あらすじ
ブレイディさんの暮らすイギリス社会と日本社会を交錯させながら、それぞれを象徴する興味深いエピソードが語られる。コロナ後「生きづらい」という言葉が増す日本でどう風通しをよくし、幸せを感じられる国になる道を探るのか、そのヒントがちりばめられる。
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Posted by ブクログ
ブレイディみかこさんと鴻上尚史さんの対談ふたつ。
「世間と社会」「エンパシーとシンパシー」など、学びがありました。面白い対談だった…もっとお話聞いていたい。。
日本人は、自分の周りの「世間」は関わりがあるとして考えられるけど、それより外の「社会」はそうではないから自分に関係ないものとして捉えてしまう、みたいな説はすごく腑に落ちました。政治の話が出来ないのもこれなんだな。
政治の話してると「意識高い系」と揶揄されるのほんと意味分からないけど、うちらにはどうも出来ないこと言ってるwwwみたいなのもあるかも。歴史的に、民主主義を自力で勝ち取ってないというのもこの傾向を大きくしてると思います。大正デモクラシーは違うし、戦後民主主義はアメリカがくれたやつ。我々はほっといたら大日本帝国みたいな全体主義に近付いてしまいがち……ほら、今も。
エンパシーとシンパシー、機会平等と結果平等。この説明もわかりやすかったです。
ブレイディさんの「本当に経済を悪くすれば、お上は民を治めやすくなる」はゾッとするけど真理です…「貧すれば鈍す」だから。「国民が政治に関心無い方がありがたい(=やりやすいので)」みたいな発言した政治家もいることですし。
あと、ちょっと前の対談なので、日本の良いところは安全だということが挙げられてます。現在はそれすら危うくなっているので、ますます、何とかならなくなってる……。
Posted by ブクログ
コロナの頃だし物価もまだ上がってない時代の出版なので噛み合わないところもあったが面白く読んだ
以下引用↓
鴻上
小学生の飲料補給は先生が許可した時のみ
お茶か水でスポドリはダメ
勝手に飲むな!飲みたかったら飲んでいいのか!と言う引率の先生すごい
鴻上さんの悩み相談…経済的に発展してる時は悩みも割とたいしたことないって笑い飛ばせる。“絆”“つながり”という言葉が出てくるときは不況。高度経済成長のときは今よりもいろんな意味で縛りが強かったけどどうせ未来は良くなるんだからと楽天的になって、破天荒な人間も多かった気がする。
でも今はみんな出口の見えない中にいるから悩みがどんどん深刻化して内向化していると感じる。
子育てというのは“子供を守り育てる”ではなく“健康的に自立させる”こと
僕がなんで高速のことでこんなに熱くなるかと言うと、先生への信頼ということは勿論、そもそも、学校の教育現場は人を育てる場所なんです。人を育てる場所なのに人間を潰してどうするんですかって強く思う。地域の子がエリアの区分けで入学することになる公立中学でそんな無茶なことを言うのは、余計に許しがたい
幸せになることが1番
日本の国会中継は質問する人と答弁する人が決まってて、質問内容までも事前に答弁する側に提出されている、もう出来レースと言っていい。他の議員は参加できずできるのはせいぜい野次を飛ばすだけ。
日本で戦争がずっとないのは経験者の強い語りのおかげ
ブレイディ
日本に帰ってくると暗さ、陰気さを感じる。大学生は就活で頭がいっぱいで視野が狭くなって。
幸せになるために人間は生きてると思う。無駄な校則、救われない経済状況、特に今、日本社会は幸せになぜか背を向けているような気がする。
国会中継は迫力も抑揚もなくて棒読みだから論点も伝わらないし、議員もそりゃ寝るだろうと思う
イギリスの国会中継はエンターテイニング、議員が誰でも発言していい時間もある
日本は女が住む国じゃない、日本の抑圧的なところが嫌
あまりに“希望を感じさせる文章を”という原稿依頼が多い、そんな一時しのぎのドラッグみたいに“希望”“希望”って言っても詐欺みたい