あらすじ
◆デジタル・ネイティブではない従来型企業が、デジタル技術を活用してデジタル変革を進めるためのステップを解説する。
◆5年におよぶ、40社の企業トップとのインタビュー、27社のケーススタディー、171社の企業経営幹部への調査を実施した成果を解説します。技術解説がメインではなく、デジタル変革を構想する非IT部門(戦略企画、オペレーション、財務、人事など)向けに変革の進め方を解説。
◆デジタル経済では技術とそれを使いこなす能力、さらには顧客ニーズも急速に変化するため、企業戦略は流動的にならざるを得ない。経営者にとっては効果的な企業デザインにより、新たな競争上の脅威や機会に対応して、迅速に対応することが求められる。企業デザインのデジタル化対応を成功させている企業では、従業員、業務プロセス、データ取得と活用、技術導入をどのように調和させ、革新的な顧客向けソリューションを見出しているかを探る。
◆ケースとしてはレゴ、フィリップス、アマゾンなど日本でもなじみのある企業の他、DXの成功事例としてMITでの研究が進められているシュナイダー・エレクトリックやDBS銀行などを取り上げています。著者はDX研究の世界的な拠点であるMITCISRの研究者たち。2018年に刊行した『デジタル・ビジネスモデル』(Peter Weill他)の続編とも言える一冊です。
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Posted by ブクログ
企業の構造化 分割統治
〇管理可能な成果 ×統合の妨げ
→マトリクス組織:デジタルサービス支援にはならない
DXが進まない理由:企業のカルチャー
企業デザインの3要素=人材、プロセス、技術への
DXを構成する5つのビルディングブロック
①シェアードカスタマーインサイト :顧客ニーズ
②オペレーショナルバックボーン :中核プロセス
③デジタルプラットフォーム :ソフトウエア
④アカウンタビリティーフレームワーク:責任体制
⑤外部デベロッパープラットフォーム :外部利用
①シェアードカスタマーインサイト
反復型開発プロセス Test & Learn approach
最適な場所を見つけるまで反復を繰りかえす
MVPからのフィードバック
デジタルサービス=
デジタルソリューションと顧客ウォンツの重なる部分
フィリップス ヘルススイートラボ
②オペレーショナルバックボーン=デジタル化
PLM、ERP、CRM
デジタル化(オペレーショナルエクセレンス)前提の
デジタル対応化(カスタマーバリュープロポジション)
システム、データ、プロセスの整合的統合
シームレス、一元情報管理、可視化、自動化
デジタル化の障害
業務習慣、古いデータ、レガシーシステム、権限不足
オペレーショナルバックボーンへの近道
業務複雑性 軽減 :ビジネスモデル削減
対象範囲 絞り込み:重要な1種のデータに絞る
基準 引き下げ :デジタル化対応はそこそこで十分
③デジタルプラットフォーム=デジタル対応化
段階構築、破棄可能で継続進化が必要
デジタルサービス=基盤
+API化された各コンポーネント
データC:内外のデータ
インフラストラクチャC:クラウド橋渡し
ビジネスC:サービス機能
④アカウンタビリティーフレームワーク
デジタルサービスとコンポーネントに対する責任分担
標準化されたプロセスではなく、
権限譲渡によるスピーディなイノベーション
コンポーネントオーナー≠プロジェクトマネージャー
ミッション≠構造 :変化への対応
評価指標≠命令 :メンバーの学習
実験≠本格立上げ :仮説からの検証
継続的リソース≠定期的リソース :開発と運用の連携
全面的リソース組織≠マトリクス機能組織:俊敏性
協調≠階層:直接連携
信頼≠統制:問題解決はチーム、リーダーはヘッドコーチではなくプロセスコーチ
⑤外部デベロッパープラットフォーム
APIとSDK モジュール型
スケールメリット 顧客満足度