あらすじ
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オイラーの公式にも登場!
πはなぜ、重要な定数なのか?
桁数の追求だけが、πの魅力じゃない!
「円の直径に対する円周の長さの比」
かんたんな定義にもかかわらず、有理数であるか無理数であるかさえ、長く判別できなかった謎多き数=π。
その精密な値を探求する過程で、数学者たちは無限への理解を深め、微分・積分などの重要な数学的手法を発展させてきた。
アルキメデスやオイラーから、独自の成果を生み出した中国の数学者たちまで、数千年にわたって人類の関心を惹きつづけるπの魅力に迫る。
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Posted by ブクログ
本書は「円周率の歴史」を綴ったものです。
あるいは「円周率の世界史」と言った方が、「文系」の人も取っ掛かりやすくなるでしょうか。
円周率の計算は、歴史をたどれば面白いです。
古代バビロニアや古代中国、古代インド、古代ギリシャから、ルネサンス後の西欧、そして戦後のコンピュータ時代へと、どう変遷していったのか。
その中で、革命的な発明がなされます。
微分積分です。
微分積分と言えば、接線を求めたり、面積を求めるもの。
頭ごなしに数学の授業で習っても、そのありがたみというのは、分からないものです。
しかし歴史を辿ってみれば、無限に計算しなければいけない「無理数」と、「接点」という曲線グラフの収束は、同じであるという発見。
微分と積分は実は表裏一体という、驚きの発見。まさか「瞬間時速」と「面積」が同じグラフで描けるなんて。
歴史を辿れば、公式の意味が分かってくる。
逆に言うと、歴史を勉強する意義は、数学にもあると言えます。
Posted by ブクログ
内容・評価
円周率をキーワードとした数学史(として読んだ)。
必要に応じて数学が発展するものだったり、中国が数学の面で西洋社会を凌駕していたことだったり、現在は必要性に関わらずより詳細な数値を出そうと努力していることだったりがわかって、興味深い内容であった。
ただ、レビュアーは私学文系で、数学を一生懸命やっていなかったので(私学もいい学校は多いが、数学を真剣にやるのは大学入試くらいだから、まずは国公立大学を目指すのがよいと老婆心ながら忠告しておく)、本書の内容をあまり理解していない。レビュアーの責任ではあるが、数学が苦手な人にとって苦しい本であることを考慮して星1つ減らして星4つとした。