あらすじ
深川の長屋を仕切るお美羽は器量はいいが、気が強すぎて婚期なのに独り身だ。ある朝、長屋に住む大工の和助が普請した芝居小屋の席が崩れ、怪我人が出てしまう。お美羽は原因を小屋の旦那と客の若侍と共に調べ始める。すると和助の不始末と決めつける読売が出たり、別の小屋の仕業だという噂が流れて......。跳ね返り娘が躍動する傑作時代ミステリー!
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Posted by ブクログ
入舟長屋のおみわシリーズ、4作目。
良い意味で、パターン化された安定のシリーズ。今回のおみわのお相手のおふたりは、まぁ、想像通りというか(苦笑)。お相手との結末はワンパターンとして安心して楽しみつつ、最初のお相手だった山際さんがいい感じに捕物に参加してくれているので、捕物帳としても十分に面白い。今回の芝居小屋の事故の裏にあった背景も、いろんなことが絡みつつ、上手く作られていて、面白かったデス。
Posted by ブクログ
入船長屋おみわの四作目。
前作での騒動の結果、
「障子割りのお美羽」という二つ名がついてしまったとは、
ますます縁遠くなっているおみわ。
ところが、
今回は芝居小屋の若旦那と旗本の家人にはさまれての三角関係?
もちろん、違ったが。
芝居好きの友達に誘われて芝居を見に行ったが、
新築したばかりの小屋で座長のあいさつが始まったとたん、
桟敷席がくずれおち、けが人が出る。
桟敷席の部分を任せられていた大工が長屋の店子とあり、
おみわは芝居小屋の若旦那と、見物に来ていた姫についていた家人と
真相を探ることになる。
読売りへの殴り込みや、材木の詐欺、芝居をめぐる賭けにさらに黒幕と、
おみわの恋心についついもっていかれそうになりながらも、
話の展開がうまいと思う。
店子の浪人、山際様は相変わらず大活躍だが、
おみわに引きずり込まれてお仕事は大丈夫?