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Posted by ブクログ 2021年06月13日
やはりあれは出来レースだったかと、終盤まで読んで納得。
(何のことかまでは割愛)
最初から思い合ってはいるけど、皇女さまは愛した人に騙されたと思っているのと、ずっと隠し続けていた国の秘密の件があり、騎士さまは騎士さまで皇女さまを騙した負い目、そして想いを返してもらえるはずがないという思い込みがあって...続きを読む、決定的にすれ違っている二人。
特に彼の方の真意が見えなかったので、随分やきもきはした。
どう見ても皇女さまのことが好きなのに、騎士としては行動がちぐはぐというか。
終盤で彼がある人から拝命していたことと、そして後書きにあった「重すぎる愛」でようやく納得した。
彼の裏切りは一件だけではなかった。
まさかの相手すら裏切るほど、一途だったのだなと。
最初から、彼の主は皇女だったのだなと。
皇女さまが抱えていた秘密は、放置すれば国が滅びるほどのことだというのは、割と初期から察することができる。
そのため、果たしてこの話だけで解決するのかと思って心配したが、寧ろ解決した上で、更に皇女さまにかけられた呪いすら吹き飛ばす展開には本当に驚いた。
驚いて、ようやく安堵できた。
これで皇女だけでなく、この国にかけられていた呪いも解けたのだなと。
かつての身分にはもう戻れなくても、それ以上にかけがえのないものを手に入れられたハッピーエンドだったと思う。
皇女さまにとっても。
そして、騎士さまにとっても。