あらすじ
【〈文学少女〉シリーズの著者が放つ、すべての本好きに贈る感動のビブリオ・ファンタジー】
三途の川べりに佇む〈おらんだ書房〉では、
艶やかな着物をまとった陽気な店主が
「人生最後にして最上の一冊」を選んでくれるという。
客は子供から老人まで生前に大きな未練を残した死者ばかり。
そのひとりひとりの人生の物語に優しく寄り添い、
店主は成仏へと導く本を探すが――。
【目次】
第一話「本が大好きな三田村祐介様(享年三十四)の場合」
第二話「でんぐり返る本を探してる越野園絵様(享年八十六)の場合」
第三話「空っぽのおなかをかかえた、空っぽな目の初芝泪衣様(享年四)の場合」
第四話「呪いの本を求めてやってきた尾崎純香様(享年三十五)の場合」
第五話「描けない人気漫画家司七彦様(享年四十一)の場合」
第六話「世界で一番退屈で、つまらなくて、どうでもいい本をご所望の鈴木藍理様(享年十六)の場合」
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Posted by ブクログ
三途の川にある書店。
人生最後で最良の本を選んでくれる店……
店主は、胡散臭そうな関西弁の男性…
いつも何かを食べてるイメージがあります!
おらんだ書房が何者か気になります!
店主の全てが謎に包まれており、何者か…
何故、生者が三途の川で書店を営んでいるのか……
謎が謎を呼びます!
死者の記憶を頼りに作られる本棚…
もし、自分だったらどんな本棚が現れるか気になります!
死者に寄り添うおらんだ書房が最後は、可愛く思えてきました!
皆さん、様々な想いでおらんだ書房を訪れます。
死んだあとも漫画を描き続けるのはしんどいですね…
しかも、新刊は三途の川に行かないと読めないなんて……
生者に優しくない……
死者一人一人の想いが詰まった本がたくさん出てくるので、読み応えたっぷりです!
Posted by ブクログ
これ好きだったー。
若くして亡くなるのはどうしようもなくやるせないけど、三途の川べりにこんな街並みがあるなら、少し救われる気持ちになる。
私も最終巻待っちゃいそうだ。
Posted by ブクログ
私は本好きでは有るが、ビブリア系の作品に良くある、初版がどうの原稿がこうのみたいな物だと、ついてけいない
本作はその辺が良い意味で、ゆるくて良かった
特に1話の「人生の最後に1冊だけしか読めないなら何を読むか」は本当にはっとした
良く有る「人生の最後に何を食べたいか」は別に熱く語れなかったので、成程自分が何を一番好きなのかが分かる設問なんだなと。
そして、本を優先して人付き合いをしてこなかった事を後悔する展開かと思いきや、やっぱり本が好きと言う落ちに喝采
やっぱり人は一人じゃ寂しいから、人間関係の構築、愛や友情が何より大切なの、なんて陳腐なラストにならなくて本当に良かった。