あらすじ
闘争と激情。火花散る第三巻。
文化祭を終えてから咲馬たちは平穏な学校生活を送っていた。最初はクラスメイトに避けられがちだった汐も、今ではすっかり馴染んでいる。汐がクラスの人気者に返り咲く日も近い――そう思った矢先。咲馬たちの教室に、かつて汐が所属していた男子陸上部の能井風助が訪れる。
「勝負しろ。俺が勝ったら、男子陸上部に戻ってきてもらう」
長距離走者として汐のライバル的存在だった能井は、汐に勝負を挑む。ブランクのある汐には不利な条件。だが汐は、その勝負に乗ってしまう。
一方、クラスの問題児・西園アリサが、世良慈と衝突する。挑発を繰り返す世良に、怒りを募らせる西園。溜め込んだ鬱憤は理性を浸食し、やがて彼女は思いも寄らない凶行に走る。
「舐めんな、クズ野郎」
大切なものを守るために。あるいは何かを勝ち取るために。彼ら彼女らは、ぶつかり合う。
暴走する感情の行き着く先はーー。
『夏へのトンネル、さよならの出口』八目迷×くっかのコンビで贈る〈恋と変革の物語〉『ミモザの告白』第三弾。
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
自身の尊厳を守るため、汐と能井の対決、そしてアリサと世良の対決が描かれた作品。
お互いに理解し合えない事による、高校生らしい困惑やぶつかり合いは相変わらず強烈で、傷つきながらも進んでいく姿に、心を抉られました。
とてもとても良かったです。
特に後半の、アリサと世良の対決から椎名や真島との和解に向けたエピソードは、強烈でした。
少なくない登場人物のそれぞれの立ち位置や事象に対する目線が異なり、そこから生じた生々し感情、軋轢、そして行動は圧巻。
次巻は遂に咲馬のカッコいい姿が見れるのかな?期待です。