あらすじ
キーワードは「心的安全」と「メタ認知」だった!
学校の当たり前を覆し、全国が注目する学校づくりを実現した麹町中の工藤校長。
手をかけるほど子供の自律を阻むというメッセージは驚きと共感を持って、多くの人に広まりました。
今回、脳神経科学の世界で注目を集める、青砥瑞人先生との、「麹町研究」によって、脳科学的にも正しい子どもの育て方があることが立証されました。
これは既存の教育の思い込みを正し、「未来の教育」を模索していくために、旗となるべき成果です。
今回、教育と脳神経科学という異ジャンルの二人が共著として、教育・学力・子育ての大誤解を解きながら、
未来を創る「当事者意識のある子ども」を育てていくためにどうしていけば良いか、
それをわかりやすくまとめました。
全国が注目した、麹町研究の衝撃的な中身とは?
全国の保護者・教育関係者のバイブルとなるべき1冊!
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Posted by ブクログ
心理的安全状態を作る。心理的危機状態では、何も入ってこない。叱責は無駄。
「どうしたの?」「あなたはどうしたいの?」「何か手伝うことはある?」この3つの質問だけで、あとは子どもが考え始める。
自己肯定感を上げるには自己決定が必要。
Posted by ブクログ
面白い。書かれていることは筋が通っていて、納得させられることが多い。久々に工藤勇一先生の著書を読んだが、やはり新鮮で刺激を受けた。
・学校の最上位目的は、子どもたちに社会で生きていく力を身につけさせること
・体内で使われるエネルギーのうち、25%は脳で使われている。
・無意識のうちにエネルギー効率の良いいつものパターンを選択するようになっている。
・相手の欠点に敏感なエラー検知機能がある。先天的なもの。
・ノルアドレナリンはやる気スイッチ、ドーパミンは気の散りやすさを軽減。
・未知の恐怖を新しいことへの期待へ
・自分でコントロールする力(タイムマネジメント力)もメタ認知力のひとつ。
・自分の過去の失敗談を積極的に語ることで、親近感が湧く。
・親自らが失敗、試行錯誤し続ける姿を見せることが子どものチャレンジ精神を育む効果的な方法。
・学校で育てるべきは、自分を成長させていく力。
意識の余裕を持たせるためには、不要なことを意識させないことが肝心。
・親の役割…片方が叱ったら、もう片方は叱った後にスッと現れてよしよしと慰める役になる。
・自分の力でできなければ、人に頼るのも力の一つ。
・学びを得るのは、複数の定点を同時に見たとき。俯瞰。
・メタ認知を高める第一のステップは、自分と向き合う機会を増やすこと。
・発言力のある人には、軸がある。
・一貫性のある状態に変えていくには、ありたい姿ややりたいことを思い続けることが重要。
・無意識に新しいことは拒否する脳になっている。3日坊主は当たり前。
Posted by ブクログ
「心理的安全性」と「メタ認知」をキーワードとした、文字通り「自立する子」の育て方。
●いま、教育現場で何が起きているのか
・日本の社会全体がサービス産業化し、教育現場でも子どもに手をかけすぎている。その結果、自律が阻害され、当事者意識のない「他責」思考を持つ子どもが増え続けてしまう。
・教育現場における「手段の目的化」
●心理的安全性とは何か
・脳の原則
①Use it, or lose it.
②人の意識は有限
③人は本来、ネガティブ思考が作動しやすい
・「心理的安全性」が確保されていない、ストレスがかかりやすい環境では、人は思い描いた行動をとることができない。
・完全なストレスフリーが良いのではなく、適度に負荷をかけ、「やらなきゃ」という状態を自分で作り出すことが大事。子どもたちが「自分で」自分を上手に追い込むやり方を求めたり、「自分で求めて」トレーナー等の第三者に追い込んでもらえるわうに。
●子どもが安心できる環境をつくる
・心理的安全性を高めるには?
①学校を、安心して過ごせる場に
②心理的安全を自ら作り出すことを得意な脳に
・子どもに自己決定を促す「3つの言葉」
①どうしたの? ②君はどうしたいの?
③何を支援してほしいの?
・人と比較せず、「今の自分」と「未来の自分」を比較して、成長するために何が必要か。
・結果ではなくプロセスを褒め、時に第三者を介して褒める。
・ストレスコーピングの際に「課題を小分けにする」ことを教える。
●メタ認知とは何か
・自分を「複数の視点」から俯瞰する。獲得が難しいスキルではあるが、これができない子どもは「他責思考」に陥りやすい。
・自己の内面に目を向けてもらえるよう「葛藤」「夢」「嬉しかったこと」を考え、振り返る習慣をつけること。
●子どものメタ認知能力を鍛える方法
・優れた人は自分を知っている。
・大人が子どもに一方的にダメ出しをしてはいけない。大人の声かけが子どもに与える影響は大きい。
・依存心の塊である子どもたちを自律の道に誘導するためには「自己決定」の習慣づくりが必要不可欠。