あらすじ
「僕が明日いなくなっても、世界は何事もなく続くんだろうな」――V-21ウイルスの濃厚接触者として隔離された秦と、秦が隔離先の病院で出会ったもう一人の感染者・椎名七海。二人が病室を隔てながらビデオ通話越しに交流を深める一方、秦がウイルスに感染した事実を知った夏木は――。
【※この作品は話売り「ニューノーマル」の単行本版です】
【収録内容】
「ニューノーマル」第8話~第14話
「ニューノーマル」第8.5話 (単行本新規描き下ろし 8ページ)
僕たちが生まれる少し前、ひとつの感染症が世界を変えた。
マスクで顔を覆い隠すことは、義務となり、常識となり、そして、文化となった。
僕たちはお互いの顔をまだ知らない。
こんな一文から始まる『ニューノーマル』は、強力なウイルスが人類を襲い、人々の生活様式や価値観が一変したあとの世界が舞台です。
ある日、主人公の秦遥人(はた はると)は、ひょんなことがきっかけでクラスメイトの夏木さんの口を見てしまいます。
そして、その代わりに秦の口も見せてほしいという夏木さんの発言から、二人でこっそり会ってはお互いの口を見せ合う、そんな奇妙な関係が始まります。
この作品の魅力は、その世界観に共感できること、そして自分がもしそこにいたら…、など想像力を掻き立てる描写が散りばめられているところにあります。
ソーシャルディスタンスを守らない生徒に行われる感染予防講習動画を視聴させる特別指導
グラビア雑誌を開いて、鼻と口が薄い布で覆われたお姉さんに興奮する男子生徒
他人のマスクを剥ぎ取る反マスク集団と、それを制圧する防疫隊
こんなシーンに出会うたび、「一歩間違えたらこんな世界になっていたかもな」「こんな世界にならなくてよかったな…」と思わずにはいられません。
また、人と接触することをよしとしない環境で育ってきたからこそ、誰かと一緒に過ごす時間や触れ合いに喜びを感じ、人間関係を深めていく登場人物たちの姿を見ると心がキュッと締め付けられます。
もしかしたら、現実でありえたかもしれない世界のお話。
是非読んでみてください。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
パンデミックから物語をここまで構築するのはすごい。
自分もコロナに一度感染して自宅に隔離されたので、物語で出てくる感染者同士でしか分かり合えないことがあるのは痛感する。
前半は悲しい展開でしたが、後半は夏木さんとエリカさんの秦くんの取り合いという微笑ましい好みの展開で大満足な巻でした。
すてき
2巻も変わらず疾走感のあるお話でした。
女の子たちも男の子も可愛くて、知らない世界の青春がキラキラとしています。
ダンサーの彼女は、、、亡くなってしまっているのでしょうか。パッと出てきてほしい
どうなるのか
早くも修羅場に突入していてこれからどうなるのかという雰囲気が怖くなりました。最終回はどうなってしまうのでしょうか。
Ψ難
以前「斉木楠雄のΨ難」で、もし鼻を日常的に隠す世界だったら、という例え話を見たことがあり、この作品を読んで思い出した。しかし、ヒロインが2巻の時点で3人も出ていてこの面白さ。先が気になるばかりである。
今そこにある物語
青春モノとしては今のところありきたりだが
SFといいつつも妙にリアルな時代背景が、
あったかもしれない現実として想像できてしまうので
没入感は半端ない。
続きをどう描いていくのか凄く気になる作品です。
匿名
2巻
(あくまで個人的な見解です)
これは中々面白いと思います。
所々でラブコメっぽいのも入っていますがこの漫画はもっと深い闇のような物が見え隠れしていそうな感じです。
いずれ3巻以降も買いたいと思います。