あらすじ
夢みるハードボイルド作家・楓子は名探偵!
東京・世田谷区の一等地に建つレトロな洋館には、ひとりの魔女が住んでいる……。近所の小学生たちの間でそんなウワサをたてられてしまうこの屋敷の住人の名は、森野楓子。おっとり天然でやや世間知らずの中年女性である彼女の正体は、実は――本人的には大変不本意ながら、タイガーショーこと「大河ショー和」というペンネームの売れっ子覆面ハードボイルド作家だ。作風と著者本人のキャラクターがあまりにかけ離れているので、そのオフィシャルイメージを守る苦肉の策として、パーティへの出席の際などは、担当編集の吉井くんを影武者に仕立てたりしつつ、楓子さん自身は、いつか元の絵本作家業に戻ることを夢見ているのだが……。
映画祭の会場で女優が倒れたのはなぜか? 「第一話 グレイのシャネルが謎を解く」、漫画家の仕事場で発生したトラブルの真相は……「危険な航海」、楓子さんの過去が少しだけわかる「若き日のミス・メープル」、そして巻末短編のお楽しみ「ミス・メープルの十二か月」の四編を収録した、コミカル・コージー・ミステリー。
令和に生きながらも心は永遠に昭和とともにある、超マイペースな《おばさん名探偵》、ここに誕生!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
都会のお庭付き大豪邸に住むエログロバイオレンス作家の楓子さんが、持ち前の好奇心と想像力と知識で殺人未遂の真相を推理しちゃう話
楓子さんのマイペースだけどしたたかな雰囲気と担当編集の吉井くんとのコンビが楽しくて、さくさく読めた
探偵業ではなく好奇心での推理だしどの事件も殺人未遂だから、ザミステリーみたいなのではないけど、
これはこれでほっこり?読めた
ウサクマちゃん続編出版できるといいなあ
Posted by ブクログ
主人公は森野楓子さん。かえでこ、って名前可愛い( ◜ᴗ◝)
おっとり天然おばさんである彼女はハードボイルド作家で、キャラクターイメージとのギャップが強いから、担当編集の吉井くんが影武者となり、作家の振りをしてくれる。
普段は楓子さんが作家で、吉井くんが担当編集、外に出る時には楓子さんが担当編集で、吉井くんが作家、の装いで、自身の作品を映画や漫画に売り込んでいく。その最中て事件に巻き込まれて……て感じの話。
ミステリー感は薄くて、どちらかというと、鋭い観察眼がある知識豊富な主人公が、行く先々で厄介事に首を突っ込んでいく、みたいな印象。でもこの楓子さんとか吉井くんとかが個性強めで面白いから、そこを楽しんでいる感じでしたんฅ(*´꒳`*ฅ)ꪆ
Posted by ブクログ
先に3作目を読んでしまったシリーズの最初の作品。予備知識があったせいか、こちらの方がすんなり入れた。思わずクスッとしてしまう感じがいいし、各話が短くうまくまとまってるのもいい。吉井君、もっとしっかりしろよ!
Posted by ブクログ
絵本作家に戻りたいのに、SF・バイオレンス・アクション・エログロ・超ハードボイルド小説適正が高すぎる、主人公の楓子さんがとにかくかわいい。これはシリーズ化しないともったいないですね。
Posted by ブクログ
一等地に自宅がある、元金持ちの元お嬢様は
ハードボイルド作家。
見た目と書いているものにギャップがありすぎ、なのは
お約束、と言った感じでしょうか?
本人も家も、かなり世間と乖離が激しいですが
たまに出てくる小学生が、近所の悪ガキっぽくて
世間に戻らせてくれます。
自宅維持に頭を悩ませ、昭和でとまったおばさんと
どうにか次作を書かせようとする担当さん。
何だかこう…周囲とおばさんの時間が
ものすごく違う気がします。
Posted by ブクログ
探偵とはいうものの、大事件にはならない系でしたね。楓子さんのキャラクターを味わうお話かなと。1日の終わりに娯楽として読むのにちょうど良いお話たちでした。
本編でキャラクターを堪能した後の『楓子さんの12ヶ月』が楽しかったです。