【感想・ネタバレ】つながり過ぎた世界の先にのレビュー

あらすじ

「COVID-19の蔓延により、おそらく人類史上初めて、世界中で人間の行動の完全な同期がみられた」と哲学者マルクス・ガブリエルはいう。人々が一斉に倫理的な行動をとったことは、資本主義の行方にどのような影響を与えるのか。本書ではさらに、「国と国とのつながり」「個人間のつながり」「経済活動のつながり」を読み解き、終章で改めて個人の生のあり方を見つめ直す。「新実在論」「新実存主義」「新しい啓蒙」と次々に現代思想を刷新する旗手が、新しい時代のビジョンを示す一冊。哲学者は、徹底した抽象的思考を行うことで、総合的で普遍的なビジョンを提示することができる存在である。ならば、ガブリエルは本書で、哲学者がなすべき仕事をしっかりと果たしたといえるだろう。 【目次より】・ロックダウンと『リヴァイアサン』/・危機は倫理的進歩をもたらす/・統計的世界観による幻想/・政治家が正しい判断を下すためには、何が必要か/・日本人はなぜ先進国の中で最も孤立している人が多いのか

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Posted by ブクログ

ネタバレ

·量的思考よりも質的思考
·哲学がもたらす、倫理的な方向性
covid19によって不意に訪れた、考え方のリセット
実はこれ自体が本当のニューノーマルといえるかもしれない
統計による効率化で進んできた今までの世界
これよって引き起こされている環境破壊や格差、貧困
とはいえ実は人間は質的思考(快樂)も楽しみながら暮らしているので、この側面を大切にした考え方を増やしていければと思う。
トランプや中国に対する著者の意見も新しく、刺激を受けた。

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2022年01月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ファクトフルネスを現代の情報と哲学的な視点におきかえた1冊。第1章の「人とウイルスのつながり」において、政策立案に専門家を深く関わらせる弊害にとても納得しました。政府機関もメディアも国民も、事象に対してなにが問題で課題なのか、思考停止している状況が伝わってきます。
倫理的な観点での政治・経済運営は理想と奇麗ごとが多いように感じたが、それは俺自身の中で不都合な事実から目を背けているだけだと感じた。耳の痛い話も多いが、違った視点・観点・本質的な話を読むことは、人間力を高めるのにとても大切だと感じさせてくれた1冊です

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2021年05月15日

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