、選ぶことができる。

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2025年09月17日

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