【感想・ネタバレ】経営者・従業員・株主がみなで豊かになる 三位一体の経営のレビュー

あらすじ

「投資家の思考と技術」が経営の次元を引き上げる。戦略コンサルタント出身でアジア・ベスト・ファンド賞の投資家が語る経営戦略。経営者だけでなく、従業員と株主も金銭的に報われ、アクティビストから身を守れる「みなが豊かになる経営」とは? あまたの経営者が耳を傾ける投資家の思索と提案。楠木建絶賛!

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Posted by ブクログ

コンサルから投資家に転身した著者は長期投資家の目線こそが持続的な企業の成長に必要としています。また、日本型経営の良さを活かすために、経営者、投資家、従業員の三者が力を合わせることで皆んなが幸せになれる。企業が抱える問題を分かりやすく具体的に分析して、解決策もしっかり提示しているので、どの立場の人にも有用な優れた本です。

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2022年07月02日

Posted by ブクログ

「"厳選投資家の視座"を導入することで、経営者・従業員・投資家の三者がともに長期的利益を享受する」というアイデアを、論理的かつ実用的に提唱する本書。目から鱗が落ちるような発見の連続で、非常に面白かった。

経営者や従業員が十分に自社株式を持った上で、「複利」「超過利潤」「事業経済性」「障壁」といった「厳選投資家の思考と技術」を経営に取り込み、これらを実践するための事業仮説、ガバナンス、BSマネジメントの要諦について詳説。いかにして三者が成果を享受し続けられるようにするかを、わかりやすい文体で、客観的根拠を用いながら理解することができる。名著!

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2021年12月25日

Posted by ブクログ

会社の課題図書として購入したが、非常に良書であった。現在のトレンドの経営スタイルを理解できるとともに、私の会社の進もうとしている方向性の理解にもつながった。

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2021年11月21日

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投資すべき会社の本質を極めた本。ある程度会計的予備知識がないと難しい(ROE>=ROIC>=ROA>WACCの式は秀逸!)

投資を同等以上に毎年行なっていて、障壁を築けていることが大事。コスト優位、顧客の囲い込み、規模の経済と顧客の囲い込みの組み合わせができている会社が勝つ。経営者の仕事は素晴らしい意思決定をすることだ。
将来経営層に上がる可能性がある人全員にお勧めしたい一冊。(株式投資にも長期戦でもOKであればかなり立つのでは?)

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2021年01月31日

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2025.10.122回目
共有コストをどこまで比率を高められるか
売上に対する利益率ではなく、投下資本に対する利益効率に着目する
ブランド価値とブランドの経済的価値
障壁、長期、蓄積
戦略づくり障壁づくり
コストとプロフィット リスクとリターン
その人独自のビジョン 事業仮説
現金保有の適切化 二年間の総人件費
投資家だから良い経営ができる、経営者だから良い投資ができる
経済のエンジンは企業 企業のエンジンは経営

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2025年10月13日

Posted by ブクログ

西川さんからの紹介(当時の新任経営職研修の課題図書)
三位一体の経営で複利の投資が重要であると語っている。単に利益率や売上を見るのではなく株主資本からどれだけ利益を生み出すか(ROE)をはじめとする指標からの評価が必要

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2025年04月13日

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投資家の考え方を学ぶのに良い本。一方で、提案がハイリスクを取ることや投資家を経営に迎え入れることなど、どこまでいっても投資家目線なので、事業会社にいる身としては、その結果にまで責任を取ってくれるのかと突っ込みたくなる箇所も多い。

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2024年03月06日

Posted by ブクログ

2022年26冊目。376ページ、累計7530ページ。満足度★★★★☆ 約20年の経営コンサルティング業の経験を経て、2005年投資業界に飛び込み、今では「アジア・ベスト・ファンド賞」を受賞するなど優れた成績を残す存在となった、みさき投資株式会社の社長が著者。

経営者・投資家双方がお互いの良い点を取り入れることで、より高い次元に昇華できる。本書には、そのヒントが満載。

良い経営者は良い投資家になれるし、逆も真なりと思う。

なお前著も面白い。

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2022年03月02日

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経営に投資の長期利回りの考え方から、継続的な価値を生み出すポイントを明確に示している。経営者が変革と創造を必要とするのは、継続的な超過利回りを生み出し続けること、そのために平均的でない、度を超えたリスクテイク(リターン)とコスト投下(プロフィット)を意思決定することにある。経営者の仕事が偉大すぎて、だから経営というものは人格とは異なる、特異性を構造的に孕んでいるんだ、、というのがとてもよくわかった。

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2021年06月13日

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ネタバレ

事業障壁、wacc, roa, roic, roeのあるべき関係、idiosyncratic vision, ビジョンは大衆合議からは生まれない、いつでもm&aできるように常にリストを持つ、他社に投資するのと同じように離れた目線で自社の事業も見る、などが参考になった。

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2021年03月14日

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第1章読み切ったぐらいで読むの止めようかなって思ったけど中盤ぐらいから面白くなった

経営視点としても投資の視点からみても勉強になる

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2023年01月28日

Posted by ブクログ

事業経済性による分類
規模型事業=規模の経済が働く。紳士服業界
分散型事業=小規模乱立、規模の経済が働かない。総合食品卸業界
特化型事業=特定の領域では規模の経済が働く。医薬品業界、外食産業
手詰型事業=誰がやってももうからない。コモディティ、紙パルプ
業界の中では儲けの出方が決まっている。共有コストと固有コストの割合による。共有コストが多ければ規模型事業になる。規模型事業の終着点は手詰り型事業。多角化が効くか否かの判断材料。

製品の差別化は、外で食べるランチ。ただでは手に入らない。差別化のためには、コストがかかる。
差別化して高く売れても、そのためのコストが見合わない場合もある。自動車、電化製品、航空会社など多くの業界で起こっている。
ブランドも障壁にならない。競争優位性はまれにしかない。ブランドもコストがかかる。利回りの点では優位とは限らない。失敗したブランド化投資も多く存在する。

素晴らしい商品、マーケットシェア、業務執行、経営陣、は罠。短期的には利益を生むが、新規参入があれば失う。
コスト優位か、顧客の囲い込みがあるか、囲い込みと規模を組み合わせているか、の3点だけが、利回りを確保できる。需要面の障壁のほうが長持ちする。規模との組み合わせが最強の一手。顧客の囲い込みとセットする必要がある。=小さな池の大きな魚、になる。

「優れた製品は壁にはならない。短期的な利益を生むだけ。事業を守る壁はほかにある」

フィービジネスは人件費をかける。
金融不動産はリスクテイク。
卸売りビジネスはコストもリスクもかからないが、規模の経済が働かない。
障壁ビジネスはリスクとコストがかかる。恐怖心に打ち勝たなければ障壁は築けない。大塚商会=新聞販売店なみの販売網。参天製薬、トラスコ中山=在庫投資

外食産業が規模の経済が働くようになったのは膨大な投資があったから=ロイヤルの例=規模型。
吉野家やマクドナルドは特化型の例。

常識には仮説がない。事業仮説を持つ。
ガバナンスは、所有と経営の分離度合いで3つの段階がある。
自らが大株主→大株主は経営に参加しない→株主が分散。最後は大企業病になりやすい
創業経営者が障壁を作ると後継者はリスクテイクしなくなる=勝者の呪い。CEOに強大な権限を与える+取締役会がCEOを監督のセットで乗りきる。
オムロンの車載部品事業が日本電産に譲渡した話。CEOの決断で利益が出ている事業を将来性を考えて切り離した。
指名委員会等設置会社はリスクテイクのためにある。

2番目の勝者の呪いは平均回帰。
勝者は、現在の利益率が高いゆえにそれ以上の利益率の高い投資機会がなくなる。ROEが下がる投資しかない。=自社株買いまたは借り入れでレバレッジを掛ける方法。
経営者と投資家は、思考は対極的だが機能は同じ=社長の仕事は、ポートフォリオマネージャーと同じ。

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2023年01月17日

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