あらすじ
お探し物は、本ですか? 仕事ですか? 人生ですか? 人生に悩む人々が、ふとしたきっかけで訪れた町の小さな図書室。悩む人々の背中を、不愛想だけど聞き上手な司書さんが、思いもよらない本のセレクトと可愛い付録で、後押しします。
明日への活力が満ちていくハートウォーミング小説。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
青山美智子さんの作品の中でもトップクラスで面白かった。
この本は、小さな図書室を舞台に、人それぞれの悩みに寄り添いながら前に進むきっかけを与えてくれる作品である。小町さゆりさんのキャラクター性が本当に良かった。5章すべての話がそれぞれ面白くて、一気に読み切ってしまった。
各章で印象的だった部分を記録しておく。
ページ数
→ 40,111,138,162,166,194,206
1つ目は、桐山くんの、
「何が起きるかわからない世の中で、今の自分にできることを今やってるんだ」
という言葉である。将来のことを完璧に決めることはできないし、自分の気持ちは変わる中で、まずは目の前のことにひたむきに取り組むことの大切さを感じた。
また、起業と結婚に関する場面での
「ただカッコ悪いと思われたくないってだけでしょ。いらないわよ、そんなくだらないプライド。他人を雇うより夫婦で一緒にやるのが一番スムーズなんだから」
という奥さん側のセリフが心に残った。何かに挑戦するとき、失敗するのが怖い、というよりも、失敗して格好の悪い姿を見せるのが嫌だと思ってしまう。だが、確かにそんなプライドならいらないし、一度きりの人生なんだから、挑戦した方がかっこいい。
この先の人生、パートナーができたとしても、大切な友達相手でも、誰相手だとしてもそれくらい覚悟を持って相手に向き合える人間になりたいと思った。
また別の章で、
「あなたもそうだよ。たぶん、人生で一番がんばったのは生まれたとき。その後のことは、きっとあのときほどつらくない。」
という言葉には、自分自身を前向きに捉える視点を与えられた。
「朝や夜は『来る』ものじゃなくて、『行く』ものなんだ。」という気づきは、自分の物事の捉え方を大きく変えるきっかけになっていると感じた。
それまで主人公は、異動や家事・育児を「させられている」と受け身で捉えていたが、それは自分を中心に考えていたからこそ生まれる被害者意識だったのではないかと気づく。この視点の転換によって、「今、自分は何をしたいのか」「どこに向かいたいのか」と主体的に考え始める姿が印象的であった。
この場面から、物事は捉え方次第で大きく意味が変わること、そして自分の意識を変えることが行動の変化につながるのだと感じた。
加えて、
「カニ歩きするとおもしろいな、景色が横に通り過ぎていくの、いつもより広い世界が見えるなって」
という言葉も印象的であった。進み方を少し変えるだけで見える景色が変わるように、物事の捉え方を変えることで新しい視点が得られるのだと感じた。
「作家デビューに年齢制限なんてないだろ。きっとその人にとって一番いいタイミングがあるんだ」
という言葉からは、人それぞれのペースで進めばよいのだと励まされた。
この作品を通して、今できることに向き合うことや、視点を変えることの大切さを学んだ。どのエピソードも心に残り、また読み返したいと思った。
Posted by ブクログ
気がついたらポロっと涙が出てしまうところがあった。
第一章
「大したことない仕事」ではなく、「自分の仕事が大したことない」って気がついた主人公、大きな一歩前進。
私も今の仕事つまらないって思い始めてるけど、自分がつまらない仕事を生み出してるのかも、と、考えさせられた。
第三章
「異動させられた」「家事育児をさせられている」という感覚に陥ってしまっている主人公が考え方を変えて、今の自分にぴったりな職場に転職できてよかった。
第五章
自分が思っている「社会」が必ずしも定年まで勤めていた会社だけではないということを小野さんとのやりとりを通して気がついて、その後自分の行動に幅を広げた65歳の正雄さんみて、今日が一番若いから何でもやりたいことに挑戦すべきだなと思った。
ただ、腰が重くて読書続けるしかできなさそう。。。笑
フィクションだから、必ずハッピーエンドで現実世界はそうも行かないだろうけど、心温まる本で元気をもらえるお話ばかりでした。
それにしても、小町さんに対する印象がベイマックスだったり鏡餅だったり人によって印象が変わるの面白かった。
青山美智子さんの本を初めて読んだけれど、ほかの作品も読みたいと思いました。