あらすじ
日本文学の最先端を、この1冊で知る!
2023年のあいだに文芸誌に発表された全短篇のうち12作品を厳選。
「時代の空気」を記録した、ベスト短篇アンソロジー。
【収録作品】
平野啓一郎「富士山」
円城塔「レンダリング・タイムカプセル」
黒井千次「消息」
三木卓「来訪した者」
宮内悠介「明晰夢」
村田沙耶香「おろか」
石沢麻依「マルギット・Kの鏡像」
谷崎由依「天の岩戸ごっこ」
嶽本野ばら「ブサとジェジェ」
本谷有希子「パンケーキ2.0」
坂崎かおる「ニューヨークの魔女」
蓮實重彦「午後の朝鮮薊」
【編纂委員】
伊藤氏貴
磯﨑憲一郎
金原ひとみ
川村湊
島田雅彦(解説)
【装幀】
帆足英里子(ライトパブリシティ)
※平野啓一郎「富士山」は電子版には収録されていませんのでご注意ください。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「たとえば50年前の1973年がどんな年だったかを知りたければ(中略)その年に発表された小説を読むのがよかろう」
本書は2023年がどんな年だったかを知るための12人の作家による短編集。
マッチングアプリやフリマアプリ、仮想現実の世界にSNSの承認欲求などなど‥本書に登場したモチーフを思い出した順番に並べてみただけで、現実のできごとが次々に思い出される。最初に聞いた時は(そんな事があるんだ?そんな事ができるんだ!)と思っていた事が、数年で当たり前に受け入れられるようになるスピード感が頼もしくもあるが少し怖くもある。中でも印象的だったのは初めましての嶽本野ばらさんの「ブサとジェジェ」と、ヤな感じ極まる(褒めてます)の村田沙耶香さんの「おろか」の2篇。