【感想・ネタバレ】どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

人は必ず死ぬ。その事実から逆算すれば、悩みはもっと軽くなる。お金とは→義理と金は誰かのために使ってこそ。結婚とは→相手とちゃんと言葉で褒め合うこと。運とは→人との縁がもたらすもの。人生とは→大きな目的を持つのは危険。仕事とは→人生の本業ではなく暇つぶし。命とは→生に執着するほど死が怖くなる。下ネタやダジャレの中にきらめく真理、才人ふたりが考える「人生の作法」。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

みうらじゅんとリリー・フランキーとは、なんだか夢の共演という感じだな。
まあ、安定の世界観。納得。

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2025年01月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・みうらじゅんとリリーフランキーの会話形式の本。
・会話形式の本や文章に傍線が振ってある本が苦手だ
が、2人の視点が面白くていい意味での緩さが男ならクスッと笑ってしまう。時に「こんなこと言ってもいいのか?」と思うようなもあるけど、示唆に富んだ発言の方が多くて参考になる。
・特にみうらじゅんの造語とリリーフランキーの譬え話の引き出しが秀逸だと思った。

以下覚書、内容含むため、ネタバレ注意。
・安定って不安を感じるための装置。
・金持ちは金がなくなることを心配しているうちは、冬枯れの人生だ。シェークスピア
・満足することはない。あなたは幸せですか?って聞くのと同様に、満足という言葉は不安を植え付ける言葉だ。
・なんでもただ溜めとくって体に悪い。
・知識とは悩みを解消ふるための道具なのだから、応用できないと意味がない。
・酒もタバコも女もやらず、百まで生きたバカがいた。
・美意識さえ持ってれば、プライドはなくていい。プライドは自分のため、美意識は自分が美しい、大切だと思うもの。
・結婚は多くの苦痛を持つが、独身生活は喜びを持たない。
・あらゆる真面目なことのなかで、結婚というものが一番ふざけてる。フィガロの結婚
・喧嘩をする相手が誰かというので、その人の品みたいなものが出る。
・若いヤツに一生懸命話してる大人は説教したいだけか、ヤりたいだけのどっちか。
・A+B=Cがオリジナルだとしたら、A+B=ABっていう世界もある。
・同じ条件なのに、ってとこに嫉妬が発生する。
・運とかタイミングの前にまず縁がある。
・無駄な熱意に驚く。そこまでやるの?が重要。
・マイナスのことを考えたり実行できるのは自分がプラスの状態の時だけ。

0
2024年02月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本作は、みうらじゅん氏とリリー・フランキー氏による雑談集。

人は必ず死ぬという絶対的な真理を出発点にして、人生・人間関係・仕事生死に関するトピックについて、思い思いの考えを述べていく二人語り。

なお、みうら氏の肩書は「イラストレーター」(公式サイトより)。リリー氏は「マルチタレント」(wikipediaより)。

読後の印象は、二人ともただのアホなおっさん笑(いい意味で)。

・・・
あまりお二方のことはご存じなかったのですが、おちゃらけた、テキトーな感じは常々感じておりました。

ただ、今回はスタートポイントが死ですから、ひょっとしたら深遠な何かが語られるのでは、と期待して読んでみました。

むう。
結論は、おじさんの居酒屋でのとりとめもない話、のような内容でした笑。

一瞬、話の切り出しは真面目なのですが、最終的にエロに収まるというか笑。まあ素敵なおっさんたちだと思いました。

・・・
とは言え、かように振り切った人生を送っている方なので、節々に光るものがあります。

例えば、彼らの世間のしがらみからの自由さ。自由業の看板にまごうことがない。むしろ、その看板に忠実たろうと「俺たち自由でないとダメじゃん」と、うっかり仕事しすぎて焦っていることもあるそうで、微笑ましいです。

本人たちも、自分たちの仕事内容から、良くこれで生きてこれた・食えて来たと驚くわけですが、彼らの強味は、今でいうところの「マインドフルネス」であるかもしれません。

生とか死とかはたまに考えるけど、そういう事柄にかかずらわず、「今に没頭する」ということを続けてきたと。その「今」というのは、エロだったのかもしれませんし、絵だったり、飲酒だったりするのかもしれません。ただそれらは、何か他からの逃走ではなく、それ自体として選び取られたものであったこと。これが大きいのだと思います。

もう一つ。
自分探しと適材適所について書かれた箇所がありました。

「自分を探すんじゃなくて、自分の居場所を探せばいいんだけど」(P.212)

これはいわゆる「本当の自分」っていう話。実は、そういうのはないとお二方とも仰っています。また、他人との比較もなくならないと仰る。というか他者があっての自分なんだと。だから、唯一の自分の個性みたいないのを探すんじゃなくて、自分のテイストや好みを自分自身認知して(時々人と比べつつ)、自分にフィットした場所(会社、組織、コミュニティ)を探そう、といっているように感じました。

本人たちはもう少しふんわり喋っているので、そこまで意図していたのか分かりませんが。でも鋭いなあ、と感じ入ったものです。

・・・
ということで、みうら氏とリリー氏の雑談集でした。

ある意味で理想ですよね。そこそこ年がいっても飄々と仕事し、時に酔っ払い、キれつつ、何しろ楽しそうに生きる。大成功でもなくても、まずまず食べられる。いいですよね。

とにもかくにも、この精神的自由さは学びたいと思いました。

好きなことをしてみる。したいですよ。

…まあでも嫁さんの意向を聞かずにそんな好き勝手、できないですよねー。そのあたりのテクニックは、語られませんでした笑(「嫁を抱いてりゃあ、分かるよ」みたいな話はあったかもしれませんが…)

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2025年04月04日

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