【感想・ネタバレ】表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬のレビュー

あらすじ

第3回斎藤茂太賞受賞! 選考委員の椎名誠氏に「新しい旅文学の誕生」と絶賛された名作紀行文。

飛行機の空席は残り1席――芸人として多忙を極める著者は、5日間の夏休み、何かに背中を押されるように一人キューバへと旅立った。クラシックカーの排ガス、革命、ヘミングウェイ、青いカリブ海……「日本と逆のシステム」の風景と、そこに生きる人々との交流に心ほぐされた頃、隠された旅の目的が明らかに――落涙必至のベストセラー紀行文。特別書下ろし3編「モンゴル」「アイスランド」「コロナ後の東京」収録。解説・Creepy Nuts DJ松永。

いざキューバへ!

ぼくは今から5日間だけ、
灰色の街と無関係になる。

ロングセラー傑作紀行文
書下ろし新章
モンゴル/アイスランド/コロナ後の東京

俺は誓いました。
あなたのように
生々しく生きていこうと。
(Creepy Nuts DJ松永「解説」より)

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「空気を読めばいいのか、個性が大事なのか、どっちなんだよ」
そんな疑問を抱いたことのある方に、読んでほしい作品です。

5日間の夏休みにキューバへと旅立ったお笑いコンビ・オードリーの若林正恭。その目的とは何なのか。「新しい旅文学の誕生」と称されたロングセラー紀行文。

世界で最も日本と対照的な国と言われる、カリブ海に面するキューバ。そんなキューバで活発に行動し、経験を学びに変える若林。旅を通して、日本の生活に対する違和感について考え抜く若林に共感が止まりません。

若林といえば、相方の春日に鋭いつっこみを入れる姿が思い浮かぶあなた。彼を見る目が必ず変わります…。是非お読みくださいませ!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

多分鈴木保奈美がTVで触れていたから、面白そうだと思って、タイトルをメモしていた1冊。作者の名前は書いておらず、手に取って初めて「あぁ、オードリーの若林」と分かった次第。

彼らのネタは好きで、春日も凄いが本当の意味で凄いのは若林だという噂も色々と聴いていたが、この本を読んでみて、なるほどこの人凄いわ。と実感できた。



俺実は、万博に行ってない。もう間違いなくいかない。万博が実施された背景や、準備期間のあれこれ、権益の問題に、カジノへの布石、トイレ問題…そういうの考えると、気持ちが覚めまくって、始まってみたらスマホ予約だの待ち時間だの飯が高いだの電車が止まって徹夜だの…どんどん行く気が失せていく。

ところが、始まってみると賛成派がどんどん増えていく、当初は反対派も俺の周りにたくさんいたはずなんだが、なぜかインスタやFB観るとそういう連中が「ワンパク5回目」とか「1時間待ちで入れたラッキー」とかはしゃいでる投稿が目立ちだす。

万博を楽しむ人を否定する気はなく、かといってなんか忸怩たる想いもある。その時にこの本の「少数派のくせに一人で立つ勇気を持たず、出る杭のくせに打たれ弱くて、口が悪いのにナイーブで、それなのに多数派に賛同できない」という、一文を読んで、あぁこれ俺やわ。ってしっくりきた。

年代的にオードリーのオールナイトニッポンも聞いていないし、地上波お笑い番組以上の若林を知る機会もなかったのだが、なるほど深夜放送向きの人で、考えてることが俺好みやわ、と思えた次第。

あとがきのコロナ禍の東京での思索は感慨深かった。

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2025年10月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・タイトルの比較が本の内容を物語る
・私は命を延ばしているのか、使っているのか
・ゲバラの言葉
「明日死ぬとしたら、生き方が変わるのですか?あなたの今の生き方はどれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」
・結局、戦争。その中の味方は家族

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2025年08月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

オードリー若林さんの紀行文。日本とキューバの対比がひと目でわかるタイトルがすごい。

キューバのガイド、マルチネスと打ち解ける場面がほっこりした。海外に行った経験が無いからお金のレート?が分からないけれど、チップとして1ヶ月弱の収入を置いていったなんて聞いたら現地の人にはウケるだろうなあ。

『出掛けたい所があることって、人を幸せにするんだな。』って確かにそう。自分はインドアだけど、たまの遠出や旅行で自分の行きたい所を探すだけでワクワクするもんなあ。
自分はまだ20代も前半で、当たり前だけど行ったことのない所の方が圧倒的に多いのに「インドアだから」と動かないでいるなんて勿体なさすぎる。本を開くとか、ちょっとしたアクションで行きたい所が見つかるかもしれないのに。

若林さんが食べたもので美味しそう!と思うものもいくつかあった。キューバのコッペリアの苺アイス、モンゴルの麺料理と揚げ餃子…。美味しそう食べてみたいと言っているよりも、やっぱりその土地に行った人の特権で食べる方が何倍も幸せだ。

『ナナメの夕暮れ』にもあったアイスランドの年越し花火の話、これは生きているうちに絶対見たいものの一つ。
アイスランドで他のツアー客とだんだん交流が深まる様も良かった。勿論芸能人ではあるけれど、ツアー客の方々が一旅行客として若林さんと関わっていたのが良かった。

そして何よりお父様との話。若林さんがキューバに行こうとしたきっかけ、お友達との思い出、読んで涙が出てきた。

解説の松永さん、自分はCreepy Nutsのファンなのでとても嬉しかった。ファンとして宝物のような本だな。

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2025年07月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

初めて芸人の紀行文を読んでみた。かなり読みやすく書かれている中にふと、著者の人間臭い感情、考えが描写されており、私がいつも聞いているラジオの若林さんが書いた本だなと改めて感じされられた。

◯キューバ
著者は資本主義社会下での競争・格差に対し疑問を持ち、社会主義国であるキューバを訪れた。広告のない街の景色を見て、普段著者が広告、ひいては資本主義から「競争を強いられている」ことを自覚したという描写に、私もハッとさせられた。私も常に競争にさらされ、格差を強いられいるのだということを自覚するとともに、競争や格差に対する疲れのようなものが実はあるんだなということも実感できた。著者がキューバを訪れたのは9年前であるが、私もキューバに行って著者が感じたようなことを追体験してみたいと感じた。

◯モンゴル
あまり記憶に残っていない。

◯アイスランド
年始にかけて大量に打ち上げられる花火とオーロラを見るために著者はアイスランドに向かった。申し込んだツアーはロンドン在住者が9割と聞いていて外国人が多いものと思っていたが、実は日本人のロンドン在住者がツアーに申し込んでいた。夕食から途中参加だった著者が、すでに関係を気づいていた参加者たちに気後れし、仮病で夕食から抜け出しホテルの部屋に戻った描写についつい笑ってしまった。自分がみたいもののためにわざわざアイスランドまで行く著者の行動力を見習い、私も遠くの異国を訪れてみたいと思った。

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2025年07月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

若林さんの、キューバ旅行と、新自由主義と、モンゴル旅行と、アイスランド旅行と、今はなき父への思い、とても素晴らしい作品でした。



2016年夏に降り立ったキューバ。

ちょうど今から10年前の2015年7月にアメリカとの国交を回復した直後、資本主義が浸透していないキューバを見れるのはもう今しかない、と観光客が殺到してた時期。

初めての一人海外旅。
読みながら、若林さんの沸き立つ思いが伝わってきました。

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2025年09月03日

ネタバレ 購入済み

違っていました

旅行記だと思ったんです。
いえ、旅行記なんです…
若林さんが体験したキューバ、モンゴル、アイスランドがとても生き生き描かれていて、行きたくなります。
でもその旅は、若林さんが人生に向き合う旅で…
若林さんの生き方について書かれているエッセイは、自分にとって得意ではない分野だったというだけなんです。
ごめんなさい。

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2022年05月07日

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