あらすじ
千駄木すずらん通りの一番端にある、四代続くトトキ時計店。十刻藤子は、妹・桜子の三つ子の出産で手が離せなくなった母親に代わり店番をすることに──。時計に全く無関心で知識もない藤子の前に、スイスから来たという不思議な兄弟が現れた。町のシンボルであった時計塔を二十年ぶりに動かすというが……(「塔の上の大時計」より)。日常のさまざまな謎を、ラグジュアリーな時計とともに解決していく、書き下ろし下町ミステリー。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
実物が気になる素敵な時計がたくさん登場して、小説なのに眼福な気分を味わえました。
実際の花の開花時間で時刻が分かる「花時計」も素敵でした。
こういう時計が身近にあればいいのに。
最後に出てくる時計も本当に美しいのです。
中には音まで素敵な時計まであって、時計の奥深さをしっかり味わえた気がします。
日常ミステリ要素もあったけど、お金の力で解決な話もあって、時計王子の資金力を思い知ったり。
ただ、野暮なのかもしれないけど、全ての謎をきっちり明らかにしてくれない話もあるので、もどかしく思うことも。
毎回、王子たち視点の裏話を挟んでくれるから期待してたのに。
少し消化不良。
保護者兼兄役の彼か、王子の彼のどちらかと主人公は恋仲になるのかなと予想しつつ、そちらもやや空振りに終わったので、個人的にはもう少し先まで読みたかったです。